とある高校の男子生徒、吉井明久はバカである。いや、正しくは学業のできないバカというわけではなく………
「(ふぁ、ねむ……でも、ここには僕の今後の高校生活が懸かっているんだ!!)」
文月学園に置いて最も重要なテストの一つである振り分け試験、今はそのテスト中だ。明久は時々頭を掻いたりして悩む素振りを見せながらも、問題用紙をゆっくりとだが確実に埋めていっていく。ふいにチャイムが鳴った。
「そこまで!」
「あ」
明久は少し残念そうな顔をした。テスト用紙が回収されていく、そして教員の説明が終わり解散となると明久は一目散に教室を出た。
廊下を注意されない程度に早歩きをしてとある教室へと向かう。そこには石膏像や大き目の机などが置かれていた。そこでキャンバスに向かっていた、赤みがかった髪の女子生徒が顔を上げる。
「あら、吉井君 振り分け試験は?」
「部長、こんにちは さっき終わりました。絵の続き仕上げようと思って」
「はぁ、気が早いわね。清涼祭までまだじゃない」
女子生徒……いや、美術部の部長が少しだけ呆れたような表情をした。その様子なんて気にすることも無く明久は言った。
「あれで全部完成じゃないですよ。あれは一部です!」
「そう、吉井君の絵にかける情熱は半端ないわね」
「もちろんじゃないですか、絵描くの好きなんですよ」
明久は曇りのない笑顔でそう言い切った。
そう、吉井明久は清く正しく絵バカである。
☆
一方、賽の芽のそばにある大神アマテラスを祭る神社に年も外見もバラバラならな六人の人影があった。
「はぁ、ここか」
フードを被った青年、ムラクモのエース13班 サイキックの
「結構遠いね」
オレンジ色の髪をした活発そうな少女、13班リーダーのサムライ、
「それにしても少しだけだけど嫌な予感がするね」
姫カットの黒髪のセーラー少女、13班デストロイヤーの
「……空気がよどんでる」
青髪の桃色のゴシック服の少女、13班ハッカーの
「そうだな」
白髪に黄色のスーツでこのメンバーでは一番年上と思われる男性、13班トリックスターの
「皆、顔がちょっと沈んでるよー?」
明るい赤みがかった髪のアイドルが着るような衣装の少女、13班アイドルの
ここに対魔物機関、ムラクモ13班ほぼ全員が集合していた。
バカは相も変わらずバカでした。無駄にベクトルは違うけど。
13班の名前は全員、自分のプレイキャラです。