※『夢喰いメリー』との設定クロスです。ついでにIbも入ってます。
あの出会いからしばらくして、今日は僕の学校の振り分け試験の日だ。
振り分け試験、それはまあクラス分けのテストと思ってもらえればいいよ。
試験の結果でクラスがAクラス~Fクラスにまで振り分けられて、頭が良ければAクラス,そこからB,C,D,Eと下がっていく。最後はFクラスってわけ、流石にFはまずいからそれ以上は目指そうという魂胆だ。
「それではクラス振り分け試験始め!!」
教師の合図で全員がテストをめくる。問題を解いていると頭の中に声が響いた。
《何でこんなかったりーことしなきゃいけねーんだか》
フェイカー的には学校のテストはいらないものらしい。うん、僕もそう思うよ。
「(まあ、Fクラスはならないように頑張らないとね)」
それでも僕はテストを解いていく。隣のクラスからガタンっと音がした。? なんだ。
教員と生徒が喋る声、でもすぐに収まった。何だったのやら
「試験止め!」
五時間後、全てのテストが終わった。うー疲れた。休み時間とかは吹っ飛ばしているのであしからず。
鞄を持ってとある教室に向かうため僕は歩いていた。
「あ、吉井君!」
「あー。ども、先輩」
若干赤寄りの茶色の長い髪の上級生が声をかけてきた。この人は僕の部活の先輩だ。
「今から部室に来る?」
「はい。行くつもりですよ」
二人で並んで歩く。僕の所属する美術部は正規部員三名と幽霊部員二名で構成されている同好会直前の部活だ。去年までいた大半の部員が新しく発足された漫研に行ってしまったのでこの状況だったりする。個人的には好き勝手やれるから好きだけど。
「それにしても来年からは同好会になっちゃうかなぁ」
「まあ、本格美術なんてここではやる人間少ないだろうしいいんじゃないですか?」
ここは一応進学校だ。部活よりも勉強が優先されてるし。それでもと先輩は言った。
「アタシは絵が好きなんだよね。何時かさ、世界に認められるような画家になりたいわ」
「先輩の夢、叶うと思いますよ。先輩の絵上手じゃないですか」
それになんていうか先輩の目はキラキラしている。夢に満ち溢れた良い目をしているって思うんだよね。
「吉井君の絵に比べたらまだまだよ。でも、なんで薔薇の絵以外描かないのよ他の絵も見てみたいわ」
僕は青薔薇の絵しか描かない。理由はいたって単純、あれを描くために絵を描いているから。青薔薇は僕にとっては後悔の証であり希望の象徴だ。僕のやったことは許されないことだろう。だからせめてもの罪滅ぼしであり、最悪の悪あがきである絵を八年間続けてきた。
「薔薇の絵以外描く気がしないんですよ」
「もったいないわねー。今日も描くの?」
「はい。先輩は?」
「今日も描くわよ! 時間があっても足りないくらいね」
こんな先輩だからこの部活はいいんだなって思う。だけど、何故か今の先輩の様子が変だなって思った。
「先輩、なんか変なことありました?」
「? どうかしたの」
「いや、なんかこう……疲れてる? 変な夢でも見てます??」
「え、何で分かったのよ」
なんでと言われてもなぁ。何となくとしか言いようがなかった。でも、その違和感は確実にある。
「僕、結構変な夢見るんですよね。そういう夢見た後に鏡見たときの顔と先輩の今の顔が似てるなぁって」
「あはは、そうなんだ………うん、見るわ。とっても変な夢、どこまでも続く道を歩いていくの、周りにはアタシの描いた絵がいっぱい飾られているわ。それでね最後に大きい広間に行くとね。そこにガラスでできた棺桶? かしら、それがあるのよ。ただ……それだけなんだけどね」
「……そうなんですか」
なんでだろう? フェイカーとおんなじようにこちらの世界に来ようとしている夢魔が居るような気がしてならない。それで、先輩が狙われている気が…………
「先輩、その夢 絵に描けます?」
「まあ、ラフならこの前描いたわね。待って、スケッチブックがあるはずよ」
先輩が準備室のロッカーへと向かった。その間に気になっていたことをフェイカーに聞く。
「どう思った?」
《十中八九、
「……身近な人が乗っ取られる。それだけでも十分気になるよ。それに『夢が消える』って噂、最近酷いし」
ネットで調べてみれば出るわ出るわ被害者の数々、大人も子供も老若男女も問わず結構な数の犠牲者が出ているらしい。
《ぶっちゃけ俺らに夢を奪うとかそんな力ねーんだけどなぁ。大体奪っちまったら俺ら存在できなくなるし》
「でもやっている奴らが居る。それだけは十分にわかることでしょ」
先輩が戻ってくるのが妙に遅い気がする。気になって準備室に入ってみれば先輩が倒れていた。
「先輩?!」
慌てて肩を揺すろうとしてそこにあったスケッチブックに気が付いた。長い廊下に絵が飾られている。
―――― 感じる
「え?」
《へぇ、庭に入れるとは。さしずめ
ストックあったので思わず投稿してしまったんだぜ(てへぺろ
まあ、若干の冗談はさておき設定だけをクロスってあんまりやらないんですよね。絶対にキャラが入り込むはずなんだけど、今回は全然ならない珍しい状況でした。