色々なIF集   作:超人類DX

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続き……つっても全然話進まんけど


白い猫さんに懇願する少年

 

 

 

 何もかも壊され、喰らい尽くされた世界。

 誰も彼もが死に絶えた。

 

 どこを見渡しても、どこを見上げても、どこを見下ろしても目に映る景色は『死』そのもの。

 

 そんな世界にしてしまったのは私と――そしてイッセー先輩。

 

 たった二人だけの世界。

 私が望んだ理想郷。

 

 永遠に先輩と殺し合う(アイシアウ)為だけの世界だった。

 

 

 

『もうこの世界で残っているのは私と先輩だけです。

ふふふ、世界でたった二人きり――これこそが私が望んだ世界……!

さぁ、永久に私と殺し合い(アイシアイ)ましょうイッセー先輩!』

 

『冗談も大概にしろよクソ猫? 反吐が出る。

お前なんぞと死ぬまで殺し合う? バカか? お前を殺して全てを終わらせるんだよ』

 

 

 だけどそれはもう昔の話だ。

 

 

 

『確かに俺のスキルである無神臓(インフィニットヒーロー)をベースにしたお前のスキル、暴因暴蝕(ネオ)は、純度だけで言えば俺の上を行った――それは認める。

だけど、それでも俺達はお前を殺す。

お前を殺し、お前の精神(ネオ)を超えて進化し―――その存在の全てを否定してやる……!』

 

 

 

 何故なら私は先輩の私だけに向けてくれていた怒りや憎悪(アイジョウ)を受け止めきれなかったから。

 私は先輩に殺されたのだから。

 

 

『やっとだ。今やっと俺達はお前を完全に殺せる領域に『進化』した!!

くっくっくっ……! これでやっとそのムカつく面とも永遠におさらばできる……!

お前は俺の向ける感情をテメー都合に解釈して誤魔化してきたが、所詮そんなものはまやかしだ。

テメーがどう自分に都合の良い解釈をしてようが、俺はお前の全てを否定し……そして完全に殺す!』

 

 

 私の胸を貫いた先輩の顔は今でも鮮明に覚えている。

 最後の最後で私の食欲(ネオ)を超えた先輩は、最後の最後まで私を否定し続けた。

 

 

『じゃあな悪食バカ猫……! 地獄でもそのツラを俺に見せるな!!!』

 

 

 最後まで伸ばした私の手を払い除け続けた先輩の手が私の心臓を握り潰して……。

 

 

 

『終わった! ふ、ふふふ! グハハハハッ!!! アーッハハハハハハハハ!! 殺した! このクソ忌々しい畜生を殺し、これで俺達は本当の自由を取り戻せたぞォ!!』

 

 

 

 ふふふ、わかっていた。

 先輩が私を受け入れる事なんて未来永劫あり得ない事は。

 

 けれど、それでも私は―――

 

 

 

『これで全ての畜生共は居なくなった! この世で俺達に敵う者は居ない!

俺が……! 俺達が宇宙最強だ!! はーっはははははは!!』

 

 

 

 先輩が欲しかった……。

 

 

 

 

 

 そして何の因果か、私は別世界で再びただの白音として復活した。

 どんな世界であるかなんて興味は無いのだけど、この世界にひ確かに先輩が居る。

 

 まあ、どうやらヴァーリさんも居るみたいだけど、今は彼の事はどうでも良い。

 

 私が目指すはただひとつ。

 今度こそ先輩との永久の時を過ごす。

 

 

 その為に今私は、よくわからない連中を隠れ蓑にして生きている。

 

 

 いずれ餌にして喰い捨ててやるその時まで……。

 

 

 

 

 

 

 とんだカミングアウトをハジメがしたせいで、余計ギスギスしてしまったのだが、白音にしてみればどうでも良い話であり、そもそも南雲ハジメに対する認識は、ある程度育ててから喰らうだけの『家畜』同然の認識だった。

 

 

「タイプど真ん中? 私が? ………こんな所でカミングアウトするような事ではありませんし、私は別にアナタはタイプではないのでね」

 

「」

 

「「……………」」

 

 

 かつて精神を完全に非人間種族への憎悪と殺意に塗り替えたイッセーが言っていた言葉を思い返しながら白音は六○のおいしい水よりもあっさりと返す。

 

 

「私も先輩に言われた事があるのです。

まあ、先輩の場合は割りと極端ではあるのですが、例え話として、南雲さんは雌の猿に欲情でもするのですか?」

 

「す、するわけねーだろ!?」

 

「つまりそういう事です、私だってそこら辺の雄猿に欲情はしないんですよ」

 

「さ、猿……? オレが猿……」

 

「そ、そんな言い方……」

 

「流石に酷すぎませんか?」

 

「酷い? 何故? むしろアナタ達からすれば私のこのスタンスは歓迎すべき事ではありませんか? アナタ達や今現在町で救護活動中の人達はこの南雲さんを好いているようですしねぇ……?」

 

 

 かつて完全にヤサグレたイッセーが自分を含めた悪魔達やその他種族の者達に吐き捨てた言葉を、白音なりにマイルドに変換して話せば、猿呼ばわりされたハジメは明らかに落ち込んでしまう。

 

 

「そもそも今は惚れた腫れたの話ではないでしょう?

さっさとこの迷宮とやらを攻略しつつ頼まれた鉱石だかを持ち帰らないと、白崎さんやそのお手伝いをしている畑山先生さんやミュウちゃんが可哀想でしょう?」

 

「あ、ああ……わかってるよ。

………………でもオレは猿なのか」

 

(まあ、猿というのはモノの例えであって、本当はこの連中の事をミミズ以下としか思ってないんだけどね。

…それをそのまま言えば喧しそうなので黙っておくけど)

 

 

 本当の所はミミズ以下のなにかとしか思ってなかったりする本音を隠している事に気づかないハジメなのだった。

 

 

 

 

 

 

 灼熱の迷宮を進む、割りと傷心なハジメは、ユエとシアから何か言いたげな視線を受けているのだが、よりにもよって白音から雄猿認識をされていた事へのショックの方が大きいのでそれどころではないらしい。

 

 

「うーん、さっき襲って来た角の生えた魔物は、ちょっと筋っぽくて味も不味いけど食べられなくはないですよ? ユエさんとシアさんもどうです?」

 

「い、いらない」

 

「ほ、本当になんでもかんでも食べてしまいますね……」

 

 

 途中チラホラ出てきた耐熱性の高い魔物を生で次々と貪るのは既にわかっていた事だが、まさか迷宮内を川のように流れているマグマですら手で直接掬ってゼリー感覚で飲んで見せたのは、ユエとシアもギョッとしてしまっている様子だ。

 

 

「面白い歯応えで結構いけますよ? ほら」

 

「む、無理だから!?」

 

「そ、そんなの食べたら死にますから!?」

 

 

 改めると白音は異常だった。

 悪食といえばそれまでだが、マグマですら喰らって平然としていられるのは普通に考えてもおかしい。

 

 しかし悲しいかな、普通に考えたら白音はおかしい存在だと思うべきだというのに、妙なフィルターが掛かってしまったハジメはそんな異質な食欲を持つ白音をあろうことか『可憐』だなどと思ってしまっているのだ。

 

 

「これ以上進むのは危険だ。

少し休憩を挟もう、このままだと致命的なミスをしてしまいそうだし……ちょっとメンタルがやられた」

 

 

 白音の『本質』を見抜けていない時点で――いや、白音に『家畜』として見なされた時点で最早致命的なのではあるのだが、そうとは知らないハジメは白音以外は暑さで体力を奪われている事を考慮して休憩をしようと提案しながら、復活した錬成師の力を駆使して壁に穴を開けて簡易的な小部屋を作る。

 

 

「マグマに混ざる砂利がプチプチとした歯応えで中々……」

 

「その手に持ってるマグマだけはすぐにでも捨てて貰っても良いですか!?」

 

「手から溢れて地面を溶かしてるし、みてるだけで暑苦しい」

 

 

 その小部屋に白音はマグマを持ち込もうとするのだが、ユエとシアから顰蹙を貰ってしまい、仕方なく捨てることに。

 

 

「マグマまで平気で食えるなんて、どんな身体してんだよ小猫は?」

 

「先輩に追い付こうと色々と食べながら力を増していったら、こうなったとしか」

 

「また例の先輩か……」

 

 

 ユエに氷塊を出して貰い、それで涼みながら白音の口からまたしても出てきた先輩なる存在に眉を寄せるハジメ。

 

 

「なあ小猫、お前の言う先輩が相当強い奴ってのは聞いた。

その強さはオレがぶっ殺してやりてぇ奴よりも強いのか?」

 

「? ああ、南雲さんが一度力を失った原因となった人の事ですか?」

 

「おう。

小猫は会ったことは無いからこんな事を聞かれてもわからないだろうけどよ」

 

 

 正直その先輩とやらは恨めしいが、だからこそ気になるのはその強さの度合いが白音にしてみればどのレベルであるのかであり、いずれは殺してやるつもりである兵藤一誠を引き合いに出してみる。

 

 すると白音は『そうですねぇ』とだけ呟くと、ユエとシアに視線を向ける。

 

 

「お二人はその方と会ったことが?」

 

「「………」」

 

 

 白音の質問に氷塊で涼んでいたユエとシアが重々しく頷きつつ、余程の事をされたのか次々と悪口が飛び出ていく。

 

 

「人間を名乗ってるけど、あれをハジメと同じ人間とは思いたくない」

 

「女性や子供にすら平気で残酷な真似を――しかも嗤いながらするんです。

ミュウちゃんにすらあの男は『びーびー泣くなよ、耳障りなクソ畜生ガキが』と言って……」

 

「それはまた……」

 

 

 怒りに震える様子のユエとシアに、白音は『同情的な顔』をするも、内心は嗤っていた。

 

 

(へぇ? そこは相変わらずなんだねイッセー先輩は?

元の世界の時も他種族に対しては非力な女子供ですら容赦なく殺しにかかっていたし……)

 

 

 考え方に関しては昔のままであるとほくそ笑む白音だが、しかしだからこそ、よくもまあこの人達は先輩から逃げられたものだとも思う。

 根の考え方は変わらないにせよ、やはり自分が死んでからの間に何かがイッセーの中で変わってしまっているのか……。

 

 

(あの時の先輩のままだったら、まずこの人達がこうして生きていられる訳がない。

先輩は確実に殺しに掛かる筈……まさか見逃した? あのイッセー先輩が?)

 

 

 改めて調べる必要があるのかもしれない。

 

 

 

「それで、小猫はどう思う?」

 

「どうと言われましてもね……。

直接その方を見てみない事にはなんとも――――ふむ」

 

「「「?」」」

 

 

 

 この世界で肉体的な復活をしてからは、確かにイッセーの気配を遠くから感じる。

 しかし結局の所気配だけであり、精神の状態がどうなっているかまでは直接会わなければわからない。

 

 会うにしてもまだ時期ではない―――そう考えていた白音はひとつ思い付いた。

 そうだ、この連中はイッセーを知っているのだから、その記憶を読ませて貰えば良いのだと。

 

 

「お三方で一番その方を『知っている』のは南雲さんでしたね?」

 

「ああ、忌々しいが、奴とオレは同じ世界からこの世界に召喚されたからな……」

 

「では少しだけその方に関する記憶を探らせてもらっても?」

 

「記憶を探るだと? ……小猫はそんな事もできるのか?」

 

「嗜む程度ですけどね、少し頭に触れますよ?」

 

 

 さらっととんでもない事を言う白音に驚くハジメが頷くと、白音はゆっくりとその場から立ち上がってハジメに近づくと、素手でマグマを触っていたとは思えぬ程に小さく白い手をハジメの頭に乗せる。

 

 

「……………」

 

(ち、近いんですけど……)

 

(またハジメが動揺してる……)

 

(こ、小猫がオレの頭に……)

 

 

 こうして南雲ハジメの半生を辿り始めた白音は、元々ハジメの髪の色が黒髪であったとか、この世界に召喚される前と召喚された直後は苛められっこで、今より大分自分に自信の無い性格をしていただとか―――その辺の事は流しながらも、彼の記憶に存在する茶髪の青年の姿を見つけた。

 

 学生を素直にやっているイッセー

 

 ハジメ目線では学生のカーストから逸脱し過ぎて敬遠されているイッセー

 

 それをものともせず、気の抜けた目をしながら過ごしているイッセー

 

 どの記憶の中に見えたその姿は間違いなく白音の愛してやまない兵藤一誠そのものだった。

 

 己の異常性を隠すこともなく、かといってひけらかす訳でもなく―――知ったような顔をしながらひっつく雌蝿(中村恵里と谷口鈴)と共に普通の人間達から敬遠されている姿。

 

 そんな一誠に対してコンプレックスをどうやらハジメは今現在を含めて持っているようだが、白音にはどうでも良かった。

 

 

「なるほど、どうもありがとうございました」

 

「わかったのか?」

 

「ええ……随分と『変わった』人のようですね」

 

「そうだ。オレはコイツに勝たなければならない。

コイツから受けた仕打ちへの返しをしなかれば前に進む事ができない。

……それで、コイツとお前の言う先輩はどっちが強いんだ?」

 

 

 自分が死んだ後、イッセーがどう生きてきたのかをハジメの記憶側からとはいえ、少しだけ知ることが出来た白音は、どこか緊張した面持ちであるハジメに対して人が良さそうな微笑を浮かべる。

 

 

「まあ、アナタの記憶通りだとするなら私の知る先輩の方が『強い』ですね」

 

「そ、そうか。

なら兵藤は通過点になるわけだな……!」

 

 

 何故か一人で舞い上がるハジメをユエとシアがジト目で睨んでいる中、白音の心中はあまり穏やかなものではなかった。

 

 

(中村恵里と谷口鈴、そしてこの世界に召喚とやらをされて以降は急速にすり寄ってきた八重樫雫とかいう雌蝿共。

ふふふ、私が死んでからは随分と先輩の周りにも蝿が飛び交うようになったんだなぁ……)

 

 

 誰も彼もを拒絶し続けていた筈のイッセーに近寄るばかりか、そのイッセー自身が拒絶の意思を示さない三人の雌の存在が、早い話『気に食わない』と思った白音。

 

 しかもハジメの記憶を読んだのが本当ならば、恐らくその三人は自分やイッセーが持つ『精神(アブノーマル)』への扉を開けている。

 

 

(ふふふ、先輩の目の前であの雌蝿共をシャクシャクしてやったらどうなるかなぁ? また元の先輩に戻ってくれるのは間違いない)

 

 

 こうして、久々に気に入らない存在を見つけてしまった白音の食欲(アブノーマル)が膨れ上がっていく事になるのであった。

 

 

「なあ小猫、この迷宮の攻略が終わったらオレを鍛えてくれないか…?」

 

「構いませんよ、時間が出来たらそのつもりでしたし」

 

「ほ、本当か!?」

 

「ええ……その兵藤さんとやらを超えさせて、そして更に先まで『肥えさせる』つもりでしたから」

 

 

 ニコニコと微笑みながら鍛えて欲しいと願うハジメに頷いた白音の意図に気付ける者は誰も居ない。

 

 

「なっ!? そ、それはつまりハジメさんと二人きりになる時間が増えるって事ですか!? ダメですダメです!! それなら私も鍛えてください!」

 

「私も参加する。

小猫とハジメを二人だけにさせたらナニが起こるかわからない」

 

「まったくです! 今だってナチュラルにハジメさんの手が小猫さんの頭を撫でてますし!」

 

「い、いやこれは感激のあまり無意識にやってしまっただけで……」

 

「我ながら気が長くなりましたよ。

昔の私なら即座にその手首を引きちぎっていたのですがねぇ……」

 

「っ!? わ、悪かった……!」

 

 

 

 こうして白音はイッセーへの劣等感を増幅させる少年をお望み通りに『肥えさせる』事になるのであった。

 

 

 

(しかし、赤髪の先輩にそっくりな人と、腹立つ贅肉ぶら下げてる女は誰なのだろうか?

特にあの無駄肉ぶらさげてる雌に関しては黒歌姉さんにみたいで余計ムカつくし……)

 

 

終わり

 

 

 

 白音式トレーニングは想像を絶した過酷さであった。

 しかし皮肉なもので、異次元の強さがある白音に負けんとする女性陣の意地や、白音に対する『情』を宿してしまったハジメはがむしゃらについていこうとしたお陰でその力を飛躍的に高めていく事になる。

 

 

「し、白音……?」

 

 

 そんな中、魔人族の勢力にヴァーリと共に所属していた姉の黒歌とひょんな事から再会する。

 

 

「……。ヴァーリさんがこの世界で生きているという話を聞いていたのでもしやとは思っていたけど、久し振りだね黒歌姉さま?」

 

 

 ティオ・クラルスばりのメロンを搭載した和服猫女であり、白音の姉である黒歌との再会は、まさか生きていたばかりかこの世界に来ていた事に驚きを隠せていない姉とは反対に、白音はそんな姉の胸元の相変わらずさにチッと舌打ち混じりの塩対応だった。

 

 

「な、なんでそこの連中と居るのかとかこの際どうでも良いわ。

その―――にゃっ!?」

 

「………」

 

 

 

 姉の方は色々と後ろめたそうな態度で言葉に詰まっているのだが、妹の方はと言えば一瞬で姉の目の前に移動したかと思えば、姉のメロンを鷲掴みにし始めた。

 

 

「ちょ、な、なにして……いだだだだだ!? も、もげる!? もげるにゃー!!?」

 

「相変わらず、本当に相変わらず嫌味な程デカいもんぶらさげてるよね黒歌姉さまは……?」

 

 

 

 痛くて泣き叫ぶ姉を気にすることなく、実に恨めしそうにそのメロンをもぐ勢いで掴む妹に、それまで呆然と見ていたハジメ達が慌てて止めに入ったお陰で黒歌のメロンが収穫されることは防がれるのだった。

 

 

「一応姉の黒歌です」

 

「お、おう……」

 

「す、すっごい痕になってますよ、お姉さんのおっぱいが……」

 

「あ、危うく妹にちぎられる所だったにゃん……」

 

「前にシアの胸をちぎろうともしてた…」

 

「や、仙術状態になれば白音も私くらいの大きさになる筈だからそこまで恨まれる謂れは無い筈なんだけどね…」

 

 

 こうして単独行動――というか暇潰しのお散歩中だった姉と再会を果たしてしまった白音がハジメ達に紹介をしたのだが、一応所属する勢力的には敵同士である。

 が、白音の姉というのもあってか、そこら辺の事は忘れてついついトークをしてしまう。

 

 

「あー、白音がキミ達とね……。

や、前にフリードがお世話になったみたいで……」

 

「そいつは確か……」

 

「ん、私とヴァーリの雇い主にゃん。

ああ、安心して良いわよ? 今私はただ暇潰しにふらついてただけだし」

 

「そう……みたいだな」

 

 

 小猫の姉というのもあるのか、妙に下手に出るハジメや、とんでもねぇ武器を胸に搭載している猫耳女にめっさ警戒心をむき出しにする女性陣なのだった。

 

 

 

 

 

 

「む、貴様は確か白い龍とその宿主と共に居る猫娘。

相変わらず妾と格好が被っておるのぅ……?」

「私はそんな喋り方じゃないわよ。

第一、私はアンタの垂れ気味の乳とは違って仙術で形が崩れないようにしてるしー? …………って、やっぱりアンタのその声、白音とそこの最低鬼畜赤龍帝の元主の悪魔女にそっくりだわ」

 

「ああ、イッセーと旦那様にも言われたが、そんなに似ておるのか? 二人が言うには声の質こそ近いけど、別人とはっかりわかると言っておったが……」

 

「やー、よくあの最低ど変態鬼畜赤龍帝がアンタを殺さないでいるのが不思議に思える程度には似てるにゃん。

……というか、旦那様って赤い龍の事よね? ヴァーリとアルビオンがケタケタ笑いながら話してた通りにゃ……」

 

「ふっ、敵勢力の者達にも妾がドライグ様のモノであると認識されているようで何よりじゃよ。

ふっふっふっ、先程お前さんに垂れ気味だなどと言われたが、仕方ないじゃろう? 子が出来たが故に少し張ってしまっているのじゃからのぅ?」

 

「え゛? えーと赤い龍? それってマジなの?」

 

「………………………。さ、酒のせいだ、オレは悪くない」

 

 

 

 

 

 

 

「テメーを殺し、白龍皇もついでにぶちのめす……!

小猫と黒歌をテメー等から助け出す……!」

 

「だ、そうだぞヴァーリ? 俺は別にあんな悪食猫なんぞ最初から要らんと思ってるが……」

 

「本人がそうしたければ引き留めるわけにもいかないだろう。

もっとも、売られた喧嘩は買う主義だがな……」

 

 

 そして悲しいことに、姉妹どちらにも気が向いてしまった主人公は、なんか喧嘩を売られたから買うことにした赤と白の龍の帝皇相手にヤムチャしやがって……となってしまうのだった。

 

 

 

以上、ただの嘘予告




補足

あー…なんてーか、きっとこのお話のハジメくんは猫耳フェチなんですよ
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