色々なIF集   作:超人類DX

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……。すんません、あまりにもサボってまして、今やってるシリーズの続きは年内には間に合いそうもないので、中途半端に封じてたクロスネタのネタです。

タグ的には『三馬鹿』『恋姫』『呉√』


三馬鹿のパラレルワールド冒険記録
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 ただの余所者でしかないと思った。

 

 言動も態度も軽くて、信念なんて持ち合わせちゃいない戯け者だと思っていた。

 

 彼は思った通りの軽薄さとだらしなさを併せ持った戯け者だったのかもしれない。

 

 されど、その軽薄さと女へのだらしなさを持ち合わせても尚、誰よりも身勝手に生きようとするその自由さに私は―――いいえ、私達は惹かれていったのだと思う。

 

 誰よりも自由に、誰よりも狂って、誰よりも楽しく生きようとする―――その実寂しがり屋な一誠という男に。

 

 

「うっしゃあー!! 今日は俺の勝ちだばっきゃろー!!」

 

「ぐ……この前の一誠とは文字通りに別次元だ……!」

 

「あ、ああ……一誠の奴、急激に力を取り戻している……」

 

 

 狭い世界に居た私達を『永遠』とも云える広い世界を教えてくれたばかりか、そこに連れていってくれた一誠がこの先歩き続けるその道についていきたい……。

 

 国も、孫家も関係なく――ただの蓮華として。

 

 

 

 

 

 

 

 ひょんな喧嘩を理由に、パラレルワールドな過去世界へと投げ飛ばされてしまった三馬鹿。

 

 曹操の子孫こと神牙。

 

 白龍皇ことヴァーリ。

 

 赤龍帝ことイッセー。

 

 元の時代においてはあらゆる種族や勢力から『災厄』とまで呼ばれる暴れん坊であった三人の少年達にとっても想定なんてしていた筈もないこの過去の世界において、性別が正反対すぎる三国志の登場人物達との出会いは、あらゆる意味でとても刺激的なものだった。

 

 

「ふっふっふっ、ドライグとの繋がりが戻ってからは頗る調子が良いぞ。

この調子でフルパワーを取り戻せば……ふふふふ」

 

 

 当初はここまでこのパラレルワールドの世界に長居するつもりは無かった三馬鹿達だった訳だが、世界が違えど世の中というものは上手くいかないらしく、パラレルワールドへと流れ着いた影響により本来持っていた力の大半を喪うというアクシデントのせいで、思うような活動ができず、加えて世話になってしまっている孫呉の者達との交流が深まるにつれて、帰りにくいという状況に陥ってしまった。

 

 

「最近の一誠は凄い速度で成長しているわ」

 

「成長というよりは、恐らくは本来一誠が持つ力を取り戻しているのかと……」

 

「一誠に宿ってるドライグって龍の声が聞こえるようになってからは特にそうかも」

 

 

 情を持てば色々と弊害があるからと、三人の間で『決してこの世界の人達とは深く関わらない』と決めていたのも今現在では形骸化してしまっているのはお察しだろう。

 

 

「ヴァーリと神牙が言ってたけど、一誠の中である程度の『踏ん切り』が付いたんだと思う」

 

「踏ん切り?」

 

「そ、シャオ達との関係とかこれからとかね?」

 

「………なるほど」

 

 

 昔の大陸の江東という地域にてお世話になり、戦争にも参加した三馬鹿の事を孫呉の面々は既に『身内』も同然に扱っている。

 ヴァーリも神牙も各々孫呉の人達と個人的に親しくなっているし、今現在赤龍帝の籠手を纏いながら上半身裸で鍛練をしている一誠もまた、そんな姿を見ている女性達と個人的に親しくなっている。

 

 

「それはつまり、一誠は蓮華様や小蓮様を『受け入れた』ということで宜しいのでしょうか?」

 

「ドライグお義父様が言うにはね?

シャオだけじゃないのが悔しいんだけど、蓮華お姉様と思春のことも」

 

「そうよ、ちゃんと思春のことも一誠は受け入れてるわよ?」

 

「い、いえ私は別にそんな……」

 

 

 孫権こと蓮華。

 孫尚香こと小蓮

 甘寧こと思春

 

 この三人とイッセーは特に仲を深めており、イッセーにより直接『引き上げられた』事で閉じたままであった『扉』を開け放ったといえる。

 

 

「おーい思春さーん?」

 

「あひっ!? な、ななな、なんだ!?」

 

「えと、そろそろ剣術の修行を見て欲しいんだけどと思ったんだけど……忙しい感じか?」

 

「そ、そそそ、そんな事はない! 良いだろう、構えろ一誠!!」

 

「? おう、お願いします……?」

 

 

 

 一誠が立つ世界を知り、一誠の過去を知り、一誠の持つ『野望』を知ることで――いや、知ったからこそ余計に彼女達の覚悟と結束は強くなるのだ。

 

 

 

 

 一誠を知れば知るほど理解したことがひとつ。

 

 一誠って一見すれば年が上の女に対して鼻の下を伸ばしたりとかだらしのない面が目立つけど、実際そういった場面に直面すると途端に腰が引ける。

 

 

「むむ、流石にチャンバラになると思春さんのが全然強いな。

俺がまだまだ素人だからというのも大きいが、思春さん自身が壁を越えていることもあるからか、やっぱ剣術じゃまだまだ勝てないわ」

 

「ただの鍛練でしかないし、そもそも戦場における本物の『殺し合い』になれば私ではお前に為す術も無く殺られるだろう」

 

 

 

 鍛練を終えた一誠が、思春と話をしながら腰かけると当然のように小蓮が一誠の膝に座る。

 

 

「もー、思春にだけ構うのはやだよイッセー?」

 

「おっとごめんごめん」

 

「んふふ~♪」

 

 

 

 

 不満を口にする小蓮の頭を撫でながら笑う一誠を見ていると、私もやってくれないかしら? と思ってしまうし、ふと思春を見てみると同じような事を考えてるって顔をしながら一誠と小蓮を見てるわ……。

 

 

「ねーねー、一誠達の世界に行ったら、一誠を捨てた女達に会ってみたいなぁ?」

 

「は? なんで……」

 

「笑顔で、心の底からその女達に『感謝』の気持ちを伝えたいからだよ? 『貴女達がイッセーを『見なかった』お陰でシャオ達と出会えた。その機会をくれてどうもありがとう!』ってね?」

 

「確かに、私もその女共とは一度会ってはみたいな……」

 

 

 ……。だからこそ私は思ってしまう。

 私達の中で私が一誠との繋がりが浅いのではないのかと。

 

 小蓮はずっとこんな調子だし、思春も口ではああ言うけど何だかんだで一誠とよく鍛練したりするし……。

 

 そう考えると私だけちょっと弱い……。

 

 

「むー……」

 

「? どしたの蓮華ちゃま?」

 

 

 これは……ここはひとつ私も一誠との繋がりを強める事をしないといけない。

 神牙とヴァーリの二人とお姉様達がどうなっているかはあまり知らないけど……。

 よし……!

 

 

 

 

 彼女達との繋がりに対する踏ん切りが付き始めた影響か、それまで見えぬ何かに抑え込まれていた力を急激に取り戻し始めた一誠は、相変わらず蓮華の姉で孫策こと雪蓮にやらかす神牙やら、なんか周瑜こと冥琳達に誘導されまくりなヴァーリに対する羨ましさも薄らいでるといった精神状態になっている自覚をあまりしないまま、床に付こうとしたのだが……。

 

 

「えーと……どうしたよ蓮華ちゃま?」

 

 

 突然この寝るための個人部屋に蓮華が訪ねて来たので、一誠は何故か緊張した面持ちの彼女を部屋に入れるとヴァーリと神牙の三人でDIYした椅子に蓮華を座らせ、自身はこれまた自作したベッドに腰かける。

 

 

「ええと、最近は小蓮や思春と一緒で、こうして二人で話をする機会が少なくなってる気がして……」

 

「あー……言われてみれば確かに蓮華ちゃまとサシでくっちゃべるってあんま無いな」

 

 

 訪ねて来た理由を妙に緊張した面持ちのまま話す蓮華に、若干の納得をする一誠。

 

 

「けど前もそうだったけど、こんな夜更けに野郎の寝部屋に来るってあまり宜しくないんじゃあないのか?」

 

「そうだけど、別にもう良いのかなって……」

 

「……。顔合わせた最初の頃は死ぬほど毛嫌いしてたのが遠い昔のようだぜ」

 

 

 ちゃらんぽらんな性格を嫌っていた頃とは思えない今の蓮華の態度に一誠は苦笑いを浮かべる。

 いや、なまじ当初はかなり毛嫌いされていたからこそ、今の蓮華の自分に対する接し方のギャップにドキッとさせられる訳で……。

 

 

 

「そ、それでね一誠? 話というか相談というか、提案というかお願いがあって来た訳なのだけど……」

 

「? おう、どんな話というか相談というか、提案というかお願いなんだ? キミにゃあ世話になりっぱなしだから可能な限りは聞くぞ?」

 

 

 そんな蓮華は夜更けに二人きりになるタイミングを見計らって訪ねて来た理由を話そうとするのだが、妙にもじもじとしている。

 蓮華の性格は解っているつもりなので、誰かを秘密裏に殺せといった事は言ってこないのは解っているものの、一体何だろうと首を傾げながら蓮華を見ていると、意を決したように頬を紅潮させながら彼女は口を開いた。

 

 

「一誠とヴァーリと神牙は知らない話だと思うのだけど、三人がこの地に来た時に私達だけで三人の処遇を話し合ったのよ」

 

「ふむ?」

 

 

 自分達が世話になるかならないかの頃の話をし始めた蓮華に、当初は大分警戒されまくっていたことを思い返しながら頷く一誠。

 

 

「で、その……。

最初はアナタ達を大陸の占い師が言っていた天の御使いかもしれいという話になって……。

まあ、今にして思えばそうではなかった訳だけど……」

 

「まあ、その御使いってのは間違いなく俺等じゃなくて、北郷君だろうからな? それで?」

 

「最初は御使いの血を取り込むべきだって話になって……。

か、簡単に言ってしまえば三人の種を私達の誰かが各々取り込もうみたいな……」

 

「おぉう……」

 

 

 世話になり始めた当初は孫呉の面々からそんな感じで見られていたのだという話をここで初めて聞かされた一誠はなんとも言えない顔だ。

 

 

「それで私が一誠の……」

 

「だから雪蓮さんに蓮華ちゃまの直配下になれと言われたって訳ね……」

 

「ご、ごめんなさい、今まで黙ってて……」

 

 

 蓮華からの告白に、これで漸く納得をした一誠は謝る彼女に対する怒りは全く無く、寧ろ苦笑いだった。

 

 

「とんだ大外れというか、押し付けをくらったって訳か。

俺等の中じゃあ俺が一番『最低野郎』だしなぁ?」

 

「さ、最初は本当にその通りに思ってたわ。

言動も行動も軽いし……苦手にすら思っていたわ」

 

「はは、だろうな。

最初の頃の蓮華ちゃまを思い返せば嫌でも分かるってもんよ」

 

 

 何なら自分から嫌われムーブをしまくっていた一誠からすれば毛嫌いされて当然だと笑う。

 

 

「俺も正直言えば、なんでこんな年代近めの小娘のお守りなんぞやらされなきゃなんねーんだ? って思ってた。

ヴァーリや神牙ばっかお姉さんと仲良くなれてるのになんで俺は……って」

 

「そ、そう」

 

「まー……困った事にそんな気分も最近薄らいでる訳なんだけど。

具体的に言うとキミがあの針山みたいだった態度を軟化させ始めた辺りから」

 

「一誠……」

 

「大丈夫だ。俺もだがヴァーリも神牙もただの馬鹿だからな。

キミ達が最初どんな思惑があったにせよ、それ以上に世話になりっぱなしだった事に変わりは無い」

 

 

 自分達も下手な情を持たぬようにと壁を作っていたのだからお互い様だと、蓮華の告白をあっさり許した一誠は夜も遅いしそろそろお開きにしようと切り出しかけたまさにその時だった。

 

 

「ま、まって一誠……! ごめんなさい、本当はこの話をする為に訪ねて来た訳じゃないの……」

 

 

 そう言うと同時に椅子から勢い良く立ち上がった蓮華が、ベッドに腰かけていた一誠に覆い被さるように抱き締めながら勢いそのままに押し倒した。

 

 

「な、なにして……っ!?」

 

「さ、最初は……一誠の上部だけしか知らなかったあの時は嫌だって思っていた。

でも今は違う……! 今でも一誠は軽いし、他所の女に鼻の下を伸ばしたりすることもあるけど、それでも私は……!」

 

「お、落ち着けよ蓮華ちゃま! ま、まずはちょいと一旦離れようぜ!? さ、さっきからその……蓮華ちゃまのおっぱいが…!」

 

 

 ほぼ不意打ちに密着された一誠が思いの外テンパりながら落ち着くように蓮華を説得しようとするが、蓮華は離れるどころか余計に一誠を強く抱き締めて離さない。

 

 

「私には小蓮や思春のような押しの強さが……勇気が無い。

このままだと私だけ置いていかれてしまう気がして……」

 

「そ、そんなことは……」

 

「でも私なんかでは一誠の『弱さ』を受け止められるだけの器も足りない。

ごめんなさい、本当は小蓮や思春には見せられないアナタの『弱さ』を受け止められる女になれたら良かったのに……」

 

「れ、蓮華……」

 

 

 押し倒された体勢のままである一誠は生まれて初めて自分の精神に残る『脆い部分』を指摘され、全身の力が抜けていく。

 

 確かに一誠は過去のトラウマという脆さを抱えている。

 それは他の誰にも――それこそヴァーリや神牙にすらさらけ出せないし、さらけ出したこともない。

 

 そんな脆さを把握しているばかりか、受け止められない自分の未熟さを謝ってこられるとは思わなかった。

 

 

「ホントに」

 

「え……?」

 

「本当にキミ達は俺の心に簡単に入り込むよな……」

 

 

 何時かの時も同じ台詞を蓮華に言った事があった一誠だが、その時とは違ってその表情に嫌悪は無く、どこか擽ったそうな……安堵するような笑みを溢す。

 

 

「前なら本気で嫌だったけど、困った事に今は殆ど思わないんだよなぁ……」

 

「一誠……」

 

「はは、本当に負けるよ……」

 

 

 そう呟くような声を出しながら一誠は蓮華の背中に腕を回して抱き締め返す。

 

 

「なあ、頼みがあるんだけど、このまま一緒に寝てくれないか?」

 

 初めて一誠からの『懇願』は、どこか甘えるような声色だった。

 

 

「ふふ、ええ勿論よ」

 

 

 その声に蓮華は嬉しそうに微笑みながら手を絡ませるように繋ぎ、お互いの額を重ね。

 

 

「一誠……」

 

「蓮華……」

 

 

 やがて額ではなく、唇が重なるのだった。

 

 

 

 

 

 

 そして――

 

 

 

 

  我、君臨するは王の真理を天に掲げし、最後の赤龍帝なり

 

  永遠なる進化と不滅の精神を抱いて、悠久の道を歩み続けん

 

  我、無神臓の赤き龍の帝王と成りて、汝を無限に光り輝く天道へ導こう

 

 

 

「と、いう訳で最近具合が悪かった蓮華を医者に見せたところ、どうやら子が宿っているらしいのよねー?」

 

「ほう、それはそれは……」

 

「相手は誰……なんて野暮な事は言う必要もありませんよねぇ?」

 

「もっとも? 私達も最近調子が悪い気がするからついでに見て貰ったらおめでたいことに子が宿ってたんだけどねー?」

 

 

「神牙はなんかわかるが、ヴァーリ……お前もなのかよ?」

 

「いや……天井の染みを数える修行と言われたからその通りにしたらそうなってた……」

 

「オレは単純に喰われたというか……」

 

「んだそりゃ? じゃあある意味俺が一番『まともな理由』だった訳かい」

 

 

 

 三馬鹿達の未来は多分きっと明るい筈である。

 

 

 

「あ、今お腹を蹴ったわ」

 

「私も今感じました」

 

「むー……良いなーお姉様と思春だけ先に一誠の子供が生めてさー? まあでももう少ししたら今度はシャオの番だからね一誠?」

 

「小蓮にまでやらかしたら社会的に俺が死ぬんだけど……」

 

 

 

終わり





補足

恋ちゃま√的にダンクシュートしましたとさ。

これにより年上フェチだった彼の向けるそれは彼女達三人にのみとなり、寧ろ今度はこの三人の子達に何かしようものなら、狂犬のようにそいつは喰い殺されましょう。


保護者(アザゼル)さんはきっと、いきなり帰ってきたワンパク小僧共が複数の女性は連れてくるわ、なんか子供居るわで大変なめに逢うでしょう……。

もしくは過去からやってきた何人かの女性に天井の染みを数えさせられるか……
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