色々なIF集   作:超人類DX

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冗談のつもりだったので、サンプルをテキトーに。

需要なんざ考えてねぇ!


※嘘ネタサンプル

 その出会いは劇的――

 

 

「そこの人、消ゴム落としたぞ?」

 

「へ? あ、どうも」

 

 

 ――では無いのかもしれない。

 けれどこの出来事が確かな切っ掛けと問われたら頷く他ない。

 

 

「遂に入手したぞイッセー! 二年のグレモリー先輩の写真!」

 

「マジか!? どんなアングルだ!? エロイのか!?」

 

「待て待て慌てるな、実は姫島先輩の写真も入手したんだぜ?」

 

「最高かお前等!」

 

 

 ドスケベで、一々女子達から顰蹙を買いまくるお騒がせタイプと……。

 

 

「へー? どっからどう見ても隠し撮りしてるアングルじゃん?」

 

「えぇぃ! 黙れ桐生! これは男にしかわからん話だ!」

 

「大体お前は俺と被るんだよ眼鏡属性という意味で」

 

「アンタと一緒にされたか無いわね、それより兵藤、アンタが聞きたがってた曲のCD」

 

「お、サンキュー、礼はちゃんとするぜ」

 

「「……」」

 

 

 人を食うタイプの飄々タイプは、互いに特に意識もせず、何となく話が合うので親しくなっていく。

 

 

「よっしゃ、行くぞ桐生。今日こそ俺が勝つ」

 

「また? あんまり持ち合わせが無いんだけどな」

 

「任せろ、俺が出すぜ。勝つ為に必要な投資だ」

 

「あっそう、なら行くわ。ちょっと待ってて」

 

「うっし! コンボのイメトレしてるからなるべく早くな!」

 

 

 一つの消ゴムから繋がり、妙なシンパシーがあるから親しくなり、やがて友となる。

 

 

「ちくしょう……顔に似合わず鉄◯が強いのなんのって。だって桐生が使う一◯って100%最風出せるんだぜ? デ◯ル仁はステステ使いながら寄って来るし……」

 

「ゲーセン行ってたんかい」

 

「お前、桐生とデキてるのか?」

 

「はぁ? おいおい、そんな訳ないだろ?」

 

「まぁ、無いわね」

 

 

 ただ、その親しき深さが、本来辿る筈だった道から逸れているとはこの時誰も知らない。

 

 

「ねぇ、藍華は兵藤なんかのどこが良いわけ?」

 

「ドスケベだし……」

 

「良いっていうか、単にウマが合うって感じだから何とも言えないわ」

 

 

 いや、知る訳も無いのだ。

 

 

「よーっし、今日は俺ん家でスマ◯ラやんぞ」

 

「宿題やらなきゃならないからパスしたんだけど……」

 

「そんなもん俺の家で一緒にやろうぜ! そっちの方が早く済むし、晩飯出すから! なっ!?」

 

「えー? しょうがないなぁ……」

 

「っしぃ! そうと決まれば今日こそ俺のス◯ークさんが覚醒するぜ!」

 

「はいはい……」

 

 

 

 

 

 

「なぁ、アイツ等アレでデキてないって言ってるんだぜ?」

 

「しょっちゅう一緒に居るのにな?」

 

「ここまで来ると何かもう気持ち悪いくらい仲が良いとしか流石に思えないわ……」

 

「同時に何かもどかしいわ」

 

 

 どうであれ、周りからしてみれば気色悪いくらい仲が良いと入学一年目で認識されてしまったのだから。

 

 

 

 そして二学年目……。

 

 再び同じクラスになった兵藤イッセーと桐生藍華は相変わらずのよくわからない仲を維持したり、イッセーは変態三人組としての悪名を轟かせたりしていたのだが……。

 

 

「昨日さ、天野夕麻って可愛らしい女の子にコクられたんだが……」

 

「へー? それはCGか? それとも画面の向こう側か?」

 

「いやちげーって、マジで長い黒髪の女の子だった」

 

「ほーう? じゃあそれは自慢か? 喧嘩売ってる?」

 

「それもちげーよ。で、今度の日曜日にデートしようとか言われたんだけど」

 

 

 やはりそれでも少年の身にこれから起こる出来事のスタートラインはやって来た。

 後に長い間トラウマになる化けたとある堕天使による罠が……。

 

 

「嘘だと思われると思って、取り敢えず写真撮ったわ……この子」

 

「………………。おいイッセー、やっぱり一発しばいて良いかな?」

 

「何だこのかわいいこ? お前、こんな子にコクられてデートするのか!?」

 

 

 同志二人が見ても美少女という評価を下される黒髪の女の子とデートするというイッセーに嫉妬が爆発する。

 無論、声が大きくて教室に居た他の者達にも聞こえていて、特に女子達は変態野郎の称号を欲しいままにしているイッセーが恐らくは他校の生徒とデートするという話を聞き、その女の子に同情すらしていた。

 

 だが、興奮する同志二人に対してイッセーは冷静な顔で言った。

 

 

「いや、デートなんてしないよ。断った」

 

「「はぁ!?」」

 

『!』

 

 

 普通にシレーッとした顔で美少女からのデートのお誘いを断ったと返したイッセーに教室中が驚愕の声で震えた。

 

 

「な、何故だ!?」

 

「お前正気か!? 色々と言ってはみたけど、こんなチャンス二度と無いかもしれないのに!」

 

「そうだろうけど、しょうがないだろ。その日は桐生と遊園地に遊びに行くつもりだったし」

 

『はぁっ!?』

 

 

 これまた軽い調子で言うイッセーに教室中が二度目のリアクションになる。

 

 

「だよな?」

 

「そこで私に振られるのは実に困るわね。てか、そっち優先にすれば良かったじゃない?」

 

 

 唖然とする面々の中、イッセーに話を振られて若干小さくなっていた藍華が苦笑いする。

 

 

「いやぁ、考えはしたけどよく知らない子に気を使いながら一日過ごすくらいなら、お前と何の気負いも無くハシャイでた方が良いだろって思っちまったんだからしょーがねーじゃん?」

 

「私は都合の良い遊び相手か」

 

「そうじゃなくて、お前と遊んでた方が楽しいって事だよ」

 

 

 本当に互いに遠慮した感じがまるで無いやり取りに、それまで唖然としていた者達は『あぁ……』と察する。

 

 

「いや、写真見る感じだと桐生より美少女じゃん……」

 

「も、勿体ねぇ……!」

 

「えぇ? そうかぁ? 確かに美少女って感じはするけどよ」

 

「確かにこりゃ勿体無いわね、今からでも申し込んで来たら?」

 

「いいよ、連絡先なんて聞いてないし、そんな事より当日は8時にお前の家に迎えに行くから」

 

「はいはい」

 

 

 ナチュラルに仲が良すぎる。

 しかと当人達は別に付き合ってる訳じゃないと言ってるから微妙に質が悪い。

 同志二人に見せるだけのつもりだったのか、携帯に残された写真のデータをあっさり消去したイッセーに皆はただただ何とも言えない気分にさせられるのであった。

 

 

 だがやはり、彼は主人公。

 別に自覚はしてなくても避けた道は強引に曲げられ、本来の道へと軌道修正しようとする。

 

 

「ようこそ、オカルト研究部へ、歓迎するわ兵藤イッセー君」

 

 

 例えば、強引に神器というものを実は宿していたイッセーを消そうと、デートを断られた堕天使に殺されそうになった所を悪魔を名乗る者達に助けられ、そのまま勧誘されたり……。

 

 

「アナタはまた狙われる。だから保護を兼ねてアナタを勧誘したいの」

 

「いやぁ、学園の美少女軍団からのお言葉はとても魅力的なんですけどねぇ、部活でしょう? 申し訳ありませんがちょっと無理ですねぇ」

 

「……何故かしら?」

 

「友達が居るんですけど、部活入ったらその友達と遊ぶ時間が減っちまうんで……」

 

 

 でも藍華と遊びたいからと命まで狙われておきながら断ったり。

 

 

「お、オカルト研究部から勧誘されて断ったァ!?」

 

「お前は自分が何をしたのかわかってんのか!?」

 

「わかってるけど、しょうがないだろ? 部活入ったら桐生と遊べなくなるし」

 

「いや、そんな理由で断ったら駄目でしょ……」

 

「バッキャロー! 俺にとっちゃ重要なんだい!」

 

 

 美少女は大好きだし、ハーレム王に憧れはある。

 しかし彼女という『気が合いすぎる』人間に出会ったせいか、優先の順位が藍華が先という感じになってしまっている。

 

 だからそれが弱点となってしまう事もあった。

 

 

「兵藤イッセー、この小娘を目の前で殺されたくなかったら、今すぐこの場で死になさい」

 

「…………」

 

「兵藤……」

 

 

 しかしその弱点を突かれた事で覚醒してしまう。

 否――

 

 

「いや、普通に逃げられるだろお前は……」

 

「あれ、何でバレたん?」

 

「なっ!?」

 

 

 既に覚醒して居るので、あまり問題にはならなかった。

 そしてあまりにも呆気なく逃げると、イッセーは言う。

 

 

「悪い、俺のせいだ。どうも連中は俺の中の神器ってのに目を付けてしまったらしいんだ」

 

「神器? ……私とアンタで見つけたコレとは違うの?」

 

「多分似て非なるものだと思う。グレモリー先輩の話じゃ、神器を持つ人間は結構居るみたいだからな。

けど、コレに関しては俺とお前しか居ない――てかお前以外見た事がねぇ」

 

「ふーん? じゃあこれからどうするの? また狙われるんじゃないの?」

 

「なるようになれで行くっきゃねぇさ」

 

「……。完全ノープランなのね」

 

「まぁな……だが次はちゃんと未然にお前を守ってやるぜ」

 

「……………あ、そ」

 

 

 微妙にカッコいい事をサラッと言われ、割りと悪くない気分になる藍華だが、それは敢えて言わない。

 

 

「そうと決まれば早速家で会議だ。

最近母さんがお前を呼べ呼べと煩くてさぁ」

 

「えぇ? こんな事があったのに、またゲームに付き合わないといけないわけ?」

 

「そこを何とか頼むぜ、今度は絶対に守るからさ……なっ?」

 

「………。しょうがないなぁ」

 

 

 本人も本人でイッセーにお願いされると断れなくなりつつあるのだから。

 

 

 

 

 

「なぁイッセー?」

 

「んぁ、何だよ松田に元浜? 俺の顔になんか付いてるのか?」

 

「付いては無いけどよ、桐生と何かあったのか?」

 

「? 何かって何が?」

 

「だってさ、近くね?」

 

「だから何がだよ?」

 

「その、距離感的な意味で」

 

「距離感? 近い? ……………え、近いの?」

 

「だってお前、最近じゃ学園二大お姉様やら癒し系マスコットちゃんが歩いてても微妙な反応だし、反対に桐生とはしょっちゅう一緒だし……」

 

「別にそんな事は無いんだが――――あ、桐生! 今日の晩飯何が良いかリクエストとかあるか?」

 

「えーっと、ビーフシチュー?」

 

「わかった、じゃあ母さんに連絡しとくわ………っと、悪い、何の話だっけ?」

 

「「………」」

 

 

 

 

 

「あ、藍華? 今兵藤と割りと信じられない事を話してた様な気がするんだ

 

「ふ、普通に兵藤の家に行き慣れてるって感じが……」

 

「しょっちゅう宿題を手伝わされてるから……」

 

 

 ただ、ウマが合うからと。

 

 

「元浜と松田達に言われたんだよ、何でそんな感じなのに苗字なんだって」

 

「あぁ、私も言われたわ」

 

「という訳で試しに名前で呼んでみるか?」

 

「まあ、何が変わる訳じゃないし、良いんじゃないの?」

 

「だよな? て事で………………………………あ、藍華?」

 

「はいはい、イッセー………」

 

「「……………………」」

 

「……………………。急に恥ずかしいんだけど、何これ?」

 

「奇遇ね、私も今そう思ってたわ……」

 

「あ、あ、そう? ……………ちょ、待て、今お前の顔見れない。よくわからないけど直視できねぇ!」

 

「……。それも奇遇ね、今私も全身が熱くて変だわ」

 

 

 色々と本来深く関わる筈だった者が大変な中、二人はその見えない繋がりをよく深めていくのだった。

 

 

「昨日の晩、グレモリー先輩が全裸で俺の部屋のベッドに座ってて抱けって言われたんだけど」

 

「ふーん、それで?」

 

「当然断ったっつーか、裏があると思うだろ?」

 

「確かにね? でももしかしたら童貞が捨てられたかもしれないわよ?」

 

「うーん……それがよぉ、あれだけ美人と思ってたグレモリー先輩達が最近普通に見えてきてさぁ、いや、美人とは思うんだけど…」

 

「? なによ?」

 

「…………。お前を見てると安心するっつーかさ……うーん、お前の方が可愛い様な――あれ、な、何言ってんだ俺は?」

 

「……………………。真顔で言わないでよ」

 

 

始まらない

 

 




補足

関係としては不知火ちゃんと善吉ちゃんみたいな感じだけど、めだかちゃんポジが居ないかズンズンと仲が進展しまくる……ってだけの話。


その2
裏設定において、桐生ちゃんの保護者さんは背中に龍の紋々を背負ったグレースーツのおじさん……だったりとかしませんし、しょっちゅう盤若の入れ墨した眼帯おじさんがその家に突撃敢行したりとかしてるもんだから、藍華ちゃまの心臓が鋼化してるとかもありません。


その3
別に続けませんが、流れはこんな感じで緩く時折変な生物に襲われるのを撃退しながら楽しくイチャイチャしてるんじゃないかなぁ

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