色々なIF集   作:超人類DX

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彼は前向きだった。

前向きだからこそ大きな虎さんにお持ち帰りされました。

でも前向きだから頑張ってたら更に気に入られちゃいましたとさ。


肉食系に囲まれてる子孫

 かの青年は幼少の頃からも中々に前向きだった。

 どうしようも無く貧乏な農家の家庭に生まれても、それが当たり前だったからグレはしなかったし、彼だけが持つ特別な力と遠い先祖の血筋があったからこそ、中々に前向きな少年だった。

 

 それが例え、金の魔力に取り憑かれた両親に売り飛ばされそうになっても。

 孤独に逃亡生活をしなくてはならなくなっても。

 

 彼は前向きに自分という存在と向き合い、力を伸ばし、やがては己で生きていけるだけのものを確立させた。

 

 その後、金の魔力に取り憑かれた両親が自殺をしたと聞いた時は、それなりに悲しく思ったりもしたが、彼が欲したものはひとつだった。

 

 

 本当の英雄になりたい? ノン。

 

 悪魔やドラゴンを倒す人間になりたい? ノン。

 

 自分と同じ様な力や血筋を持つ人間を集めてチームを作る? 更々ノン。

 

 

 本来ならそんな英雄を目指す道へと進んでいた筈の青年が望んだものはそんな大それたものではなく、シンプルに、少年時代から欲したただひとつの物だった。

 

 

 トモダチが欲しい。

 

 

 力を使いこなす事でなにかに困る様な事は無くなった。

 金も手に入れられるし、美味しい食べ物だって何時でも食べられる。

 けれど、どれだけ力を振りかざした所で手に入れられないのが、互いに肩でも組ながら、くだらない事をして笑い合える友人だった。

 

 

 真の名を隠して曹操として振る舞いながら、青年は友を求めて世界をめぐった。

 そして到達したのが……実の親と悪魔と龍神に裏切られ、転生者と呼ばれる男に心身共に破壊された少年と、呪われた血を持つが故に迫害され、強くなり続ける事で精神を保とうとした少年。

 

 奇しくもその二人の少年は宿敵同士とされる二天龍をそれぞれ宿した、自分と同等の資質を持つ者だった。

 

 青年は思った。

 

 

『友達になってくれるかな……?』

 

 

 と、凄く純粋に。

 自分の戦力という意味では無く、ただ純粋に川で遊んだり、山を駆け回り合える様な友になってくれないかと、彼はちょっぴりドキドキしながら其々別のタイミングで接触し、色々と荒れていた精神を自分なりにケアしながら友達になってくれないかと懇願した。

 

 結果は言わずもながら、毎日くだらない理由で笑い合ったり、食べ物の事で喧嘩をしたり、余計な一言が原因でドツキ合いをしたりできる友達となった。

 

 英雄の子孫を集めたグループはそこには無い。

 

 あるのは、年の近い小僧三人が気ままに遊んだり、ちょっとムカつくからという理由で人ならざる者達に中指立てながら喧嘩を売りに行く悪友―――つまり三バカが生誕した。

 

 時には喧嘩もするけど、決して切れぬ友情。

 

 金の魔力なんぞが屁に思える確かな繋がり。

 

 曹操は――いや、神牙は時にはその前向きさのせいで余計な一言を無自覚で言って相手を怒らせるお茶目さもあるし、基本的にどこか抜けてるけど、確かなカリスマ性を持った青年だ。

 

 でも前向きなせいで欲もちょっとズレているし、好物のチーズバーガーを横取りされると烈火の如く怒るけど、確かに二人の少年にとって彼はある意味『光』なのかもしれない。

 

 

 そして青年にとっても二人は確かに『光』だった。

 

 

 例え不可思議な世界に飛ばされ、嘘みたいな現実を目の当たりにした挙げ句、そこの原住民達のキャラが濃すぎて軽く尻に敷かれてしまったとしても、彼はとても前向きなので今日も元気に頑張るのだ。

 

 

 

 

 三バカのある意味発端者である曹操こと神牙。

 彼は一誠、ヴァーリと同じく、完全に嘘みたいな三国時代にタイムスリップしてしまった。

 

 三人がバラバラに空から落ちた挙げ句、原因不明の弱体化をしてしまって色々と困った事になったけど、彼は結構前向きだったので、取り敢えず放浪して二人と合流しようとした。

 

 その間にこの世界の事を知った神牙は、当初『じゃあ俺のご先祖様が!?』と、テンションを上げたのだが、知った現実を前に、流石に前向きな彼も顔をひきつらせた。

 

 何せ自分がしょっちゅうごっこ遊びでやってた三国の英雄達はほぼ女性で、格好もなんでか現代人のコスプレめいていたそれだったのだから。

 この時点でこの世界がただの過去の世界では無いことだけは察して、とにかく二人を探そうとしたのだけど、弱体化した彼は元々三人の中でも身体能力やら体力が『よわっちぃ』ものだったので、捜すだけでもとても大変だったし、運が良いのか悪いのか、この世界の有名武将と、後々黄巾党などと呼ばれる賊を返り討ちにしていた所に鉢合わせした事で、予定通り事が進まなくなってしまった。

 

 しかも更に運が悪い事に、ちょうど神牙は『力を取り戻すには使うしかない』という理由で己の神器である黄昏の聖槍を使っていた所を見られてしまったのだ。

 

 お陰で取り囲まれて弓矢を向けられるし、先頭に立っていた褐色の女性に脅されて、彼女達のホームグラウンドに拉致られるし、事情を説明したらそれが悪手だったせいか余計ここに居ろと言われるし……。

 

 結果、神牙は当初脱走の機会を伺いながら、二人の情報だけを上手く引き出す為にその場所に留まる事にした。

 

 

 後に孫呉と呼ばれる軍団に引きずり込まれながら。

 

 

 

 もっとも、神牙は本来の時空を生きる兵藤一誠が殺意を軽く覚えるレベルで女運が『悪かった』ので、出れるに出れなくなってしまうのだが……。

 

 

 

 

 そして月日はそれなりに流れ、神牙はすっかり孫家の一人にカウントさせられていた。

 本当は曹操の子孫なのに、彼は普通に孫家に引きずり込まれていたのだ。

 そう、ある意味一誠よりも更に大雑把というか、狂暴というか……言動が色々とストレート過ぎる彼女のせいで。

 

 

「おい神牙、曹操の所から同盟の話をされたのだが、それはつまりあれだろう? 国境なき軍隊だかなんだかっていう、お前の友の一人と天の遣いの所とやるって事だよな?」

 

「恐らくは……」

 

「つまり、死ぬほど楽しい戦いになるって事だよなぁ?」

 

「多分……」

 

「よっしゃあ! 即座に組むぜ! 前に暴れた坊やと殺り合えるってんならな!」

 

「………………」

 

 

 当初は隙を見て脱走するか、董卓討伐の際に一旦合流できた二人のどっちかに逃げ込もうと思っていた神牙は、結局の所孫呉にとどまっていた。

 それは今目の前で水の様にガブガブと酒を飲みながら、一人でハイになっている褐色肌の妙齢の女性がある日突然……

 

 

『もしも逃げたら本気で追いかけ回して捕まえて、二度と逃げられない様に手足をぶったぎる』

 

 

 と言ってきて、ちょっとした恐怖を感じてしまったからなのと、別に彼女を含めたここの者達は悪い人ではないというのが主な理由だった。

 

 

「業務に障るし、飲むのはそのくらいにした方が良いんじゃないか?」

 

「あ? オレに指図するってのか? 良いんだよ、殆どは雪蓮と蓮華の二人に任せてあるから」

 

 

 一人称がオレというこの女性は、なんとあの孫堅であり、息をするように酒は飲むし、人も斬り殺す人格破綻者みたいな女性だった。

 当初孫堅と知った時の神牙のショックは計り知れないものがあったのは云うまでもない。

 

 今だって、自分の『娘達』に孫呉という組織運営を押し付けながら、自分は、その娘達の手伝いをしていた神牙を自分の部屋に無理矢理連れ込んで酒の酌をさせている。

 

 

「だが……」

 

「あ? 散々オレの乳房やら股ぐらに顔を突っ込んどいて文句があるのか?」

 

「い、いや……」

 

「そうだろうそうだろう? だったら黙ってオレに酒を注げ!」

 

「………はい」

 

 

 これもまた神牙にとってすれば不運でしかないが、この孫堅――真名を炎蓮という女性はどうにもこうにも神牙を普通に気に入ってしまってるらしく、誰彼構わず何時も……。

 

 

『こいつはオレのもんだ』

 

 

 と吹聴してしまってる。

 神牙からしてみたら勘弁願いたい話ではあるのだが、彼はやはり前向きな性格なせいか、そんな炎蓮の傍若無人さに『慣れ』てしまっているらしい。

 

 

「ふぅ。

やっぱお前はオレが昔殺した男に似ている。興が乗ってそいつを子種に娘三人を産んだ訳だが、まあお前と違ってつまんない男でねぇ……」

 

「そのつまらん男に似ている俺からしたら堪ったもんじゃないのだけど……」

 

「そりゃそうだ! 何せ弱い癖に目先の欲に駈られて自分のガキを売ろうとしやがったからなぁ? ブッ殺されて当然だぜありゃあ……」

 

「……………」

 

 

 グビグビ飲みながら、多分もう五回は聞かされた話に毎度の事ながらため息が出てしまう。

 

 

「だがお前は違うと思っている。

まあ最初は野郎が蘇ったと思って殺してやろうと思ったが、オレを倒した腕は本物だったし、中身はまるで別物だった」

 

「それは良かったよ」

 

 

 中身までその誰かと似てたら、全力でここから消えてたわ……と心の中で呟きながら新しい酒の入った徳利を開けると、炎蓮が突然神牙の肩に腕を回して自分の手元に引き寄せる。

 

 

「……なんのつもりだ?」

 

「顔を見てるんだよお前の」

 

「毎日嫌でも見てるだろう。

アンタに無理矢理連れ回されてるんだから」

 

 

 炎蓮の長女よりも更に巨大なメロンが顔辺りに当たるが、神牙の反応は少々うんざりしているものだった。

 それが面白くないのか、炎蓮は拗ねた少女の様に口を尖らせる。

 

 

「雪蓮達に命じてお前をその気にさせようとしてるのに、お前はセ◯ズリもこかなきゃ抱こうともしない」

 

「……。そういう恋愛は嫌いなんでね」

 

 

 ドストレートな言い方に対して神牙は冷静に返す。

 彼のその前向きさは割りと孫家達から好かれているのだが、神牙自身は事故って土下座して何度も謝る事は多くあれど、そういう事にまで発展している事は無かった。

 別に興味が無い訳じゃないのだが、それでも『それはちがくね?』みたいなものが働いていたのだ。

 

 

「オレを恐れて逃げ出したあの男とはやはり違うなお前は。

オレをまるで恐れない……」

 

 

 が、彼女達の一部はそうではないらしい。

 特にこの娘を持つ筈の炎蓮は、徐々に力を取り戻していっている神牙に一度完膚なきまでに叩きのめされて以降は、目に見えた誘惑が多くなった。

 

 

「本質を知る前に怖がる様では話にならない」

 

 

 お陰で最近では娘達と喧嘩になる事が多く、多分今も孫策こと雪蓮辺りがこの事を知ったら乗り込んで来そうなものだ。

 

 

「ふふ、くくくく……! 本当にお前は良い。

もっと昔にお前を知れたら良かったと後悔してしまう程に……」

 

 

 神牙は前向きだ。

 前向きに炎蓮達と過ごしたからこそ気に入られた。

 それこそ……炎蓮をひとりの女に戻す程に。

 

 

「興が乗った。神牙、オレを抱け」

 

 

 かつて子種として交わった男に顔立ちが似ている。

 だが中身はまるで別物であり、余計な一言で自分を含めた仲間達をちょっと怒らせる事もあるけど、それでも神牙の前向きさは炎蓮達にとって『良い男』となっていた。

 だからこそ欲しい。

 

 

「ほーら、好きにして良いんだぞ? 暫しの間、オレがお前のモノになってやる」

 

 

 彼がどこから来たのかも知っている。

 彼が二人の友人達と共に何時かは帰る事を望んでいる事も知っている。

 でも、それでも炎蓮達は、ときどき間抜けな事をするけど、どんな不運を前にしても前向きに進もうとする不思議な槍を持つ神牙がかなり好きなのだ。

 

 だからこそちょっとだけ、何時もの傍若無人さを引っ込めながら誘いの言葉を向ける炎蓮に神牙は……。

 

 

「言っただろう? 俺はこう見えても純愛主義者なんだよ。

そうやって偉そうに言われると断りたくなる」

 

 

 軽く、やさしめに孫家の母たる炎蓮を突き飛ばした神牙はその場に立ち上がって背を向ける。

 

 

「アンタ達に失礼な真似をしてきたことは申し訳ないと思っている。

だがそれとこれとは別だよ炎蓮」

 

「……………」

 

「雪蓮達の手伝いに戻る。

飲みたかったら一人で飲んでてくれ」

 

 

 そう言って退室する神牙を炎蓮は止めずに暫くボーッとした顔で見ていた。

 断られた……という現実を少しずつ認識しながら。

 

 そして……

 

 

「また……断りやがった。

神牙の癖にオレを断りやがりやがった……」

 

 

 残された炎蓮は小さく、神牙に拒絶された事に対して身を震わせていた。

 それは断られた事に対する怒りなのか……。

 

 

「断られちゃったかぁ……しかもオレを見るあの冷めた目……くく、くくくっ……♪」

 

 

 はたまた別の意味なのか。

 一人ニヤニヤと笑う炎蓮は別の意味でちょっと怖かった。

 

 そして――

 

 

「はぁ、悪気が無いから困る女だよ」

 

「神牙!! 母様の所にまた行ってたの!?」

 

「? どうした雪蓮? その通りだが、何故そんなに慌てている?」

 

「慌てるわよ! また母様に誘惑されたんでしょう?」

 

「……。されはしたけど、断ったぞちゃんと。

最近多くて困るぞ、酔っぱらってるせいかしらないけど」

 

「そ、そう。それなら良いんだけど……。

でもほら、そんなに困るならいっそ誰かと交わって既成事実を作ってしまえば良いんじゃないかしら? そうすれば母様も言わなくなると思うわ」

 

「炎蓮がそんな性格には思えないが……うーん」

 

「神牙ならすぐに作れるわ! 例えばほらっ! ほら!」

 

「そういうその場しのぎの関係ってよくないと思う」

 

「じゃあ神牙をちゃんと愛してくれる者なら良いんでしょう? ほら! ほらここにっ!!」

 

 

 長女が凄まじく自分を指差しながら何かをアピールしまくっているが、神牙本人は色々と彼女を含めた孫家達に事故をやらかしてるので、逆に申し訳なさで踏ん切りがついてない。

 

 

「ほら! 母様と違って若さがあるわよ私!」

 

「その台詞を炎蓮に聞かれてどつかれていただろ雪蓮は……」

 

「大丈夫よ、だって事実だもの。そういう訳で早速閨へ……」

 

「炎蓮に言わされてるんだろう? 無理しなくて良い」

 

「無理で言う訳が無いじゃない。

最近不安なのよ、母様以外に神牙に対してそう思うのが増えてるから」

 

「俺は炎蓮に斬り殺されたお前達姉妹の父親に顔が似てるらしいが……」

 

「全然似て無いわよ。

あれは母様が神牙をその気にさせる為の建前」

 

「それはわかったが、俺をどこに連れていく気だ?」

 

「それは勿論私の私室よ? 私知ってるのよ? 泥酔した母様に襲われて閨に入ったのを……」

 

「……………………」

 

「母様に本当に殺意を抱いたのは生まれて初めてだったわ……。

まあ、負けなければ良いって前向きに思う事にしたけどね」

 

「……………」

 

 

 見られてたのか。

 神牙に一度叩きのめされてから本気で鍛え直して強くなった泥酔した炎蓮に以前不意討ちでヤられて事があった事を思い出して苦い顔をする神牙。

 

 彼がここに留まる理由はまさにそこにあった。

 

 

「お願い神牙……。

最近辛いのよ……神牙が欲しいって……」

 

「俺と知り合わなければ良かったのに……すまない」

 

 

 虎達に補食されたけど、そんな虎達との生活が悪くないと思ってしまう。

 彼は二人の友人と同じく根は『愛情深い』男なのだ。

 

 

終わり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 文明の利器が発達した現代社会のなかにひっそり暮らす家族。

 それはかつて悪魔に裏切られ、龍神にも裏切られた青年が不可思議な過去の世界で掴んだ幸福が詰まっていた。

 

 

「お、お久し振り……ね、イッセー?」

 

「イッセー……」

 

「…………………どこで俺の居場所を知ったんだか知りませんが、雁首揃えてのご登場って訳ですか……」

 

「………」

 

 

 かつての悪魔の主とその部下。

 かつての友人になりかけた龍神。

 

 彼にとっては過ぎ去った過去である存在が、ひっそりと暮らしていた青年の家に押し掛けてきたのだが、青年の対応は歓迎している訳でもなければ、冷ややかでもない―――目の前の存在そのものに興味がないといった無関心そのものだった。

 

 

「恋、ねねに頼んで二人を外に……」

 

「もう言ってある。

だから安心して良いよ一誠」

 

 

 押し掛けてきた連中が何なのかは傍に居る恋もすぐに理解できた。

 そしてこの連中が訝しげな顔で自分を見てるその視線にちょっとした不愉快さを感じていた。

 

 

「あ、あのイッセー? 彼女は一体?」

 

「………妙な気配を感じる」

 

 

 自分より明るい赤髪をした女がリアスで、自分に似た口調の小さな黒髪の少女がオーフィスらしい。

 その他諸々含めてどうやら恋が何者かを気にしてるらしく、一誠は当たり前の様に恋を隣に座らせながら答えた。

 

 

「嫁ですけど?」

 

『…………はぁっ!?』

 

 

 その時の顔は面白かったと恋は思った。

 

 

「よ、嫁って。アナタ結婚したの……?」

 

「しましたよ。

子供も二人居ます」

 

「そ、そんな……嘘ですよね?」

 

「こんな事に嘘を言ってなんになるのでしょうか? なぁ恋?」

 

「うん」

 

『…………』

 

 

 大層ショックを受けた顔をしてるのがまた面白かった。

 だが、これ等は厚かましい性格をしてるのか、突然一誠に謝りながらまた仲間としてやり直さないかと言ってきたのだ。

 

 

「謝られてもね……。

家族も居ますし、転生悪魔に戻る意味もないです」

 

「じゃあ我と静寂を――」

 

「一人で探したらどうです? この場所が俺にとっての静寂なんで。

それと別にアナタ達を恨んでませんのでオレは」

 

 

 と、淡々と言っていた一誠に彼女達はこれでもかとしつこかった。

 謝りたいだの、やり直したいだのと……。

 

 

「随分と冷たい言い方をするけど、やっぱり許してはくれないのね……?」

 

 

 だからそろそろ恋がムッとなってきた辺りに一誠はめんどくさそうに声を大きくした。

 

 

「じゃあ、アンタ等は俺を裏切ったクソ野郎とでも言えば良いのか? それともアンタ等のせいじゃないとでも言って欲しいのか?」

 

「うっ……」

 

「そ、そんなつもりは……」

 

「悪いけど、俺はアンタ等の罪悪感やら自己憐憫やらに付き合ってやる暇は無いんだよ。

そんなくだらないものはテメー等で勝手に処理しとけ……鬱陶しいんだよさっきから」

 

『………』

 

「ったく、久しぶりに見たと思ったらくだらん事をごちゃごちゃと。

こちとら家族仲良く飯でも食って、寝かしつけた後恋と三人目でも作るかって話で燃えてたのによぉ……!」

 

『…………』

 

「大丈夫、この人達が帰った後でもできる。

恋がたくさん一誠の事気持ちよくするから……」

 

「へへ、ホント何時までも可愛いなぁ恋は……」

 

『…………………』

 

 

 完全に切り捨てられた挙げ句、目の前で互いに熱い視線で見つめ合いながらおっ始めそうな空気を出し始める二人に最早何も言えなくなったリアス達。

 オーフィスの方はあまり理解はしていないみたいだけど、それでも彼の無限はこの恋という女の為に使われているのだろうと理解する。

 

 そして自分達があの男に何かをされて、身体を汚してしまったのだと絶望しながら。

 

 

なんてね




補足

まるで主人公みたいな性格になってます。

だからある意味潜在的に彼が一番モテるのかも……。


その2
孫家の母が一番気に入ってるので、出るに出れない。

長女も大体そうだし、なんなら他もそうだし……。

変に前向きなのと、変に正直だから惹き付けるらしい。


その3

まーもしも、ありえないけど、皆と帰還してひっそり暮らす事になっても元鞘はありえねぇよなーという感じ?
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