色々なIF集   作:超人類DX

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系統としては執事シリーズの魔王少女確定逃げられないルートなんだけど、主人公は限りなく原作に近いイッセー君で、ヒロインが寧ろ……


※始まらないネタ※

 本来の自分とは何もかもが掛け離れ、最早別人だと人外に言われた事があった。

 

 それはきっと間違いではないのだろう。

 何せ最初の頃は本当にどうしようもなかったのだから。

 

 それに今となってしまえば、その本来の自分とやらになりたいとも思わない。

 

 弱い者に価値は無い。だから生きる為にはただ強くなり続けるしかない。

 弱ければ見捨てられる恐怖と常に戦わなければ自分で在り続けられない。

 

 それが()なのだから。

 

 

 …………まあ、勝てない奴には結局勝ち逃げされ続けた訳だし、結局俺はどうやらあの時と何ら変わらない弱い奴のまんまだったのだけど。

 しかも、俺は俺であることすらもどうやら世界に否定されてしまったらしい。

 

 世の中ってのは本当に儘ならない。

 

 何も信じようとせず、拒絶し続けた俺にはお似合いの末路なのかもしれない。

 

 でもそれで良い。

 

 独りの方が気が楽だし、独りであった方が似合っている。

 独りならどこかのババァ共に小言を言われる事も無いし、良い歳してまだアホみたいな格好してるパッパラパーな女にベタベタされる事も無い。

 

 ただ強く。

 もっと強く。

 何者にも干渉されぬ絶対的な力へと到達するには独りの方が良い。

 

 だからどれだけ顔の形が変わろうとも、名前が無くなろうとも。

 敵同士になって殺し合いになろうとも、もっと強く……。

 

 名が変わろうとも、姿が変わろうとも……本来の自分で無くなろうとも、それだけは変えられない。

 

 

 この身がたとえ人で無くなろうとも、俺はただ強くなり続ける事しか出来ないのだ。

 もうそんな生き方でしか生きてる実感が無い俺には……。

 

 

 

 

 

 

 

 ……………なんて、そんなの嘘だし、そういう事はどうやら許してくれそうにも無かったけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 思えば、色々な意味を全てひっくるめてもあの子はとても衝撃的な子だったし、私の色々な初めてをあの子が取ったと思う。

 妹のひとつ年下の人間の男の子で、目付きは悪く、口は悪いし擦れてるし、何より私の事を痛い奴呼ばわりした。

 

 だからムッとなって軽くお仕置きしてあげちゃおうとか思ったのだけど、その男の子はその年代――しかも人間とは思えないパワーを秘めていて、あの時私はあの子が偶々持ってた定規ひとつで裸にされちゃったんだよなぁ。

 

 で、ケタケタ笑われて……。

 

 そりゃあとても腹が立ったし、何時か仕返ししてやるだなんてことも思ってたけど、成長していくにつれてカッコ良くなっちゃうもんだから参っちゃったよ。

 

 世間的にあの子の容姿は並だなんて言われてたけど、私はそうとは思わなかったし、何よりあの子を知ってる人達は皆あの子が大好きだった。

 

 私もその内の一人で、あの子が好きな『強い者』になるために色々とやったのも良い思い出かな。

 だってそのお陰で私は自分の秘めた可能性に気がつけたし、強くなればなるほどあの子がしっかりと私を私として見てくれるんだもん。

 

 流石にあの子が一度も勝てなかった私の同期の一人とまでとはならなかったけど、私はあの子と出会えた事で遥かに強くなれたと実感出来る。

 

 でもね、私にとって強くなることは結局の所、『手段』なんだよ。

 強くなる事であの子に意識して貰うことが大事で、何よりもあの子を決して独りにさせない為。

 

 だから私も、妹も、同期の妹ちゃんも、同期の娘ちゃんも……皆が皆あの子に追い付いて独りにさせない為に力を付けていった。

 

 ………いや、あの子に選んで貰いたいからだね、正直言っちゃうと。

 

 もっとも、あの子は口か悪くて何時も私達に対して憎まれ口を叩いてるけど本当は優しかったから、選ぶなんて事はしなかったんだけど……。

 

 お陰で周りはいい加減結婚しろだのと魅力の欠片も感じない純血の悪魔の見合いをセッティングして来ようとしたり、あの子を排除しようとする連中が多くて鬱陶しい事になったんだけどね。

 

 ほら、どれだけ強くても周りにしてみればあの子はどうやら気に食わない存在だったらしいから。

 ま、そんな連中の声なんか相手にする訳なんて私達には無いし、そんな声が出た瞬間私達が潰しちゃったんだけどねっ

 

 ……。それなのに、どうして私達の前から居なくなっちゃったのいーちゃん?

 何も言わず、どうして……? 死ぬその瞬間までずっと探したのにどうして姿を見せてくれなかったの? これじゃあ死んでも死にきれなかったよ。

 

 そんな心残りのせいで私は同じ人生を歩まされてるんだよ? ……………同じなのに根が違う世界でさ。

 

 でもね、どれだけ違うとしてもいーちゃんが例え違う姿になっても私の目だけは誤魔化せないんだよ?

 

 わかるもん。その心と自我かいーちゃんである限りはどんな姿になっても私は解るの。

 

 だって私はいーちゃんが……大好きだから。

 

 

 だから探すし、簡単に見つけられたんだぜ? ふふ、流石に私だけど私じゃないと高を括って油断してたねいーちゃん? 本当に、昔の苦労が嘘みたいに簡単に見付けられちゃった。

 

 本来ならまだ生まれる事すら無い、私が魔王になる前の時代の人間界の山奥で修行しながら暮らしてるのを見付けた時は最高にハイって奴になっちゃったし、即座に捕まえてやったぜ。

 

 ふふふ、その時のいーちゃんの姿は昔のいーちゃんと全然違ってたけど、驚いた時のリアクションがまんま同じだったっけ? その隙にお持ち帰りして、実家の地下に押し込んで……ふふふ☆

 

 正式に私から離れないという約束をするまでずーっとねっ。

 

 お陰で妹や本来のいーちゃんが台頭し始める現在はとても幸せ。

 だって誰にも文句を言わせない位置にいーちゃんは居るし、いーちゃんを巡るライバルだって居ない。

 それはつまり私だけのいーちゃんで居てもらえるって事なんだからさ……ふふふ。

 

 

 

 

 

 

 兵藤一誠には幼少の頃からの腐れ縁的な幼馴染みが居る。

 それ故に彼は割りとその幼馴染みに振り回されがちな苦労人的なポジションに置かれている―――という訳でもなく、五分五分の割合でその幼馴染みと振り回し合いをしていた。

 

 それはある理由で通ってる学校のある部活に入部したり、その部員達が実は悪魔で、その眷属になった後でも変わらない。

 ていうか、その後悪魔になった事で知る事になった新事実にイッセーは驚かされた訳で……。

 

 

「え、支取生徒会長の姪だったの!?」

 

「そうだが……。あれ、言わなかったか?」

 

「聞いてないぞ俺は!? て、て事は俺がリアス部長の眷属になってた事も……」

 

「あぁ、聞いていたぞ」

 

「マジかよ……」

 

 

 なんとその幼馴染みは自身の王であるリアス・グレモリーの幼馴染みにてこの学園の生徒会長であるソーナ・シトリーの従姉妹だった。

 それは即ちこのしれーっとした顔をしているけど引くほど美人でイッセー好みの爆乳を搭載している幼馴染みも悪魔であるという事になるわけで、イッセーは驚いて暫く固まっていた。

 

 

「が、ソーナお姉さまと違って私は純血では無く、人間の父と純血悪魔の母との間に生まれたハーフだ」

 

「そ、そうなのか……? なんつーかまるでサザ◯さんみたいな家系図だな……。

それじゃあ、ひょっとしてお前の名前も……」

 

「偽名だったのかって? それは違うぞイッセー。

私は確かに悪魔としての名も母から授かっているが、今お前が良く知る名前も歴とした私の名だ。父が授けてくれた……な」

 

 

 自分と同い年の幼馴染みの説明にイッセーは驚きはしたものの、彼が持つ優しさ故か怒ることはせず発覚していく事実をゆっくりと飲み込んでいく。

 それと同時に部長である王であるリアスや他の眷属達が妙に彼女に対してガードが緩かった理由も納得していく。

 

 

「そうだったのかぁ。

今までお前に悪魔のことがバレない様にって一人で張り切ってた俺はアホだな」

 

「私を巻き込まない様にと思っての事だろう? 私は理解しているつもりだし、そういう優しさが私は大好きだぞ?」

 

「う……あ、相変わらずストレートだな」

 

「そりゃあそうだろう。

私が心底惚れた男だからなイッセーは!」

 

 

 長い黒髪と紫色に輝く瞳。

 リアスとまるで謙遜無い美貌を誇る少女にドストレートに言われて少し照れるイッセー。

 ド変態男の一人と揶揄されて学園の女子達から間違いなく嫌われて来た少年に対して変わらず好意を寄せてくれる幼馴染みの存在は彼の中でとても大きい。

 

 

「という訳でこれからも宜しく頼むぞイッセー。

最近お前は一部の悪魔の女子に好かれてるが、誰にも渡す気は無い」

 

「え、好かれてるって? 俺がか!? だ、誰に!?」

 

「言う訳が無いだろ。

私の目の前で他の女と仲良くされると腹が立つからな。

当然イリナにも渡さんよ……ふふふ」

 

 

 とても強くて、とても凄い幼馴染みはイッセーにとってもっと大事になるのだから。

 

 

「にしても、この前の父兄参観でお母さんがめっちゃはっちゃけまくってたけど……」

 

「好きなんだよ母様はああいうのがな……。

む、なんだイッセー? 私にも母様のような格好になって欲しいのか? 別に構わんぞ? そういうキャラ作りは母様に覚えさせられてきた」

 

「いや、親父さんに殺されるぜ俺が……」

 

「そうか? 父様とお前はちょっと似てる気がするし、怒らないと思うがな……」

 

「俺あんなクールじゃないと思うけど……」

 

 

 

 

 セラフォルー・シトリー

 四大魔王・レヴィアタン

 既婚者・子持ち

 

 備考・氷系魔力(覚醒進化)

 過程をキャンセルするスキル。

 

 

 

 いーちゃん(セラフォルーからの愛称)

 セラフォルー・シトリー眷属・将軍兼執事

 セラフォルーの旦那

 

 備考・永久進化のスキル

    氷の魔力

 

 かつての名…………日之影一誠

 

 最近複雑に思うこと。

 

 マジで生まれた自分の娘が別世界でグレなかった自分自身に対してマジな所。

 あと嫁から二人目を毎晩せがまれる事。

 

 実は魔王サーゼクスとその嫁のグレイフィアを引き合わせて結婚させた影の功労者の一人。(もう一人はセラフォルー)

 

 執事スキルは相変わらず。

 

 

 兵藤イッセー

 

 備考・ほぼ原作通り。

 

 

「兵藤! お前、会長の従姉妹さんとなにしてやがる!?」

 

「匙? 何って、普通にただ駄弁ってるだけなんだけど……」

 

「うるせー離れろ!! だ、大丈夫か()()さん!? こいつに変な事をされなかったか!?」

 

「されてないし、近いんだが。

それに別にイッセーなら変な事をされても私は一向に構わん。

寧ろされたいな」

 

「て、テメェ!!」

 

「な、何怒ってんだよ!?」

 

 

 匙元士郎

 ソーナ・シトリー兵士

 

 備考・ソーナとデキ婚……………では無く。

 

 

「サジ! なにをしているのですかっ!! 仕事をサボるんじゃあありません!!」

 

「げげっ! 会長! す、すいませーん!!」

 

「まったく……ごめんなさいね兵藤くん。

それにヴァローナも」

 

 

 従姉妹の方に意識が向かったせいで、余計にイッセーに対する対抗意識が強くなった人。

 

 

「いえ構いせんよソーナ姉様。

元気で結構じゃあありませんか」

 

「暴走しがちで困るのよね……はぁ」

 

「なんか俺のせいかもしれなくてすんません……」

 

「いいえ、貴方のせいではありませんよ。

それにしても不思議ですね貴方は、性格は違うのに何故かギルバお義兄様に似ている…」

 

「やはり姉様もわかりますかっ!?」

 

 

 ヴァローナ・シトリー

 人間名・黒神めだか

 

 備考・スキルを完成させるスキル

 

 セラフォルーと執事イッセーの紛れもない子供。

 

 

終わる




補足

完全ゴールインパターンで、寧ろその子供が中心の話。


その2
詳細。

ヴァローナ・シトリー(黒神めだか)

 容姿・常に改神モード色のめだかちゃん

スキル・まんま完成
 性格・セラフォルーの教育のせいか、好きな相手にはめっさストレートであり、コスプレだろうがなんだろうが全然こなせる天才肌。

 ソーナやリアスとは歳がひとつ違いでしかないので仲は良好。
両親との仲も極めて良好。

サーゼクスとグレイフィアとの子であるミリキャス・グレモリーから実は……らしく、イッセーがサジ共々若干敵視されてるらしいが……。



続けないよ

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