世界観をリセット
※別Ver
騎士として、己の信じるものの為に戦った。
善とか悪だとか関係なく、ただ自分の信じたものだけに戦った。
その意思を貫けたのは、きっと仲間や友達が居たからだと思っている。
銀狼となった自分と同じ、黒狼へと進化した友達。
そしてずっと先を常に歩き続けた執事の友達。
立場は違えど、数少ない同性の友達として育んだ友情に嘘は無い。
それが例え生まれ変わってしまおうとも、この記憶を甦らせた時から僕はずっと変わらない。
力を喪っても……きっと。
弱い奴から死んでいく。
弱いから己の意思を貫き通せない。
弱いから―――――――強くなる事でしか自分を表現できない。
俺がコミュ障を拗らせた友達から学んだ事は多く、俺は俺の意思を貫ける強さを持ったといえる。
決して愛想が良いわけではないけど、その小さな優しさはよく知っているし、俺達が知っていればそれで良いと思っている。
黒狼へと進化した俺は好きな人を守り、そして友を助けていきたいと願いながら生きた。
だからその一生に心残りなんてありはしない。
そのまま魂と記憶が無へと還れば―――の、話だが。
思い出してしまうというのはある意味で酷なものなんだと解ったのは生まれ変わった者としての自我が完全に確立されてしまった後だ。
俺は――オレは……力を喪ったか弱い存在として生まれ変わった。
なんの変哲もないただの人。
故にオレは恋しい。
友達と仲間達と笑っていたあの頃が……。
最高の兄様。
唯一で、絶対で、他の何者にも変わる訳がない僕だけの兄様。
好き。大好き。この世界の全てよりも大好き。
好きという言葉では足りない。其ほどまでに好きで、好きで―――――
好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで……………
だーいすきな、僕の兄さま……♪
今度は誰にも渡さない。
前は、優しい兄さまが誰も選ばずに最後まで独身を貫いたけど、今度は僕だって立場もなにも軽くなった。
だから探す。絶対に探して、年齢も近くなったと言って貰ってもらう。
今度は誰の邪魔もさせやしない。
もし邪魔するなら――たとえそれが、昔は家族だった者でも許さない。
神にでもひょっとしたら呪われたのか。
俺は何時になったら俺であることから解放されるのか。
俺であって俺ではない俺が何の不自由も無く、しつこくて最後には諦めたけど悪くなかった家族達との仲を深めていく様を見なければならないのは、何かの呪いなのか罰なのか。
……もっとも、中身が俺を含めてまるで別物であるので不思議な程になにも感じなかった訳だが。
まあ、そんな話は良い。
中身は確固たる『俺』であることは、見た目や生まれが違っても変わりないし、最早無用の長物としか思えない『力』も今尚変わることのない進化を与えてくれる。
……。この力のお陰で化け物扱いされて半ば捨てられたのは前と変わらないのは多分皮肉なんだろうが。
とにかく俺はもう執事みたいな真似事をしなくてもいい。
ババァにとやかく抜かされる事もない。
グレイフィアに仕事のダメだしをされることもない。
サーゼクスに勝てなくてイライラすることもない。
セラフォルーに振り回されることもない。
ソーナとリアスにベタベタされることもない。
ただのそこら辺の小僧。
それが今の――名前も変わったイッセーである俺。
つまり悪魔と関わる事も無いだろう。
それが寂しいと言われたら――ほんのちょっと思うけどそれで良い。
この世界の俺とリアス達が出会うだろう舞台であるあの学園にも行かない。
でなければ邪魔になるかもしれない――ていうか間違いなく邪魔にしかならない。
個人の力を持たぬ俺やリアス達がどこまでやれるのかは気になるが……それに一々首を突っ込むだけ野暮ってものだ。
幸い、俺がこうなった元凶だろうクソ連中は出る前に潰して絶滅させてやったからな。
俺の役目はこれで終わり。
後は朽ち果てるまでボーッと適当に過ごすのも悪くはない―――――
「一年間キミを観察してきたんだけど、ひょっとして、もしかしてなんだけど、イッセーくん……だよね?」
「その目付きというか佇まいからしてイッセーだよな?」
「イッセー兄さま――みーつけたっ♪」
「………………えぇ?」
そう思ってたんだけどなぁ。
中二の春くらいまでは少なくとも……。
ある種の柵から解放された。
しかし何故か全くの別人として生をやり直す事になってしまった者達がいた。
悪魔だったり、執事だったりした者達が。
「いや、私は反対です。今更この世界の私やリアス達が通う学園に進学する理由も意味もない」
再会は別人として生まれ変わって十数年後の春。
髪の色以外は顔も背丈もなにもが違った少年は、気を抜きすぎて一切気付かなかった三人組に突然真理をぶち込められ、動揺してしまった事で肯定してしまった。
「だからこそだよ。
確かにこの世界にはかつての僕たちが居る。
でもあまりにもボク等が歩んだ道とは違いが大きい」
「例えばイッセーがグレモリーとシトリーの執事では無く、親にも捨てられちゃいないし、気色悪い連中に陥れられてもない」
「それは事前に私が……」
「潰したんだよね? ふふ、ほんと兄さまは優しいなぁ? この世界の自分とリアスお姉ちゃん達なんて中身すら違うのに」
「潰さなければ困ると判断したからだ……」
茶髪でやや前髪に癖がある、どこにでも居そうな学生。
しかしその目付きは隠そうとも歴戦の戦士を思わせる程に鋭く、そしてこの個の力は世界を掌握できる程に進化を重ねた最高峰の領域。
「それに私はもうイッセーではありません、全くの別人――相良良晴です」
相良良晴……かつて最高峰の領域へと到達し、グレモリーとシトリーの執事を務めきった青年は、目の前に座る三人の、『同じ意思を共有する者達』となにやら進路で揉めていた。
「勿論今更外様でしかないボク達が掻き乱すだなんて事はしないさ。
でも不安なんだよ、この世界の僕達はその……」
「弱すぎる……だろ? オレもまだこの世界のイッセー同様に悪魔とは関わってないが神器を宿している。
多分その内関わるだろうと思ってる」
「スキルなんて誰ももってないもんねー?」
「………」
駒王学園に進学しよう。
その提案をしたのは、かつての頃と同じ金髪を後ろで束ねた美少女と、藍色の髪を持った広めのおでこをした美少女と……ボブカットの黒髪を持った美少女。
金髪はかつてイザイヤであり木場祐斗と呼ばれた青年。
藍髪は匙元士郎と呼ばれた青年。
そして黒髪はミリキャス・グレモリーと呼ばれた少女。
その三人と再会し、当初全力で逃げようとしたイッセーこと良晴は見事に取っ捕まって今に至る関係性となっていた。
「わかりました、取り敢えず慎重に考えましょう……」
「ありがとうヨシハルくん」
「やっぱり直接様子を見ないと心配でよー?」
「僕は別にどうなろうが知らないけどね」
性別は変わらなかった者二人。
変わってしまった者二人。
男女比率3:1
端から見れば思春期坊や達のやっかみをこれでもかと受ける状況に置かれている良晴だが、実際問題そんな浅い表現の関係ではないのだ。
「しっかし驚いたよなぁ? この世界のイッセーってすげー色々と正直じゃん?」
「正直過ぎてちょっと将来を心配したくなるくらいだよねアレって」
「ボクはどうでも良いですね。
だってボクにとっての兄さまはここに居るし」
「まあ、そりゃ否定しないけど……」
「その、ミリキャス様は本当にブレませんね」
「そりゃあ勿論。兄さま以外の生物なんて絶滅しようがなんだろうが、もうどうでも良いですから?」
「………。ミリキャスお前、俺のせいなのか?」
「違うよ? 元々ボクはこうなの。
わかるでしょ兄さま? ボクにとって全てなのは兄さまなの。
例え見た目が変わろうともそれは変わらない。ボクの全ては兄さまの物」
相良良晴
旧名・兵藤一誠
無神臓(極限)
容姿イメージ・織田信奈の野望の相良良晴そのもの。
輪廻転生が完全失敗したとしか思えぬ強すぎてニューゲーム状態の兵藤一誠。
かつての戦闘スタイルだと後々やばいと判断して、戦闘スタイルをグレイフィア式・執事拳法から変えた結果、某伝説の野菜人みたいな『気が高まる……溢れるぅ!』的なパワフル悪魔スタイルにチェンジ成功。
必殺技・
最近の悩み
同性の友人が異性化してる。
年の離れた妹分との年齢が近づいたせいか、最近なんか怖い。
力を持て余してしまっているので気が高まる溢れるぅ!
織田信奈
旧名・木場祐斗
双剣流・銀牙騎士―絶狼―(女性化の為使用不能)
陰我消滅(最新版)
容姿イメージ・そのまんま織田信奈をおしとやかにしてしまったモード
輪廻転生が大失敗した結果、どこぞの誰かの子孫みたいな疑いがある少女。
女性の為に鎧は召喚不能となったが、その昔イッセーの指導により、元士郎と共に覚醒させたスキルは扱えてホッとする。
最近の悩み。
女性としての自我が完全に確立された後に記憶が復活したせいか、最近相良良晴となるイッセーの微妙に然り気無い優しさにモヤモヤしてしまう。
明智光
旧名・匙 元士郎
容姿イメージ・織田信奈の野望のまんま明智光秀
黄金騎士流・暗黒騎士―呀―(女性化の為に使用不可能)
陰我吸因
こちらも大失敗の挙げ句女性化してしまって暫く落ち込んでいた元青年。
鎧は呼び出せないが、スキルはなんとかなったのでホッとしている。
最近の悩み
足を怪我した際、良晴が背負ってくれたのだけど、その際ミリキャスだった少女に無表情で見られてビクビクしてる。
滝川燐音
旧名・ミリキャス・グレモリー
絶対愛(再会により凶悪化)
消滅魔力(再会により覚醒)
容姿イメージ・織田信奈の野望のまんま滝川一益。
輪廻転生に大失敗しても同性だったので、取り敢えず信じられないアグレッシブさで敬愛しすぎておかしくなるレベルのイッセーを探し当てたクレイジー少女。
兄の友人二人が女性になってたので、警戒はするけど流石に消そうとは思ってない。
イッセーの前では良い子になりたいので。
戦闘能力は―――dangerレベル。
最近の悩み……?
一人暮らしをしてる良晴の家に永住したい。
昔みたいに一緒に寝たい。
というかこの世界の両親がそろそろ邪魔なんで合法的に捨てられないかを模索中。
終わり
嘘だもの、永久に終わり
補足
別にマジの戦国時代にタイムスリップなんてしません。
した所で、ミリキャスちゃまがどこかでプッツンしちまうか、性格的に合う気がしなくてヨシハルくんがガチギレしてデデーンして終わるでしょうし。
仮にヨシハル単体だとしても……デデーンして終わるか、武将達と喧嘩になって即浪人化するでしょうし。