30分くらいでやったんで、色々とふざけすぎてる内容
宇宙で一番気高くて強い存在。
それはクウラ様の他に居ない。
弟であられるフリーザ様や父であるコルド大王様も確かに強い。
しかし強さを誇りにし、強さのみを追い求めるその背の魅力はクウラ様がやはり一番だ。
私はだからこそクウラ様の部下となり、クウラ様の部下であることを誇りに思った。
……あの憎きサイヤ人共さえ居なければ、クウラ様こそが宇宙の支配者となったのに。
私はクウラ様の部下として何の役にも立てずに殺された。
クウラ機甲戦隊としての使命も果たせず、私は地獄へと落ちた。
そう、落ちた筈なのだ。
私は確かに背後からナメック星人の攻撃により戦死した筈だ。
しかし私は――サウザーとしての記憶を確かに持ったまま生きていた。
何度も邪魔をしたあの忌まわしい地球人の一員として……。
悪魔なる種族となって。
名も変わって。
しかも文明もふざけた程に原始的な時代に……。
私はサウザーだ。
断じてジオティクス・グレモリーなどという名前などではない。
クウラ機甲戦隊隊長のサウザー……この名前こそが私の本当の名前だ。
だからジオティクスと呼ぶ者は当初片っ端から殺してやった。
幸いなことに、別人と言わざるを得ない肉体となっても戦闘力自体はそれほど堕ちていなかったので、サウザーと呼ばぬ者はとにかく消してやった。
まあ、そのせいでグレモリーと呼ばれる家の連中共から狂人扱いをされたが、そんなものは私の知ったことではないし、肉親の情なぞある筈もない。
私はクウラ様の僕であるサウザー。
それを否定する者は誰であろうと殺す。
だから、バアルだった、名前もどうでも良いような亜麻色の髪をした女と出くわした時も同じようにしてやるつもりだった。
そう、そのつもりだったのだ。
私の戦闘力の前ではその女も紙屑同然だったし、言い方が癪にさわったので徹底的にぶちのめしてやった。
なのに何故か――何故だか私でもわからないのだが、私はその女を妻にした。
そして子まで出来た。
その女が名付けたサーゼクスという、私の今の髪の色を継承している、間違いなく私の息子。
なんでこうなったのだろうか……? さっぱりわからないが、何故か悪い気はしなかった。
この女が私を恐れずにズケズケと物を言ってきても殺す気にはなれなかったせいなのか。
結局謎のまま、でも悪い気はせず息子のサーゼクスと妻となったヴェネラナと過ごしていった。
その頃には何故か私は嫁と子供ができて大人しくなったグレモリーの狂人と呼ばれる様になった。
私は断じてそんなつもりは無かったのだが、かといって否定する気もなくなった。
そんな頃だったか……。
「…………………………」
「く、クウラ様……?」
私は私である事が出来るお方と再会する事になったのは。
「わ、私です! クウラ機甲戦隊だったサウザーでございます! お姿こそ変わられましたが、アナタ様はクウラ様ですよね!?」
「サウザー……だと? お前もまさか地球人になったのか?」
「はい!」
地球人と同じ姿となった――されど放たれるパワーは間違いなく変わらないあの御―――――――クウラ様と再会したのは。
「く、クウラ様……えっと、私の妻と息子です」
「……は? お前、結婚をしたのか? 地球人と?」
「ま、まあその……はい……」
「…………………………。まあ、別に否定はせん」
息子とそう歳の変わらぬお姿のクウラ様。
クウラ様はご自身の姿を醜いと嫌悪されているが、私はそうは思わない。
なによりまたこの御方にお仕えする事ができる――その喜びは何物にも変えがたい。
訝しげな顔の嫁と子供にクウラ様の偉大さを叩き込むのは少々骨が折れそうだが、必ずや骨の髄まで理解させてやる。
ふふ、なんならクウラ機甲戦隊の再編のメンバーに加えるのも悪くないかもな……くくく!
とまぁ、これが数百年程前の話。
現在は継承したグレモリーの城をクウラ様に献上し、冥界の悪魔共にクウラ様こそが全ての王だと理解させてやった。
文句を抜かした奴等は総じて殺してやったので、今は誰も何も言わない。
まあ、いっそのことこの星の原住民を絶滅させてクウラ様に献上しても良かったのだが、宇宙船すら開発できん退廃してる文明の星を絶滅させたら色々と不備も起こるため、今のところ絶滅はさせてない。
その代わり、宇宙船の開発をさせてはいるがな。
そして現在、再びクウラ機甲戦隊のリーダーとなった私は、嫁に夜襲われて作らされた二人目の子供――娘を将来立派な機甲戦隊のメンバーにする為に鍛えながら、結構充実した毎日を過ごしている。
「貴様! セラフォルー!! クウラ様の御前だぞ!? なんだそのふざけた格好は!?」
「やーねおじ様ったら? これが私の勝負服だもーん☆ くーちゃんだってわかってるもんねー♪」
「くーちゃんじゃない! クウラ様と呼べ――って、あぁ!? 貴様ァ!! クウラ様に対してなんて下品な真似を!! そこに直れ! バラバラにしてやる!!!」
「時代遅れだなぁおじ様は? これは親愛を込めたコミュニケーションだってのにさぁ? ね、くーちゃん?」
「…………………………………」
まだ結婚する前から自称ライバルを名乗ってたシトリーの所の下品な娘がクウラ様に失礼極まりない真似をしている以外はな。
ふざけた格好で、クウラ様にひっつくのはやめろと何千回と注意したのにやめやしない。
クウラ様もそろそろ嫁を娶るお年頃だとしても、こんな下品な小娘はありえん。
息子のサーゼクスの嫁のグレイフィアを少しは見習えとすら思うほど、この小娘は最初から自由すぎるし、小娘の妹の方が礼儀正しいのだから始末にも負えない。
何度かクウラ様に殺されかけた癖にまるで懲りやしない。
「そっとしてあげなさいよアナタも……」
「ええぃ黙れヴェネラナ! クウラ様の偉大さを理解せずに下品な真似をしてる小娘なぞ許せるか!!」
嫁に宥められても私は許さん。
うんざりした顔をされながら、小娘にひっつかれてるクウラ様が印象的だとしても許せるものではないのだ。
「アナタと結婚までこぎ着けた方法を教えたせいかしら……?」
「なに!? お前っ! あの時の事を小娘に教えたのか!?」
「だって、どうやってアナタと結婚できたか気になるって言うからつい……」
「ついで済むか! ああ、クウラ様申し訳ありません! 今すぐその小娘を消し飛ばして――」
「耳元でやかましい」
「は、ははぁ! 申し訳ございません!」
「やーい、おじ様が怒られた~」
「こ、こんの小娘がァ……!」
してやったり顔の小娘に悔しさで顔を歪める。
しかしそんな小娘もついにクウラ様にひっぱたかれた。
「お前もいつまでも鬱陶しいぞ」
「いたっ!? もー! いっつも叩いてくるんだから! くーちゃんの不器用な愛情なのはわかってるけど、痛いんだからねっ☆」
普通なら肉塊になってもおかしくないのに、この小娘の戦闘力は息子のサーゼクスに比例している。
数値で表すなら恐らく10億程……。
私の戦闘力が現在15億で、クウラ様が100億。
サイヤ人共に屈辱を味わわされた頃よりも確かに強くはなったのは皮肉なのかもしれんが……。
「良いかリアス。
お前はあんな下品にはなるなよ?」
「は、はぁ……」
娘のリアスに伝染しないことをただただ祈るだけだ。
悪魔になった機甲戦隊リーダー。
「えへへ、くーちゃん……むちゅー☆」
「……………………」
「痛い痛い痛い痛い!?!? 頭が変形しちゃう!?」
終了
補足
ほら、中の人がさ……ね?
その2
再会したら互いに姿は違ってて、部下に嫁と子供がでてて若干戸惑ってりなかったり。
しかも自分は自分で変な悪魔の雌に付きまとわれてるという……。
その3
白音たんverの時は心がへし折れてましたが、ここでは鬼を通り越したヤバイメンタルの持ち主。
デスビームの乱射をくらってもゾンビの如く立ち上がる姿はクウラ様もちょっと引くとかなんとか。