色々なIF集   作:超人類DX

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三馬鹿の続き。


番外6-3

 強くなる事。

 それが俺の生きる動機だった。

 

 いや、そうしなければ俺自身を保てなかったという方が正しいのか。

 

 アイツ等と出会う前の俺は、弱かった過去から逃げる様に力を求め、強者と戦う事を望んでいた。

 

 今でも俺のこの根っこの部分は変わらない。

 

 強くなる事――自分の中の殻を破ってもっと先の領域に到達するのは、生きているという実感が持てるからな。

 だが、それはもう身体に流れる魔の血によって虐げ等れきた過去から目を逸らす為ではない。

 

 アイツ等とくだらない事で馬鹿騒ぎしながら、喧嘩を売ってきた奴等をボコボコにしてやる為に。

 しょうもない理由で喧嘩して殴り合って、仲直りしてラーメンを食べる為に。

 

 俺はその為に今を生きる。

 それは、胃もたれしそうな出で立ちの男によって、パラレルワールドの過去へと飛ばされても変わらないんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 筋肉モリモリマッチョマンの変態によって、パラレルワールドの過去へと頼んでもないのに飛ばされてしまった三馬鹿の一人――暗い銀髪と蒼い目を持つ少年ことヴァーリは、当たり前だが元の時代へと戻る為に、他の二人同様に奮闘はしていた。

 

 飛ばされたせいか、それとも飛ばしたあのマッチョ男のせいなのかは別にして、本来の力の3分の一以下にまで弱体化をしてしまった事で、二人と力を合わせて次元を無理矢理抉じ開けてから帰るという荒業すら不可能になるまでの弱体化に、当初はそこそこ焦りもした。

 

 が、無いものねだりをした所で力を取り戻せるという事は無いので、そこそこ早い段階で割りきり、あのマッチョ男の言われるがままというのは癪だけど、取り敢えず天の御使いとやらの手助けをする為に、色々と間違えてる気がしてならない、神牙のご先祖様の女バージョンの下でそこそこに働きながら天の御使いとの接触の機会を伺いつつ、少しでも力を取り戻す為のトレーニングに打ち込む。

 

 そして、一応大きくなりすぎた盗賊軍団を排除するという形で各地に居る勢力が一同に集うという形で、その例の天の使いとやっとこさ邂逅する事に成功した。

 

 

「俺は北郷一刀。

この義勇軍の代表だ」

 

 

 自分達の時代でよく見る学生服を着た青年が、やっぱり女バージョンだった三国の者達と共に名乗った瞬間、訝しげな表情でその北郷青年を見ていた華琳を押し退ける様に、ヴァーリは一誠と神牙と共に馬鹿騒ぎをしていた。

 

 

「来たー!!」

 

「絶対に彼で間違いない!」

 

「ああ……! こ、ここまで長い道のりだったぞ……!」

 

「え……?」

 

 

 一誠が華琳の頭を軽く上から抑え、やられてる華琳がイラッとした顔をしてるのにも気付かず、もっと言えば華琳の側近達がしらーっとした目をしているのもなんのそので、三馬鹿達が困惑する北郷青年サイドに向かってハイテンションだ。

 

 

「キミを手助けする為に俺達は変態マッチョ男にこんな所に飛ばされちまったんだ!」

 

「帰る条件が、キミの手助けでね」

 

「正直、赤の他人の為にやる気なんて無いが、背に腹は――あぶっ!?」

 

 

 うっかり神牙が余計な事を言いそうになるのを、一誠と一緒に肘内をして黙らせ、後ろで華琳達が何か言いたげな顔をしてるのも無視して、ひたすらにアピールをする。

 

 神牙が言いかけた事に関しては、内心ヴァーリも一誠も実は同意しつつも。

 

 

「ご、ご主人様ぁ!? この子達からそう呼ばれてるのかキミは!?」

 

「い、いや、気付いたら浸透しちゃって……」

 

「な、なんてこった……! ふ、普通に羨ましい気がするぞ。

何せ俺達が今居る所の連中は見ての通り、無駄に我が強くて喧しい―――イッテーな!? さっきから何蹴ってんだコラ!?」

 

「人の話に割って入ってきた挙げ句、散々言ってるアナタの馬鹿さ加減を直してあげてるだけでしょう?」

 

「そうだそうだ! 華琳様を愚弄するのはいくらお前でも許さんぞ!」

 

「ふん、何とでも言ってろ。

天の御使い様が現れた以上、今を以て退職を――ぶへっ!?」

 

「あら、何を言っているのか全く聞こえないわね……?」

 

「ええ、潰れた蛙みたいな声なら聞こえましたが」

 

「…………………。ゴーング……ナウッ!!」

 

 

 しかし、華琳がそれを阻止しようと邪魔をしてきたせいで、結果だけ言うと、別勢力達が引いてるのも何のそので、一誠と華琳がまたしても取っ組み合いの喧嘩を初めてしまい、大騒ぎとなってしまった。

 

 

「あら、あんなブ男さんとじゃれ合うとは、華琳さんも堕ちましたわねぇ……?」

 

「ね、ねぇご主人様? 止めなくて良いのかな?」

 

「さ、さぁ……?」

 

「アレが本当に曹操……なのか?」

 

 

 

「馬鹿イッセーめ……」

 

「ドン引きされてしまったじゃないか……」

 

 

 一誠と華琳のせいで、割りと心象を落とした三馬鹿達は、ならばと討伐の開戦と同時に北郷青年にアピールする為に、今の弱体化しまくっている自身のスタミナを無視して張り切ってしまった結果―――

 

 

「開戦と同時に本山を消し飛ばしたら、化け物認定されてしまって、寝返る処じゃなくなったんだが……」

 

「嘘だろ!? こっちは、死ぬほど無い体力のペースを完全に無視しての全力のドラゴン波をぶちかまして、無血で勝利の手助けしたのに!?」

 

「神器使いではない本当の普通の青年にとっては恐怖でしかなかったのだろう。

このまま史実通りとなると、何れ俺達と殺し合う事になるし……」

 

「はぁっ!? お、お前、それ先に言えよ!? 三国志なんて欠片も興味なくて全然知らねーんだからよ!? つーかその内殺し合うって何だよ!?」

 

 

 

 完全に化け物扱いをされてしまい、仲間どころか、完全に警戒されてしまってそれどころではなくなってしまった。

 

 全く歴史の勉強をしてこなかった一誠は、神牙の今更過ぎる言葉に頭を抱えて後悔してしまった中、ヴァーリは……。

 

 

「まあ、よく知らない連中の手助けするくらいなら、栄華に外為やヘッジファンドについて教えて反応を見たり、柳琳の隊の戦闘力の向上の手伝いをしてるほうがよほど有意義だと思う」

 

 

 途中から、よく知らない相手の手助けするよりは、知り合った者達に力を貸す方が有意義と考える様になっていて、神牙もそれには同意していた。

 

 

「それはそうかもしれないし、実際俺も自分が任せられた隊の練度を凪達を含めて上げる方が有意義とは思うが……」

 

「言われりゃそうかもしれねぇけどよ、逆にお前等は馴染み過ぎだろ?」

 

((いや、一誠が一番有る意味で馴染んでるだろ……))

 

 

 そもそも、例の変態マッチョ男の言うなりになるのが癪と考えていたヴァーリは、どうせなら自力で帰れるだけの力を取り戻した方が良いと考えており、一誠もその事だけについては理解を示しはしたが、納得はしていなかった。

 

 

 結局そのまま各勢力からはある意味で顔を覚えられてしまい、帰る為のキーマンからは完全に警戒――というか、怖がられてしまったというオチのまま――

 

 

 

「ぜぇ、ぜぇ……!! っ、っしゃあ!! 敵将の呂布、この赤龍帝が討ち取ったりぃぃっ!!」

 

「…………」

 

「ぜぇ、ぜぇ……ち、ちくしょう、思ってたより呂布に手こずったせいで体力が……」

 

 

 

 陽人の戦いにおける再会をしても、全く近づく事もできないのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 陽人の戦いを制した事で連合軍は解散となり、本格的に群雄割拠な時代へと突入することになったこの日、先の大戦で思う存分暴れ尽くした三馬鹿は、曹操の名と共に悪名という意味で広まっていた。

 

 この時点で殆ど北郷青年の手助けどころではなくなってしまっており、実質帰れる手段を完全に失ってしまった。

 

 

「北郷に完全に怯えられてしまったし、関羽達からも完全に敵意を持たれちゃったわね? あー、残念ねー? 帰れなくなっちゃって?」

 

「ラウンド~ワ~ン―――ファイッ!!!」

 

 

 華琳はそんな三馬鹿……特に一誠が肩を落とす姿を見て元気付ける――――と、見せかけてニヤニヤしながら煽るせいで、ここ最近毎日のように取っ組み合いの喧嘩ばかりだ。

 

 

「毎日やってて飽きないのかあの二人は……」

 

「最早姉上達も何も言わなくなってしまったしな」

 

 

 どこであろうが構わず開戦する内に、魏軍の者達は最早止める事もなく、一誠と華琳の子供じみた喧嘩を見守るようになってる中、神牙は自身が任せられた警備隊のか訓練の為に、最早片時も傍を離れなくなった凪と共に退出し、ヴァーリは今後始まる戦いと、力を完全に取り戻す為のトレーニングをする為に一人退出をする。

 

 

「ふー……」

 

 

 まるで見えないものに閉じ込められているかの様に、力の向上が薄くなってしまってもトレーニングだけは決して怠らない。

 変態マッチョ男の出した条件を守れる確率が限りなく薄くなってしまった今、やはり全盛期のパワーを取り戻すしかこの世界から抜け出す方法が無い。

 

 だからヴァーリも神牙も一誠も、華琳達には見えないところで全盛期のパワーを取り戻そうと鍛練をしているのだけど、この世界に来てから落ちた分の力が全く戻らない。

 理由は恐らくあの変態マッチョ男にあるのだが、会う手立ても無い。

 

 今現在、意外な程詰んでいたりする中でもトレーニングをきちんと終わらせたヴァーリは、竹筒の中に入れておいた水を煽りながら、ぼんやりと無駄に雲ひとつない空を見上げる。

 

 別に秘密にしているつもりは全くないのだけど、何時もトレーニングをする時は城下から離れた場所で行っており、今ヴァーリが居る場所は開けた平原だ。

 

 

「…………」

 

 

 今ごろ、義父のアザゼルはどうしているのだろうか。

 憎まれ口を叩きながらも、其々の過去を抱える自分達を食わせてくれた義父の事を考えながら、トボトボと今自分達を食わせてくれている者達の居る城へと戻る。

 

 

「ぜ、ぜぇ……ぜぇ……! や、やるじゃねぇか華琳?」

 

「はぁ……はぁ……! い、一誠……アナタもね」

 

 

 戻ってみると、何故か城の訓練場のど真ん中で大の字に倒れながら、どこぞの青春映画みたいなやり取りをしている一誠と華琳が居るのをスルーして自分の部屋に戻るヴァーリ。

 

 

「ヴァーリさん」

 

 

 喧嘩する程仲が良いとはまさにあの事なんだなと、考えていたヴァーリの後ろから名を呼ぶ声が。

 

 振り向いてみると、ヴァーリにとっては見慣れたというか、この世界な曹一門特有の金髪の女性が居る。

 

 

「柳琳か……どうした?」

 

 

 性は曹。名は純。字は子和――そして真名を柳琳。

 曹一門の中では間違いなくまともで、一度だけ一誠がナンパしようとした程の美少女である彼女の柔らかな笑みに、ヴァーリははてと首を傾げる。

 

 

「お一人で鍛練を……?」

 

 

ちなみに、ナンパしようとした瞬間、急激に不機嫌になった華琳が、その時たまたま持ってた茶器を一誠の後頭部にメジャーリーガーも夢ではない見事なチェンジアップで直撃させたので、未遂に終わり、何時も通りの喧嘩になった。

 

 つまり、それ程に魏軍内では一番一誠の好みに近い女性がこの柳琳なのだけど、意外な程一誠との絡みは薄く、寧ろヴァーリとよくこうして駄弁る事の方が多い。

 

 

「ああ、天の遣い……確か北郷だったか? 彼を手助けする理由も殆ど無くなった事だし、元の力を取り戻して強引にでもこの世界から抜け出す方法しか今のところ思い浮かばないからな」

 

「やはり元の時代に帰りたいのですね……?」

 

「一応、育ての親に何も言えずにここに来てしまったからな。

心配――してるかはわからないけど、生きている事だけはなんとか伝えたい」

 

「…………」

 

 

 そのまま柳琳と訓練場のど真ん中でぶっ倒れてる華琳と一誠のやり取りを眺める。

 

「きょ、今日はこの辺にしましょう……? さ、流石に疲れ――きゃっ!?」

 

「ぐぇ……!?」

 

 

 フラフラになりながら立ち上がろうとした華琳が、バランスを崩してまだ倒れていた一誠の身体に倒れ込む。

 

 

「……。ごめんなさい」

 

「いや別に……」

 

 

 喧嘩の際は互いに全く遠慮なんてしないくせに、一誠を押し倒してるような形となってる状態の華琳は、微妙に気まずそうに目を逸らし、一誠も微妙に目を逸らす。

 

 

「アイツ等、互いが言うほど仲が悪いとは思えないんだが……」

 

「あのお方があんなにも感情を出す様になったのは、一誠さんのお陰ですから……」

 

 

 男女関係的なものに相当に疎いヴァーリにも、今の華琳と一誠は仲が悪いとは思えないらしく、気まずそうに先に立ち上がった一誠に手を引かれて立つ華琳を見ながら、柳琳も微笑む。

 

 

「ここまで世話になっている身で、今更天の遣いの所に寝返る気にはなれないな……やっぱり」

 

「そう言って頂けると、とても安心します。

私もヴァーリさんとは敵同士になりたくなんてありません……」

 

 

 やがて、お互いに気まずそうな顔をしながら訓練場から去っていく二人を見送ったヴァーリと柳琳は、移動しながら雑談をする。

 

 

「神牙も、今更寝返るなんて出来そうもないし……。

お前達と最初に出会ってしまった時点で、俺達は詰んでいたのかもしれないな……」

 

「……。後悔とか、してます……?」

 

「いや? 神牙も一誠もある意味元の時代に居る頃よりも楽しそうだし、俺も居心地が悪いとは思った事はないよ」

 

 

 自然と接する機会が多く、この世界では気軽に話ができる相手の一人となっている柳琳に軽く笑いながら言うヴァーリに、柳琳は少し不安そうだった表情を緩める。

 

 

「寧ろ、柳琳は俺達の勝手に付き合ってくれている一人だ。

結局天の遣いの手助けをして帰る事は出来ないし、もう暫く迷惑をかける事になるかもしれない……」

 

「大丈夫です……! 迷惑だなんて思った事はありませんから……!」

 

 

 ヴァーリの言葉に強く返す柳琳。

 面妖な者達だと当初はかなり警戒していた柳琳も気づけば普通に話すようになり、我の強すぎる者達を宥める内にちょっとだけ疲れちゃった時もすぐにヴァーリが気付いてくれて、こっそり外に遊びに連れ出してくれた。

 

 元気を出してくれと、そこら辺に咲いてた花を引っこ抜いて渡して来た時は、疲れも何も吹き飛ばすくらい可笑しくて笑ったりもした。

 

 

「さてと、俺はこのまま少し部屋で休むが……」

 

「………」

 

 

 だから、同じような事をされたらしくて、ヴァーリにだけこそこ素直になる栄華が居ない今が機である。

 と、実はそこそこチャンスを伺っていた柳琳は、二度程近くに誰も居ない事を確認してから深呼吸をすると……。

 

 

「あ、あの……もう少しお話したいことがあります。

で、ですから中に入れて貰っても宜しいでしょうか?」

 

 

 背に白く輝く龍の翼を広げ、空を自由に飛び回るヴァーリの姿に少しずつ牽かれていった柳琳は、多分絶対に意味はわかってなくてキョトンとした顔をするヴァーリの返事を、早鐘する心臓の音を感じながら待つ。

 

 

「良いけど、何にも無いぞ俺の部屋は?」

 

 

 案の定ヴァーリは特に考えもせず招き入れてくれた。

 けどそれでも良いと思った柳琳は、緊張しながらヴァーリの部屋に入るのだった。

 

 そして……。

 

 

「ヴァーリさんっ!!!」

 

「栄華? どうした、何を怒ってるんだ?」

 

「今朝、ヴァーリさんの様子を見に行こうとしました処、ど、どういう訳かアナタのお部屋から柳琳が出てきましたわ!!」

 

「ああ、他愛の無い話をしている内に柳琳が寝てしまったから、そのまま寝かせてやったんだ。それがどうかしたのか?」

 

「ど、どうかしたではありませんっ!! アナタは男にしては理性的といいますか、無反応といいますか、お子様だからわかってないだけです!! 普通は異性を部屋に泊める等いけないことなんですっ!!!」

 

「そんな事を言われてもな……。

本当にただ寝ただけだし―――まあ、意外と柳琳って寝相が悪いのか、それとも寒かったのか、離れて寝ていた俺に引っ付いて全く離れなかったりはしたから寝辛かったかな?」

 

「んなっ!?」

 

「おー……柳琳ったらそんな事したんだ?」

 

「だってしょうがないじゃない? 寒かったんだから……ふふっ♪ 姉さんにはわからないと思うけどね?」

 

「む、妹の癖に子供扱いすんなっす。

第一、意味くらいは知ってるし……」

 

「あー……姉さんはもっと大変かもね……。

今日も仲良く喧嘩してるし……」

 

「………」

 

 

 そこそこ平和だった。

 

 

「じ、神牙さま」

 

「………。す、すまない。こんな事を言うのは最低なのは自覚した上で言うが、本当に記憶がないんだ。

た、確かキミと訓練をして疲れて倒れた……筈なんだが」

 

「え、えっと、このままでは身体が冷えてしまうと思い、勝手ながら私が神牙様のお部屋へとお連れさせて頂きました。

 そ、れから一人でお休みさせるのは不安だったので、私が護衛をしようとお側に……。

そ、それでその、身体が冷えたらダメだと思って、余計な事だとは思いましたが、私自身の身体で神牙様を暖めようと……」

 

「そ、そうなんだ? ………い、一誠にブッ飛ばされる」

 

 

 こっちも平和だし……。

 

 

「一誠、聞いて良いかしら?」

 

「んぁ? あんだよ?」

 

「…………………。リアスって誰?」

 

「…………………………………………………………………。何でお前がその名を知ってる?」

 

「昨日の晩、アナタの顔に落書きでもしようとアナタが寝てる所に忍び込んだのだけど、苦しそうな顔でその名らしきものを呼び続けてたから……」

 

「ああ、そういう――ってお前! なに当たり前みたいな顔して忍び込んだとかほざいてんだこの野郎!! しかも悪戯書きとは太ぇチビめ、お尻ペンペンの刑に――」

 

「誤魔化さないで答えて。

アナタの元の時代の知り合い?」

 

「…………―。チッ、昔ちょっとだけ好きになった女だよ」

 

「………。そう」

 

「今はどうでも良いけどな。

色々あって冷めちまった」

 

「ふーん? 別にアナタが誰を好いてても私には関係ないんだけど、一応気になっただけ――きゃあっ!?」

 

「悪戯未遂の件を誤魔化そうとすんなよ? オラオラオラァ!!」

 

「いだい!? な、なにすんの――いたいっ!?」

 

「カーッカッカッカッ!!」

 

 

 普通にセクハラ案件なのに、華琳相手だからなのか、それも忘れて彼女尻を割りと強めにひっぱたきながらケタケタ笑ってるここもそこそこ平和だった。

 

 

終わり

 




補足

結果、張り切り過ぎて寝返るのが無理なったという……。

これはつまり、軽く詰んでる。

その2
三人のスキルが実質封印されてるせいで、鍛えても全く成長できなくなってます。

それでもヤバイパワーなのは間違いないけど、スタミナが無いのが弱点。


その3
既にただの喧嘩友達になりつつある模様。

そして周囲も『今日も華琳様はお元気だなぁ』とのほほんと見守るだけの模様。
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