色々なIF集   作:超人類DX

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さぁ、平和に終わった……その後。


それからの皆

 またフェニックス家か……。

 

 フェニックス家とグレモリー家の縁談が白紙となったという事実が冥界全土に広まった時、民衆の殆どはただただそう思ったそうな。

 基本的にフェニックス家の者達に対する冥界悪魔達の認識は良くも悪くも目立つ一家であり、良くも悪くも敬遠気味だ。

 

 だが、冥界上層部に位置する悪魔達に関しては、その良くも悪くもな一家に対して何とか手綱を握るために、敢えて放置しており、此度の破談騒動の理由も、上層部達はほぼ理由を知っていた。

 

 

「グレモリーの子女の一言により、フェニックスの三男が激怒し、ルシファー夫人共々危うく殺す所だったらしいが……このリアス・グレモリーはフェニックスを何で軽視ししていたのだ? 少し対峙すれば直ぐに解るだろうに……」

 

「ルシファー夫人の報告によれば、まるでシュラウド・フェニックスとエシル・フェニックスの様だったということは、あの謎の色を持つ炎を操れるという事で間違いないらしい。

となればやはり、ライザー・フェニックスのレーティングゲームの戦績は出鱈目で間違いないな」

 

「全戦全敗……その全てが王であるライザー・フェニックスの単騎突撃による自爆。

なるほど、うつけと思っていたライザー・フェニックスのこの行動の意味が此度で納得した」

 

「眷属を貶されて激怒した……という事はそういう事なのだろう。

まったく……リアス・グレモリーはよく五体満足で無事だったものだ」

 

 

 知っていたからこそ、頭が痛かった。

 

 

「フェニックスの子もまた……最高戦力保持者か」

 

 

 

 

 

 ライザーの眷属達に共通する事は一つ。

 それは、誰もが一度彼に救われているという事だった。

 理不尽・差別・虐待・喪失……と、眷属一人一人がかつて抱えていた暗いモノの悉くを包み込み、そして癒したのがライザーであり、そんなライザーに全員は絶対的な忠誠を捧げていた。

 

 それは最早、心酔と云っても良いのかもしれない。

 手を差し伸べ、見返りも求めず、ただ自分が立ち直るまで親身になって支えてくれる。

 ライザーは何時か一人立ち出来るようにと考えているがとんでもない――眷属達は皆ライザーから離れるつもりは無かった。

 

 返しきれない恩を、返しきれない癒しを、返しきれない慈愛を与えられておきながら、立ち直ったらさようなら? 冗談じゃない……全ての恩は一生を賭けて尽くした所で返せないのだから、ライザーの手足となって死ぬまで奉仕する事が我等の生きる意味だと、全員が全員大真面目に思っている。

 

 故に、自分達を貶した相手に激怒して殺害までしようとした時は正直に嬉しかった。

 何の恩返しも出来ていない自分達の為に、立場を危うくしてしまうにも拘わらず激怒したライザーにますます心酔した。

 

 身も心も――その全てをますますライザーへと捧げる気持ちを強める理由へと……。

 

 

「おーい! 人間界で美味い饅頭を買ってきたから食おうぜ!」

 

『はーい、ライザー様!』

 

 

 眷属達は叶わずとも構わない永遠の愛を捧げる。

 

 

 

 我等が王・ライザー様がグレモリー家と小競り合いの末に謹慎となりましたが、その謹慎が解かれるや否や、ライザー様は人間界のお店で買ってきた和菓子を、呼び出した私達に分けてくださった……お茶も自らが淹れて。

 

 

「ライザー様……お茶等我等に命じれば――」

 

「あぁ良いって良いって、俺のせいでお前達にも根も葉もない噂が立っちまったからよ。ホントごめん」

 

 

 申し訳無さそうな顔をするライザー様だけど、とんでもない。

 下僕としては失格だけど、お怒りになられた理由を聞いた我等は幸福で一杯になった。

 

 

「まあ、女好きと言われてもしゃーねーよな。

現に男いねーし、顔で選んでるって言われてもしゃーないくらい皆良い子だし」

 

「シレっと言われると嬉しくて悶えますよ?」

 

 

 緑茶を飲みつつ笑って言うライザー様に、剣バカカーラマインでさえ、私達と同じように嬉しそうに頬を染める。

 それは最近『新入り』となって元見習いまシスターであるアーシアもそうであり、ライザー様自身の命を与えられて生き返った彼女は、入ってからずっとライザー様のお役に立ちたいと、一誠様とレイヴェル様のご学友である傍ら、己を磨いている。

 

 その結果、ライザー様から自衛用として与えられたリングにあっという間に炎を灯せる様になり、宿す聖母の微笑み(トワイライトヒーリング)と併用することで、他人を癒す能力は我々の中で随一となっていた。

 

 

「さてと……昼寝でもすっかな」

 

『!?』

 

 

 そんなこんなで我々下僕の総数がフルとなった訳だが、数の多さゆえに出し抜かられる心配も多くなった今日この頃。

 お茶で一服したライザー様が眠たそうに欠伸をしつつ、一寝入りしようと口にした瞬間……我等の身は一瞬強張った。

 理由? 簡単だ……。

 

 

「じゃあお前等、付き合ってくれてサンキューな。

後は何時も通り好きに過ごしてくれ――」

 

「ライザー様、膝枕はいかがでしょうか?」

 

「「それか抱き枕!」」

 

「「添い寝!」」

 

 

 ライザー様にご奉仕をするチャンスが到来したからだ。

 そのままお一人で寝ようとベッドに向かうライザー様に対して、我々は口々にあーして差し上げましょう、こーして差し上げましょうとさも提案してますと装って迫る。

 

 これは我々の中での暗黙了解なのですが、ライザー様に対してのご奉仕の際は眷属間の身分や眷属歴の長さは関係無く、チャンスは平等にとなっている。

 まあ、公衆の面前で無ければ普段も位の差は無いのだけど。

 

 

「え、いや別に俺にそこまでしなくても良いんだけど……」

 

 

 女王であり、一番最初にライザー様の下僕となった私も位の差を傘にするつもりは一切無い。

 というか、そういうのはライザー様が一番嫌う行為だからやる訳が無い。

 新入りのアーシア、二番目新入りのミラだって平等のチャンスを……それでライザー様にご奉仕を頼まれても文句は言わない。

 それが我等の中での暗黙の了解だった。

 

 ちなみに、露骨な出し抜きは流石に文句は言う。

 

 

「あ、あー……何だか私も眠くなって来ちゃったかなー?」

 

「ライザさま~ 私とリィは体温高いし、熟睡できるできると思うけどにゃー?」

 

「それを言うなら私とイルもそうだけどねー?」

 

 

 比較的小さい双子達がライザー様に次々に自分を抱き枕にして欲しいと身を寄せる。

 正味な所、ライザー様が本当に女好きであるならそれで終わるのだろうけど……甘い。

 

 

「何だ? じゃあいっそ皆で、人間の学生気分に浸って修学旅行スタイルで寝るか?」

 

 

 ライザー様は、鈍くは無いけど誘われて簡単に手を出すような方では無い。

 アーシアが入る前のある日、我等全員が全裸になってライザー様に突撃した時も、ライザー様は逆に『バカ野郎! 風邪引いたら俺泣くぞ!』と我々に服を無理矢理着させながら軽く……全然痛くない力で頭を叩かれたくらいだ。

 

 

「どうするユーベルーナ? やはりそう簡単にはいかんぞ」

 

「でしょうね、大体予想通よ」

 

 

 『布団持ってくるぜ』とライザーがお部屋を出ていかれた後、カーラマインが話を振ってきたので、私は何時ものライザー様らしさに笑ってしまう。

 

 

「かなり複雑だけど」

 

『うんうん』

 

 

 鈍いのでは無く、大切にし過ぎる。

 それがライザー様が我々に全く手をお出ししない理由なのだから。

 

 

 

 ここ最近のリアスは、自分を含めて眷属達に力を付ける様な修行を毎日放課後、休日は半日も掛けて行っていた。

 

 理由は当然、例の婚約騒ぎの際に思い知らされたライザー・フェニックスの次元の違う戦闘力だった。

 

 

「ぶ、部長……ぜぇ、はぁ……ぜぇ……も、もう限界っす」

 

「か、身体中がボロボロで……」

 

「分かった。朱乃、二人を休ませてあげて」

 

「はい」

 

 

 リアスとてバカでは無い。

 あの日激怒したライザーから発せられた魔王クラスの圧力を受けて呑気に思える程自惚れても無かった。

 両親やグレイフィアに『止めに入る者が来なかったらあのまま灰にされていた』と言われもすれば、流石に何もしないという選択肢も無かった。

 

 

(何時か目にもの見せてやるんだから……)

 

 

 だが何れはライザーを……。

 手も足も出せず、自分の自信の全てを打ち砕いた男に報復してやるために。

 リアスはただただ異常なまでに力を求めていった。

 

 

「……。最近の部長、鬼気迫ってますね」

 

「えぇ……」

 

「そう、だね……」

 

「? どうかしましたかお二人とも? この前から妙に上の空ですけど……」

 

「いえ……別に」

 

「何でも……無い」

 

 

 心の変調をきたした眷属に気付かずに……。

 

 

 

 姫島朱乃は堕天使が大嫌いだ。

 故に、自分自身の血に半分存在する堕天使の血も嫌悪しているし、堕天使の父親には殺意すらあった。

 

 

「………」

 

 

 だから堕天使と敵対したら容赦せず倒す。

 自身のルーツとこれまでの短い人生で味わった堕天使絡みの忌々しい思い出が、朱乃の心に暗い影を落としていた。

 

 

「おじさん……」

 

 

 しかし、そんな堕天使嫌いの朱乃の中にも唯一一人だけ、堕天使だけど嫌いじゃない例外が居た。

 今日もリアスと共に力を付ける修行を終え、自宅に帰った朱乃は、数日前に届いた一通の手紙を目にしながら、送り主であるおじさんの名を小さく呟いた。

 

 

「どうして、おじさんが……」

 

 

 おじさん……朱乃がそう呼ぶ堕天使。

 その男はかつて母を身勝手に動いた堕天使により殺され、そして自分も殺されそうになったその刹那、自分を助けてくれた恩人だった。

 勿論、助けにも来なかった父……そして自分達の幸せを滅茶苦茶にした堕天使と同じ存在だからと朱乃は殺意すら始めは向け、顔も見たくなかった。

 

 けれどそのおじさんは、そんな朱乃をずっと見守ってくれた。

 

 『俺を恨むのは構わないが、父親だけは恨んでくれるな。アイツは助けたくても助けに来れなかった……だから俺が来た。

朱璃は救えなかったがな……』

 

 父の知り合いらしいおじさんは、母を助けられなかった事をまだ幼かった朱乃に向かってひたすらに謝り続け、そしてずっと影から守り続けた。

 それは多分今にして思えば彼なりの贖罪だったのだろう。

 襲ってきた堕天使は彼の元・部下で、制御も出来なかった自分が許せなかったのだろう。

 だから一人残った朱乃だけは、何が何でも守ると自分で勝手に決めたんだろう。

 

 朱乃はそんなおじさんを勝手な人だと思った。

 けど、どこまでも影から守ってくれたおじさんもまた……元・部下の勝手な行動のせいで立場を失い、信用すらも無くした孤独な人だった。

 

 だから朱乃は、そんなおじさんと徐々に打ち解け、そしておじさんと呼び慕う様になった。

 リアスの女王となった今でも、おじさんとは周囲に内緒で定期的に会ってお話したりもする。

 

 独りぼっちになった自分を保護してくれたのは確かにリアスなのかもしれない。

 けれどそれよりも早く自分を救ってくれたのは、間違いなくあの不器用な堕天使のおじさん。

 

 だからおじさんだけは堕天使だからと嫌わない。

 おじさんは怖い顔だけど小娘でしか無い私の憎悪を突っぱねずに受け止めてくれた。

 だからどうしても恨みたくない。

 敵対もしたくない……それなのに――

 

 

「どうして、おじさん……」

 

 

 数日前におじさんから届いた手紙を手に、朱乃は自宅の窓を開けて縁側に出る。

 姫島神社と呼ばれるこの敷地は、和風のテイスト溢れる作りとなっていて、本堂から離れた場所に立つ一軒家こそ朱乃の家となっている。

 

 月明かりが淡く照らす縁側に出た朱乃は、虚空に向かって、手紙に書かれた内容と重ねて悲しそうに呟く。

 

 すると、満月の光に影が差し込み……空から落ちてきた黒い羽が朱乃の頭に一つだけ優しく落ちる。

 

 

「手紙は読んだか?」

 

 

 その言葉と共に満月を背に12もの漆黒の翼を広げて現れたのは一人の堕天使。

 陶器の様な真っ白な肌、真っ赤な目、尖った耳は、人が空想として思い描く人外そのものであり、その容姿はまさに悪人顔だ。

 

 しかしそんな悪人顔とは裏腹の、何処か優しさを含ませた声での質問に朱乃は力無く頷くと、男は淡々とした口調で言った。

 

 

「そうか……。

ならお前とはこれで最後だ。もうお前の前には二度と現れん」

 

「っ!?」

 

 

 もうこれからは朱乃の前には姿を現さない。

 その言葉を手紙では無く直接告げられた朱乃は心が抉れる様な気持ちを悲痛な表情と共に浮かべながら、夜空に立つ『おじさん』に向かって叫んだ。

 

 

「嫌よ! どうしておじさんがしなくちゃいけないの!? あの話は悪魔の間の話じゃない! おじさんは関係ない!」

 

 

 心の支柱と知らず知らずの内になっていたおじさんと二度と会えない。

 そんなもの納得出来る訳もないと朱乃は嫌だと叫ぶが、地に降り立ち、翼を仕舞った堕天使の男は今にも泣きそうな朱乃を真っ直ぐ見つめながら、数日前の騒動で守れなかった自分に言い聞かせるかの様にしてこう言った。

 

 

「そうだ……悪魔の事は確かに知らん。

だがな、どうであれ、どんな理由があったにせよ、お前が傷つけられた」

 

「それは……! 私達が先方に失礼を働いたから……!」

 

「それでもだ。

俺のせいでお前の母親を殺してしまった上、残ったお前まで傷つけられた……その事実は最早覆りようも無いんだよ……例え奴等から受けた傷が残らずともな」

 

「違う! お母さんが死んだのはおじさんのせいじゃない!」

 

 

 縁側に立ち、おじさんのやろうとしている事を止めようと必死になる朱乃だが、堕天使の男の表情に揺らぎは無かった。

 

 けれど、母を殺したのはおじさんのせいじゃないと言ってくれた事に対してだけは、何時だって気難しそうな顔をしていた男の表情を優しくするのに十二分であり、その場に座り込んで泣き出した朱乃の前に立つと、その頭を優しく撫でた。

 

 

「お前の口からそう言われるだけで、救われるよ」

 

「お、おじさん……!」

 

「ありがとう……これで漸く最後にお前の為に死ねる」

 

「やめて……そんな事言わないでよぉ……!」

 

 

 普段の朱乃からは想像もつかない、子供のような声で、頭を撫でてくれた『おじさん』に抱き着きながら駄々をこねる朱乃。

 しかし男はそれでも止まらなかった。

 

 

「俺はヘタレのバラキエル(バカ)の代わりに憎悪を受けるつもりだった、けどお前は許してくれた。

それで俺はもう救われた……だから最期にお前を傷付けた奴等に返しをする。

それが例え、相手が悪魔だろうが、神だろうが……『あの女の分身と後継者』だろうが――――許さん」

 

 

 全ては報復の為に。

 こ人外の分身と後継者によって朱乃は傷付けられた。

 男は人外を知っている……そして分身と後継者の事も知っている。

 だからこそ余計に――男は戦いを挑むつもりだった。

 

 

「お、おじさん……私は無事だったから良いのよ……。

お願いだから……お願いだから一人にしないでよ……」

 

「ふっ、お前はもう一人じゃない。

サーゼクスの妹とその仲間がいるだろう? こんな戦うだしか能が無い馬鹿な奴の事なんて考えなくて良い。

お前はお前の幸せを考えて生きろ」

 

 

 嫌の無い表情で、美しく成長した朱乃を優しく抱き締めた男は、自分はもうお役ごめんだと告げると、離れようとしない彼女から無理矢理離れ……その背に漆黒の翼を広げる。

 

 

「おじさん! 嫌ぁ!」

 

「俺はこれから『犯罪者』だ。

聖剣に取り付かれた人間と契約し、ミカエルの所から聖剣を奪ってこの地で事を起こす! そしてお前を傷付けた奴等を呼び寄せ、そこで道連れにしてやる!

だから朱乃! 次に会った時は俺を犯罪者だと思い、敵と思え!」

 

 

 泣きじゃくる朱乃に男は言い聞かせるかの様に大きく翼を広げて空へと飛び立ちながら宣言して去っていった。

 

 

「もう俺は……只のお前の嫌いな堕天使だ!」

 

「おじさん……おじさぁぁん!! う、うわぁぁぁぁぁっ!!」

 

 

 全ては報復の為。

 全ては贖罪の思いと共に。

 全ては自分を許してくれた少女の為に。

 

 

「分身共――それと安心院なじみ。

朱乃の借りと俺自身の借りを返させて貰うぞ……!」

 

 

 男は止まらない。

 

 

「コカビエル……おじさん……う、うぅ……」

 

 

 自分のせいで辛い思いをした少女の為に、今まさにその命を燃やす。

 力を失った人形の様にその場にへたり込み、何時だって見守ってくれたおじさんの名前を何度も口にしながら、朱乃は悲しみの底へと沈んでいく。

 

 

「……。おじさんを止めなきゃ。

おじさんは私だけしか味方が居ないから……私だけがおじさんの味方になれないから……ふふ、ふふふふ♪」

 

 

 暫く沈んだ直後、光の無い瞳と共に立ち上がって何かを決心しながら笑い始めた様だが……。

 

 

 

 コカビエル

 

 所属・堕天使組織の元幹部

 能力・超戦者(ライズオブダークヒーロー)

    復讐神(リベンジェンス・ヒーロー)

 

 備考・己のせいで母を喪った朱乃の為に、文字通り何でもやる、唯一朱乃から慕われてる堕天使おじさん。

 

 

 

「おじさん……そうよ、戦っておじさんが死んだ様に見せ掛ければ良いのよ。

そうしたら組織に居なくても良くなって、おじさんの事をずっと私だけが面倒を見てあげられるじゃない。

あは、あははは……♪ おじさんの事は私が守る……あははははは!」

 

 

 備考その2・コカビエルが思ってる以上に、朱乃はコカビエルを慕っていたりする。

 

 

 

終わり




補足

あしながおじさんじゃないよ。


その2
コカビー……まさかのおじちゃん化。
とはいえ、その実力はフェニックス家クラス。
しかも一誠と同じくダブルスキルホルダーと来た。

その力は、自分のせいで人生を滅茶苦茶にしてしまって朱乃さんの為だけに……。

このシリーズでもコカビー好きの私は贔屓してまう。


その3
コカビエル→朱乃

自分のせいでバラキエルの嫁を殺してしまい、助けも間に合わなかった。
だから死ぬまでこの子だけは、影から守る。

朱乃→コカビエル

何を言っても、父とは違って自分を見守ってくれるおじさん。
だからおじさんは好き。
だからおじさんが独りになっても私は味方。

強くなったらおじさんを今度は私が守れるようになりたい―――






 永遠に。

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