粘つく様な、気持ちの悪い魔力だった…
異様な雰囲気と女生徒の状態からまず間違いなく精神干渉系の何かだろう。
もしあの宝石が元凶なら、いくつか集めて検証しないといけない。
無理やり引き剥がしたりしたら剥がされた方の精神に以上をきたす場合も考えられるから…
今すぐここに乗り込んでというわけにも行かない。
それが分かると、虚しさと怠惰感、胸を締め上げられる様な錯覚が心を支配した。
俺はこれ以上は耐えられそうもなくて、ゆっくりとその場を後にした。
何だって言うんだよ…クソッ
精神干渉、人の尊厳を根底から握りつぶす行為。
それを自分の
精神スキル外したら今すぐにでも乗り込んでいきそうなほどだ。
そんなことをしたってどうにもならないって分かっていても…
「ああ、おかえり凪坊。どうかしたのかい?つらそうな顔をして」
「え、あ、うん。ただいま
いつの間にかアパートについていたらしい。
心配そうに見ている湯葉婆さんに悪いことをしたなという感情よりも先に、1人にして欲しい感情のほうが出てくる。
部屋に戻り次第、鍵をかけ座り込む。
電気もつけず、ぼんやりと床を見つめる。
そういえば、前もこんなことがあったっけ…
たしか、死ぬ前だったな。
「これじゃ、死ぬ前に逆戻りじゃないか…」
家族がいなくなるのは、もうたくさんだ…
帰ってこない家族を待ち続けるのは、もう。
絶対に…元に戻す。
そのために必要なことなら…あいつを殺してでもだ!
悲しみが、怒りへ…殺意へと変わっていく。
でもまずは、
「この宝石が何かを調べる」
でも1個じゃ全然足りていない…
予想ではこの宝石が2個しかないってことはないはずだ。
最初は模様か何かだと思っていたけど、ローマ数字が刻まれてる。
今俺が持っているのは
そして、人の精神にさえ作用するほど強力な魔道具を世界中に撒いたりはしないだろうから、この町にあるはず。
つまり最低でも、あと14個はこの町にある、それを探す。
次、俺が今こっちにいることを悟らせない。
魅音に知られればそこからばれかねない。
携帯電話をポケットから抜き取り、夜霧の家に電話をかける。
『もしもし?どうかしたの?』
「あ、魅鐘さん?ちょっとお願いがあって。魅音や、高町家の人たちに俺がこっちに来ていることを話さないで欲しいんだ」
『え?いいけど…』
「秋さんにも言って、徹底してください」
『ふ~ん、面白いことでも考えてるの?』
「頼みます。成功したら何だってしてあげますから!」
『え!?それ本t…プツッ…ツーツーツー』
一番近い…この宝石なんていうんだ。
とりあえず、魔石とでも呼ぶか。
一番近い魔石は…
近いな、でもこれは移動してる?
追いかけないと!
「すぐ近くの路地裏だ」
急げ!急げよ!!
心が急げと体を急かす、足がもつれそうになっても急ぐ足は止まらなかった。
見つけた、あの娘だ!
「すまない、その宝石を渡してもらえないか」
「ッ!?誰!」
見つけた少女は外国人なのだろうか、髪は金髪で服装は…コスプレ?
まあ、どうだっていい。
「それを渡してくれ。必要なものなんだ」
「…バルディッシュ」
おいおい、物騒だな最近。
「はあぁ!」
俺の横を斬撃が抜けていく…避けなきゃ、当たってたな。
交渉、決裂か…
やっぱり、奪うしかないのか?
…やらなきゃ駄目、だよな。
決めたんだ、助けるって!
「だから、渡せないって言うなら奪う!『チェインバインド』」
「え!?魔法…」
呼び出した鎖を両の手足に巻きつけて動けないように束縛する。
「これは、もらっていく。『シーリング』ナンバーは…Ⅱか」
「フェイト!?アンタ!フェイトから離れろ!!」
なっ!?伏兵!?いつの間に…
俺は突然後ろから来たそいつの蹴りを避けられず首筋にもろに喰らって吹っ飛んだ。
「がっ!うぅ…」
クソ…意識が、朦朧と…
早く、逃げなきゃ…
「アルフ!」
「ゴメン、フェイト。私がコイツに気付けなかったから…あ、ジュエルシードは!?」
「あの人が…」
もう、駄目…
また…約、束、守れ…
ごめんなさい。
鬱展開が続いております…
こういうのが苦手な人本当にゴメンナサイ。
爽快感を求めるだけじゃ、物語りに起伏が出来ないと思いまして…
辛口も覚悟のうえで、感想お待ちしてます!
…別にM(マゾ)じゃないですよ?