作者は、返ってきた。
どんだけ間を開けるんだと、不定期更新だからって更新しなくていい訳じゃないんだぞと、そのようなお怒りはもっともなのですが、言われても仕方ないですが…
言い訳してもいいですか?
作者ね?大学生がここまで忙しいと思ってなかったんですよ…
レポートに課題…単位とか…もう、ね…
まぁ、これ以上はただの愚痴にしかなりませんので、本編をどうぞ!
いやー、久々にスーパーに来たんだけど、やっぱり物価が安いとテンションが上がってくるね。
こう、沸々とさぁ!…え、俺だけ?
「お?そこにいらっしゃるのは凪斗
後ろから聞こえた声に振り返ると、茶色がかった髪の車椅子に乗った少女――八神はやてがそこにいた。
久しぶりに会ったので少し嬉しく思ったが、何だか嬉しそうにするのが悔しかったため、素っ気無くする事にした。
「…なんだ、はやてか。お兄さんは忙しいんだ、回れ右してとっとと帰れ」
「なんや、連れへんなぁ…ほれほれ、美少女がすり寄ってあげてんねんから喜びぃや!」
「と、言いつつ車椅子で突撃してくんな。いや、割と痛いからな。重いし…」
はやてによる車椅子の猛攻を躱しつつ、過去に実際にぶつかられた話をしてやる。
結構痛いのだ。あと、重いのだ。車椅子。
「美少女に重たい言うとかどういう神経しとるんよ?」
重いと言ったのが気に障ったらしく、こめかみを引き攣らせて微笑むはやて。
もちろん目は笑っていない。
「そんなつもりは無かったんだが…さすが微少女、いろんな意味でノリがいいらしい」
「あれか!?それは油のノリとかけとるんか!?」
あはは…どうやらかなり切れていらっしゃる?
俺は全力で逃げ出した。
「待ちぃや、コラァァーー!!」
や、やばいぞあれは。止まったら轢き殺されそうだ…
「嫌だ!止まったらそのまま轢き殺す気だろ!」
「そ、そんなことせえへんよ…?」
目を逸らしながら言ったぁ!?
…………………
……………
………
………………
「ぜぇ…は、はぁ…」
「…も、無理」
数分の全力疾走の後、はやては静かに止まった。
どれだけ走らせるのかと、真剣に抗議したくなるくらい走らされた俺の脚はちょっとプルプルし始めている。
しかも、いつの間にか店から外に出ており、周りが暗くなり始めているのに気が付く。
「帰らないとな」と思い、はやての方を見ると…はやてがピクリとも動かない。
俺の全力疾走に腕の力だけで追いついてきていたんだ。当然かもしれない。
生存確認の為に、はやてに声をかける。
「おーい、はやて生きてるかー?」
「生きとるけど…ほっといたら、死ぬかもっ…しれへん…」
一応生きてはいるらしい…言外に送っていけと言っている気がしなくもないが。
仕方なく「帰るか」とも思ったが、結局買い物が何一つできていない真実に突き当たった…
「そうか…じゃ、またな」
ぽんっと、はやての肩を叩いて今来た道を戻る。
すると、はやてがキレた。
「って、人の話ちょっとくらいきけや、ボケェ!!ほっといたら死ぬ、ゆぅてるやんっ!!」
「いや、全然元気じゃないか…?」
「あ゛?」
はやて…おまえそんな奴だっけ?
ちょっと冗談じゃないくらい怖いんだが。
「わかった。悪かったよ。そこまで怒ると思ってなかったんだ。ごめん、はやて」
「………」
「…?はやて?――っ!?」
返事が返ってこない…そんなに怒らせたか?
恐る恐る顔を窺おうとして、俺は息を飲むことになった。
はやてが――息をしていなかった。
「ちょっ!?はやて!?おい!しっかりしろ!!はやて!!」
ともかく、息してないのはまずい!
傷なら治せるが、心肺停止状態は俺じゃ無理だ。
病院…病院はどっちだ!!
スキルを総動員して、すぐに一番近い病院の位置を掴むと、はやてを車椅子に乗せて運ぶ。
幸い急げば1分もかからない位置に病院はあった。
「だ、だれかっ!!この子息してないんだ!医者を呼んでくれ!速く!!」
「!?少し退きなさい!」
駆け込んだ俺を、おそらく女医であろう人物が押しのけると、すぐさまはやての状態を見て心肺蘇生をし始めた。
助かるよな…?なあ?戻ってこい、はやて。
それから数分、はやての呼吸が元に戻るまで、俺は祈る事しか出来なかった。
「ふぅ…何とか持ち直したわね。心配しなくてももう平気よ?」
心肺蘇生を終わらせた女医さんが、俺に話しかけてきた。
「あの子は今眠っているから、起きたら親御さんに連絡するわ。さ、今日はもう暗いから、早く帰りなさい」
どうやら、はやては心配無い状態の様だ。それを聞いてホッとした。
今日はちょっと喧嘩してしまったが、俺はあの少女のことを嫌いではないらしい。
次に会ったら優しくしてやろう。
「はい…。ありがとう、ございました」
「えぇ、気を付けてね?」
トボトボと病院を後にする。
はやてが助かってホッとしているはずなのに、どこか、こう…上手く言葉にできない靄の様な思いが俺の中に渦巻いてた。
そんなことを考えながら歩いていたからだろうか?前から来た人にぶつかる。
体格の差から、俺は蹴り飛ばされる様に後ろ向きに倒れた。
「うぉ!?おまっ!?平気かいな?」
向こうもこちらに気が付いていなかったようで、自分が蹴飛ばしてしまった小さい子――まぁ、俺のことだが――を心配している。
中学生くらいだろうか、髪の色は茶色っぽく、目鼻立ちは整っている。体格は細身だけど蹴られた感じから、結構鍛えているんじゃないだろうかと思う。見た目、優しそうな好青年だ。
「痛いけど、平気です。すっごい痛いですけど」
「お、おう…そんだけ悪態吐けよんなら、平気そうやな?ホンマ、すまんなぁ」
骨も折れてないし、怪我や打ち身もないから、多分平気だろう。
それでも、やはり心配になったようで、俺を立たせて、服を叩いてくれた。
「不注意とは言え、女の子蹴飛ばしてしまうやなんて…ワイ、ホンマ最低やわ…」
「そ、そんなに落ち込まなくても…――って、誰が女の子だ!」
「――っ!?…いや、君やけど?」
態度の豹変した俺に一瞬ビクついたが、直ぐに持ち直して、いけしゃあしゃあと俺を指さしてきた。
その指を引っ掴んで怒鳴る。
「俺は、男だ!!ふざけんな!」
「え、えぇ!?お、男ォォ!??いやいや、コレ別に、ナンパとかやないねんで?そんな嘘吐かんでm――ぉあいたたたた…!?」
掴んだ指を思わず捻ってしまう。
少しイライラしていたのを思い出し、さらに力が入る。
「ちょ!?折れる!?折れるて!!謝る!謝るから許して!?」
「…次は無いですからね?」
流石に、これ以上は本当に危なそうなのでゆっくり手を放す。
すると、直ぐに離れて、自分の指を擦り出した。
「重ね重ねスンマヘン…」
「全くですね?」
溜息が出そうだ。
少し落ち着いて来て周りを見渡すと、もう結構暗くなってきていた。
家にはシフォンが白蛇と待っているのだ。そろそろ帰らねば…
「あ、買い物忘れてた。それじゃ、失礼なお兄さん、俺は帰るよ」
「ちょ、ちょーっと、待ってくれへん?この辺で、ワイと同じ髪の色した、車椅子の美少女見いひんかったか?」
凄い偶然もあったものだ。心当たりがありすぎる。
「こん位の背丈で、名前は、はやてって言うんやけど…」
情報がたりないと思ったのか、ジェスチャーも交え始めた。
…はやてなら見たどころか、今俺が病院に送ってきたんだが。
この人物に言って良いのかは、別だしなぁ。
取りあえず疑っておこう。
「うわぁ…ワイ、凄い疑われてへん?」
ジーッと見てると、落ち込みだした。
少し、カマをかけてみるか?
「…ロリコンとか。失礼なうえにロリコンとか!」
「2回言うな!ちゃうわ!!」
どうやら違うらしいが、この人物がどう言う人なのか分からないしな…
「じゃあ、お兄さんの名前は?」
「…あぁ、ワイの名前な。ワイは、
………マジか。この人が。はやて、兄妹いたのか。
「あの、ごめんなさい。今はやて、直ぐそこの病院に…」
「な、なんやて!?病院!?どっちや、案内頼む。ワイ方向音痴なんや!!」
方向音痴って、直ぐそこなんだけど…
「急いでくれ!ワイもう、心配で心配で!」
「わ、わかりましたから。落ち着いてください。医者の話じゃ、平気だそうですから」
「そうか…よかったぁ。で、場所何処や?」
ブレないな。この人。
「こっちです」
そう言えば、俺いつになったら帰れるんだろ…
「ホンマ、助かったで。ありがとうな、凪斗くん?」
「いえ、お礼なんて…原因は俺みたいなものですし…」
実際、俺が走らせたからはやては…
「いや、謙遜せんでええよ。はやてちゃんをここまで運んで来てくれたんも君やし、ワイをここまで連れて来てくれたんも君や」
「でも…」
反論を言おうとする俺を、やんわりと止めて、言う。
「ワイがお礼言いたいんや。それでも気にするんやったら…そやな、はやてちゃんが起きたら、はやてちゃんに考えて貰お。な?」
「…はい」
この人はズルいな。そんなに優しい顔で言われたら、反論なんて出来無いじゃないか…
「まぁ、はやてちゃんが無事と違ごたら…ワイ、本気で怒ってたやろけどな…」ボソッ
「え…?」
今、何か言っていたような気がしたけど、小さい声で言っていたからか、良く聞こえなかった。
「ん?何でもないよ?さ、もう帰らん何のと違うん?」
「あぁ、そうでした。それでは…」
そう言われて、時計を見れば、もう9時前だ。
「ヤバイッ!?もうこんな時間…急がなきゃ」
結果から言うと、何とか9時までには和唐奈荘へと帰り着いたのだが、ゆばーばさんにこっ酷く怒られた。
しかしどちらかと言うと、帰り際に魅音に見つかってしまった方が重要だろう。
はやてを病院に運んだ時の様にスキルを使い全力疾走していたら、偶然魅音に姿を見られてしまったのだ…
しかも、薄ら微笑んで、「凪にぃ、見~つけた…」である。一瞬、何のホラーかと思った。
やってしまった。これで、俺は格段に動きにくくなってしまった。
もうこうなってしまうと、尾行されていないことを願うだけだ。
あの速度で走っていたのだ…尾行されていないと思いたい。サーチャーも飛んでいないし…
「はぁ…」
「どう、したの…ますたー?」
シフォンにまで心配されてしまった。
「なぁに、心配ないさ…ちょっと疲れちゃってな」
「ん、えいよう…ドリンク」
「ははは、ありがと」
その日は、栄養ドリンクがやけに美味しく感じた…
ふぇ…久方ぶりに書いたから、ちょっと変かもですが、再投稿開始です。
応援してくださっていた皆様方。遅れてしまい、すみませんでした。
これからもこのようなことが多々ありますが、生温かい目で見守って頂ければ嬉しいです。