アレからさらに2年の月日が流れた。
今日は天気もいいので昼から公園に来ている。
魅音もいっしょだ。と言うか、俺が魅音に着いて来たんだ。
魅音はどうしても今日ここに来たかったらしい。
最初は1人で行くと言っていたが、こんな美幼女を1人で行かせるのは心配なので邪魔をしないという約束で付いてきた。
いや、まぁ俺も過保護だとは思うけどね。
「かなり人が少ないなぁ…」
その辺を見渡してもブランコに乗った寂しそうな女の子しか居ない。
そこでふと気になって、魅音の方を見ると、
「やっと、原作介入ができる~♪」
意味不明なことを口走っていた。
そこで俺がこっちを見ていることに気付いたのか、
「あぁ!!あんなところに寂しそうな女の子が居る!!話を聞いてこなくっちゃ!!凪にぃはここでまっててね?」
と、わざとらしく言い残し駆けていった。
しばらくすると、寂しそうだった女の子は嬉しそうに笑っていた。
話を聞くのにはどうやら成功したらしかった。
暇だ。
約束では魅音の邪魔をしないとのことなので、向こうには行きづらい。
そう思って、公園の入り口の方に目を向けると、銀色の髪に赤と緑のオッドアイというおよそ日本人とは思えないイケメンがいた。
背格好を見るに同い年ぐらいだろうか。
するとその少年はブランコの方へ行き二人に話しかけていた。
…2人は凄く鬱陶しそうにしている。
そこで何を思ったのか、魅音が女の子の手を引いてこっちに走ってきた。
「凪にぃ!!HELP!」
「はぁ!?何で俺!?」
「魅音ちゃん、あの人誰なの?」
「私たちを助けてくれる人よ」
「拒否権は無いんだね…俺には」
世の中理不尽なもんだな…まったく。
心の中で毒づき銀髪から二人を守る様に立つ。
「あのさ、二人とも嫌がってるみたいだからやめてあげて欲しいんだけど」
「あぁん?誰だお前?それに、アレは嫌がってるんじゃなくて恥ずかしがっているだけだ」
いやいや、全力で逃げるほど嫌がってましたよ?
どんな神経してるんだコイツ。
「こんな事言ってらっしゃるんですが?」
「「それは無い(の)」」
「フッ、恥ずかしがるなって!」
「2人は違うって言ってるけど?」
「さっきから何なんだお前は!?…あ、もしかしてお前も俺のことが好きで2人に嫉妬してるのか?」
何をどうしたらそんな思考になるのか…
いっそ精神科を進めてみるか?
というか、何故男である俺がお前を好きになるんだよ――ま、まさか、コイツ『バイ』なのか!?
い、一応聞いてみるか…?
「お、お前、もしかして『バイ』なのか?俺は男だぞ!?」
確かに女の子っぽい容姿はしているけど、一回本気でTSでもしたかと思ったけど。
「何!?男ぉ!?…ッ!そうかお前も転生者だな!?」
ってことはコイツも転生者なのか?
こんなのと一緒の存在とか…
取り敢えず、ばらさない方向で行こう。
なんか、ばれると鬱陶しそうだ。
「?何のことだ?やっぱり精神科を進めた方が良かったか?」
「うるさいっ!喰らえ!!」
銀髪はそれだけ言うといつの間にか握っていた両手の剣で切りかかってきた。
「あぶなっ!?」
ギリギリでかわす。
振り返って相手の獲物を見る。
白と黒の夫婦剣、干将・莫耶だった。
「ちっ!上手く避けたみたいだな。次は外さない」
「殺す気か!?避けなかったら死んでたぞ!?」
「死ねぇ!」
銀髪が叫びながら干将の切っ先で俺を突こうと突っ込んでくる。
ちらりと2人がいた場所を見ると、いつの間にかいなくなっていた。
他に人もいないし、しゃあない、やるか。
転生者だし、俺が特典使っても構わないよな?
かなりの速度で突きこんでくる銀髪。
その攻撃をしっかり見切ってタイミングを合わせて――受ける。
そして受けた一撃は、心臓のある部分にしっかりと突き刺さった。