宴会が終わった翌日………
次の宴会は三日後だという知らせを聞く。ということは三日いないにかたをつけなければいけないということだ。相も変わらず博麗神社は妖気に満ち溢れているが宴会の時はかなりの異常だ。霊夢に話を聞いてみる。
「なんか変わったことはないか?霊夢。」
「変わったこと?特にないけど………そういやまた宴会なのよね。楽しいのはいいんだけどお金は私が負担しなければいけないなんておかしいわ!」
「………それもそうだな。」
霊夢は霊夢っぽすぎて変なところは何もなさそうに感じる。だが、怪しいと思えば怪しく思えてくる………それが人の疑い深いという名の罪だと思える。
次に魔法の森………アリス邸に行ってみる。
「あら、珀雲今日はどうかしたの?」
「ああ、最近魔理沙が世話になっているって聞いてな。」
「まぁね。彼女は人間だけど頑張っている。そういう人見るのは好きだし、私もその元気をもらえるような気がしてね。」
アリスは時々、人里で人形劇をしており、それのための人形作りに精を出しているのだ。そりゃ他人から元気をもらいたくもなるだろう………
だが、時々アリスの目が怖くなるときがあるのでびくつくいている。今回はそれがなくて良かったと言えるであろう………そして別段怪しさも感じなかった。
気が付けばもう夕暮れになってしまった。もうこんな時間かと空を見上げる。いつしかの時もこんな夕焼けが自分の心に突き刺さっていた。化け物と呼ばれていたあの頃………人の目から………晴の両親の下僕どもの目から逃げていた時にこんな夕焼けが自分の瞳を潤していた。あの時は誰もに助けてもらいたかった。そして誰の目にも映らないように死にたかった。そんな矛盾もしていたなと苦笑する。今では面白おかしいことだ。親もおらず、頼れる存在が晴だけだったのに………それにさえ縋れなかったなんて………憎くて憎くてしようがなかったのかもしれない。この夕焼けを見ているとそんなことばかり思い出してしまう。
こんなことしている場合ではないと魔法の森を歩いていると………
ザザ………
急に頭にノイズが走る。そして頭が痛くなる。キーンというかき氷をたくさん食べたときのようなあの痛みだ………あまりの痛みに能力を使用する。だが、何故か通用しない。ずっと頭が痛いままである。これは精神から来ているものなのだろうかと考えていると目の前の光景が変わる………
昔に木の妖怪を殺した時のあの瞬間だ………懐かしいと思えるだろう………だが、珀雲は違った。
あの妖怪なんだ………?
あんな奴倒したっけ………?
まるで覚えていないのだ………記憶に残っていないことが目の前の光景を覆い尽くす。更に光景は奥へ奥へと突き進む。
次は博麗神社だ………珀雲が倒れている魔理沙を横目に申し訳なさそうに俯き、神社の賽銭箱に一万円札をいれて立ち去ろうとしている。だがこれさえも………
あれ………俺………無一文だったよな………?
そういえば………
俺は………
過去のことが混沌の渦に混ざってしまい何がなんだかわけがわからなくなってくる。
俺は………
どうやって幻想郷に来たんだ………?
怪しくなってくる………
そろそろ戦いが始まる。
次回予告
「なんだお前………今日なんかおかしいぞ」
「おかしいのはどっちだ」
「おかしくないし、偽物でもない」
「おかしいかは俺が決める。偽物かも俺が決める」
「このわからず屋ぁぁぁ!」
「うるせえぇぇぇ!」
「晴ぅぅぅ!」
「珀雲ぉぉぉ!」
次回「宴会=異変 ④」