東方傷心記   作:咲き人

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どうも咲き人です。土曜分出せなくてごめんなさい。忙しくて忙しくて。


其の参拾陸「宴会=異変 ⑥」

萃香は一瞬の内に珀雲の懐にまで潜り込み、右こぶしで殴りかかる。

反射的にガードの姿勢を取ったはいいが、衝撃とその勢いで体は浮き上がり、

吹き飛ぶ。珀雲の体は木々を薙ぎ倒し、受け身をとってはも痛手であることは目に見えていた。

晴はとっさに萃香を蹴り上げるが、すでに腹の前に両手を交差して防御される。反動で萃香は空へ飛ぶことになるが、

萃香はニヤリと笑うと妖力弾を手のひらから放ってくる。晴はそれに合わせて手を掲げて弾幕の速度を0にするが、

その弾幕たちが死角になったため、萃香が背後に回っていることに気づくのが遅れてしまう。

そして萃香の後ろ回し蹴りを背中に喰らい、珀雲が吹き飛んだ場所とは正反対の方に飛ばされてしまう。

 

 

「こんなもんかい?」

 

 

挑発気味に萃香が言う。そして瓢箪から酒をグビグビと呑んでいると珀雲がモアペインスパークを放つ。

どうやら相当キレているようだ。晴も時を止めて一瞬の内に萃香の前に現れる。

 

 

すると萃香の周りに霧が漂う。これは萃香の能力なのだろうかとじっと観察する。そして霧は萃香を完全に包み、

見えなくなる。更に霧は徐々に範囲を広げる。流石に萃香が霧の中にいるとしたらこの状況はまずいと思い、

晴は霧の速度を0にする。

 

 

だが、急に地面が高熱を帯びて溶け出す。これには驚きが隠せない。晴は慌てて地面が溶け出す速度を0にするが、

そのせいで霧の速度は元に戻ってしまう。そして霧の中から晴は顎を思いっきり蹴られる。萃香が飛び出してきたのだ。

珀雲は萃香を睨みながら魔力弾を放つが萃香の周りにまた霧が発生し、当たった音さえも聞こえない。躱された。

だが、もう一度珀雲は魔力弾を何発も打ち続ける。霧は避けるというよりは少しずつ消えていっている。だが、

一向に萃香の姿が見られない。そういうことかと思いながらずっと放っている。

 

 

やがて霧が殆ど見られなくなると霧の一部が残っていたところに萃香は見られる。心なしか焦っているように見える。

 

 

「なるほどな。お前の能力は霧になる。又高熱をも操れるということか?」

 

「そういうことさ。私の能力は【萃と疎を操る程度の能力】。これまで言えば大体分かるだろ?」

 

「ああ、馬鹿みてぇに強えってことだろ。」

 

 

そして晴はまた一瞬のうちに珀雲の隣に佇んでいる。

 

 

「がたいに似合わない筋力にプラスしてその力を圧縮したってことか。道理で蹴り自体を止めても拳圧で吹き飛ぶわけだ。」

 

「でも、中々の反射速度だね。私の一撃を寸前で止めるなんて………」

 

「勝負これからな………」

 

「そう………かもね!」

 

 

萃香は1枚のスペルカードを取り出す。珀雲と晴は一瞬のうちに地面を蹴り、後ろに下がる。

 

 

「符の壱【投擲の天岩戸】。」

 

 

萃香の様子は変化する。地面にしゃがみこんだかと思った瞬間、

 

 

「おらぁ!」

 

 

地面を抉り、巨大な大岩を投げたのだ。しかもこれを2回………つまり2個の大岩が珀雲と晴の方へと飛んできているのだ。

二人は想定の範囲内かのように1枚のスペルカードを取り出し、発動する。

 

 

「「傷を受けし過去さえも時間の流れによって消えゆき、それさえも愛おしき歴史となる!世界と共に生きる力よ!

一意攻苦【痛ミガ止マリヤスイ俺達ノ世界】!」」

 

 

大岩は止まり、大量の弾幕によって消される。更に弾幕は終わらず、萃香本人にまで届くが萃香は大岩をまた地面から抉りだし、

それを盾にするが、その程度では簡単に消えてしまい貫通する。

 

 

「がは………はぁ………はぁ、全く容赦がないねぇ………」

 

「鬼がほざくなよ。その程度でな。」

 

「ふふ………それもそうか。じゃあ本気だ!鬼火【超高密度燐禍術】!」

 

 

 

萃香は地面を思いっきり殴る。すると地面から爆炎が渦を巻き、球体となって周囲に降り注ぐ。

二人はさっと散開していたが、この熱気を持った弾幕の近くにいる萃香には近づけないでいた。

 

 

(あの弾幕………やはり【熱い】か………なら【痛み】を理解しても意味はないな。)

 

 

そうなのである。珀雲の二つ目の能力の弱点は痛みを理解しても痛手にならない物には通用しないということ。

炎だったら【熱い】。熱いとは痛みのうちに入ってしまう。氷も実はそうだ。【冷たい】というよりは【凍傷】

という概念どうりに氷も砕けない。

 

 

そう思っていた瞬間に、萃香が目の前まで来ていることに気づく。珀雲はまず左足で軸足を狙うが萃香は珀雲の右肩を掴み、

上空に飛び上がる。そして空いている拳で殴りかかろうとしているが、珀雲は両手で防御する。衝撃が全て足にいく。

そして更に体重でかかる地面への負担に拍車がかかり、凹み周りの地面が隆起する。晴はその隙に萃香の横っ腹を蹴る。

さっきのお返しと言わんばかりに佇んでいる。

 

 

「ククク………楽しくなってきたぁ!符の弐【坤軸の大鬼】ぃ!そして符の参【追儺返しブラックホール】ゥゥ!」

 

 

萃香は馬鹿力で地面を蹴り、空を飛ぶ。そして自身に向けて能力を使い、巨大化して地面へと戻ってくる。

珀雲と晴の上空に飛んできたので慌てて転がって回避する。だが、気づけば背後には黒い何か………

 

 

 

黒い何かは近くにいる珀雲や晴を吸い込もうとしてくる。なんとこれは超ミニブラックホールなのだ。更に吸い込んでいるのは

珀雲と晴だけではなく、小さな弾幕たちものなのだ。どこからか現れたのかはしらないが危ない物に決まっている。

 

 

「零符【0time】!」

 

「引力【非常な暴力の溜まり場】!」

 

 

晴はブラックホールに吸い込まれていく弾幕の速度を0にしてその場にしゃがみこみ、地面を支えにして耐えしのぐ。

珀雲はブラックホールとは別の場所に月のような何かを作り出し、そこに弾幕の方向を変えようとする。本来なら重力に引きずり込む

ところなのだが、明らかブラックホールの引力が強すぎて些細な軌道をずらすことしかできなかったが、それでも弾幕全ては

珀雲には当たらなかった。

 

 

珀雲は晴に目でサインを送る。晴はばっちしだと言わんばかりにウインクをしようとするが、さっきの珀雲との殴り合いで

腫れ上がった頬が痛むらしく、いててと言ってできていなかった。

 

 

くすりと笑うと1枚のスペルカードをお互いに取り出す。珀雲は一意攻苦【痛ミガ止マリヤスイ俺達ノ世界】。

晴は苦治悪悲羅花【桜見ルコトモ叶ワナイ皆ノ世界】。どちらも二人が合わせて初めて発動したスペルカードたちだ。

 

 

 

 

それらが一つに合わさり、一枚のスペルカードとなる。そのスペカから放たれる絶望のような希望のような

謎のオーラに萃香は恐怖する。萃香は一枚のスペルカードを取り出し、即座に発動する。

 

 

「【百万鬼夜行】!!」

 

 

自身(萃香)の周囲を回る霧弾から楕円弾を放ちつつ、波紋状に大玉を発射するスペルカードとなっている。

 

 

「痛止【異常ト日常ヲ送ル我々ノ世界】!」

 

 

珀雲と晴の周りから楔型の弾幕が放たれる。それらは徐々に広がっていくと鎖が大量に増殖していく。それらは

萃香が放った弾幕と衝突し、無限に放たれていく物同士衝突し合う。

 

 

 

 

 

 

 

その結末は………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………あ~くそ。私の負けかい。」

 

 

 

 




やっと終わったと思うじゃん?


ヒント
戦った場所・・・博麗神社。
戦った場所の状況・・・ぼろぼろ。
博麗霊夢・・・外出中。


察せ。

次回「宴会=異変 後」
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