ローブの前に立ちふさがったのは絶と漣。
「……邪魔。」
初めてローブの人の声を聞く。高すぎるその声は少し聞いただけで女性だと判断できる。だが、その事実を知ったところでお互いが敵同士だということには変わりない。……しばしの沈黙が流れたあと、絶は決戦の火蓋を切るように
「お前たち二人が珀雲君を救ってくれ。」
と晴と璃紗に言う。絶も少しは彼らも戸惑うかと思ったが、珀雲が助けられるチャンスだということが伝わったのか二人の目の色が変わり、「うん」とうなづく。やはりというか、珀雲のことになると彼らも現実をよく見、理解するみたいだ。
だが、それも当然目の前のローブの少女によって邪魔されるのは目に見えている。
だからこそ、絶と漣が足止め役に買って出たのだ。だが、少女も負けてはいない。少女の後ろから三人の店の店員が現れる。どうやら店もグルだったようだ。
絶は既に知っていたかのように不敵な笑みを浮かべる。
「漣はチビッ子の後ろの三人は任せたぜ。」
「手柄を持っていく気だろ。しゃーなし……だな。」
漣も絶の言葉を聞いて少し口角を釣り上げる。
少女は懐からスタンガンと鉄の棒を取り出し、合体させスタンガンのスイッチを押す。するとたちまち鉄の棒の周りに電気が巻き付くように発生し、そして鉄の棒はなぜかスタンガンからはずれない。そして鉄の棒に渦巻いている電気も元々のスタンガンの電気量よりも出ている。
触れれば気絶……というよりは神経が断絶されてしまうのではないだろうか、
「私は【リリ】、そしてこれは
彼女は小さくそうつぶやくと絶に向かって突進してくる。ひょいと避けられるとすぐさま雷剣を振り上げる。その攻撃もギリギリのところで回避される。
絶は紙一重でさっきの二段攻撃をかわすと、右手から霊力を噴出させ、白い弾を作り出す。それを複数生成して、連続させ、リリへと放出する。それを飛翔して回避されるが、霊力弾は地面に当たるとすぐさま爆発する。
もはや弾幕ごっこに使用する霊力の質ではないのは明白。コンクリートの破片が散らばり、絶の視界を遮る。その一瞬を見逃さなかったのは流石は珀雲を攫うほどの実力はある。
絶の懐に潜り込み、
一見、乱雑に振り回しているように見えるが、実はどれもこれも当たりやすい(被弾しやすい)角度で襲ってきているのだ。
リリの一閃をとっさに腰だけを後ろに下げ、回避、そして追撃は地面すれすれを回転しながら回避する。これでお互いに距離が開く。その時にリリは質問する。
「あなた……何者?何故、幻想郷の者ではないのにこれほどまでの力を持っているの?」
「……どうやら転生がどれほどのものなのか理解されてないようだな。」
「それに【絶】という男を調べても逆狩家とは【まるで接点がない】。」
「………………クククククク、
知る人ぞ知る怪魔 絶。
次回予告が面倒になったからしません。