東方傷心記   作:咲き人

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どうも咲き人です。いや~東方はいいっすね。
あ、あと前回6000文字いってました( ・∀・)v
自分でも書いてて吃驚です。何故二重録はそこまでかけないのだろうか?



其の伍「少年を壊した少年」

前回のあらすじ………

 

「「弾幕はパワーだぜ!」」

 

 

 

 

私が目を開けるとそこは今まで一度も見たことのない場所………

私がこの光景を見ているとその奥に誰かがこちらを見ている。

珀雲だった………しかし、その顔はどこか冷酷で悲しそうな表情をしていた。

こんな顔を珀雲がしているときなど見たことがない………

そうだ、これは夢なんだ。そうでなければ説明がつかない。

私の意識は体から離れて少し距離を空けて存在している。夢で自分の姿を見るというのはよくあることだ。

【私】の口が勝手に動きだす。何か言っているのかはここでは聞き取れないが

どうやら言い争っているようだった。珀雲も激情に身を任せて多分の領域ではあるが、【私】に悪口を言っている。

自分のことのはずなのにまるで他人事のようにどうでもいいという感覚があった。

 

 

珀雲が何か言った。やはり聞き取れなかったが、【私】はとても驚いている。

どうしたのだろうか?疑問に思っていると、突如として【私】が倒れていく………

それを珀雲は静かに見て、手を合わせて何か言った。とても小言で普通ならこの距離で聞き取れるはずないのに

はっきりと聞こえた。

 

 

 

 

 

 

「ごめんな………」

 

 

その声は掠れていて、寂しいという感覚を心に刻むような消え入れるような声だった。

私の意識はここで闇に葬られた………

 

 

 

 

私が飛び起きると珀雲が驚いた様子でこちらを見ていた。

 

 

「だ、大丈夫か?酷くうなされてたぞ………」

 

「そうなのか?」

 

「何回も俺の名前を言ってたしな。」

 

「~~!?し、知らないぜ!///」

 

「?そりゃ夢だし、当たり前だろ?」

 

「~~~っ!馬鹿っ!」

 

「?」

 

 

珀雲side

 

 

なんで怒られたのかわからず、暫く考え込んでいた。

そのうちに魔理沙は博麗神社に行ってしまった。

それでも俺は考えていた。しかし、全く分からなかった。

夢の中で俺に酷いことでもされてしまったのだろうか?それは俺のせいじゃないし、

怒るのもお門違いなはずなのだが………

 

 

仕方ない、帰ってきたら謝っておこう。理由はないけど………

それなら飯も少しは豪華にしておこうか………そういえば食料があんまし無かったな。

あまり乗り気にはなれないけど人里に買いに行こう。

 

 

【香霖】という人が着なくなった服を魔理沙がもらってきて、俺にくれた。

そのデザインに俺個人は気に入っていたためいずれお礼をしに行こうと思っていた。

そうだ。買い物のついでに行けばいいじゃないか。そうと決まれば………

その服を着て、俺は霧雨魔法店を出て、人里に向かって出発した。

 

 

 

 

???side

 

 

 

 

「………なぁ。」

 

 

俺は近くにいた友に話しかけた。内容は俺の【親友】についてだ。

 

 

「どうしたんだよ?」

 

「最近【アイツ】学校来てないからさ………ちょっとどうしてるか………」

 

「はあぁ!?お前【アイツ】のことまだ――――だと信じてんの!?」

 

 

友の言葉に俺はムカついた。俺の親友を侮辱されたことに腹たった。

でも、友の言葉も正当だ。信じている方がおかしい。けど、やはり【アイツ】が――――だとは思えない。

俺の親友は俺に嘘をつかなかった。それは【あの時】もそうだったはずだ。

友の胸倉をつかんで怒っていることを瞳に現しながら言った。

 

 

「お前が【アイツ】のことをどう思っているかなんてどうでもいい!俺は【アイツ】の方が可哀想だ!」

 

「わ、わかった!わかったから離せよ!」

 

 

俺はパッと手を離す。友はとても苦しそうに首元に手をやっている。

それを見て、申し訳ない気持ちになった。

 

 

「す、すまない。つい………」

 

「もう………いいよ。お前が【アイツ】のことどれだけ大切に思ってるのか嫌というほど分かったよ。」

 

「お前………」

 

「でも、いいか?これは俺が友としての忠告だ。俺ならまだしも他の人にはこういうふうには言うなよ。

【アイツ】は悪人。【お前】は【アイツ】に騙された被害者というのが皆の結論だ。」

 

 

俺は友の言葉を聞いてとてつもない罪悪感を覚えた。【アイツ】が皆に何をしたというのだ。

誰も傷つけてない。俺が勘違いを招く行為をしてしまったのが全ての発端だ。

俺は冗談でからかっただけなのに………否、【だけ】ではない。実際に俺はそれで親友に大きな傷を負わせたのだ。

そして、【アイツ】は皆から虐められた。そして誰かが言ったのだ。「俺たちは【アイツ】(俺)に命令されただけだ」と………

 

 

それから【アイツ】の心は崩れてしまった。昔のようなことにはもう二度と戻れなくなってしまった。

どうして!?どうしてこうなってしまったんだ!?俺は………俺は………

 

 

いや、よそう………今は【アイツ】を救うのが一番だ。俺は学校が終わってすぐに

鞄に教科書を詰め込んで帰ろうとした。すると、誰かが俺に話しかけた。俺はぶっきらぼうに「誰だ」と質問した。

するとそいつは………

 

 

「………【東風谷 早苗】です。」

 

 

と、答えた。

 

 

「!?」

 

 

俺は耳を疑った。確か早苗は【アイツ】を慕っていた存在だったはず………

何かの偶然かと思い早苗の方に静かに歩く………

 

 

「………何の用だ?」

 

「【皆原(かいばら)(はる)】さん。貴方のお友達の人から聞きました………あの人のお家に行くんですよね?」

 

「………それがどうかした?お前には………」

 

「関係無い………ですよね。貴方からしたらそうかもしれません。でも、私はあの人を助けたいんです!

皆に変な勘違いをされていて………とても可哀想なんです!だから………」

 

「そうか………そう思っているなら来るがいいさ。」

 

「ありがとうございます!」

 

 

少しはアイツの心も和らぐだろう………早苗には心を許しているはずだ。

 

 

 

 

珀雲side

 

 

うん。中々いいのが手に入ったな。それにしても………妙な胸騒ぎがするのは気のせいだろうか………

む。天気が怪しくなってきたな。早く香霖さんのところに行ってから帰ろう………

俺は少し早歩きで魔法の森に向かった。鬱蒼としているこの森の中で【香霖堂】という店を見つけるのは

少し難しいだろう………どこかに目印とかないのかな。それだったらこんな時間が無い時に来なかったのに………

そう若干迷っていると、ほんの薄明るく光っている場所を見つけた。もしかしたらと思ってそこに行けば

香霖堂だった。コンコンと扉を叩くと男の声で「はい。どうぞ。」と聞こえた。よし、少し緊張してきたけど行くぞ。

 

 

「あの………」

 

「よく来たね。さあ温まりなさい。」

 

「ありがとうございます。貴方が………」

 

「うん。僕が【森近 霖之助】。魔理沙には香霖と呼ばれているよ。君が珀雲だよね?よろしく。」

 

「はい。あの、この服くれたの香霖さんですよね?俺、礼を言いたくて………」

 

「はは、別にいいさ。僕のサイズに合わないのが出てきてね。」

 

「でも、ありがとうございます。」

 

「魔理沙は律儀な人を住まわせているんだな。結構意外だよ。」

 

「まぁ、惚れたもん負けですよ………」

 

「そうだ………君に見てもらいたい物があるんだけど………あった。これこれ。」

 

「これって………」

 

 

香霖さんが取り出してきたのは紛れもなく、電気スタンドだった。しかも結構新品なのが………

そんなものが幻想郷に流れ着くのかと俺は驚いていた。でも、幻想郷の住人は知らない物ばかりだろう………

そのため外の世界にいた俺に聞いてきたということか………

そういえば、香霖さんの能力って………

 

 

「僕の能力は【未知のアイテムの名称と用途がわかる程度の能力】っていうんだけどね。

これは電気スタンドだよね?そしてこれはこのランプみたいに手元より少し遠い範囲を照らす………

ここまではわかるんだけど、どうやったら使えるのか全く分からないんだ。」

 

「そうですか………なら、このコードのプラグに電気を与えて使うんですよ。」

 

「電気を与える………それで電気スタンドか………」

 

「それで電気を光に変換して周りを明るくするんです。詳しいことは知りませんけど、使うまでの方法なら知ってますよ。」

 

「本当かい!?なら、こっちのは………」

 

 

俺は暫く懐かしい物に囲まれた久しぶりに男性と話し合って楽しめた。

 

 

 

 

晴side

 

 

俺たちはアイツの家についた。アイツの家はまるで人を寄せ付けないかのように不気味な雰囲気を漂わせている。

昔から全く変わっていないはずなのにそんなふうに思えてしまうなんて俺はなんて愚かなんだと、

自分を責める。アイツはずっと家に引き籠っている………それもそうだろう………

アイツは学校に行っても楽しみなんて何もないのだし、そんなことよりも………

 

 

「なんですかこれ………酷い。酷すぎる。」

 

 

早苗が思わずあえいだ。確かに最初見たときはブチギレそうになった。

 

 

アイツの家に沢山のスプレーで「死ね」や「消えろ」などの罵詈雑言が書かれてあった。

アイツが家を出ないのもこれのせいでもある。

 

 

俺たちはそっとインターホンを鳴らす。

しばらくしても何も起きない。アイツは寝ているのだろうか………

それでも変化はなかった。不思議に思って家の周りを散策していると早苗があることを見つけた。

 

 

「あれ?玄関………開いてません?」

 

「馬鹿な!アイツ家を出たってのか!?まさか………」

 

 

俺は扉を開けてすぐに二階に行く………アイツの寝室があっていつも俺たちはそこで遊んでいた。

アイツがいるとしたらそこしかない。だが、部屋の扉をぶち破るように強引に開けたがそこにあったのは

電源を入っていないパソコンと机の上に置いてある一通の手紙だけであった。

早苗も俺から遅れてきたが俺と同様にこの光景に吃驚していた。

俺は………千載一遇の謝るチャンスを失ってしまったのだ。それだけではない………

手紙は封筒に入っており、受け取り先は俺の家だった。アイツは俺に何か伝えたいことがあったのだろうと

俺は慌てて封筒の中身に目を通す。早苗にもわかるように手紙に書かれていることを口に出して………

 

 

「拝啓………皆原 晴様へ………(前略)

さて、今宵の晩ほどにはこれを見られている頃だと思っておりますが、

最近はどうでしょうか?私がいない学校はさぞかし平和でしょうね。私め如きは貴方に対する信用の無さを

改めて実感しました。電光掲示版に私の名前が載ることが全くなくなり、すっかり私は忘れられたかと思います。

そんな時期だからこそ私は貴方様に手紙を寄越したわけですが………そんなことも露知らず貴方は呑気に生きているかと

思いますが………」

 

 

ここで丁寧語ではなくなる。きっと親切に書いていることが馬鹿馬鹿しく思えてしまったのだろう………

ここから言葉が荒々しくなる。

 

 

「てめえのお陰様でこっちの命はもうおしまいだ。俺は死ににいく………探すなよ?と言っても

お前如きが俺を見つけること自体が出来ないだろうし、それに助けるという名目で何か企んでいるんだろうがな。

俺はもう分かったのさ。誰も信じてはいけないのだと………よくよく考えればそうだ。お前のお陰で目が覚めたよ。

人は誰かを踏み台にして登っていく者だとな。そして俺はお前のその踏み台だったのさ!ハハハハハハハハハハハハハ!!!!

アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!

 

 

 

 

………死ね。死んじまえ。お前のせいで!俺は!全部お前がいけないんだ!俺は何もしてないのに!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね

死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね

死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………なんだよ。アイツ………」

 

「こんなに傷ついていたの?そんな………」

 

 

よく見ると俺とアイツが一緒に写っているであろう写真はズタズタ引き裂かれ、もはや、誰が写っているのか全く分からなかった。

俺はがっくりと項垂れた。アイツはここまで俺を恨んでいたのだと俺は理解してしまった。

早苗はアイツの写真を見て泣いていた。早苗には辛い現実だろう………いや、それだけではない。

自分は救えなかったという現実もある。それが俺には分かる。なんてったって今一番それで苦しんでいるのだから。

 

 

俺は床に転がっている1枚の紙を見つけた。そこには………謎の魔法陣のようなものが描かれていた。

 

 

「何なんだよこれ………」

 

 

 

 

魔理沙side

 

 

私は今驚くべきことを聞いている………珀雲についてだ。

博麗神社でお茶していた私と霊夢の前に突如としてBB………もとい【八雲 紫】が現れた。

 

 

 

 

話は数分前にさかのぼる……… 

 

 

「いきなり何なんだぜ?」

 

「魔理沙。貴女が居候させている珀雲についてよ。」

 

「………一体何かしら?珀雲に何かあったの?」

 

「そうね。過去形な所は変わらないわ。彼の素性が明らかになったの。」

 

「ちょっと待て!お前はいつから珀雲に気づいていたんだ?」

 

 

私の当然の疑問に紫は口元を隠して答える。

 

 

「あら?幻想郷の管理者に向かってそれはナンセンスよ。当然貴女と接触しているのは知っていたわ。

更には私の気配にさえ気づいていたし………彼、結構凄いわね。」

 

「そりゃそうだぜ。」

 

 

自慢げに言う。最近の私、珀雲のことになると盲目的だ。

 

 

「で?珀雲の過去が明らかになったからって何か問題でも?」

 

「大ありよ。いい?霊夢も魔理沙も、彼を騙すようなことをしちゃダメ。裏切るのも同様よ。」

 

「は?私達がそんなことをして利益がないぜ。」

 

「魔理沙と同じよ。」

 

 

紫はふうと一溜め息をつくとさっきよりは真剣な眼差しで語りだした。

 

 

「彼は………珀雲はね。昔、それは大層信用していた存在に騙されたの。貴女達も知っている通り、

最初に貴女達が会った時の彼がそれよ。」

 

「!だからあいつ関わるなって………」

 

「そのとおりよ。彼の壊れてしまった心を治したのは他でもない。魔理沙。貴女よ………」

 

「………成る程ね。それで………「それで裏切るなって脅すのか」!?」

 

 

霊夢の言葉を遮って、現れたのはなんと珀雲だった。

噂をすればなんとやらだ………珀雲は人里で買ってきたのであろう食材が入った袋で

両手が塞がっているがその瞳にはかなりの殺気が込められていた。

 

 

「八雲 紫………あの時の気配はあんただったか………」

 

「フフフ………よく気づいたと褒めてあげたいけど、「そんなことはどうでもいい」あ、はい。」

 

「なんで魔理沙と霊夢に強制させるような風な言い方だったんだ?」

 

「………それは貴方が壊れないように………」

 

「嘘つけ。あんたは幻想郷のことしか見てないな?幻想郷さえ、無事だったらあとは、どうでもいいっていうのが

丸分かりだ。もうちょっとマシな嘘をつくんだな。」

 

「そうかしら?私は霊夢は大事だし、何より、幻想郷に受け入れられた存在は大切にしているつもりよ?」

 

「どうかな。幻想郷と誰かの命一つが平等ではないと割り切って簡単に捨ててしまえるだろう?」

 

「それはそうよ。だって平等ではないでしょ?」

 

「その捨てられる命が………魔理沙だったら?」

 

「………」

 

「答えろ!捨てられるのか!霊夢の大切な友人だぞ!」

 

「………選べない。」

 

「捨てられるんだな。いとも容易く………見損なった。香霖さんが凄い人物だと言うから少し期待して来てみたというのに………」

 

 

珀雲の発言に私は驚いた。

 

 

「香霖!?お前………香霖に会ったのか?」

 

「勿論だ。前からお礼を言いたかったからな。」

 

 

珀雲は私たちに背を向けると最後に「夕飯の支度をして待ってる」とだけ言い、ゆっくりと階段を下りていった。

まるで嵐が過ぎ去ったかのようにこの場所から風がなくなった。紫が汗を拭く。紫が汗をかいているのを初めて見たかもしれない。

そして紫は再び口元を隠して言った。

 

 

「あーいうふうに怒らせると私にさえ抑えられないわ。だから、彼のためにも………ね?」

 

「はいはい。分かったわよ。」

 

「ああ。」

 

「そう………ならいいでしょう。でも、気をつけると言ったら彼の【能力】もよ。」

 

 

珀雲の【能力】それを一度喰らった私でもどんな能力か分からなかった。

しかし、紫が知っているということは何かあったのだろうか………それこそ外の世界で………

 

 

「彼の能力………それは魔理沙。貴女、珀雲に初めて会ったとき、なんて言われた?」

 

「え~っと………うん。覚えてないぜ。」

 

「まぁ、兎に角悪口だったでしょ。」

 

「そうだぜ!あいつ出会って一言目が悪口だったんだ。意味はわからなかったけど………」

 

「それで、心が痛くなったかしら?」

 

「んー………まぁ、そうかもね。普通そうだろうぜ。」

 

「なのに体に傷が出来て「早く結果を言ってくれ!」まぁまぁ焦らないことも大事よ。」

 

「回りくどいのよ。あんたの喋り方。」

 

「はいはい。私が導く答えは彼の過去のお陰で正解となった。彼の能力は………

【肉体と精神のダメージを反転する程度の能力】よ。

 

「は?どういうことだぜ?」

 

 

紫は溜め息をつく。それが私の物分りが酷いみたいでイラっときた。

 

 

「例えば、魔理沙が傷つくことを言われたとするわね?すると彼の能力でそれが物理の攻撃として処理されるの。

その為、精神的に傷つくことは彼の能力があれば致命傷の一撃となるの。その逆もまた然りで、普通に殴ったとしても

それは心を凹ませるような傷になる………こういうふうに言ったらわかるかしら?【言葉は凶器】なのよ。

外の世界では暴言や悪口で人生に絶望して自殺してしまう者も多いんだとか。」

 

 

そういうことならいろいろ合点がいく。

毒を喰らったのに胸を押さえていたことや他にも沢山のことが納得がいった。

しかし、過去が分かったから能力が分かったということは過去にも珀雲がこの能力を使っていたということになる。

しかもどう考えても物理と精神のダメージを入れ替えたとしても結局はダメージを負ったことになる。

彼以外にも通用するということは………外の世界で彼が誰かを傷つけたことという事実があったということだ。

 

 

「なら、珀雲は………誰かを傷つけたということになるけど………」

 

「そんな!あいつは心優しい奴だぜ!確かに口は悪いけど………」

 

 

紫は一言をおいてから話を続けた。

 

 

「貴女は【逆狩 珀雲】という存在をどこまで知っているの?」

 

「っ!?そ、それは………」

 

「性格、口調、容姿、才能………知っていたとしてもこれくらいね。でも、まだ足りない。過去がない。

彼の【過去の過ち】を認め、許容してあげることで初めて知っているということになるの。」

 

「【過ちを犯す】だって!?珀雲がそんなことする訳ない!」

 

「ごめんなさい。言い方が悪かったわ正確には【勘違いから起こった悲劇】と言った方がいいかしら。」

 

「………いいからとっとと話なさいよ。」

 

 

 

 

熟………少女説明中………

 

 

 

 

晴side

 

 

俺が見つけた魔法陣はまるで俺を吸い込むような禍々しさを放っていた。

その禍々しさについつい俺は声を張り上げて驚いた。

 

 

「うわあ!?」

 

「え!?ど、どうしたんですか!?」

 

「す、すまない………つい、な。」

 

 

俺は申し訳なさそうにペコリと顔を下げる。そんなことはいいですと早苗はあわあわしていたので、

「大丈夫だ」とだけ言ってこの部屋をあとにした。

 

 

 

俺はなんて間違いをしてしまったんだ。

 

 

なんで俺はあの時、あんなことを言ってしまったのだろうか………

 

 

何故、アイツが虐められてしまったのだ。

 

 

そんな疑問は一瞬の内に解消した。そうだ………俺のせいだ。俺がアイツを心の奥底まで分かっていなかったから、

こんなことになったんだ。俺の………俺のせいなんだ。全部………ごめん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【珀雲】―――――

 

 

俺はあの後、どうなったのか自分でも覚えてなかったがいつの間にか自分の部屋に寝転んでいた。

 

 

 

 

魔理沙side

 

 

私は一人、魔法の森をトボトボ歩いていた。

どうゆう顔で珀雲に会えばいいか分からない。紫は「貴女らしく行きないさい。」と言っていたが、自分が今どんな顔をしているか分からない。でも、きっと悲しそうな顔をしているに違いない。

紫から珀雲の過去を聞いた。聞いているだけで耳が腐り落ちそうなぐらい気味の悪いモノだった。珀雲はこんな地獄で毎日苦しんでいたのかと思うと胸が苦しくなって、心拍数も早くなる。もし………もし、この地獄を珀雲ではなくて私が受けていたとしたら?

きっと私は死んでいる。そんな毎日、退屈のなんでもないからだ。それでも耐え抜いていた珀雲には感服する。

恐らく、最後まで親友を信じていようとしたのだろう………それでも一行に助けに来ない友と自分の愚かさに嘆いて自殺しようとしていたと聞いたときは時間が止まった気がした。

 

 

そんなことを考えている内に家にたどり着いてしまった。

リズミカルに包丁がまな板を叩いている音が聞こえる………

夕飯の支度が済んでいないじゃないかと苦笑する。少しその音に救われた気がした。

そして私は私らしく、元気よく言った。

 

 

「たっだいま~~!」

 

 

すると奥の方で料理していた珀雲がやれやれと肩を上げ、お手上げのポーズをして首を横に振って、こちらを振り向く、するとそこにいたのは………とても笑顔な珀雲だった。

 

 

「全く、五月蝿いぞ。ククッ、おかえり魔理沙。」

 

 

私は少し間を取った。その間のせいで珀雲は再び料理に戻った。

そして呼吸を整えてから言った。

 

 

「なぁ………珀雲。」

 

「なんだ?紫とかいうババアに何か吹き込まれたか?」

 

 

紫がここにいたらぶち殺されているぜと注意したかったがそれが言いたいのではない。

こちらの【決意】を聞いてもらわなければならない。

 

 

「信じているからな………お前のこと。」

 

「………………」

 

「いつまでも信じている。だから………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私を信じてくれ!」

 

「………信じ、る。」

 

「そうだぜ!信じ合えば私達の間に秘密なんてないだろ?」

 

「信じ合えば………か。秘密を作らない。………分かった。」

 

「珀雲!」

 

「但し!」

 

「!」

 

「お前だけだ。信じるのは………ほかのやつ、強いて言えば紫みたいなのは信用出来ない。」

 

「十分!お前に幻想郷の皆の素晴らしさを嫌というほど教えてやる!」

 

「………期待しないで待っとく。」

 

「そこは期待しててくれよ~。」

 

 

 

 

 

 

 

――――

今日は珀雲と約束事をした。それは信じ合う。お互いに疑いをかけてはならないし、

秘密を作っても駄目。そしたら、珀雲の表情が少し明るくなった気がした。

本当に心から安心できるといったような顔だった。その笑顔を見れて嬉しかった。

あ~ダメだ!本格的にあいつのこと変な目で見てしまっている気がする。

少しは自分のペースを失ったら酷いことになるってことは十分に分かったぜ。

この魔理沙!転んでもただでは起きないぜ!………日記に向かって何いってんだろう………

 




なんということだ。9046文字だと!?

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