最近思ったこと……絶のスぺカ、EXステージレベル。
固符「ダイヤモード」
リリは瞬く間に|強固な≪ダイヤを纏った≫体となり、隕石が衝突しても押しつぶされずにいた。さっきの店は跡形もなく粉々に砕け散り、その場に残ったのは絶とリリだけであった。
隕石が地面と衝突する直前、漣はリリの部下三人と相対していたが、絶のスペルカードが発動した途端、一気に片をつけ、その三人を隕石の範囲外へと移動させていた。大人三人運ぶのも一苦労だが、目の前でくたばって死ぬのも可哀想だと冷や汗を垂らす。
「あいつ……やりすぎだよなぁ……」
と大きくため息をつきながら隕石が地面にぶつかるのを眺めていた……
ダイヤモードでリリの体内からダイヤのような石ころと同じサイズのものが飛び出し、絶目掛けて発射させる。だが、それが当たる、当たらない関係なく、リリはスペルカードを取り出し、発動する。
「金剛『ダイヤスプラッシュ』」
またもやリリの体内から現れたダイヤモンドが今度ははじけるように分裂、広範囲に飛び散る。ダイヤモード、ダイヤスプラッシュの二段攻撃で放たれた弾幕が絶に被弾する
次の瞬間―――――
それは一瞬の出来事であった。もう弾幕が目と鼻の先ほどの距離の時、絶は一枚のスペルカードを取り出す……だが、もう発動するよりも、敵の弾幕の方が速く、ピチュる……そう、この瞬間、なんと絶は……
その弾幕をスペルカードで斬るという凄業をやってのけたのだった。突然の出来事に口を開けて呆然とすることしかできなかったリリを尻目に絶はそのスペルカードを発動する。
「幻想符『幽玄の世界』」
発動直後、大量の弾幕がばらまかれる。これらの弾幕は赤と青に分かれてはるか上空から飛んでくる。さっきのスペルカードによく似ているが、軌道は違うし、色ごとに降ってくる量も違う。リリはダイヤスプラッシュの効力が続いているうちにこのスペルカードをスペルブレイクしなければという使命感に追われ、広範囲攻撃をばらまく。相殺される弾幕たち……だが、わかった。
赤の弾幕だけすり抜けている。
すると赤の弾幕の速度が速くなる。
本来ならリリの体もすり抜ける……わけがない。リリは赤の弾幕をグレイズで回避していく。赤の弾幕は地面に触れると爆発する。やはり……弾幕にぶつかるときのみ、すり抜ける。
とよく見て思えば、違和感がある。一層色が薄いものは地面すらすり抜けたりしている。逆に一層に濃かったりしているものもある。弾幕の軌跡が直線的なものもあれば、規則性のないものもある……まさに十人十色。それぞれよく見ればどこか違う一切統一性のない弾幕たちが立ち並ぶのがこのスペルカードの特徴である。だが、このスペルカードは時間切れによって泣く泣く消滅する。
さて、ネタバレするとお互いの持っているスペルカードの枚数は2枚。そして、双方同時に発動する。
「金剛『ダイヤイグニッション』!!」
「幻想符『ネクロメイスター』」
リリの体内からまたダイヤが散布し、絶は紫色の弾幕を放つ。お互いの弾幕がぶつかり、相殺する。すると、突如としてリリが放った弾幕が大爆発を引き起こす。だが、負けじと絶の弾幕も真価を発揮する。その弾幕の一つひとつが『スキマ』となり、絶への被害を0にし、さらには後続の弾幕たちもそのスキマへと入っていく。直後、リリの背後から莫大な量の弾幕が盛大な爆発音とともに紫色の弾幕が次から次へと流れてくる。リリは避けながらもダイヤモンドをばらまく。そして気が付けばリリの前方の爆発も無事に収まったようで次々と紫色の弾幕が流れてくるように飛んでくる。徐々に徐々に逃げ場を失っていくリリ。前後に更に今は左右からも弾幕が飛んできている。
だが、リリはそれを逆手に取った。スキマにダイヤモンドを投げ込んだのだ。すると、スキマから絶の目の前にダイヤモンドが落ち、更に左右と背後、上空で爆発する。
絶が何かしたわけではないが当たらなかった。だが、同時に逃げ場を失ったのは絶のほうであった。丁度スキマもなくなり、畳みかけるように最後のスペルカードを発動する。
「金剛『ダイヤモンドバズーカ』!!」
リリは巨大なバズーカ砲を無から生み出し、放つ。青白の極太レーザーは色合いがダイヤに似ているだけだろとついツッコミを入れたくなるほどダイヤは関係なかったが、威力は飛んでもない……だが、絶は突っ立ったまま、にやりと不敵に笑うだけであった。
「スペルカード……
幻想符
『Kill The Night』」
「クククククク……!!!
私………………
『メリィィさぁん!!!』」
その言葉がリリの聞いたこの戦いの終止符となる一言であった。
「…………ん。」
リリが重い瞼を開ける。
「起きたか。」
「!?……っ!」
「無理すんな。俺のスペルカードがトラウマになってお前の心に植え付けてある。いくら寝てもまだ覚えてるだろ?歯向かうなんて無理なこった。」
「…………」
「なあ。」
リリに問いかけたのは漣であった。漣の後ろにはどっかのドラマみたいにレストランの店員を偽っていたリリの部下たちが縄でまとめて縛られている。
「どうして珀雲君を攫ったんだ?お前たちの『ボス』ならそんなことをする奴ではないと思うが……」
「……その……か、」
「「か?」」
漣と絶が二人口をそろえて首をかしげる。するとリリは頬を真っ赤に染め上げて恥ずかしそうに小言でつぶやく。
「かっこ……よかった……から…………///」
その乙女チックの発言にふつうは驚きの反応か寧ろ白けるぐらいなはずだが、漣と絶は違った。
「馬鹿な……っ!!俺たちは……ただ働き!?だと……!認めん……!認めてなるものかーー!!」
「俺と晴君のコーヒー代……朝食……そして迫られる妃香梨へのプレゼント代……ぐふぅ!!?」
「漣!?あの糞野郎……『あのおっさん』がぁ!!
そう二人でわっちゃわっちゃしていると世界に亀裂が生じ始める。この異世界が壊れて幻想郷に戻ろうとしているのだ。絶はそれに気づくと……はぁ……とため息をついて
「……とても……久しぶりだなぁ……それに……
珀雲がどれほど壊れるか楽しみだねぇ……」
ダイヤスプラッシュ……エメラルド!!……うん……まあ……そうだよね。
次回予告
「誰だお前……」
「俺は……」
「珀雲!」
「これが俺たちの世界だ!」
「5つの難題……それを突破したもの」
「言葉は……凶器だ!!」
「言葉は……煉獄!」
「やっと……会えた……」
次回は早めにだせたらいいなぁ……