「……珀牙!」
珀雲と晴が珀牙を倒してから十数分後に、奥から一人の女性が現れる。
ストレートで、腰より長い程の黒髪を持つ。前髪は眉を覆う程度の長さで、服は上がピンクで、大き目の白いリボンが胸元にあしらわれており、服の前を留めるのも複数の小さな白いリボンがついており、袖は長く、手を隠すほどであり、左袖には月とそれを隠す雲が、右袖には月と山らしきものが黄色で描かれている。
そして下は、赤い生地に月、桜、竹、紅葉、梅と、特殊な模様が金色で描かれているスカートと、その下に白いスカート、更にその下に半透明のスカートを重ねて履いているようである。スカートは非常に長く、地面に着いてなお横に広がるほど。
まるで平安時代の貴族の女性のようだ。
彼女はボロボロではあるが、珀牙に抱き着く。
「やっと……会えた……」
「……すいません。姫様……随分と、出会うのが遅れました……っ!」
先ほどまで冷静さを保っていたあの珀牙が姫の前では正常ではいられなかった。
「……うんうん。いいのよ……また、貴方に会える。それだけで生き続けてきたことに意味があるわ……」
「……勿体なき……お言葉……です……!」
「……それより珀牙」
「は、何でしょうか姫様?」
「その後ろの男子は誰なのかしら?」
「は?」
珀牙は後ろを振り向く、そこにいるのは珀牙にそっくりな珀雲の姿であった。
「こ、こいつはその……!俺の……(子孫で!)」
「俺の?」
姫の目に宿っていた光が失われていく。慌てて珀牙は分かりやすい説明をしようにもその眼力に負けて、あたふたしている。それを面白く思った珀雲は意地の悪い顔をしながら、とんでもない爆弾を放つ。
「じゃあね、【お父さん】」
「は!?」
「……珀牙……貴方は……私と結ばれた身でありながら~~~!」
「いや、今のは奴のたわごとで!奴とは全く関係がな……」
「私の問いに答えはないわよ珀牙!」
「ご、誤解です姫ーーーー!」
珀牙は姫に引っ張られて廊下の奥の暗闇へと姿を消す。
「ふぅ……一件落着」
「いや、どこがだぜ」
「あ、魔理沙。お疲れ」
「全く疲れたわ」
「アリスもお疲れ」
「珀雲もいいとこ取りお疲れなんだぜ」
「ごめん」
「本当にね」
「ごめんってば」
「HAHAHA。やっぱり幻想郷の方が面白いな」
「晴」
「(ビクゥッ!)ひゃ、ひゃい!」
突然、自分の名前を呼ばれ間抜けな声がでた晴は恐る恐る呼ばれた方向に振り向く……そこにいたレミリアはまさに……鬼、であった。
「よくもまぁ……あんなふざけた手紙を送ってくれたな~?」
「い、いやだって怒られるのは好きじゃないし……」
「だったらふざけて書くな!」
「す、すまん!」
幻想郷最強のタッグは、彼女や主に振り回されては、時に好き勝手にやったかと思ったらものすごく怒られてすっごい凹んでしまうメンタルの持ち主であった。
「ほら!やっぱり裏切った!やっぱりあの時殺しちゃった方が良かったんだ!」
「まぁまぁ……【がーちゃん】はボスと契約しただけで、目的が果たされたら自動で解除されるようになってたからいいのよ~。それにボスのこともおっさんたちのことも全部記憶に霞がかっているから大丈夫だよ~」
「知るか!もうイライラする!おっさん!サンドバックになれ!というかする!」
「えっ!?ギャーーー!」
「いや~。やっと、本物のお月見ができるな~【ウィル】」
「はい!師匠!やっぱりお月見は最高ですー!」
「魔理沙
「……ふん」
「だからマジで悪かったよ顔文字使ってみたかったんだけなんだって~」
「「「お前まだ謝ってたの!?」」」
【次回予告】
「あなた達、肝試しなんてやってみない……?」
「彼女には指一本触らせない!」
「はいは~い。死んぢゃおうね~」
「燃やし……尽くす!」
「お持ち帰り!……そういうのもあるのか!」
「来てくれて嬉しいが、見ての通り、目標なんて元からいないんだよ……お前にはここで……死んでもらう……だまして悪いが仕事なんでな……」
「見よ!東方は紅く燃えている~!」
次、2ヶ月以内に出せるはず~。もしかしたらクリスマスまで延びるかも…