今のところは溜まっていた小説分でなんとか耐えしのいでいますが………
今回は短い。
前回のあらすじ
大妖精をdisる酷い主人公
俺が目を覚ますと、魔理沙が俺の顔に凄く近づいていて吃驚した。
どうやら俺が気絶して寝ている内にどうやらあの紅い屋敷の門番と名乗る者を霊夢が倒したそうだ………
咲き人の心の声
――――え?
――――倒しちゃったの?
――――3面終わりじゃん?
――――おい。ちょっとカメラ止めろ!映すな映すな!
――――珀雲が気絶したところから再生しま~す。
霊夢side
私たちと話をしていた珀雲は突如として倒れ込む。原因は分からないがとても疲労が溜まっており、
とてもじゃないがすぐには起きないだろう………魔理沙は慌てて駆け寄ったが気絶と分かると一安心していた。
確かに目の前で死んでしまうと後味が悪くなるので起きたらきつく言っておこう………
そして私たちの前にある紅い屋敷………どう考えてもここに今回の異変の犯人がいる。
しかし、この屋敷の大きさから言って、多分数々の敵が待ち構えていると言っていいだろう。
「zzz………」
そう………すぐそこにいるのだ。謂わば屋敷の門番。倒さなければ先に進めなさそうなのだが、
こいつは見た目どうり寝ているのだ。茶髪のような色の髪で、【龍】と書かれた帽子を被っており、
足の露出度が高い妙な服を着ている。珀雲曰く「幻想郷の住人(人里に住んでいる人以外)は皆奇抜な服装だ」
と言う。ということは彼女の服装も外の世界では見られないものなのだろう………
そして意外と胸が大きい。女性にとって大きい胸に一度は悩んでみたいものだと思った。
まぁ………今はどうでもいいことだ。寝ているのだし、さっさと通り抜けて入ろうとも思ったが、
珀雲がまだ気絶から治っていないため、仕方無く………倒してから進もうと考えた。
どうやら流石の寝ている奴は起きたようだ………
「ふわぁ………って侵入者!?」
「………さっきからずっといたんだけど?」
「これから先に進みたいのなら、この紅美鈴を倒してから先に進みなさい!」
「あっそ………」
そして弾幕ごっこが始まる。紅美鈴と名乗る女は周りに紅弾を撒き散らす。
そこまでではないが、回避しにくい。と言っても、この弾幕ごっこのルールを造った者としてこの程度の弾幕は避ける程度なら
造作もない。殆どをグレイズで回避しそのまま接近して弾幕を放つ。
紅美鈴は少し苦しくなったのか懐からスペルカードを取り出し宣言する。
「くっ!虹符【彩虹の風鈴】!」
虹色の弾幕が何列かに分かれ、時計回りで回転しながら飛んでくる。
ただ、その列と列の間はそこまで狭くなく、そこで避けていれば難無く回避できる。
というか出来た。
次は人形というか妖精であろうものが現れた。妖精とは誰かまわずいたずらをする馬鹿たちだと思っていたが
美鈴には攻撃してこず、まるで従っているように思えた。あの妖精が従えるとは紅美鈴が凄いのか、
この屋敷の主が凄いのか分からないが兎に角、従えていること自体は凄い。
ただ、凄いだけで実際に負ける要素はどこにもない。
妖精たちはさっき霧の湖からこの屋敷が建っている土地に差し掛かるところらへんで襲ってきたのと
似ていて槍のように一列に束ねた攻撃をしてくる。しつこくこちらに向けて攻撃してくるが、
どうやら一体倒しただけでそのしつこさはそこまで無くなる。
紅美鈴の周りの妖精たちを片付けるとあちらはスペカを取り出す。
「まだまだです!彩符【彩雨】!」
次は色とりどりの弾幕が前だけでなく、斜めからも飛んでくる。
少しどころかかなり難易度が跳ね上がった。しかし、それで霊夢が苦しいと思うほどの弾幕ではなく、
容易くスペルブレイクした。
どうやら次で最後のスペルカードのようだ。参ったと言わんばかりに手を挙げてはいるが、
目は諦めていない。最後のスペカを突破できたら先に進めるという訳なのだろう………
紅美鈴は思いっきり飛んだ。そしてスペルカードを取り出して高らかにその名を叫んだ。
「これが最後です!彩符【極彩颱風】!」
さっきの【彩雨】の上位互換のようなスペルカード【極彩颱風】は弾幕数も増え更に難易度が上昇する。
霊夢は思った。門番でこれだけの力なら屋敷の主も相当な力を持っているはずだと。
それにこの門番を従えることができるほどの人望の厚さだ。何故か少し会うのが楽しみになっていた。
倒せる………霊夢の周りをクルクル回転している陰陽玉から放たれた札が美鈴に当たる。
ピチューン!
その音がきっかけになったのだろうか、珀雲が目を覚ました。
現在に至る………
珀雲side
俺はその門番に目をやる。どこかで見たことがあるような服装だなと思ったら、チャイナ服だった。
個人の感想で言うとこの服は好きだ。ただ、魔理沙には合いそうにもないのが少し残念だった。
すると美鈴が屋敷の玄関を開けてくれる。まぁ、飛んで入ってもいいのだが、わざわざ開けるということは
それほどまで自信があるということなのだろう………確かにいくら異変解決者といえど少女二人だ。
しかも妖精程度で手こずっている俺………こんなんで異変なんか解決できないさそうなんだが………
少し冷静になるか………いや、間違えた。
冷酷になるか。人質をとったとしてもまぁ、大してあちらには止める手段にはならないだろう。
やはり弾幕ごっこか………手段が少ないとやはりどうしてもこれになってしまう。
つまりこの世界は常識に囚われないということかな?スペカを連発すれば精神的には死ぬけど、
なんとか倒せるかも程度だろう………屋敷の主に関しては………霊夢たちに任せるというのは男として
どうなのかと思うが任せるしかないだろう………それにしてもここは色々ありそうでいいな。
そう………【色々】あったのだ。あってしまったのだ。
俺は美鈴の方に歩き少し話をしようと思った。
美鈴side
誰か男の人が近づいてくる………
さっきまで気絶していた人だ。あれ?おかしいな。異変解決者は霊夢さんとそこの金髪の人の二人なはず………
異変解決者に男性なんていたかな?私がお嬢様の話を聞き逃した?いえ、今日はまともに聞いていたはずなんですがねぇ………
男はゆっくりと近づくと「あの………」と話しかけた。
「名前………聞かせてくれませんか?」
「紅美鈴です。【紅魔館】の門番をしていますよ。貴方は?」
「俺は逆狩 珀雲………強いて言えば、【ただの魔法使い】ですよ。」
「(【ただの】じゃないような?)………それで珀雲さんはどうして私に話しかけたのですか?」
「いえ、霊夢がとても強かったって言ってたんですよ。それでどうしてここに働いているのかの理由を聞きたくて………
えっと………駄目ですか?」
「全然、大丈夫です。気軽に聞いてください。そうですね………私が一度、勝負を挑んで負けてしまったというのも
ありますけど、あの時は私が寝ていたい場所が無かったからというのもありますね。」
私は苦笑した。我ながらとても脳筋でマイペースだなと再認識した。
珀雲さんもきっと笑っていると思った。ここは笑いどころだからだ………
だが、違った。笑っていると言ってもとても悲しそうな顔をしながら作り笑顔だった。
「そう、ですか………美鈴はとても幸せな出会いをしたんですね。それは羨ましい限りです。」
「え………」
「まあ、俺もこの世界に来てからは楽しいんですけどね。」
私の耳は聞き逃さなかった。【この世界に来てからは】ということは外来人なのだろう。私たちみたいに………
しかもどう見てもただの人間だ。妖怪の私たちの方が普通は苦痛な毎日だったのだが、それでも
直感的に彼の方が辛い人生を送ってきたということが分かってしまった。
そして彼は「話してくれてありがとう」だけ言うと霊夢さんたちと共に紅魔館に入っていった。
何か………いやな予感がする。私の【気を使う程度の能力】は空気を読むといったものはないが、
それでも何かを感じる………相談しよう………【彼】に………
最近入った紅魔館の執事………【皆原 晴】に………
嫌な予感。主に「野郎ぶっころっしゃあああぁぁぁぁぁ!」感がいなめん。
次回「異変突入 4面」