30分前に思い立ち、速攻で書き上げました。
クオリティと長さはお察しです。申し訳ありません。


2月25日公開予定のフリーゲームADV
『キロク×キヲク』
のスピンオフ小説。
バレンタイン企画です。
(本編公開前にスピンオフ……)

公式サイトはこちら↓
http://ankoyamigithune.wix.com/kirokukiwoku

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30分前に思い立ち、速攻で書き上げました。
クオリティと長さはお察しです。申し訳ありません。


2月25日公開予定のフリーゲームADV
『キロク×キヲク』
のスピンオフ小説。
バレンタイン企画です。
(本編公開前にスピンオフ……)

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@yamigitune



『キロク×キヲク~バレンタイン~』

今日はバレンタインデー。

 全国のお菓子業界の策略にまんまと乗せられる一日……。

『はあ、どうせ俺は月夜からしか貰えないんんだろうな……寂しいなぁ……』

「勝手に俺の心情を語るな。んなこと思ってない」

 マキナは今日も暇なのか、俺の部屋で漫画を読んでいた。

 月夜は例年通り、一階でチョコを必死で作ってくれている。

「毎年そんな手間かけなくてもいいぞ」と言っているのだが、あの妹は聞こうとしない。

 去年なんて三日掛けても食べきれない程のチョコレートをプレゼントされた。

 「残したら怒るよ?」と言って、チョコレートを食べる俺の前でニコニコ笑っていた。

 当然月夜のお手製なので、味は絶品だったが……。

『可愛い妹じゃないか……ククッ』

「ああ、世話が焼ける可愛い妹だ」

『バレンタインにチョコレートを渡すなんて、人間でも君達日本人くらいだよ?』

「そうらしいな……」

 俺の本棚を漁り、ページを捲るたびにお腹を抱えて笑うマキナ。

 その恋愛漫画の何処に笑い所があるというのか。

 改竄日記のことさえなければ、今すぐにでも追い出してやりたいくらいだ……。

 ――その時、インターホンが鳴り響く。

「恭介君~」

 この声は、雅か……。

 俺の家に尋ねて来るなんて久しぶりだな。

 二階に居る俺が出るより、月夜が応対するのが早いだろう。

 ゆっくり準備をして降りようとした時――。

「あ、雅。お兄ちゃんならいないよ」

「あら? 恭介君出掛けてるのかしら」

「お兄ちゃんならいないよ」

「でも靴があるわよ……」

「お兄ちゃ――」

「いるわっ!」

『ククッ』

 雅を追い返そうとする月夜を止めるために、必死で階段を駆け下りた。

 俺の妹の様子が最近ちょっとおかしい訳が無い。

「恭介君いるじゃない……」

「お兄ちゃんならいな――」

「何の用だ? 雅」

 月夜は壊れたテープレコーダーのように、同じセリフを連呼する。

 いつもキラキラと輝いている瞳は、光を失ってしまっていた。

「失礼ね。今日が何の日か忘れたの?」

「今日はバレンタインデーだ」

「だからわざわざ来てあげたのに……いらないの?」

 雅は俺を妖艶な眼差しで見下ろし、ラッピングされた箱を掲げる。

「――いる! 下さい!」

「卑しい私めにチョコレートをお恵み下さいと三回言いなさい」

「卑し――って誰が言うか!」

 ついついチョコレート欲しさに人としての尊厳を忘れるところだった。

「私キッチン戻るね。お兄ちゃんのばか! お兄ちゃんのば~か!」

 月夜は急にスイッチが入ったように俺に罵声を浴びせて、キッチンへと走り去って行った。

 なんなんだ、あいつ……。

「月夜、可愛いっ」

「あれが?」

「ええ、少なくとも恭介君よりは」

「当たり前だ……。その、チョコありがとな」

「此処で食べなさい」

「え?」

「今この場で食べて……お願い……」

 雅は顔を赤らめながら、か細い声で俺に懇願し始めた。

 よほど料理の感想が気になるのだろう。

「お、おう。分かった」

 包みを開けると、「恭介君へ」と書かれたメッセージカードと共に、ハート型のチョコレートが現れた。

「あの……雅さん」

「何かしら?」

「このチョコレート……ちょっと赤くない?」

「レッドチョコよ……」

「いや、そんなの無いから!」

「いいから早く食べなさい!」

 雅は頬を膨らませて僕を睨む。

 このチョコレートは食べない方が賢明。

 しかし、雅の厚意を無碍には出来ない――っ!

 俺はカカオと香辛料の香りがするチョコレートを、一思いに口に入れた。

「……やっぱり辛っ!」

「変ね、タバスコの量は抑えたつもりなのだけれど……」

「いや、普通は入れない!」

 雅は相変わらずの味オンチだった。

 なぜチョコレートに辛みを求めてしまったのだ……。

『クク、クククッ』

「笑うなよ」

「笑わないで頂戴」

「えっ?」

「あ、いや、なんでも無いわ……恭介君は薄味派なのね」

「やっぱりお前味覚が――。あ、ああ、実はそうなんだよ……ごめんな」

 レッドチョコレートとはいえ、せっかく雅が俺のために作って来てくれたんだ。

 ここで非難するのは躊躇われた。

「そっか、私が悪かったわ。次からは七味を使ってみるわ!」

「お前の味覚がおかしい!」

 2月14日。

 俺のバレンタインデーは、ちょっぴり辛い。

 …………。

 ……。




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