「ではこれよりISの基本的な飛行操縦を実践してもらう。織斑兄弟、それとオルコット。試しに飛んでみせろ」
もうすぐ五月。綺麗な桜が緑になりかけです。
昨日は束さんからの質問攻めで疲れた。最後は僕が束さんのことを「
「早くしろ。熟練したIS操縦者は1秒とかからないぞ」
お姉ちゃんがそういっている。
そうだった。今はお姉ちゃんの授業中だった。一夏おにぃもオルコットさんもISを展開していた。僕も首に付けている首輪......IS【孤月】に手を触れ呟く。
「......孤月」
すると淡い光の粒子が僕を包み込む。体が軽くなり孤月が展開される。
「よし、飛べ」
言われるがまま、空へと飛び立つ。とても気持ちいい。どこまでとは言われてないけど200メートル近くまで飛び、円を描くように移動する。すると二人もこっちまで飛んできた。
「無月はすげーよな。なんでそんな簡単そうに飛んでんだ? 俺は空を飛ぶ感覚自体まだあやふやなのに。なんで浮いているんだ、これ」
『僕は空を自由に飛ぶようなイメージしてるよ。でもイメージって人それぞれだよ。』
「ふーん。俺にはよくわからねえなぁ」
「説明しても構いませんが、長いですわよ? 反動力力翼と流動波干渉の話になりますもの」
「わかった。説明はしてくれなくていい」
この前、ISの本で見た 【
「一夏っ! いつまでそんなところにいる! 早く降りて来い! 」
ッ!?
い、いきなりの怒鳴り声に少しびっくり。どうやら地上で篠ノ之さんが山田先生から取ったインカムで話したようだ。一夏おにぃとおオルコットさんはハイパーセンサーのことを話していた。
と、おお姉ちゃんから指示が来た。
「織斑兄弟、オルコット、急降下と完全停止をやって見せろ。目標は地表は10センチだ」
「了解です。では一夏さん、無月さん、お先に」
そういってオルコットさんは地上に向かって急降下、そして完全停止をしてクリアしたようだ。
そんなオルコットさんに一夏おにぃは感心していた。
「じゃ俺も行くわ。無月、お先に」
『逝ってらっしゃい。』
「字が違う! 物騒なこというなよ! 」
そういった後、一夏おにぃも地上へ急降下......あ、墜落した。
ズドォォンッ! と大きな音と共にグランドに大きな穴を作っていた。
......僕も行こう。
地上へ急降下、10メートル近くで反転して勢いを殺し、停止した。えっと......12センチだった。後ちょっとだったな。
「12センチか。まあ、いいだろう」
お姉ちゃんにそう言われた。嬉しい。
とりあえず僕も穴の近くに行き、一言。
『本当に
「ガフッ! 」
『それにこんな大きな穴、誰が元に戻すんだろうね。』
「織斑兄、後で元に戻しておけよ? いいな」
「......はい」
一夏おにぃ項垂れているけど、どうしたのかな?
と、お姉ちゃんが次の指示をだした。
「織斑兄、武装を展開しろ。それくらいは自在にできるようになっただろう」
「は、はい」
「よし、でははじめろ」
そんなお姉ちゃんの指示に一夏おにぃは横に向き、左手で右腕を握り締めた。
するとて手のひらあたりから光が放出し、収まるとその手の中に刃が握られた。
その刃は《
「遅い。0.5秒で出せるようになれ」
その言葉に一夏おにぃは、また項垂れた。そして、お姉ちゃんは次にオルコットさんに指示して武装を展開させ、これも難なく終わる。少し注意されていたけど。
「では最後に織斑弟、武装を展開しろ」
『全部ですか? 』
「そうだな......お前の武装の中で威力が高い武装を2つ展開しろ」
『はい。』
孤月の武装の中で威力が高い武装なら【
まずは手に意識を集中させ、崩月を展開させる。
「......0.7秒か。まあ、いいだろう。それで、それがお前の最高威力の武器か? 」
『いえ、この【崩月】は2番目に威力が高い武装です。』
「では、もう一つの武装を展開しろ」
お姉ちゃんの指示だし......頑張ってみよう。意識を集中させ背中に暁の形状をイメージする。すると背中から光が放出し形を作り出す。右肩に自分の身長より大きな6基のチェンソーが横並びに展開された。
その瞬間、6基のチェンソーのブレードユニットが自分の右腕に接続される。
――不明なユ■ットが接■れま■た。シス■ムに深刻■障害が■■してお■ます。直■■使用を■止して■ださい――
「ッ!?」
「おい、織斑弟。どうした」
お姉ちゃんの声がする。
孤月からの警告を伝える通知が所々見えづらくなって出てきた。中心には大きく【警告】の文字。そしてザザッ、とバイザーの映像が乱れて見えづらくなる。頭も痛み始めて辛い。
そして、左腕にエネルギー供給アームが接続され、左腕が緑の光を放ち始めた。
「こ、これは......ッ!? ......だめ...だめ...ダメッ! 」
「おい! 無月!? 」
一夏おにぃの声がする。
暁が次の段階になる前に強制解除し、孤月ごと戻した。
すごく辛い。立ってられなくなり膝をついた。
「はあ......はあ......」
「無月! 大丈夫か!? 」
「......お、お姉、ちゃん......? 」
お姉ちゃんが僕の傍まできて声をかけてきた。
「...ご、ごめん、なさい。僕は大丈、夫...です......」
「そうか......よかった。では後で話を聞くから今は休んでおけ。いいな」
ホッとした顔をしたお姉ちゃん。心配をかけたようだ。
そしてチャイムが鳴って授業が終わった。
僕もやっと落ち着いて頭の痛みも引きはじめたので、ヨロヨロと立ち上がり歩き出す。
「ツッキー、大丈夫なの?」
直ぐに駆け寄ってきたのは本音さん。後ろには相川さんと鷹月さん、鏡さんがいた。みんな心配そうな顔をして僕を見ていた。
「......うん。ごめんね......?」
「ううん、いいの。でも本当に大丈夫なのツッキー? 保健室に行く?」
「肩貸すよ?」
「あ、私も」
「ゆっくり行こうか?」
そんな優しい彼女たちの言葉に嬉しくなった。
頭の痛みも無くなったので、ウサ耳の機能を使う。
『ありがとう。保健室より、部屋に行こうかな。もう今日は休むよ。』
「じゃあ、お話しながら行こー!」
......部屋に戻ったら束に電話しよう。怒るかな......?
△▽△▽△▽△▽△▽△
あれから本音さん達と別れ、部屋に入――
「おかえり、むっくん」
――束が布団の上に座っていた。
束が手招きをするので近くまで行く。
すると、
パァンッ!
そんな音が部屋に響き、僕の頬に痛みが走った。
僕は硬直し、束を見た。
「むっくん、私あんなに「使ったらダメ」って言ったよね? アレはそこらへんの武器とは全く違うんだよ? アレはシールドエネルギーとは別の
束は涙を流して僕にしがみついてきた。
わからない......なんで僕まで涙を流しているのかわからない。でも、束を悲しませてしまった。僕が、束を悲しませてしまった。そんな嫌な思いをさせてしまった。大好きな大切な束を......僕が......ッ
「あ、あぁ.....あああああぁぁぁぁ!! ゴメン、なさい......束、ゴメンなさいッ! ゴメンなさいッッ!!!」
僕は、しがみついている束を抱きしめる。強く、離さないように。
僕たちは落ち着くまでずっとそのままでいた。存在を確かめるように。強く。強く......
△▽△▽△▽△▽△▽△
僕たちは落ち着きを取り戻し、少し束とベッドでお話した。そして、暁を使わないことを改めて約束し、束は「クーちゃんが待ってる」と言って帰っていった。
束、顔赤かったけど風邪かな?
束さん登場!!
なんでこうなった......OIZ.
自分でも書いてていろんな意味で感心しました。
や、やっぱり小説書くの難しいです......
読んで頂きありがとうございます!
では、またお会いしましょう。