覚めない夢の話
―――――誰だって夢は見る。
どんなに滑稽な夢だろうと、どんなにご都合主義な夢だろうと、それは自分が望んだ夢だ。
――――だと言って………
これは少し酷くないか?
思わず声になりそうなところを慌てて押しこむ。
しかしこんな状況では寧ろ叫んでもいいと思うんだ。
だって…寝ようと思っての寝っ転がったら天井に人が居た。…なんて、一体どうなってんだよセ●ムさんよォォお!
「…………誰だ?」
「あらあら、名乗らないといけないかしら?」
そうでしょうが、貴女は一体何を学んだのですか?そう言いかけるのを抑えて、女性(?)を見て話しかける。
「名乗らないとこっちも何もできないぞ。」
「あぁ、そうでしたわね。」
女性(?)が暗がりに消えたので思わず起き上がると、目の前に人影があるのに気がつく。
人影は女性で、フリルのドレスを着ておりしかしそのドレスは華々しいものではなく妖艶と言うべき色気に包まれており、宝石の様な長い金髪でその前髪の合間から見える紫色の瞳は怪しい光を放っている。
……いまこの状態で思うのもなんだか、絶句する程の美人だ、綺麗より奇麗…と言うべき美貌だ。
………て言うか土足?人ん家に土足で入り込んでんのこの人?外人だからか?
そう思いながら女性を見る。一方女性は愉しそうにこちらを見る。
「名乗ればいいのでしょう?」
「ぇ……ああ、」
思わず気の抜けた声が漏れる。女性は小さく咳払いをし、令嬢とかがするスカートの袖を摘んで少し頭を下げる動きをして見せた。
「私の名前は八雲紫と申します。今回は頼み事をしに来たのですが…宜しいですか?」
「………ちょt」
「有難うございます、それでは要件を申しますと…」
わたしまだなにもいってない。勝手に進めんなよ八雲さん。
「簡単に申しますと、貴方には『異変』を解決して欲しいのです。」
「…異変?」
「はい、詳しいことは向こうに着いてからお話しますわ。」
…行く事決まってんのかな…しかし私は明日朝一でシフト入ってるんだか。大丈夫だろう。きっと。
「…行くのはいいが、一ついいか。」
「はい、どうぞ」
「荷物などは持っていっていいか?」
「ええ、着替えなどは持っていってもよろしいですよ。」
「そうか、じゃあ少し待っててくれ、」
そう言って違う部屋に向かう、えーっと…着替え着替えっと…
「これでいいのか?」
「ええ、危ないものは持っていませんね。」
危ないもの…?ナイフとか銃とか?
考えていると目の前に空間の歪のようなものがパックリと開いている。何だか不気味だ。
「そこに入ればあちらには入れますわ。」
「そうか…じゃあ…」
あっ…忘れていた、なんだか良く分からないがこんなことになったのも何かの縁だし
「紫…でいいか?」
「?…良いですけど…」
「私の名前は、立花 輝…よろしく」
そう言って手を伸ばして握手を求める。一瞬紫の顔がぽかんとしたがすぐに笑みを浮かべ
「こちらこそよろしく、輝?」
手を伸ばし握手をする。数秒して手を離し歪に飛び込む。
―――――私の夢はきっともう覚めない気がした。
今のプロットで行くんなら、シリアス:ギャグは3:7になると思います。女の子可愛いよ女の子
04/26
少し書き直しました。