言葉とは時に何よりも痛いのです。
「いやーすまんなつい瞬きをしてしまった。」
そう言って煙の中から姿を現す銃男、うっそ…いまクリーンヒットしたよな…化け物なの?
いやしかしほぼ無傷って…うー…どないしよ…
「ん?どうしたどうした?もっと本気で殺ってこいよ?」
と、同時にショットガンを発砲する。
しかし一応手加減と言うかよけれる程度には間隔をあけてくれている。がしかし本当に気休め程度だ。
慌てて後ろに下がり距離をとる。その間にどうするか考えるが何故が今あいつに勝てないと漠然とした予感だけはある。
「ちっ!」
木の後ろに隠れて銃弾の雨をよける。
ざりざりと近付いてくる音が聞こえてくる、そして少し距離を置いたところで止まった。
「どーした?隠れてねぇででてこいよ」
「…馬鹿か、銃相手に素手だぞこっちは。」
「?何言ってるんだ?」
本当に不思議そうに聞き返される。
「「ナイフも怖いでしょ?」だろ?」
「―――え?」
声が聞こえた瞬間喉元にひやりとした感触がする。気がして慌ててその木から離れると、一瞬銀色が煌めいたと思うとズリズリと大木が切り倒される。
その向こう側にはさっき吹っ飛ばしたはずの少女が立っていた。
「んーよけちゃったや」
「ばーかお前ばーか」
「怒るよ?」
またも気の抜けたやりとりを交わす二人、しかしこの状態は悪い。どうしようか。
頭の中で考えを巡らせていると、突如周りを見渡してから少年がハァと大きなため息を吐いた。
「―――残念だな…」
…………え?
ゆっくりとした口調で少年がこちらを見る。
その目には哀れみの色が滲んでいる。
「せっかく期待したのに、弱いなぁ。」
ゆっくりと、しかしはっきりと、私に聞こえる声で告げていく。
「ホント失望したよ。」
グラグラと地面が揺れる。また地震か?
目の奥がヒリヒリする。森の瘴気だろう。
「期待してたのにな」
―――やめろ。
失望を顕にして少年はこちらを見る。少女も私の目を見つめてくる。
「最悪だね。」
ポツリと悪気なく少女も言い始めた。
「生きてる意味ないんじゃないの?」
存在の否定。また一層頭が痛くなる。やめて、これ以上。私を―――
「ねぇ、死んでよ。」
その時パンッと乾いた音が響いたと思ったら頬を銃弾がかすっていた。
その痛みで鮮烈に意識が覚醒する。
「―――もうひと押しか。」
ポツリと呟いて少年はいつの間にか持ち替えたトカレフの銃口をこちらに向け。
「お前の夢は大層弱かったんだな、今のお前に負けるなんて。」
―――巫山戯るな。
先程までの感覚がまるで霧のように消える。
巫山戯るなよ。お前らが、アイツを、どうして、侮辱する?
「…うるさい。」
口から言葉が溢れる。知らない間に手に力が篭る。
ドロドロと気持ち悪いものが渦巻いてくる。
「うるさい。」
イライラと、体全体が血沸き立ってくる。
もう嫌だ。
「うるさい…煩い煩い…!」
口からありったけのモノを吐き出す。
でないと気持ち悪くて死にそうになってしまう。
あーもう、嫌だ。
「煩い煩い煩い煩い煩い煩い煩い煩いっ!!!!」
そう叫んであいつらに飛びかかる。
しかし見透かされていたかの様に回し蹴りで突き飛ばされる、木に当たってもう一度襲い掛かろうとするといつの間にか少女が私の上に乗っていた。
振り降ろそうとするが上手く手も拘束してるらしくどうやっても動けない。
少女はそんな様子を見て満足気に微笑むと持っていたナイフの柄で私の心臓の辺りを打つ。
「があっ!?」
一気に肺の空気を吐き出され、まるで焼かれたような痛みが心臓を襲っていた。
そして少女がナイフの切っ先を私めがけ振り降ろさんとしている時に意識がブラックアウトしていってしまった。
墜ちる意識の中、最後の視界に銀髪が揺らいだ気がした。
輝は結構な確率で死にかける。
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