まぁのんびり行こうや、先はまだまだだぜ?
―――――知らない天井だ
言葉に出さなくて良かった私は一体何回この台詞を言おうとしてるんだなんだ私はとりあえずおはよう意識。
もぞりとベッドから体を起こして周りを見る。
ふむ、ふむふむ。なるほど把握。
永遠亭か、ひさしぶりだ。
体を見るとところどころ包帯や湿布、ガーゼが当てられており手当されたと言う実感が湧く、いやされてるんだけど。窓の外を見ると月が煌々と輝いており眩しささえ感じるほどだった、いやマジでまぶしい。
月明かりの中ぐぐっと手を伸ばし意識を完全に目覚めさせ記憶の整理を始める。
うーーんと?犬と喧嘩して、それで・・・あーなるほどその後ここに運び込まれたのかなるほどふむふむ、さっき月がくそまぶしかったから
とりあえずその異変は置いといてこの時間は少なくとも朝ではない、つまり深夜帯。
する事が無い。
どーしよっかなー退屈は人を殺すと言うし寝直すのもナンセンスだしなーうーん
「お暇のようね」
「なんだ居たのか」
くぁwせdrftgyふじこlp!?
突然横から声をかけられ口から肺が出そうになるのを堪えて声の主を見ると腰ほどの長いストレートの黒髪に朱色の目が月の光を反射してきらきらと瞬いている。
てか一体いつから横に居たの・・・??
「むー貴女って驚かないのよねーつまんなーい」
「つまんないか」
「まぁそういう所も良いわよね!良い!」
「良いのか」
「そう言えば傷大丈夫なの?」
ころころと顔を変えながら楽しそうに話す姿を見るとそりゃあ五人も六人も求婚に来るわなぁ、としみじみ思う。
かぐや姫。あの有名なとんでも話の主人公のかぐや姫、その張本人が彼女、蓬莱山輝夜なのだ。
私が何時かここに入院した時に知り合ってからはこう、気に入られた?のか?は知らないがある程度話せるようになった、まだヘタこいたらクビ飛ばされそうで緊張するけど。
「ねぇー聞いてるのー?」
「・・・ああ、傷なら多分大丈夫だと・・・」
「本当?」
「そこまで酷い怪我じゃないからな」
「ならいいのよ!」
ふんすっ!と何故か自慢げに笑う輝夜。
ふむ、なるほど、これは、帝が惚れ込むわ。
ちゅんちゅん、と雀の鳴き声が遠くから響いてくる。
朝日が殴りかかるような勢いで窓を通じて自身に降り注いでくる。
ぼんやりと天井と壁の境目を見ていた視線を自分の膝に落とす。
「んー・・・ふふぅ・・・」
「・・・はぁ」
何故か私がベッドに腰掛けるような体勢になり輝夜が寝転がり私の太股を枕替わりにして寝ている。
うむ、なんか、こう、足がそろそろ、疲れます。
あの後夜の暇つぶしにと話相手になってくれたのは嬉しかったが朝日がちらつき始めた途端に「眠い」と言い出しいつの間にかこんな状態で寝てしまってる。
なんだろ・・・私って流されやすいのか・・・?
「輝さん、おはようございま・・・」
がちゃりと音を立てて開けられた扉から見慣れた顔が覗く。桃色の長い髪にぴょこんと立ってる長い兎耳。
鈴仙はおそらく私の包帯を換えに来たのだろう、そしたら何故か自分達の姫様が寝てるんだ、そりゃあビビるわ。私もなんでこうなったのかわからない。
鈴仙の困惑の悲鳴が上がる一刹那に後ろに倒れ込み暴力的な朝日を目に取り込む。
うん。暗いよりかはましだけどくっそ眩しい。
月一更新を目指したいです。
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