区切りが良いので一度完結。
でもまだ話は続くよ!
虹の代理戦争も終わりこれから沢田綱吉を本格的に鍛える、という時にリボーンに呼び出しを受ける。そのまま説明もされないままイタリアに行く事になり、あっという間にボンゴレ本部に連れてこられた。
おまけに今から9代目と会うらしい。いい加減説明して欲しいのだが…。
「急に連れてきて悪かったな、お前にも話をしておきたかったんだ」
「悪いと思うのなら説明して欲しいのですが」
「9代目が来たら話す」
通された応接室でようやく話したかと思えばこれとは…まったく、いくら私と言えども情報がなくては何も察せられないというのに。
少しして9代目が部屋に入ってきた。後ろにはコヨーテ…だったか、嵐の守護者が続く。彼も中々に優秀な人間だ、獄寺隼人を彼に預けてもいいかもしれない。今のままではいずれ邪魔になる、どうにか出来る内にどうにかしたい。誰彼構わず噛みつく駄犬は必要ないのだから。
「待たせてすまないね。貴方も一緒とは…いったいどんな風の吹き回しですかな?」
私達と対面する形で9代目がソファに腰を下ろす。
何故一緒かなど、私が聞きたいくらいだ。
特に答える必要を感じず出された紅茶を味わい無言を貫く。コヨーテがチラリとこちらを見てきたが、何も言わず9代目の後ろに控え続けるのを見てやはり獄寺隼人を預けようかと考える。
「単刀直入に言うぞ。ツナをネオ・ボンゴレⅠ世として育ててーんだ。10代目が嫌だ、つーからな、名前を変えてやる」
リボーンの言葉に、私を含めてリボーン以外の全員が呆気にとられた顔になる。
ああなる程、だから私も連れてきたのか。
「名前を、ねぇ。私個人としては構わないのだが…」
言葉を濁し9代目がこちらを見てきた。それにつられるようにリボーン、コヨーテも私に視線を向ける。
「別に名前になどこだわりはありませんよ。ジョットの意志を継ぎ、かつ、強い組織で有り続けるのなら好きにすればいい」
肩をすくめて軽く息を吐く。どうせジョットもボンゴレについて「栄えるも滅びるも好きにせよ」などと言うに違いない、名前程度で何か言わないだろう。
私の言葉にリボーンは一つ頷くと、また9代目へと顔を向けエスプレッソの入ったカップに口をつける。
「そういう訳で初代からの許可も貰った。あとは9代目からも許可を貰いてーんだ」
「時々突拍子もない事を言い出すのは相変わらずだね。少し手続きに時間がかかるが、構わないだろうか」
「ああ。頼む」
そうしてとんとん拍子に話は進み、許可証待ちの状態となる。優先的に処理をしてくれるらしいがやはり時間はかかるとの事だった。まぁ、それは仕方がない。
それよりも、時間がかかるのなら折角イタリアに来たのだ、少しくらい羽を伸ばしてもいいかもしれない。
自己鍛錬は怠らないものの、それなりにのんびりとした日々を過ごす。リボーンもしっかりと休暇を満喫しているようだ。
9代目から許可証を貰い、日本に帰る頃にはイタリアに来てから一週間が経っていた。
それからまた日本に渡り、リボーンは沢田綱吉の生徒就任パーティーだと子供達を誘いに行き、私はいつもとは違う拠点へと向かう。そこで自分が居ない間の情報を集め、異物がまた入り込んでいないか調べる。
今のところ、害になりそうな者は居らず安堵の息を吐いた。
さて、憂いもなくなったので私も沢田綱吉に会いに行くとしよう。
この私にボンゴレ10代目として命令しておきながら拒否出来るとは思わないで貰いたい。組織の名前が変わろうが構わないが、次期ボスには必ずなって貰う。
今の彼はかつて私が認めた沢田綱吉以上だ、今のところ彼より相応しい者はいない。次の長期休暇にはイタリアにでも引っ張っていこうか。
そして月日は瞬く間に流れていく。
沢田綱吉の高校受験はとにかく頑張った。私とリボーンが。次期ボスが馬鹿で阿呆のままでは組織が死ぬ、ととにかく頑張った。
その甲斐あって沢田綱吉は無事並盛高校に合格した。獄寺隼人や山本武、クローム髑髏も同じく並盛高校に合格し、一年上の笹川了平も同じ場所に通っている。
雲雀恭弥もいつの間にか高校生になっており、中学の時同様恐怖政治を行っている。
六道骸らは黒曜高校に通っているらしい。
私個人としてはマフィアの専門学校に行かせたかったが、一般人の生活を知るのも大切なためそのまま日本の高校に進むのを認めた。
…沢田綱吉の語学力が壊滅的だった事もある。高校三年間で何としてでもイタリア語と英語を叩き込まなければ。
また月日が流れ、イタリアの大学に通っていた沢田綱吉の卒業と同時に正式にボンゴレボスは継承された。
まだまだ甘さは残るが、不必要な甘さは次第に削ぎ落とされていくだろう。
アルコバレーノ達は日々成長しており、もう数年もすれば元々の姿に戻りそうだ。
私の姿も中身も全く変わらないので、どうやらこれは呪いではなかったらしい。
新しいボスになり暫くは騒がしいだろうが、今の沢田綱吉ならば直ぐに落ち着かせると思っている。それ程までに彼は成長した。
そうそう、名前は結局ボンゴレのままにするそうだ。獄寺隼人に妙な愛称で呼ばれるのが余程嫌だったらしい。
正式にボスを継ぐにあたり、沢田綱吉らは完全にイタリアに移り住む事になった。学生の内は留学、という形をとっていたのだ。
雲雀恭弥は相変わらず並盛に住むようだが、時折イタリアにも来るらしい。
今更だが私は夜の守護者のままなので10代目に思い切り関わる事になり、リボーンも何だかんだ言いつつボンゴレに腰を落ち着けたようだ。
一度目と違いジョット達を裏切る事なく死に、今も友のままで居る。
ただ執着するしかなかった昔と違い、生を楽しみ見る事のなかった先に存在している。
百年を越える孤独は過去の事で、今は理解者が隣に居る。
誰が私を二度目の人生に放り込んだかは知らないが、今生は中々に幸せ…なのではないだろうか。
この先ボンゴレがどうなるのか、実に楽しみだ。
※メタ発言
綱吉「うあー、ようやく終わった!10代目継いだしもういいよね!」
デイモン「おや、何を言っているんですか。今から十年後編に突入です」
綱吉「えっ!?」
リボーン「そうだぞ。おまけにまだまだ立派なボスとは言えねーからな、スペードと一緒にねっちょり鍛えてやる」
綱吉「だ、大魔王(達)からは逃げられない…!!」