とある転生者の奮闘   作:白花 頼羅

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原・作・開・始です!
試合の描写が一番まともなのはこのあたりかも知れない(笑)



零奈さんの“秘策”とは…?それは本編中盤までのお楽しみ!


第4話 VS帝国学園!零奈の秘策!

そんなこんなで2年生に進級し、

新1年の勧誘をしていると、

「あら、まだ部員がそろってないのね。これだから弱小サッカー部は・ ・・。」

嫌みたらたらの声が聞こえた。

「ああ、生徒会長。今日もわざわざ嫌みをいいに来たんですか?

 暇なんですねぇ。」

嫌みで返す零奈。

「な・・・!暇じゃありませんよ!そもそも、理事長の娘である私、

 雷門 夏未になんて口の聞き方してるんですか?!ほんとにそれでも

 学年2位なんですか?!」

「嫌みは嫌みで返すって決めていますので。

 ・・・さすがにさっきのは冗談です。

 本当は用があるんですよね?学年主席の生徒会長、雷門 夏未さん?

「話が早くて助かります。

 実は今日、会計が休みで部活の予算案の作成ができなくて困ってるんです。」

「うちの学校部活多いですから・・・。」

「あなた、会計の仕事慣れてるでしょう?」

「そりゃぁ、小学校からあなたの下で会計やってましたもん。

 中学はいってからもサッカー部をつぶされないように雑務をこなしてきたし・・・。」

そうなのだ。

夏未も零奈たちと同じ小学校の出身なのだ。

・・・まあ、守はずっと違うクラスだったので知る由も無かったが。

夏未は4年の時からずっと学級委員会の委員長で、

零奈はその時から会計をしていて、今はサッカー部をつぶさないことを条件に生徒会雑務の役職を請け負っている。

「まぁ、逆らう理由もありませんし。いいですよ。

 そのかわり、頼みたいことあるんですけど・・・。」

「・・・いいでしょう。私もがんばっている部下をないがしろにするほど腐っていませんし。」

「ツンデレ乙、です。」

「誰がツンデレですか?!」

夏未がすかさず反論する。

「・・・それで、たのみとは?」

「二つあるんですけど、一つはサッカー部の練習試合の申し込み。

 もう一つは・・・。」

「・・・わかりました。手配しましょう。そのかわり、試合に負けたら

 サッカー部はつぶしますよ?」

「はいはい。わかってますよ。そうならないためにもう一つのたのみを

 お願いしたんですから。」

「・・・あなたも兄と同じとんだサッカーバカね。」

「ほめ言葉として受け止めますね。」

腐れ縁の上司と部下は生徒会室に向かった。

零奈の「もう一つのたのみ」とは何なのか。

それは近いうちに分かる。

 

 

 

 

 

 

一週間後。

新たに一年生4人を加えて、練習をしようとした時だった。

部室に夏未がやってきた。

「どうしたんだ生徒会長?」

きょとんとする守。

「聞いて驚きなさい。練習試合の申し込みが来たわ。」

「「「ええええええっ?!」」」

「相手は帝国学園。」

「・・・は?あの日本一の?」

ぽかんとする半田。

「「「ええええええっ?!」」」

「うわぁ、えげつないことを・・・。そんなにつぶしたいんですか?」

「いや、本当に試合の申し込みがあったのよ。

 べつにもっと弱いとこでもよかったけど・・・。

 あ、言っておきますけど、負けたらサッカー部はつぶしますので。」

「「「はいいいいいいいっ?!」」」

「せいぜいあがいてくださいね?」

夏未は去っていった。

「うわぁ、どうしよ・・・。」

「もう終わりッス・・・。」

1年生があきらめムードになる。

「みんな!あきらめるのはまだ早いぞ!」

「でも人数足りないだろ・・・。」

「・・・試合は2週間後だそうです。それまでに人を集めれば・・・。」

零奈は夏未が置いていったと思われる紙を持って言う。

「よし!みんな、がんばろうぜ・・・ってあれ?」

他の部員たちがこつぜんといなくなっていた。

「・・・。まずは部員集めだな・・・。」

「そうですね。」

「秋!私といこう!」

「そうね、或さん。手分けした方がいいもの。」

「では行きましょう。」

手分けして部員を集めに出発した。

 

 

 

 

 

 

グラウンドにて。

「・・・なんかあちこちにサッカー部グラウンド使用禁止の張り紙があ るんですが・・・。」

「そうだな。どうすっかなぁ。」

「おい、弱小サッカー部!こんな所で何やってんだ?」

「邪魔なんだけど。」

うわ、ラグビー部だ。

ごっついなぁ・・・。

「あ、お前ら、サッカー部に入らないか?」

(兄さん・・・。バカなんですね。わかってたけど!)

零奈は空を仰いだ。

「バカかwww俺らはラグビー部だっての。」

「さっさとどけよwww」

円堂兄妹はつまみ出された。

「あれ?円堂と零奈?」

「あ、イチ。」

「もうすぐ試合だろ?」

陸上部と一郎太に出会った。

「いいよなー陸上部は。たくさん部員がいて。」

「ああ。頼もしい1年がたくさん入ってくれて。」

「うちも1年が4人入ってくれたけど、まだ人数足りなくて・・・。」

落ち込む守。

「・・・そうだ。オレが助っ人しようか?」

「「へ?」」

「一年生が頼もしいし、他の2年や先輩に任せれば問題ないしさ。」

「ありがとな!風丸!」

「心強いです!イチ!」

一郎太が 仲間に 加わった!▼

その後も、

「サッカー部はまだ入ってなかったなぁ・・・。

 面白い?」

「・・・俺でよければ・・・。」

「10番のユニフォームをもらえるなら入っても

 いいですよ。」

松野 空介、影野 仁、目金 欠流の三人が集まった。

 

 

 

 

 

 

 

下校時刻になったため、円堂兄妹はいつもの場所に向かう。

秋と或も一緒だ。

「ねえねえ、零奈ちゃん、どこに向かってるの?」

或がたずねる。

「ああ、鉄塔広場です。」

「え?あそこ、何もなかったわよね?」

秋が言う。

「てっとーひろば?」

きょとんとする或。

「或、知らなかったんですか?

 地元ではわりと知られてるんですけど?」

零奈が或に聞く。

「うんー。北海道から上京してきたからねー。

 このあたりのことよくわかんないのー。」

「そうだったんですか。ご苦労様です。」

「もうすぐ着くぞー。」

鉄塔広場が見えてきた。

 

守はいつもの特訓をしようと、タイヤを木にロープでつるす。

「なにをするつもりなの?」

「ああ、こうするんだ。せぇの!」

守は思いっきりタイヤを押し出す。

タイヤはかなりの速さで戻ってくる。

「ふんっ!」

ぼすっという音を立てて守はタイヤを受け止める。

「なるほど。シュートを受け止める特訓ね。」

秋は納得した。

「頼んだぜ零奈!」

「はい。」

零奈はいつの間にか制服からジャージに着替えていた。

「いきます!」

零奈はかなり鋭いシュートを放つ。

「てえええっい!」

守はパンチではじく。

しかし、はじいたボールは、

「いてええええっ!」

不良っぽい人にぶつかった。

「「す、すみません!」」

同時に頭を下げる円堂兄妹。

「はぁ?許すわけねぇだろうが。

 ・・・お?」

不良は秋と或の方を向く。

「よお、そこのかわいい子ちゃんたち、お兄さんと遊ばない?」

「私は無視なんですね・・・。」

「あ、お前女だったの?わりぃわりぃ。胸がないから女顔の男かと・・ ・。」

「胸は関係ないでしょうが?!」

殴りかかる零奈。

「がっ、てめ、よくも・・・!」

マジ切れした不良と零奈の乱闘が始まる。

しかし、

(さすがに分が悪いですね。)

零奈が押され気味だ。

そして、

「っ!」

押し倒される零奈。

「さてどうしてくれようか・・・。」

そのときだった。

「“ファイアートルネード”っ!」

「へぶしっ!」

炎をまとったサッカーボールが不良をふっ飛ばす。

「あれ・・・。(ちっ自己防衛が通じそうだったから本気で3分の2殺ししてやろうと思ったのに・・・。)」

零奈はぼう然としながら物騒なことを考えていた。

しかし、ボールの飛んできた方を見ると、雷門中の制服を着た男子生徒がいた。

(まあ、部員がスカウトできそうなのでよしとしましょう。)

「お前、すごいシュート打てるんだな!

 あ、オレは円堂 守!妹の零奈を助けてくれてありがとう!

 そうだ、サッカー部に入ってくれないか?

 部員が足りなくて困ってるんだ!」

守が男子生徒にたたみかける。

「・・・。すまないが、断る。」

「えぇ?!どうして?!」

「サッカーは、もうしないと決めたんだ・・・。」

そう言って男子生徒は去って行った。

(確か彼は2年の最初に転入してきた豪炎寺 修也さん。

 噂では前の学校でエースストライカーだったとか・・・。)

零奈は思い出していた。

男子生徒、豪炎寺について。

「・・・とりあえず、帰ろうか?」

或のかけ声でその日は解散となった。

 

 

 

 

 

 

そんなこんなで試合当日。

何度も声をかけたが、豪炎寺はおろか、最後の一人は集まらなかった。

「どうすんだよ・・・。」

「一人たりないとかマジないわー。」

雷門サッカー部はもう敗北ムードだ。

 

「鬼道さん。ほんとにこの中に総帥が興味を持つほどのプレイヤーがいるんですか?」

眼帯をした少年がドレッドヘアーでゴーグルをかけていて、

マントを羽織っている少年・・・鬼道に聞く。

「さぁな。まぁ、総帥が言うからにはいるんだろう。

 さっさとポジションに戻っておけ。」

鬼道は指示を出した。

そして試合は始まる。

 

生徒会室。

夏未と零奈がいた。

「試合は前半で20対0。もう勝負はついているようなものね。」

「・・・予想の範疇です。」

「それでも、行くの?」

「はい。兄さんのためですから。」

零奈は強気の笑みを浮かべる。

「そう。・・・精々大怪我しないようにね。

 大事な雑務がいなくなると困りますので。」

「はい。」

零奈は生徒会室から出て行った。

「はぁ・・・。あの子の発想にはついていけないわ。

 ・・・自分のコンプレックスを逆手に取るなんて・・・。」

夏未はため息をつき、またグラウンドに目を向けた。

 

試合のハーフタイム。

「みんな!あきらめちゃだめだ!まだ試合は終わってねえぞ!」

守が激励を飛ばす。

「そうです!終わってませんよ!」

「れ、零n・・・?」

「秋、それ以上はストップです。」

零奈は秋の口を手でふさいだ。

「その格好はどうしたんだ・・・?」

一郎太がきく。

今の零奈のいでたちは、

いつものツインテールではなく、ポニーテールで、

サッカー部のユニフォームを着ている。(背番号は70番。)

「なんというか・・・。」

「下手なイケメンよりもイケメンなんだけど・・・。」

「零奈、まさか・・・。」

「ええ。私も試合出ますよ。」

「「ええっ?」」

「あんまり大きな声出さないでくださいよ。

 この試合一応公式戦なんですから、女の私が出てるのバレたら即、

 負けですよ?」

「じゃぁなんで・・・。」

「大丈夫です!男としての生徒登録してもらったので。」

「「・・・。」」

ぽかんとする一同。

「今の私、いやボクは円堂 レオ。雷門サッカー部のMFです!」

零奈もとい「レオ」は強気の笑みを浮かべた。

 

運命が再び動き出す。

 

 

 

 

 

 

試合後半も帝国学園の猛攻は続く。

「”サイクロン”!」

「うわあっ!」

さらにボロボロになった雷門サッカー部。

(思ったより手ごわいですね・・・。)

零奈の前に佐久間が攻めてくる。

「“ジャッジスルー”!」

ボールをパスしたところで蹴りを喰らわし突破する技。

普通の人間ならなにもできずに吹っ飛ばされて、痛みに苦しむはずだった。

「あれ?思ったより簡単に防げましたね。」

零奈は防いでいた。

「な・・・?!」

蹴りを蹴りで相殺していた。

相殺どころか、

「貰っていきますね。」

ボールを奪う余裕を見せた。

一瞬すれ違う綺麗な強気な笑み。

長い睫毛に縁取られた、つり目気味の大きな紫の瞳がとても魅力的にうつる。

(綺麗だな・・・。女だったらよかったのに・・・。って、なに考えてんだ俺!)

佐久間 次郎が零奈に惚れた瞬間だった。

 

「うわああっ!もういやだぁぁあっ!」

目金はユニフォームを脱ぎ捨てて逃げ出した。

「・・・。」

そこにたまたま居合わせた人物がいた。

「・・・あいつ・・・。」

豪炎寺だった。

「なんで女子なのに試合でてるんだ・・・。」

彼の目は零奈に向けられていた。

「またこの前みたいに無茶しようとしてるのか・・・。」

豪炎寺はため息をついた。

「なんで、ほっとけないとか思うんだか・・・。」

首に掛かっているペンダントを手繰り寄せ、

「すまない、夕香・・・。今回だけは許してくれ・・・。」

豪炎寺は雷門の10番のユニフォームを手に取った。

 

 

 

 

 

 

 

「通さない!」

「いえ、行かせてもらいます!」

零奈は飛び上がった。

「なんてジャンプ力!」

「人間離れし過ぎだろ・・・。」

呆然とする帝国学園。

「いけーっ!れい・・・レオーっ!」

「貫け雷光!“プラズマブレイカー”!」

零奈は放つ。とっておきの必殺技を。

雷をまとったボールは、凄まじい(はや)さで空を切る。

「っ!」

キーパーの源田が反応できずにそのまま1点を許す。

しかし、

その後がヤバかった。

(着地のこと考えてなかった!)

落下する零奈。

(零奈・・・っ!)

声になってない叫びを上げて駆け出す一郎太。

いくら他人より速くても、間に合う距離ではなっかた。

(ああ、死ぬかも・・・というか死にますね、これ。)

零奈もあきらめた。

(もう少し生きてみたかったな。)

零奈は痛みに備えた。

 

いつまでたっても痛みもやってこないし、

意識が途切れることもなかった。

「・・・大丈夫か?」

「・・・え?」

周りもぽかんとしていたり、ほっとしていたりする。

「来てくれたんだな!」

零奈を受け止めたのは、

「豪炎寺!」

豪炎寺 修也、彼だった。

 

「やっと出てきたか・・・。」

ニヤリと笑う鬼道。

「やはりねらいはあなたでしたか・・・。」

「は?」

「いえ、こちらの話です。というか下ろしてください。」

「あ、ああ。すまない。」

「試合はまだ続いてるんですから。」

試合再開。

「・・・やるぞ!」

「おう!」

帝国学園のFWたちがフォーメーションを組む。

「「「“デスゾーン”」」」

強力なシュートが放たれる。

「兄さん!」

零奈は何度も守が“デスゾーン”の餌食になっているところを見てきた。

そのため、とても不安である。

「大丈夫だ!今ならできるきがする!

 はああああああ・・・っ!」

守は拳に力をため、

一気に解放する。

「“ゴッドハンド”!」

巨大なオレンジの手がシュートを包む。

ボールは煙をたてながら受け止められる。

「で、できた・・・!」

「ほっ・・・。って、安心できませんね。

 皆さん繋げますよ!」

「「おう!」」

どんどんパスが回っていく。

そして、

「豪炎寺くん!」

零奈がパスをだす。

「いけーっ!豪炎寺ぃ!」

声援に応えるように彼は跳ぶ。

「“ファイアートルネード”!」

炎を纏ったボールがゴールに突き刺さる。

「いいぞー!豪炎寺!」

「まだいけますよ!みんなしっかり!」

その直後だった。

「もう試合は終わりだ。」

鬼道が言った。

「目的は達成したのでな。そちらの勝ちにしておいてくれて構わない。」

そして、帝国学園は去って行った。

直後、雷門サッカー部は勝利の喜びを分かち合った。

その輪から離れる影が一つ。

「おーい!豪炎寺!どこいくんだよ!サッカー部入ったんじゃないのかよ!」

「・・・悪いな。サッカーをやるのは今回だけだ。」

そう言って去って行った。

「豪炎寺・・・。」

しょぼんとする守。

「・・・なにかありますね。」

零奈はなにかを思いついた。

「どうしたんだ零奈?」

「・・・探ってみます。豪炎寺くんについて。」

零奈はニヤリと笑った。




零奈(24)「いやああああああっ?!私の黒歴史がーーーっ?!」
零奈さんの黒歴史:ノリノリで男装してサッカーして、うっかり有名人になっちゃったこと。

というわけで、設定↓
・独自ルール:女子は公式戦に出られない。
…だから零奈さんは犠牲()になったのだ…。
・男装零奈さん(レオ(零央))は風丸さんに匹敵するレベルのイケメン。
女の格好しててもたまに男と間違われる。

零奈の必殺技:プラズマブレイカー 風属性 シュート技
音速で空を切り裂く電撃シュート。零奈が自分の魔法を必殺技で再現しようとしたところ、とんでもない技ができてしまった。この時点での成功率は約4割。
…GO世代のスピード型サッカープレイヤーたちの憧れになってしまうきっかけとなった”伝説の技”である。
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