とある転生者の奮闘   作:白花 頼羅

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両片想いになったところで邪魔が入るお約束(?)な展開。

一応今回と次回の冒頭はR-15かもしれない…。

キャラ崩壊タグも後でつけとこう…。


第9話 すれ違って、重なって

全国大会を勝ち抜き、ついに決勝。

「ついにここまで来たんだ・・・!」

「フットボールフロンティア全国大会決勝・・・!」

「必ず倒して敵を取るぞ・・・!」

上から守、豪炎寺、鬼道である。

「世宇子中か・・・。」

「データが集められません・・・。」

orz状態の春奈、零奈、目金の情報収集組。

「零奈、無茶すんなよ。」

零奈は3日前に退院したばかりである。

それなのにバリバリ仕事をこなす。

「イチと兄さん、みんなのためです。多少の無茶なら平気です!」

「「?!」」

鈍感じゃない者たちが異変に気づいた。

「なぁなぁ、いま、先に風丸のこと呼んでたよな?!」

「いつもはキャプテンを先に呼んでたヤンス!」

「・・・なるほど、そういうことか・・・。」

「もしかして両片思い?!」

(佐久間、ドンマイだな・・・。)

上から、半田、栗松、豪炎寺、春奈、鬼道である。

ちなみに豪炎寺はちょっとショックを受けている。

「どうしたんですかみんな?コソコソして・・・。」

「おーい、練習始めるぞー。」

練習開始。

 

 

 

 

 

練習が終わった直後だった。

“彼”がやってきたのは。

「へぇ、ここが雷門かぁ。」

「「?!」」

「結構弱そうなチームだね。・・・あぁ、私の価値観が一般人に理解できるわけもないか。」

“彼”は白い翼で空を飛んでいた。

『とんでもない魔力反応!』

『推定Sオーバー!ていうか先天性ではまず有り得ない量だよ!』

魔導士二人が青ざめる。

長い金髪。深紅の瞳。

とてつもなく整いすぎた美貌。

「あぁ、見つけた。」

“彼”は零奈の前に降り立つ。

「我らが勝利の女神。」

「「?!」」

ドン引きする雷門サッカー部。

「いや、私の女神と言うべきか。

 はじめまして、円堂 零奈。私は亜風炉 照美です。」

にっこりと笑う照美。

普通なら魅了されるが、今、零奈は恐怖しか感じられない。

「・・・や・・・。」

「近くで見るとさらに美しいね・・・。」

照美は零奈を抱き寄せて、顎に手をかける。

「触らないで!」

押しのけようとするが、

「動けない?!というかバインド?だったら・・・。」

『高濃度のAMFを感知。』

「うそ・・・。」

「打つ手なしかい?零奈?悪あがきするところも可愛いね。

 ますます愛しく思えるよ。」

そして、照美は零奈の唇を奪う。

「・・・おいっ!なにしてんだてめえ!」

我に戻り、激怒する一郎太。

「うるさいな、邪魔しないでもらえるかい?虫けらの分際で。」

「ぐああっ!」

一郎太にかけられているバインドがきつくなる。

バキバキといやな音がする。

「いやああああっ!イチぃいいいっ!」

零奈の悲鳴が響き渡る。

一郎太は動かない。

「もう、やめてください・・・っ!何でもしますからっ!」

「そう?零奈が言うからやめるけど。」

照美は一郎太のバインドを解除する。

「さ、私たちの本拠地で続きをしようか。」

「っ!」

「彼女を返して欲しいなら私たちに勝利することだね。」

照美は零奈を横抱きにする。

「な、待て!」

守が手を伸ばすが、

光の羽の奔流にはばまれる。

それが止んだとき、零奈と照美の姿はなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

好きという気持ち、愛おしいという気持ちに嘘はない。

小学生の頃、女顔だし、弱々しいし、名前も女みたいだからよくいじめられていた。

そんなとき、

「大丈夫ですか?」

女神が自分に微笑んでくれた。

すごく可愛いくて、すごく強くて、優しくて。

一瞬で恋に落ちた。

でも彼女は、いつも兄や幼なじみの子と一緒にいて、近づけなかった。

さらに、男女問わず彼女に好意を寄せていた。

弱い僕なんかが近づけるはずがなかった。

だから、その時は、遠くから笑顔を見れるだけで幸せだと思ってあきらめた。

でも、2週間前、あのお方に出会って、

僕は絶対的な力を手に入れた。

だから、踏み切ったんだ。

彼女を、円堂 零奈を自分だけのものにしようと。

あの笑顔を自分だけのものにするために。

 

なにがいけなかったのだろう。

彼女は笑ってくれない。

やはり、水色の彼に怪我をさせてしまったことだろうか?

それとも、抱いたことについて?

・・・。どっちもか。

嫌われたのだろう。

想いは伝わらないようだ。

でも、せめてもう一度だけ、笑顔を見せてほしい。

それが僕の願い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん・・・。ううん?」

「あ、目が覚めた?」

「風丸!」

「「風丸さん!」」

「オレは・・・っ!」

「思い出せた?」

「そうだ、零奈は?!」

「・・・。」

一郎太以外がみんな暗い顔をする。

「そんな・・・。守るって約束したのにまた・・・っ!」

「まだ完治してないから動いちゃだめだよう!」

「そうだぞ風丸!全身骨折してたんだからな!」

「・・・は?なんでそんなんがこんなすぐに治るんだ?」

「ぐ、そ、それは・・・っ!」

「円堂、なんか知ってるんだろ?」

「・・・魔法だよ。」

「「・・・は?」」

円堂以外のサッカー部員がぽかんとする。

「・・・零奈ちゃんと私は管理局所属の嘱託魔導士なの。」

「「・・・???」」

ー説明中ー

「まぁ、私たち二人は魔法使いなんだよ。」

「・・・。」

「スケールが圧倒的すぎます・・・。」

「・・・なんだ。」

「ちょ、風丸?」

「オレが守る必要無いじゃないか。」

「・・・。」

「オレ、何やってたんだろうな・・・っ!」

一郎太は走り去った。

「風丸!ごめん、ちょっと行ってくる。

 鬼道、まとめといてくれ!」

守も去って行った。

「・・・やれやれ。ややこしい三人組だな。」

「ああ。」

鬼道と豪炎寺はため息をついた。

 

 

 

 

 

 

 

河川敷にて。

「風丸ーっ!」

「円堂・・・。」

「やっと追いついた・・・。」

「何の用だよ・・・。」

「聞いてほしいことがあるんだ。」

「・・・。」

「ま、勝手に話すけど。

 零奈、おまえを助けた後、毎日お見舞いに行ってたんだ。」

「それはお袋から聞いた。」

「うん。知ってる。

 でさ、毎日風丸にあることをしてたんだ。」

「・・・?」

「“目覚めのキス”。」

「?!」

「たまたまその瞬間を見ちゃって、慌てて聞いたら,

『王子さまのキスで眠り姫は目を覚ますんです。

  この場合逆ですけど。』

 って言ってたんだ。」

「・・・。」

「それだけじゃないぞ。お前と同じクラスになったとき、すごく喜んでたんだ。

 『これで普段もイチといられます!』

 って。それを1カ月も言い続けたんだぜ?」

「なにが言いたいんだ?」

守はうーんと唸りながら悩む。

「なんというか、あれだよ!零奈はお前が大好きなんだよ!

 物理じゃなくて、精神的に支えてくれるお前が好きなんだよ!」

「・・・。」

「あー、もう!こういうのガラじゃないのに!」

「・・・。ありがとな、円堂。」

「あ、うん?」

「オレ、なんかずれてた。

 オレ、ちゃんと零奈のこと、守れてたんだな。」

「ああ!」

「・・・絶対勝つぞ。」

「もちろん!」

二人は拳を突き合わせた。

 





零奈(24)「思い出すだけで殺意が湧きますね…。中二病の上にガチチートとか…。今の私でも魔力量勝てないじゃないですか?!」

※零奈さんの魔力量は中2でギリAAランク。10年後でAAA-ぐらい。それでもずば抜けたスピードと経験で相手を出し抜くため、自分より高ランクの魔導師でも倒せます。

独自設定
・アフロディさんは円堂さんたちと同じ小学校出身。(6年間クラスが離れていたので、アフロディさんが一方的に知っていた。)
・アフロディさんが魔導師。(元の魔力はAAAランク。“神のアクア”で身体能力だけでなく、魔力量も跳ね上がった。)
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