とある転生者の奮闘   作:白花 頼羅

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今回の話はかなりハイペースです。
アニメに換算したら5,6話分ぐらいの展開です。

或さんのサッカーの実力が判明します。


第2話 新たな仲間と或の実力

旅を初めて三日目。

「総理大臣が拉致された。すぐに官邸へ向かってくれ。」

そんな指示があったのでその通りにすると、

「うっはぁ・・・。」

「これはヒドい・・・。」

壊れた石像。

かつては整っていたのであろう、デコボコの芝生。

クレーターの底にはエイリア学園が使っている黒いサッカーボール。

「おっも・・・。」

守が試しに持ってみると、ボールとは思えないほど重かった。

「こんなの使ってたのかよ・・・。」

「道理で校舎が粉々になるわけだ・・・。」

或が感心していると、

「お前ら!何やってんだ!」

スーツを着た集団の中の帽子をかぶった赤髪の少女が叫んだ。

「エイリア学園の奴らだな?!パパを返せ!」

「オレ達ちが・・・」

「問答無用!勝負だ!」

帽子の少女・・・財前 塔子の早とちりによって予想外の勝負が始まった。

 

 

 

 

 

 

 

試合終了。

「いやー。わりぃわりぃ。本物の雷門中かどうか確かめたかっただけなんだ。」

早とちりではなく、計算ずくだったようだ。

「わかってくれてなによりだよ~。」

すっかりフレンドリーな或。

「本物だってわかったから、頼みがあるんだ。」

塔子は真剣な顔になる。

「私を仲間にしてくれ!あいつら、許せないんだ!」

塔子は必死だ。

「ああっ!大歓迎だ!

 いいですよね、監督!」

「ええ。優秀なディフェンスが欲しいところだったから。」

「やった。ありがとな、円堂!監督さん!」

塔子が仲間に入った。

 

その一方、サッカー部の輪から外れる影が一つ。

豪炎寺だった。

「おーい、豪炎寺ー!どこ行くんだよ?!」

「すまない、円堂・・・。俺はここにいられない・・・。」

豪炎寺は前を向き、去って行った。

彼の目からはほんの少しだけ、涙が流れた。

「豪炎寺・・・。」

守は呆然とたたずんでいた。

 

 

 

 

 

 

 

「さて、豪炎寺くんが抜けたから、新しいストライカーが必要を探しに行きます。」

瞳子監督は冷静だ。

まるでこうなることをわかっていたかのように。

「行き先は北海道の白恋中。」

「「白恋中・・・?」」

「あ、しろ兄の学校だ。」

或がぽつりと呟く。

「「しろ兄?」」

「うん。吹雪 士郎。わたしの同い年のお兄ちゃん。」

或は答えた。

「・・・そう。ターゲットは或さんの兄、吹雪 士郎。

 公式記録はないけど、熊殺しの吹雪、ブリザードの吹雪、一試合10点・・・と噂が絶えないエースストライカーよ。」

「・・・納得いかねぇ。そんな奴いなくてもオレが残ってる!」

染岡が吐き捨てるように言った。

「染岡くんだめだよー。ケガ治ってないし。

 一人だけじゃ点数取れないよー。」

「あぁ?オレが戦力外だって言いてぇのかおめぇ?!」

「違うよ!私だってしろ兄を巻き込みたくないけど

 状況が状況だからっ!

 できる限りみんなには無事でいてほしいから・・・。」

ポロポロ泣き出す或。

「な、泣くなよ・・・。悪かったよ!お前も嫌だったんだよな?!」

「ふえぇんっ!」

「あーあ。泣かした。」

「うわぁ・・・。」

周りの目が冷たい。

「どうしろっつうんだあぁぁぁぁっ!」

染岡の叫びがバスの中に響き渡った。

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんなで白恋中に到着した。

・・・正確には手前だが。

「さすが北海道・・・。」

「すごい雪・・・。」

雪がすごすぎて行き止まりができていた。

「どうしよう・・・。」

守たちが悩んでいると、

「困ってるみたいだね。」

後ろからおっとりした、少年の声がする。

「誰だ?!」

「まぁ、僕もこのままだと学校入れないし・・・。

 よいしょっ!」

少年はボールを取り出して、

雪の壁に向かって蹴飛ばす。

雪の壁は一瞬にしてなくなり、大型車が余裕で通れるぐらいの道ができた。

「すっげー!」

守は感激していた。

「さっすがしろ兄だ!」

「「へ?」」

思わず或の方を振り向く一同。

「あ、或。久しぶりー。元気にしてたー?」

「うんー。しろ兄も元気そうだねー。」

のんびりした会話をかわす吹雪兄妹。

「君が吹雪 士郎くんね。」

「はい・・・?どちら様でしょうか?」

瞳子監督の問いに答える少年・・・吹雪 士郎。

「私は吉良 瞳子。イナズマキャラバンの監督よ。

 あなたに頼みたいことがあって来たの。」

「何でしょうか・・・?」

「オレ達と一緒にエイリア学園を倒してほしいんだ!」

「エイリア学園・・・?」

ー何も知らない士郎に事情説明中。ー

「確かに許せないかも・・・。」

「じゃぁ・・・!」

「うん。僕にできることがあるなら協力させてほしいな。」

士郎は快く了承した。

「なら話は早いわ。あなたの力、見せてちょうだい。」

「わかりましたー。」

急遽、4対4のサッカーバトルが始まった。

 

 

 

 

 

 

 

先攻は雷門。

染岡が一気に攻め上がる。

(あれ?なんであいつDFの位置にいるんだ・・・?)

首を傾げる守。

「"ドラゴンクラ・・・」

「“アイスグランド”!」

士郎の技によって、染岡は凍らされ、ボールは士郎が持つ。

「なんだよ、たいしたことねぇなぁ。

 或に聞いててちょっとは強いのかと思ったら・・・。」

急に士郎の雰囲気が変わる。

「今度はこっちから行くぜ!」

“士郎”は駆け上がる。

「速いっ?!」

驚愕する一郎太。

対応する間もなく、あっさり抜かれるDF陣。

「凍てつけ・・・!“エターナルブリザード”!」

凄まじい冷気をまとったシュートがゴールに向かう。

「“マジン・ザ・ハンド”!」

ギリギリのところで阻止する守。

「ふぅ・・・あっぶね・・・。」

「わぁ・・・。さすが或が認めただけあるねぇ。」

また雰囲気がおっとりとした感じになる士郎。

「お前も結構すごいな!」

「だな。すげぇ速かったし。

 普段どんな特訓してるんだ?」

「うん・・・。風になればいいんだよ。」

「「は?」」

「ま、ついてきてよ。」

一同は士郎について行く。

 

 

 

 

 

 

「スノーボード・・・?」

「うん。

 雪が僕らを風にしてくれるんだ。」

「けっ。やってられっか。」

「まぁまぁ。楽しかろうが辛かろうが特訓は特訓だろ?

 やってみようぜ!」

守が呼びかけ、特訓開始。

 

「おお、だいぶ慣れてきたかも!」

「そう?じゃぁ、本番といこうか。

 みんなー、よろしくー。」

「「はーい!」」

白恋中サッカー部が返事をする。

その直後、

「「うわあああっ?!」」

特大の雪玉が守たちに向かって転がってきた。

結構速い。

「わああああッス~!」

「こっちに転がってくんなでやんす~っ?!」

一年生組が餌食になった。

「っと!」

「なるほど・・・。スピードを上げるにはもってこいの方法だな。」

二年生組は上手くかわしていく。

「・・・。」

「どうしたの風丸くん?暗い顔しちゃって。」

士郎が一郎太に話しかけた。

「あぁ・・・。ちょっとな・・・。」

「ふぅん・・・?」

「お前がうらやましいよ。速いし、すごいパワーもあるし。

 それに比べてオレは・・・。」

うつむく一郎太。

「僕、そんなに強いかな・・・?」

「え?」

きょとんとする一郎太。

「ううん。なんでもない。

 FF見てたけど、風丸くんもすごいと思うよ。

 自信もって!」

「あ、ありがとう。」

「さぁ、一緒に風になろうよ!」

「・・・あぁ!」

一郎太も特訓に参加した。

 

 

 

 

 

 

白恋中にきてから3日目。

「白恋中サッカー部。我々とサッカーで戦え!」

エイリア学園、ジェミニストームが襲来した。

「ちょっとまったぁ!」

「オレ達が相手だ!」

「雷門中・・・?少しメンバーが増えているな。

 まぁ関係ない。

 地球にはこんな言葉がある・・・。」

レーゼは一度切る。

「ミイラ取りがミイラになる!

 今度こそ逆らえないようにしてやる!」

キックオフ。

 

 

 

 

 

 

ジェミニストームが先攻だ。

「ふん。たいして変わってないじゃないか。」

「それはどうかな?」

一郎太がボールを奪う。

「何っ?!」

「オレ達だって強くなったんだ!

 みんな行けーっ!」

パスをつなぐ雷門サイド。

士郎にボールが届く。

「このっ!」

「♪」

軽やかにかわす士郎。

「いっくぜー!“エターナルブリザード”!」

「く、うああああ!」

一点決めた。

「そ、そんな・・・。」

「なに、今のはまぐれさ・・・。すぐ取り返す・・・。」

ジェミニストームは本気を出す。

「“アストロブレイク”!」

レーゼがシュートを放つ。

「“ザ・タワー”!」

「“ザ・ウォール”!」

「“マジン・ザ・ハンド”!」

コンビネーション抜群のディフェンスで止める。

「守くん!私に任せて!」

「おう!いけっ!或!」

一郎太を通じて或にパスを出す守。

「受け取ったよ!」

そう言って或は構える。

「バカが、そんな距離で打ったらすぐにパワーが衰えるぞ。」

鼻で笑うレーゼ。

「ご心配なく。ぶっちゃけ私、遠距離の方が得意なので。」

「そうなんだよねぇ・・・。」

士郎がしみじみと肯定する。

「“マゼンタブリザード”!」

エターナルブリザードの赤紫バージョンといった感じの

凄まじい冷気をまとったシュートがゴールに向かう。

しかも、

「加速しているだと?!」

「そうだよ。私のシュートは加速するんだから!」

「うわあああっ?!」

二点目を決める。

ここで前半終了。

「よーし!後半もこの調子でいくぞ!」

「「おう!」」

「・・・ありえない。僕たちが二点も取られるなんて。」

一人称が変わっているレーゼ。

「情けないなレーゼ。」

「・・・!デザーム様!」

新たな影が現れた。

「おまえたちは追放だ。」

「そ、そんな!」

「さらばだ、ジェミニストーム。」

「「うわあああっ!」」

ジェミニストームは光に包まれ、消え去った。

「お前ら何者だ!」

デザームは振り向いた。

「我らはエイリア学園ファーストランクチーム。イプシロン。」

「ファースト・・・。」

「ジェミニストームの上が?!」

愕然とする雷門サイド。

「10日待ってやる。それまでにメンバーを揃えておくことだな。

 ・・・もっとも、生き残れたらの話だが。

 さらばだ!」

イプシロンも一瞬で去って行った。

 

 

 

 

 

 

その後、

「鬼道くん。電話よ。」

「誰からだ・・・?」

鬼道は夏未に渡された携帯の着信を確認する。

「零奈?」

「「えっ?!」」

鬼道は電話に出る。

「もしもし・・・?」

『やっとつながった!』

零奈の声はかなり切羽詰まっている。

「どうしたんだ一体・・・?」

『影山が逃げ出して、愛媛に真・帝国学園を作りました!』

「なんだって?!」

『しかも、調査に行った佐久間くんと連絡が通じません!』

「それはまずいな・・・!」

『瞳子監督に代わってください!』

「わかった。・・・監督。」

「零奈さん、スピーカーフォンだから全員聞いてるわ。」

『え、そうだったんですか?!』

「今から愛媛に向かいます。」

『じゃぁ、私は先行調査に向かいます!』

「零奈、腕は大丈夫なのか?」

一郎太は心配する。

『ええ。時間はたっぷりあったので治療に専念できました。

 バッチリです!』

「そっか。ならいいけど・・・。

 無茶はしないでくれよ?」

『はい、合点承知です。では、愛媛で会いましょう!』

電話は切られた。

 

新たな敵たちの襲来に、彼らはどう立ち向かうのか。




久々の試合描写いかがでしたか?

吹雪(24)「このころは地の文の僕らの名前の表記下の名前だったよねぇ…。」
風丸(24)「あ、本当だ。下の名前だ。」

実はGOのグリフォン編(Pixivでは公開済み)から表記を変えてたんです。
原因は主に吹雪さんとなのはさんのお父さん。

だって、どっちも“士郎”さんじゃん?!

ややこしいので、下の名前だと認識しづらい原作キャラは苗字表記にしました。

でも、このシリーズ(とある転生者の奮闘)では下の名前表記で統一してあります。



設定↓
或の必殺技 マゼンタブリザード 風属性 シュート技
距離が遠ければ遠いほど威力が上がる原作ゲーム的にはありえない必殺技。
でも、アニメには前例があった。FFI編の某英国代表様の代名詞、“エクスカリバー”である。でもギャラクシーのゲームでは消えてた。アイデンティティ消えてたよ?!
まぁ、化身のアーサーさんとか天馬くんのミキシマックス技のせいだと思うけど(^_^;)

今日はもう1話投稿するつもりです。
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