とある転生者の奮闘   作:白花 頼羅

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ついになのはキャラが出ますよ!
…回想のうえに大人だけだけど。

そして、2週間以上放置してしまい、大変申し訳ありませんでしたm(_ _)m




第5話 去る者、戻る者。

零奈が合流し、一同は福岡県の陽花戸中にやってきた。

目的は、円堂兄妹の祖父、円堂 大介が残した“裏・特訓ノート"を手に入れるためだ。

そこで、守と同じ技を使う少年に出会った。

少年の名は立向井 勇気。

黄土色のフワフワした髪と大きめの青い瞳が特徴の少年である。

どうも、守の大ファンであり、気合いと根性で“ゴッドハンド”を習得

したらしい。

「チートですね・・・。」

「だねぇ。」

「「お前らがいうとシャレになんないから黙ってて。」」

転生者2人に容赦ないツッコミが襲いかかる。

「てへっ☆」

「ほえ?」

上が或、下が零奈のリアクションである。

そんな時だった。

「オレはエイリア学園マスターランクチーム、ジェネシスキャプテン、

 グラン。」

「え・・・?ヒロト・・・?」

守がかなり動揺している。

「・・・。」

或は悲しそうな顔をする。

「え、二人とも知り合いだったんですか?!」

「ああ。京都と大阪で会って、一緒にサッカーしたんだ。」

守が言う。

「私は大阪で会ったの。・・・怪しいとは思ってたけど、

 本当にエイリア学園のメンバーだったなんて・・・。」

或は少し嘘をついた。

本当は知っていたのだ。

ヒロトがグランで、ジェネシスのキャプテンだということを。

でも、言えなかった。

“言ってはいけない”と、自分の直感が告げていたのだ。

(守くんが傷つくからだったんだね・・・。)

(或は知ってたようですね・・・。

 たぶん、彼女の勘が働いたのでしょう。“言ってはいけない”と。)

零奈は知っていた。

前世でも、或の勘は間違いなく的中していたことを。

今も、同じなのだろう。

(感謝するしかないですね・・・。兄さんが傷つくのは悲しいですから 。)

その後、他のジェネシスのメンバーが現れ、試合をした。

 

 

結果は、惨敗だった。

最初にジェミニストームと戦った時よりもひどかった。

そして、怪我人も多く、また離脱するメンバーが出た。

そのメンバーとは、

「イチっ!」

「風丸!」

そう。一郎太だった。

確かに彼は怪我をした。

でも、零奈や或が十分対処できる程度だ。

彼が離脱する理由は・・・。

「オレは・・・お前たちほど強くないんだ・・・。」

挫折だった。

「え・・・?」

守はかなりショックを受けている。

これ以上は話せないだろう。

「イチ!くじけちゃダメです!あなたは十分強いんです!」

「・・・お前に何がわかるんだよ!」

一郎太は怒鳴る。

「お前はオレなんかよりずっと強いじゃないか!

 サッカーもそうだけど、勉強とか、力だって!

 魔法とかも使えるチートが挫けたことあんのかよ!」

「・・・!」

零奈は顔面蒼白だ。

かなりショックを受けている。

「・・・あ・・・。」

一郎太は我に帰る。

「チートでも、私は、わたしはっ!」

零奈は静かに涙を流す。

それを見て、一郎太は、

逃げ出すように走り去った。

(オレ、最低だ・・・!)

彼の目元には、悔し涙が光っていた。

 

その後の円堂兄妹の状態はひどかった。

零奈はずっと顔色が悪く、

ふらふらしていた。

守は、

「・・・。」

陽花戸中の屋上に座り込み、無表情で、ただそこにいた。

「2人とも重傷だね・・・。」

「しょうがないよ。支えになってた風丸くんが抜けちゃったんだもの。」

或と秋は空を見上げる。

「天気、悪くなりそうだね。」

「ええ。このままだと円堂くん風邪引いちゃうわね。」

2人は守のところへむかった。

 

「私だって、挫けたこと、あるのに。」

零奈は一人、つぶやいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今から6年前、零奈は、再び闇の書と戦った。

その時は、管理局からの仕事だった。

艦隊の一員として戦っていた。

その時の上司はクライド・ハラオウン。

とても、優秀で、優しい指揮官だった。

彼には家族がいた。

美人な管理局提督の妻と、彼そっくりの幼い息子が。

でも、死んでしまった。

何も悪いことはしていない。

どうして彼は死んでしまったのか。

 

理由は、

 

「プログラムの暴走でしたね。」

チンクエディアに残っていた修復プログラム。

それを使って封印処理をすることはできた。

しかし、闇の書輸送中に、

突然プログラムが暴走。

零奈だけ逃がされて、それ以外の戦艦“エスティア”のクルーは

全員死亡。

「原因を作っちゃったの、私だったのに・・・。」

『彼女はとても心の広い方でしたね。』

「そうですねチンクエディア。

 リンディさんはとても、優しかったです。」

 

事情聴取のために管理局に出向していた零奈。

その頃の零奈は、主に精神的にボロボロだった。

(とりかしのつかないしっぱいです・・・。)

でも、表に出すことはしなかった。

(私なんかより辛い人はたくさんいるんですから・・・。)

“エスティア”クルーの遺族、または彼らを慕っていた者たち。

関係ないような他の局員たち。

周りは零奈を冷たい目で見下し、

陰口をたたき、

罵声を浴びせた。

ひどいときは暴行を受けたり、

部屋に閉じこめられたりした。

(もう、きえてしまいたいです。)

零奈はどんどん衰弱していった。

(わたしは、なんのためにうまれかわったのでしょう。)

ついに零奈は倒れて、地元の病院に運ばれた。

両親は学校でいじめられていたのかと、かなりショックを受けていた。

(そもそも、年上にリンチを受けたところで返り討ちにするぐらいの力があるのだが、両親は知らなかった。)

半分ぐらい真実を知っていた守も、

難しいことがわからず、オロオロするしかなかった。

 

傷もすぐ治り、

意識ははっきりしていたので、零奈は3日で退院した。

その後すぐ管理局に出向いた。

そこで、待っていたのは。

 

「もう傷はいいのかしら零奈さん?」

「あ・・・。」

 

死なせてしまった上司、クライド・ハラオウンの妻、

リンディ・ハラオウンだった。

 

「ぅあ、あ・・・。」

零奈は顔面蒼白になり、

目からは涙が落ちる。

「そうよね、つらかったわよね。

 クライドからは、若いけど優秀な子だとは聞いてたけど、

 まさかこんなに小さな子だったなんて・・・。

 ごめんなさいね。辛い思いをさせちゃって。」

リンディはしゃがみこみ、零奈の小さな体を抱きしめた。

「あ・・・。ごめんなさい。

 ごめんなさい、ごめんなさいっ・・・!」

泣きながら謝り続ける零奈。

リンディは零奈の背中を優しくなでた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「その後、リンディさんがかばってくれたおかげで不問になったんですよね・・・。」

『それに、今の上司ですしね。』

「はい・・・。

 リンディさんがいい人じゃなかったら私、ここに居ませんもん。」

零奈は陽花戸中の屋上の方を見上げる。

かろうじて守の背中が見える。

「だから、今度は私が誰かを・・・。

 兄さんとイチを助けてみせる!」

零奈は決意を声に出す。

 

それと同時に、守も再び立ち上がった。

きっかけは、或の行動。

 

「誰だって自分がイヤになることもあるよ。

 でも、挫けたときに立ち上がらなきゃ、何も変わらないよ!」

或は手を差し伸べた。

「今回は私が君に手をかすよ。

 確かに、いなくなってく人もいるけど、ちゃんとそばにいる人もいるんだ!たとえ離れても、キモチはいつもそばにいるんだ!」

「・・・あ。」

「さぁ、私の手をとって?またみんなとサッカーしよう?

 ね、守くん。」

守は或の手を取った。

そして、立ち上がる。

「そうだよな!立ち上がんなきゃ、何もできないよな!」

まだ少し弱々しいが、にかっと笑う守。

「よし!まずはみんなに謝らないと!」

「うん!」

 

降り注いだ雨は、立ち直った者たちを祝福するかのように止み、

雲も晴れて、木漏れ日が差した。

 

 

 

 

 

 

 

炎のストライカーの噂を聞き、

沖縄へ向かうイナズマキャラバン一同。

そこで待ち受けていたのは・・・。

少し年上の海の男、綱海 条介と、

エイリア学園マスターランクチーム、プロミネンス。

ストライカーである士郎の不調もあり、

防戦一方で試合終了になってしまった。

 

「・・・。思ったよりひどい状況ですね。」

「うんー。士気がだだ下がりだよー。」

「エイリア石についても全然わかんないし・・・。」

「データないしねー。」

はああ・・・。とため息をつく二人。

「私としてはしろ兄が心配・・・。」

「二重人格でしたっけ・・・?」

「うん。ここのところ、しろ兄とあつ兄の人格のバランスが崩れちゃって・・・。

 このままだと私、また何もできずに終わっちゃうよ・・・!」

悔しさに顔を歪ませる或。

あつ兄というのは、

或のもう一人の兄、吹雪 アツヤのことだ。

アツヤは事故で両親と共に死亡している。

つまり、或と士郎は孤児なのだ。

「大丈夫ですよ。」

零奈は或の頭をあやすようにぽんぽんとなでた。

「或は十分がんばってます。

 私もついてます。

 一人で無茶しなくてもいいんですよ?」

「零奈ちゃん・・・!」

「今度はちゃんと“何か”を守りきれると思えるんです。

 この世界なら。」

未来の世界ですけどね、と小さく付け足す零奈。

「・・・うわあぁぁん!」

「・・・。」

或は零奈に抱きついて泣いた。

零奈はなにもいわず或の背中をなでた。

今まで溜め込んだマイナスを洗い流す涙。

それが、今、或の目から流れる涙だった。

 

次の日、大海原中サッカー部と練習試合を行い、

“リズムによって構成されるサッカー”を学んだ。

 

そのまた次の日、

プロミネンスとの再戦をした。

 

やはり、士郎の不調が痛い。

 

「点を、取らなきゃ・・・。」

フラフラしている。

 

「うああああああっ!“エターナルブリザード”っっ!」

 

“士郎”のままエターナルブリザードを打とうとした。

結果は、途中でパワー切れでゴールから外れる。

 

「はっ、どこねらってんだよ!」

鼻で笑うプロミネンスキャプテン、バーン。

 

「・・・あああああああっ!」

士郎はついに倒れる。

しかし、

「もう控えのメンバーがいない!」

「どうするんだよ?!」

・・・メンバーが足りない。

 

その時だった。

 

「待たせたな。」

 

聞き覚えのある、

 

「お前はいつも遅いんだよ!」

 

待ちわびていた声が聞こえたのは。

 

「豪炎寺!」

豪炎寺が戻って来た。

 

「はっ、一人増えたところで結果は変わんねーよ!」

「それはどうかな?」

「何ぃ?!」

バーンが持っていたボールを易々と奪う豪炎寺。

「これが特訓の成果だっ!

 “爆熱ストーム”!」

豪炎寺は新技で決める。

ようやく一点もぎ取った。

「な、な・・・。」

驚愕するバーン。

「いいぞー!豪炎寺!」

「ああ。」

久しぶりの掛け合い。

(やっと、戻ってきたんだ・・・!)

自然と頬がほころぶ或。

「私達も負けてられませんよ或!」

「うん!前回単独で攻めたら止められちゃったもんね!」

そうなのだ。

“マゼンタブリザード”も、“プラズマブレイカー”も止められてしまったのだ。

「一人がダメなら・・・。」

「二人でやればいい!」

零奈がボールを奪い、

或と共に攻め上がる。

「「“デュアルブレイカー”!」」

青と赤紫の光をまとったシュートがGKを襲う。

「うああああっ!」

技を出すヒマを与えずに点をもぎ取る。っt

「く・・・認めるしかねぇのか?」

(こいつら強ぇ・・・!)

バーンは奥歯を噛み締めた。

 

そして、試合終了。

結果はイナズマキャラバン組の勝利だ。

 

プロミネンスはさっさと撤退した




原作(イナイレ)でいうと風丸さん離脱から沖縄の豪炎寺さん復帰までです。

ちなみに、零奈さんは小学1年の5月に管理局入り(嘱託魔導師試験に合格)していたという裏設定があります。

原作(なのは)だと、A'sの前の闇の書事件が起きた時に零奈さんは実働部隊に呼ばれるほどの実力を持っていたけど、任務に失敗。…いろいろひどい目に遭ってました。

リンディさんは間違いなくいい人だと思います(`・ω・)
…無印のときはわりとひどかったけどね。
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