遅くなってしまって申し訳ございませんでしたm(_ _)m
今日中になんとか無印編終了までいきたいとおもいます(`・ω・´)
この話は前話~カオス戦までです。
とある場所。
「情けないな、バーン。
敗北するなど・・・。」
「・・・。」
「まあまあ、ガゼル、それぐらいにしときなよ。」
「しかし、グラン・・・。」
「彼らが強くなってるってことでしょ?
オレ達も気をつけないと。」
「・・・。次は私が行こう。」
(なぜこんな軽いやつが最強チームのキャプテンなんだ・・・!
私達、ダイヤモンドダストの方が強いというのに・・・!)
「凍てつく闇の冷たさを、教えてやろう・・・!」
ガゼルは去って行った。
「クソ・・・っ!」
バーンも去っていく。
(やれやれ・・・。昔はそこまでキリキリしてなかったのに。)
「まあ、しょうがないか。
父さんのために、みんながんばってるもんね。」
(あの子の様子でも見に行くかな・・・。)
グランもさっていった。
「あ、グラン。」
「やぁ。元気にしてたかい?」
「うんっ!ルーは元気だよ!」
見た目は13,4歳といったところの、
銀髪を赤いリボンでツインテールにしていて、
紫の瞳を持つ少女。
一人称は名前の一部だろうか?
「そう。それは良かった。」
(この子は、体が本物で、心が偽物。)
「グランー。ルーはルーだよ!“薙風 零奈”なんかじゃないからね?! 」
「はいはい、ごめんねルシフェル。」
そう。彼女、ルシフェルは、
円堂 零奈の前世、“薙風 零奈”を“生き返らせた”人形だ。
かつての“零奈”の体をもつ、
人工生命体だ。
「ま、キミは“薙風 零奈”でいることに意味があるからね。」
「うぅ・・・。不本意だけど・・・。そうだ・・・ですね。」
渋々“零奈”のように丁寧語を使うルシフェル。
「はぁあ・・・。“シオン”の様子みてきます。」
ルシフェルはげんなりして去っていった。
イナズマキャラバンは東京に戻ってきた。
理由は、
「ダイヤモンドダスト・・・!」
「お前たちに凍てつく闇の冷たさを教えてやろう!」
ダイヤモンドダストが襲来したからだ。
守が究極技の一つ、“正義の鉄拳”を使えるようになったが・・・。
「・・・完成した感じじゃないんですよねぇ。」
「だねぇ・・・。」
「大丈夫だ!究極技は進化し続けるんだ!」
「でも、このままだとジリ貧だぞ・・・。」
「ボールも奪えないし・・・。」
「連携技もクソもないですね・・・。」
頭を悩ませるイナズマキャラバン一同。
「お困りのようだね。」
後光を伴って舞い降りてきたのは、
「「アフロディ?!」」
かつての敵、アフロディだった。
「僕は君たちの力になりたくて来たんだ。」
「・・・。チンクエディア、クイックセットアップ。」
「?!」
零奈はチンクエディアをデバイスフォームでセットアップする。
「バインド。」
バインドでアフロディを拘束する。
「ちょ、零奈ちゃぁぁああああん?!」
「ぶち抜け迅雷。」
『Plasma breaker.』
かなりえげつない威力のブレイカーがアフロディに直撃する。
「まぁ、これで私を犯したことはチャラにしてあげます。」
「スミマセンデシタ。」
((身も蓋もねぇえええええっ!!))
アフロディは後半からの参戦となった。
後半、アフロディが加わったことで、
互角の戦いとなる。
「見せてあげるよ。僕の本当の強さ!
“ゴッドノウズ”!」
「うあああっ!」
これで2点目だ。
そして、試合終了。
結果は同点。
「く、覚えてろ・・・!」
ダイヤモンドダストはテンプレの捨て台詞をはいて撤退した。
その後だった。
「円堂くん。
あなた、キーパーをやめなさい。」
「「・・・はい?」」
瞳子監督の衝撃的な指示があったのは。
(確かに守くんがゴールから離れないと出せない技はたくさんある。
・・・そっか、そういうこと!)
「オレは監督に賛成だ。」
「鬼道?!」
「私もかな?」
「或まで・・・。」
「・・・強くなるためだもんな。しかたないよ。」
守は納得したようだ。
「本人がいいならいいけど・・・。」
「・・・円堂くん。あなたにはリベロをしてもらうわ。」
「リベロ?」
聞いたことのない言葉に首をかしげる守。
「リベロとは、攻守両方を自由に動き回るポジションのことです。」
目金(ちゃんと最初からいた)が解説。
「あ、それなら。」
「円堂が連携技で抜けてもゴールは開かない!」
全員納得する。
「でも誰がキーパーを・・・?」
「決まってるわ。
立向井くん。」
「は、はい!」
「これからはあなたがキーパーよ。」
「・・・え、
ええええええええっ?!」
立向井の叫びが響き渡った。
「うぅ・・・。オレなんかがキーパーで大丈夫なんでしょうか・・・。 」
「大丈夫だよ!お前ならできる!」
「でも・・・。
円堂さんみたく究極技も使えないし・・・。」
「なら、使えるようになればいいじゃないですか。」
「「え?」」
きょとんとするGK二人組。
零奈は裏特訓ノートを取り出す。
「“ムゲン・ザ・ハンド”。これは兄さんにはできない技です。」
「ちょ、やってみないとわかんないだろ?!」
ショックを受ける守。
「器用な人じゃないと無理です。」
「・・・。」
黙り込む守。
「え、でも・・・。」
「大丈夫です。いい特訓がありますから★」
((いやな予感がする・・・。))
周りはそう思った。
「シューターセット。」
「ほえ?!」
零奈のまわりには4つのシューターがうかぶ。
「おーい、零奈さーん?」
「黒こげになりたくなかったら手でも顕現させて受け止めてくださいね★」
「うわああああああああああ!」
立向井の悲鳴が響き渡った。
とある場所。
「ふん、ざまぁねぇな。ガゼル。」
バーンがガゼルを鼻で笑う。
「貴様よりはマシだ。負け犬が。」
「なっ・・・!
・・・まぁいい。今回はスルーしてやんよ。
一つ提案がある。」
「・・・いってみろ。」
「一緒にグランを引きずり落としてやろうぜ?」
「・・・興味深い。
いいだろう。その話、乗ってやる。」
「じゃぁ、決まりだな。各自メンバーを厳選して混成チームを作る。
チーム名は“カオス”だ。」
その様子を影から見ていた影が一つ。
「楽しそう?でも、このままだとグランがやばいのかー。」
ルシフェルだった。
「うーん・・・。
ちょっとだけ見物しよう♪」
(期待してるよ、もう一人のルー。)
「ふふっ♪」
無邪気な笑みを浮かべるルシフェルであった。
「「・・・。」」
「我らはカオス。」
「エイリア学園最強チームだ!」
漫画なら“どーん”とか“ばばーん”とかいう効果音と集中線が付きそうな
感じに現れたカオス。
「なんだって?!」
「いや、確かに強そうだけどさぁ・・・。」
或は零奈の方に視線を流す。
「はい。
見るからに雰囲気悪いですよね。」
「「・・・。」」
かわいそうなものを見る目でカオスを見つめるイナズマキャラバン一同。
「う、うるさい!関係ないだろう?!」
「オレ達は最強チームだからいいんだよ!」
反論するガゼルとバーン。
なんやかんやでキックオフ。
(どうみてもチームワーク最悪なのに・・・。)
(こいつら、強い!)
「いくぞガゼル!」
「ああ。」
二人同時にシュート態勢に入る。
「「“ファイアブリザード”!」」
炎と吹雪をまとったシュートが立向井を襲う。
「“ムゲン・ザ・ハンド”ぉ!」
習得して、やっと使いこなせるようになった技で対応する。
しかし、
「う、ああっ!」
後少しのところで吹っ飛ばされてしまう。
「惜しい!」
「はっ、弱ぇな!キーパー変えたの失敗じゃねーのか?」
バーンが嘲笑う。
「うう・・・。」
「気にするな立向井!」
守が声をかける。
「究極技は進化し続けるるんだ!
大事なのは“勝ちたいっていう気持ちだ!」
「・・・はい!」
立向井は構えなおした。
試合再開。
「零奈!」
「はい!」
「“フローズンスティール”!」
「きゃああっ!」
ボールを奪われてしまう零奈。
「ガゼル!」
(・・・?)
鬼道は違和感を感じた。
「もう一度食らえ!」
「「“ファイアブリザード”!」」
また放たれる連携技。
「止めて見せる!
“ムゲン・ザ・ハンド”ぉ!」
「「「おおおおおおおおっ!」」」
(負けない、負けられない!)
「止まれええええええ!」
“ムゲン・ザ・ハンド”の手が二本増える。
「何ぃ?!」
“ファイアブリザード”を止めることに成功した。
「やった!」
「いいぞ!立向井!」
「はいっ!」
「みんなも立向井くんに続きますよ!」
「「おうっ!」」
(わー。やっぱ見事にバラバラー。)
物陰からルシフェルが見物していた。
(かなり見苦しいよ・・・。)
ため息をつくルシフェル。
「もう止めさせちゃお。」
(あぁ、僕はなにもできないまま終わるのか・・・?)
ベンチで試合を見守る士郎。
『何度でも立ち上がること。これってすごく大事なことだと思うんだ。』
(そうだねアフロディくん。でも僕は・・・。)
『どんな自分も受け入れなきゃ。
前を見るのはそれからさ。』
(僕は・・・。
もうなにも失いたくないんだ・・・。)
まだ彼は、迷いを捨てられない。
「はい、そこまでだよ、ガゼル、バーン。」
「「グラン!」」
グランが現れる。
「勝手なことしてもらっちゃ困るよ。」
にこりと笑うグラン。
彼の緑の瞳は限りなく冷たい。
「だまれ!貴様はしょせんあのお方の人形・・・」
「それ以上言わせないよ?」
ルシフェルも現れた。
「な、お前かよ!」
「ちょっと、頭冷やそうね?」
ガゼルとバーンはバインドで拘束される。
「撃ち抜け迅雷。」
「その魔法って!」
「プラズマブレイカー。」
デバイスを構えずに紫色の砲撃を撃ち出すルシフェル。
光が止んだ時には、ガゼルとバーンはボロボロになって倒れていた。
「私と同じ魔法・・・?」
驚愕に目を見開く零奈。
「魔法だけじゃないよ?ルーはかつてのキミだから。」
「ルシフェル?!まだ君の正体は・・・!」
「もういいでしょ?早く決着つけた方がいいだろうし。
あの人もそれを望んでるよ。」
「・・・。」
(髪の色こそ違うけど、あの髪の質感は・・・。
それに声。今も昔と大して変わってませんし・・・。
むしろ、全く同じですね。
まさか・・・。
いや、でも、転生よりはずっと現実的。)
「あ、気づいた?そうだよ、ルーは・・・」
(まさか本当に?!)
「いや・・・言わないで・・・!」
冷静な思考とは逆に、弱々しい声が零奈の口からもれる。
「かつてのキミ、“薙風 零奈”の体を持つ
人工生命体だよ。」
にこっと無邪気な笑みを浮かべるルシフェル。
「ぁ、ああ・・・。」
崩れ落ちる零奈。
「はぁ、君って子は・・・。
まぁ、早期決着はオレも賛成。
円堂くん、それに、
・・・瞳子姉さん。」
「「?!」」
「・・・。」
驚愕するイナズマキャラバン一同。
沈黙する瞳子監督。
「富士山麓で待ってるから。
決着を、付けようか?」
グランとルシフェルは去っていった。
混沌を残して。
「どういうことなんですか監督!」
「零奈も・・・!」
瞳子監督と零奈は質問攻めにあう。
「もしかして監督も宇宙人・・・?」
鋭い視線が瞳子監督に突き刺さる。
「・・・わかったわ。全て、話します。」
瞳子監督は話し始めた。
エイリア学園は元々孤児院、“お日さま園”の子ども達で暮らす
普通の子供たちの集まりだったこと。
彼女の父、吉良 星二郎は息子、ヒロトを、瞳子監督の兄を、国の要人の息子が関わっていた事件で亡くして、世界に復讐することを考え始めたこと。
そこに5年前、エイリア石が富士山麓に降ってきたこと。
「・・・敵の家族についてこようなんて思わないわよね・・・。
今までついてきてくれてありがとう。
ここからは私だけでいく。」
瞳子は立ち去ろうとする。
「・・・オレ、監督についていきます!」
「そうだよな。今更、置いてけぼりはねえよな。」
「オレも!」
「私も!」
次々に賛同するイナズマキャラバン一同。
「みんな・・・。
・・・なら、私は監督として、みんなを引っ張り続けます。」
瞳子監督はキリッと表情を引き締める。
「・・・で、零奈は一体何者なんだ?」
再び零奈に視線が集まる。
「・・・。あの名前が出てきてしまった以上、話さなくてはいけませんね。」
なんとか平常心を取り戻した零奈。
「・・・大丈夫?」
「はい。私は、もう迷いません。
・・・今から言うことは真実です。
・・・私と或は、転生者です。」
零奈はかつての自分の短い人生について話す。
人工生命体として生まれたこと。
生きるために人を殺したこと。
夢を叶えるために、共に育った親友を殺したこと。
ロストロギア、“闇の書”に惨殺されたこと。
或も話す。
優秀な魔導士のクローンとして生み出されたこと。
逃げ出して、助けられたこと。
訓練施設で零奈たちと友達になったこと。
恩人と同じ場所に立とうとして、失敗して、殺されてしまったこと。
「「・・・。」」
重い事実に沈黙する一同。
「だから、私たちは本来ここにいないはずの、いちゃいけない存在なんです。」
「本当は、零奈ちゃんは守くんの、私はしろ兄の妹じゃない。
ただの亡霊なんだ。」
二人は淡々と語る。
でも、二人の兄たちは気付いた。
自分の妹が、とても辛いことに。
「いていいんだよ零奈!
お前は正真正銘、円堂 零奈!オレの妹だ!」
「兄さん・・・。」
「そうだよ。或はちゃんと僕の・・・。
僕とアツヤの妹だ。
或は僕を悲しませたいの?」
「ち、違うよしろ兄・・・。」
「「オレ(僕)を兄と呼んでくれるだけで十分だ(よ)。」」
「兄さん!ごめんなさい!」
「ふええええ・・・しろ兄ぃ~。」
零奈と或はそれぞれの兄に抱きつく。
「よし!まずはエイリア学園を止めるために勝ちにいくぞ!」
「「おうっ!」」
混沌の先に待っていたのは、
さらにかたく結ばれた絆だった。
実はPixiv版とハーメルン版だと改行や文章が微妙に違います。
一応投稿する前に全部見直してます。
…そしてたまに誤字を見つけると2年前の自分に軽く絶望します。
そして、今回登場した新オリキャラ、ルシフェルちゃん。
“偽物”をテーマとするこの章(或編)の重要人物です。
ルシフェル(10年後)「…あー、うん。このころはめちゃくちゃだったとルーでも思うよ。」
というわけで設定↓
ルシフェル (肉体)年齢:12歳 性別:女
一人称:ルー(名前の一文字目からとった)
容姿:銀髪ツインテ、紫目、スタイルは人並み
プロジェクトFの技術を使って前世の零奈の遺体の一部から生み出されたクローン。零奈の前世の記憶を刷り込まれたが、ルシフェル自身は“別人の記憶”として認識している。しかし、彼女は零奈を“壊す”ために生み出されたため、あくまでも“薙風 零奈の偽物”としてしか認められていない。“自分”を認めて欲しくて髪を銀色に染めてみたり、独特な一人称にしてみたり、様々な反抗を試みている。存在理由のため、クールぶっているが、実際は陽気な性格。