ようやく、最終話です!
Pixiv連載の時より期間は短かったけど、誤字脱字改行を直していたらかなり大変でした(;_;)
冒頭はがっつり原作キャラ×オリキャラシーンなので「そんなんいらへんわ!」っていう人は読み飛ばしてもらって結構です。
FFIの決勝戦は、例の10人+αが街の設備自体に被害を出していなかったため、無事、そのまま行われることとなった。
事件直後、
「そういえば、話ってなんだったの?」
虎丸と藍は二人きりで海辺にいた。
空の星が綺麗だ。
波と砂浜が月の青白い光を受けて、きらきら輝く。
「あ、それは・・・その・・・。」
びくっとしてうつむき、もじもじし始める藍。
恐らく、顔は真っ赤だ。
なんせ、耳まで真っ赤になっている。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・すきです。」
藍はなんとかつぶやいた。
「・・・・・・え・・・?」
虎丸はかろうじて聞き取れた言葉の意味が理解できなかった。
「だから・・・その・・・っ。
・・・好きですっ!虎丸くんのことがっ!
恋愛とかよくわかんないけど・・・っ。
とにかく好きなの!」
次ははっきりした声で言う。
僅かに前髪から覗く金の瞳は潤んでいて、不安げに揺れている。
顔はものすごく赤い。
「・・・・・・っ。」
なんとか言葉の意味を飲み込んだ虎丸。
ぼふんという音が聞こえそうなぐらい一気に顔が赤くなる。
「・・・・・・オレも、藍さ・・・藍のこと、気になってしょうがないんだ。
初めてあったとき、綺麗な子だなって・・・。
それから藍を見る度にふわふわしたというか・・・緊張したというか・・・とにかく不思議な気持ちだったんだ。
・・・でも、今わかった。これが“好き”っていう気持ちなんだって。」
虎丸は藍をぎこちない手つきで抱きしめる。
「好きだよ、藍。」
「・・・・・・あうぅ・・・。なんか、はずかしい・・・。」
ぎゅっと虎丸にしがみつく藍。
月は静かに2人を照らす。
FFI決勝戦。
相手はMr.アラヤこと円堂 大介が率いるダークホース、
コトアール代表“リトルギガント”。
「・・・で、なんでアイツこっちに戻ってきてんの?」
不動は夏未のほうを向いて言った。
「おじいさまから卒業を言い渡されたそうです・・・。」
零奈は遠い目をして言った。
「そういえば、なんで零奈チャンまで“零央”クンに戻ってるワケ?」
「・・・監督の指示です・・・。」
遠い目が死んだ魚の目に進化した!
「よーし!みんな、勝つぞ!」
「「おうっ!」」
キックオフ。
「零奈!」
「今は零央ですっ!」
先攻はイナズマジャパン。
「“プラズマブレイカー・V2”ぅっ!」
さらに速さと鋭さを増した“プラズマブレイカー”がロココを襲う。
「“ゴットハンドX”!」
赤い“ゴットハンド”が難なく止める。
「へぇ?なかなかの速さだね。
でも、本当の“ゴットハンド”にはかなわない!
反撃だ!」
今度はリトルギガントの攻撃だ。
「“ダブル・ジョー”!」
「“ゴッドキャ”・・・うああ!」
“ゴッドキャッチ”はまだ未完成だった。
先制点を奪われてしまう。
「点を取り返していくよ!“流星ブレード・V2!」
「“ゴットハンドX”!」
「“ドラゴンスレイヤー・V3”!」
「“ゴッドハンドX”っ!」
「“ダブルジョー”!」
「“ゴッドキャッチ”・・・うああ!」
発動したが、少し遅かった。
2点目を決められる。
「これほどとは・・・。」
夏未は考え込む。
リトルギガントはまだ全力を出してない。
「あちらは個人技に優れてる・・・。つまり、1人1人が強力な“点”。
でも、こちらはその逆・・・。
全員で協力して強くなる“円”。鉄の結束が武器。」
「そーだね夏未ちゃん。」
肯定する声が聞こえた。
ここにいるはずのない人物の声が。
「或さん?!あなた、入院してるはずじゃ・・・。」
「最後なんだからせっかくだし出来るだけ近くで見届けたいんだ。
病院の先生には許可をもらってるからだいじょーぶ!」
ぐっと親指を立てようとしたようだが、ギプスがぐるぐる巻きで、指が動かせないので片腕を上げる或。
「・・・むちゃはしないでくさだいね、或さん。」
春奈が不安そうに念を押す。
「わかってるよ春奈ちゃん。
みんなー!まだいけるよー!」
或は声援を送った。
「“ダブルジョー”!」
「みんなの気持ち、応えてみせる!
うおおおおお!“ゴッドキャッチ”!」
ようやく止めることが出来た守。
「みんな、頼んだ!」
「「おうっ!」」
「もっと高く・・・!“天空・・・落とし”!」
「“ゴッドハンドX”!
・・・?!」
“ゴッドハンドX”にひびが入り、
「うああっ!」
ヒロトは逆転劇の幕を切った。
「よし!」
「オレ達も続くぞ!」
勢い付くイナズマジャパン。
「これが、エンドウ マモルとイナズマジャパンか・・・!」
ようやく楽しくなってきた、という顔をするロココ。
「ロココ!上がれ!」
大介が叫ぶ。
「「?!」」
「はい!」
ロココはゴールを離れ、自分でドリブルをして攻め上がって来た。
「止めます!“セイレー”」
「おっと!」
「うそ?!」
藍が技を出す前に突破するロココ。
「これが僕の切り札!“Xブラスト”!」
赤いエネルギーをまとった壮絶なシュートが守を襲う。
「“ゴッドキャッチ”・・・わああああっ!」
あっさり“ゴッドキャッチ”を突破されて3点目を許してしまう。
「・・・ここは、もっと・・・」
うつむき、ぶつぶつ言い始める守。
「ふん、修行が足りんな。」
そんな守を見てあきれる大介。
「あぁ、懐かしいですね。この状態。
・・・兄さんはまだまだ強くなる!」
零奈はニヤリと笑う。
「“Xブラスト”!」
「もっと、強く前にっ!“ゴッドキャッチ・G2”!」
進化した“ゴッドキャッチ”で防ぐ守。
「いくぞ!」
「「「“ビッグバン”!」」」
「うああっ!」
2点目を獲得。
「・・・ここは、前に・・・」
ロココも守と同じようにぶつぶつ言い始める。
「おや、あちらも強くなる感じですか?
・・・それすらも越えて見せますが。」
零奈は独り言を言った。
「藍さん!私たちもやりますよ!」
「・・・アレですね?いつでも行けます!」
転生者コンビはニヤリと笑った。
「さぁ、無数の刃、いかがですか?!」
「「“インフィニットブレイズ”!」」
零奈と藍が同時にボールを蹴る。
ボールはとんでもないスピードで、
水色と藍色の炎の刃を大量に引き連れてゴールへ向かう。
「もっと体の奥から・・・“タマシイ・ザ・ハンド”!」
“ゴッドハンドX”とは比べものにならない強度の赤い光の手が出現する。
「「「うおおおおおおおおっ!」」」
2つの技の威力は拮抗している。
ボールは弾き飛ばされ、高く飛ぶ。
「なんの!問題ない!」
鬼道がボールを確保する。
「「「“ビッグバン”!」」」
「もう一度!“タマシイ・ザ・ハンド”!」
今度はしっかり止めるロココ。
また攻めあがる。
「“Xブラスト・V2”!」
「“ゴッドキャッチ・G3”!」
また進化した“ゴッドキャッチ”でパワーアップした“Xブラスト”を止める守。
「オレも行くぜ!」
守が攻め上がっていく。
「いくぞ、豪炎寺!虎丸!」
「「「“ジェットストリーム”!」」」
「“タマシイ・ザ・ハンド”!
っあああああ!」
ようやく同点に追いつくイナズマジャパン。
ここで前半終了のホイッスル。
ハーフタイム、監督から指示があった。
「サッカーを思いっきり楽しんでこい。」
それは、これまでで一番抽象的で、
一番単純明快な指示だった。
「「はい!」」
後半開始。
後半はそれはもう凄まじい戦いだった。
怒涛の進化ラッシュ、
シュート同士の応酬。
とにかくお互いが、全力全開でサッカーを楽しんでいる。
・・・そして、ホイッスルが鳴り響く。
「ど、どっちが勝ったんだ?」
守は何者かにぽん、と肩を叩かれる。
何者かは、大介だった。
「おめでとう。
お前たちが、世界一だ。」
その言葉を聞いた守は、
「や、
やったああああっ!オレたちが、世界一だああああっ!」
目元に涙を浮かべ、飛び跳ねて喜んだ。
他のメンバーもそれぞれ、お互いに健闘をたたえ合っている。
こうして、FFIは幕を閉じた。
帰国してからは本当に大変だった。
魔導士である13人は管理局に呼び出され“裁判”と言う名のお説教。
小学生以下11人+αは義務教育が終了するまで見逃してくれるらしいが、
零奈と或は魔法についてかなり多くの人々にばらしてしまっているため、そうはいかなかった。
「進学、したかったです・・・。」
「高校生、ちょっとあこがれてたんだけどなー。」
3年生に進級と同時にミッドチルダの士官学校に転校、
その後、少なくとも2年は研修などで地球に帰ってこれない。
「このあとほぼ毎日補習とか・・・。国語とかマジ死にます・・・。」
「どうせ異世界に行くのにねー。」
なお、サッカー部員・・・とくにイナズマキャラバン、イナズマジャパンの両方に参加していた者・・・は出席日数がかなり足りてないので、
補習を受けなければならなかった。
「さみしくなるな・・・。って、零奈。そこは“鑑賞”じゃない“干渉”だ!」
「もう!わかんないですよイチ!
あーもう・・・なんで国語とかあるんでしょう・・・。」
「私なんか3年生になるまでに怪我がなおるきがしないよー。」
或はなんとか右手のギプスが取れ、ものを書けるまでになった。
「あとヒロトくんとお別れもさみしいよぅ・・・。」
「或と基山くんてそんなに仲良しでしたっけ?」
「昨日告白したのー。ヒロトくんも大好きっていってくれたよー?」
「「?!」」
シャープペンシルの芯をぼきっと折ったり、
ノートや教科書が破れる音がした。
「・・・ま、行事はまだ残ってるから楽しんでいこうぜ!」
守が盛り上げようとする。
「・・・守くん、また同じ問題間違えてるよ・・・?」
FFI終了の次の週から雷門に通い始めて、前の学校より進んだ内容に四苦八苦しているものの、わりと余裕な冬花が言った。
「理数系いやだああああああっ!」
叫ぶ守。
「だまれ円堂!集中できないだろ?!」
半田も叫ぶ。
「「全教科平均の奴は黙ってろ!」」
円堂兄妹は同時に言った。
「ひでぇ!おれだって好きで平均取ってるわけじゃねーよ!」
コンプレックスをつかれて半泣き状態になる半田。
補習はまだまだ続くようだ。
文化祭に体育大会、波乱万丈のバレンタインデー。(のちにリアル血のバレンタインデーと言われた。)
そして、楽しい日々は瞬く間に過ぎていった。
「大怪我したり、病気にならないように!」
「あと、たまには連絡くれよ?」
「わかってるよしろ兄!」
「なるべく時間は探しますね。」
零奈と或がミッドチルダに旅立つ日がやってきた。
「何より、忘れないでくれよ?オレたち・・・オレのこと。」
「大丈夫です。
もう、忘れませんから。」
零奈と一郎太は見つめ合い、キスをした。
そりゃもう思いっきり。
「或、オレたちも、する?」
「んー・・・。うんっ!」
或とヒロトもキスをする。一瞬だけのキス。
「「・・・。」」
途方に暮れる兄二人プラス円堂夫妻。
「じゃあ、」
「行ってきまーす!」
「「行ってらっしゃい。」」
零奈と或は、緑色のミッド式の魔法陣の光に包まれ、
行ってしまった。
「・・・さて、日常に戻ろうか。」
円堂の父がそう言うと、みんな解散した。
日常は静かにまた、動き出す。
それから1週間後。
入れ替わるように藍と虎丸が雷門に入学し、サッカー部に入部した。
朝から夕方までいちゃついている。
(いらっとするものではなく、周りがほのぼのする感じに。)
その年のFFも雷門が優勝。
さらに注目を集めた。
一方、瑠生は、新雲学園の陸上部に入部し、数々の記録を塗り替えまくっているとか、雷門の宮坂とフラグが立っているとかなんとかという噂を聞く。
ちびっ子たちは、
平和になった日常を謳歌していた。
・・・まぁ、ピンク髪の姉弟がより強くなろうとする主に振り回されていたりするが・・・。
とにかく、普通のちびっ子の日常を楽しんでいた。
こうして、転生者たちの奮闘は幕をおろしたのであった。
それでも、世界は続いていく。
いつだって、希望と絶望を伴って。
とある転生者の奮闘 FIN
零奈(24)「“とある転生者の奮闘”シリーズを読んでくれた読者の皆様。応援ありがとうございました!」
或(24)「Pixivでやってた時より読者さんものすっごく多かったからびっくりしたよー!みんな!ほんとうにありがとう!」
藍(21)「でも、私たちの物語は続くんですよね。」
スオウ(14)「主役はオレたちの世代だけどな!」
☆次回作、“魔法少年ブレイブマサキ”シリーズに続く!☆
読者の皆様、本当にありがとうございましたm(_ _)m