今回は二人の武器の話です
それではどうぞー!
上条達は帰ってきて永琳に取ってきた素材を見せた
「…一つ聞いてもいいかしら」
「?」
「何で竜とか魔狼の素材を取ってくるのよ!?どう考えてもスケールが違うわよ!?」
「あー…」
(まさか「自分達がその力を持っていまーす」なんて言えない…)
「そこは俺がベクトル変換でちょちょいと」
「あぁ、なるほど」
(え、今ので納得しちゃうんだ)
「ンじゃ永琳、開発室借りるぞォ」
「あら、自分で作るの?」
「逆に聞くけどよォ、他に作りたいって言う奴いると思うかァ?この素材で」
「…多分いないわね、わかったわ」
「あァ」
そう言って一方通行は開発室に入っていった
「大丈夫かな?あいつに全部任せちゃって…」
「大丈夫だと思うわよ、一方通行は普段貴方を乱暴に扱っていても今回は命を預ける物を作る訳なのだから」
「そっか、じゃあ俺も信じて待つとしますか」
~2時間後~
「できたぞォ」
「もうできたのか?」
「あァ」
「…普通の武器にしてくれたのか?」
「…」
「おい」
(前言撤回、任せちゃ駄目だった)
「ところで、どうやって武器を作ったの?」
「そこもベクトル変換でちょちょいと…」
(物作りでもチートかよ)
「お前の武器は?」
「これだ」
一方通行は二本の刀を見せてきた
片方の刃は赤黒く染まっていた。もう片方は白い刃で光にかざすと薄く水色に輝いていた
「赤黒い刃の方が妖刀『黒狼』白いのが妖刀『雪音』だ」
「へー、貴方って武器も普通に作れるのね。触ってみてもいい?」
「やめとけ、多分コイツらがオマエを受け付けねェ」
「どういうこと?」
「俺も出来上がった時、持ってみたンだが一瞬だけ手のひらが焼けるように熱くなった。あの時は適正かどうか判断しただけだろォが、今はわからねェからな」
「そう、じゃあ遠慮しとくわね」
「…あのー、お話し中すみませんが私めの武器は?」
「あァ、すっかり忘れてたわ。まだ開発室に置いてあるぞ」
「持ってきてくれればよかったのに」
「あいにくと俺が持てるような物じゃないンだよ」
「また適正がどうのこうのってやつかしら?」
「あァ、そうだな」
「じゃあ見に行ってみましょう」
「こ、これは…」
「凄いわね…」
「自信作だぞォ」
そこにはどう考えても普通の武器とは思えない大剣があった
先端部分は斧のように分厚い刃、背側にある巨大な鋸、柄尻に取り付けられたフック状スパイク、背側の根元近くにある接近戦用スパイク、剣の側面につけられている防護用の装甲、刃の所は俺の炎みたいに青白く輝いている、そして全長3,5mは行ってると思われる程でかい…
といった具合に完全に予想の遥か斜め上に行く物が出来上がっていて唖然としていた
「上条、これ持ってみろ」
「これ総重量何kgなんだよ?」
「測定できなかった」
「何で?」
「俺が持ち上げられないからだ」
「ベクトル変換を使っても…かしら?」
「あァ」
「え、じゃあ無理じゃないか?」
「いいから持ってみろ」
「わ、わかったよ」
俺は恐る恐る剣の柄を握ってみた、すると突然握った所から青い炎が吹き出した
「きゃあ!」
「チッ!」
「くっ!」
数秒間握り続けると青い炎は収まり、普通に触れるようになった
「なんか今の炎、俺の事を試してたような感じがしたな…」
「持てるようになったか?」
「あぁ、普通に持ち上げられるよ」
上条は片手で軽々と振るって見せた
「…やっぱり神珍鉄加えたのが不味かったか?あれスゲェ重かったし」ボソッ
「ちょっと待って、それってここにあった貴重な金属じゃないの?」
「さァ?」
「はぁ…状況が状況だから許すけどこれっきりにしなさいよ?」
「なんか、ごめん…」
「気にしなくていいわ」
「にしてもでかすぎて邪魔だな」
(…俺の素材で作られてるからもしかしたら)
俺は心のなかで『戻れ』と念じたら思った通り、大剣が青い炎に包まれて無くなった。逆に『出てこい』と念じたら出てきた。これは俺の竜の力と同じなんだな
「今のどうやったのかしら?」
「えっと、うーん、なんとなく?」
ばれると面倒なので適当にぼかしておいた
「あと上条、これ竜の鱗で作ったグローブだからつけとけ」
一方通行が持っていたのは黒い指ぬきグローブだった
「サンキュー」
「さて、出来具合を確かめに行くとしますかァ?」
「相手はどうする?」
「その辺りの妖怪でいいだろ、アイツら二人には危険過ぎる」
「随分と優しいのね」クスクス
「うるせェな、そンなに叩き潰して欲しいンですかァ?」
「あら怖い」
「チッ、さっさと行くぞ」
「あぁ」
「行ってらっしゃい」
「来たはいいが全然妖怪がいないな」
「武器の気にあてられて逃げたんだろォな…?」
「どうしたんだ?」
一方通行は無言で後ろの草むらを睨み付けていた。すると突然、一方通行が刀を振るって真後ろ一帯を切り飛ばした
「ちょっ、お前なにしてんだよ!」
「…」
「ほう、わらわの事に気づいていたのか」
「!」
そこには黒と赤の模様が入っている着物を着ている少し大人びた少女がいた。頭には立派な角が生えている
「当たり前だ、あれだけ殺気を向けられたら嫌でも気付く」
「仕方ないではないか、強そうな奴を見つけたら戦いたくなるのは鬼にとっては当然のことなのだ」
「鬼?」
「うむ、わらわは鬼子母神と呼ばれておる。名は『鬼柳千夜』だ」
「俺は上条当麻、こいつは一方通行で俺達は普通の人間だ」
「嘘だな」
千夜はこちらを睨みながらそう言った
「鬼は嘘が嫌いなのだ、その程度の嘘などすぐに『見破れる』のだぞ」
「…どこで気づいた?」
「初めからだ、わらわがお主たちを見つけた時から人間じゃないと思っていた。どんな妖怪なのかまでは知らぬがな」
「そォか、なら教えてやるよ。俺は魔狼、上条は竜だ」
「ほう、通りで強そうな感じがしたわけだ」
「驚かないのか?」
「いや、内心驚いてるぞ。まさかあの有名な魔狼と竜なのだからな」
「そんなに有名なのか?」
「妖怪達の間ではな、所で話を戻すが」
「ン?」
「わらわと戦ってくれ」
「あぁ、丁度相手がいなくて困ってたんだ、よろs「断る」
「なぜじゃ?」
「オマエと戦ったらヤベェ感じがするンだよ、そもそもオマエ一人じゃねェか。こっちは二人だぞ」
「ならもう一人呼ぶまでだ、おーい美華、美華ー!」
「はい」
空から舞い降りてきたのは黒い翼を生やした少女だった
「初めまして、私は烏天狗の天道美華と申します。周りの妖怪からは『天魔』と呼ばれています」
「話は聞いていただろう?上条の相手はわらわがするからお主は一方通行の相手を頼む」
「えぇ!?嫌ですよ!魔狼なんて相手にしたら私死んじゃいますって!」
「心配するな、お主は強いからの」グッ!
勢いよくサムズアップして美華の方を見た
「何か余り危険じゃないような気がするんだけど」
「ならオマエは鬼柳の相手してろ、おれは天道の相手をする。鬼の相手なンて死ンでもゴメンだからなァ」
(俺が知るかぎりじゃ日本で最強の妖怪だしなァ)
「わかった、じゃあそっちは頼むわ」
「え?いつの間にやる雰囲気に?」
「ほれ構えろ、真面目にやらんと怪我するぞ?」
「ひーん!」ナミダメ
「ちなみに、後1週間ぐらい付き合ってもらうが構わねェか?」
「わらわは構わんぞ~」
「わ、私は遠r「さァて始めますかァ?」話を聞いて下さい!」
「行くぞ!千夜!」
「うむ、全力でかかってくるのだ!」
「え、えーい!」
掛け声と共に強烈な突風が一方通行を襲うが、背中に竜巻を発生させてそれを回避する
「チッ、腑抜けた掛け声のくせして随分と派手な技じゃねェか」
後ろを見てみると突風に煽られた森の木が吹き飛んでいた
「中々面白いじゃねェか、行くぞオラァ!」
「来ないで下さいー!」
「ぎゃぁぁぁ!?」
「どこに行くのだ!まだまだ勝負はこれからだぞ!」
「そんなこと言ったって…」
開始直後に殴りかかってきたからそれを回避して空振りした拳が地面に当たったら大地が割れるってどんだけの馬鹿力だよ!?
「ほれ、お主の力、見せてみろ!」
「う、うぉぉぉぉぉ!!」
俺は思い切り剣を振るったがそこにはもう千夜はいなかった
そこまで考えたところで後頭部に衝撃を感じた
「まだまだだの」
「不幸だ…」
決戦の日まで後1週間…
今回はここまでです
次回は一気に決戦当日編です
それではまた次回!