今回は上条さんの戦闘シーンが多いです
それではどうぞー!
「ムカついたかよクソ野郎、オマエの負けだ」
最後に一方通行はそう吐き捨ててフィールドを出ていった
(こりゃ、自己修復が終わるまで時間かかるなァ…)
「一方通行!」
「上条か」
「お前、大丈夫か!?大分ひどくやられてたけど…」
「内臓が少し傷付いただけだ、ほっとけば治る」
「で、でもよ」
「忘れたのかァ?俺達はもう人間という道からから一歩踏み外してるンだぞ」
「…そっか、もう俺達は普通の人間じゃないんだもんな」
少し、沈黙が流れると先に上条が口を開いた
「いつまであいつらに嘘をつかなくちゃいけないのかな…」
上条の頭に浮かぶのは永琳や依姫、豊姫の笑顔
「それはわからねェ、だがいつか必ずバレる時が来る。その時アイツらがどンな反応をしようとも俺達はアイツらの味方だ。そうだろォ?」
「そうだな、悪い、変なこと言って」
「気にすンな、次はオマエの試合だ。派手に散ってこい」
「その言い方だと俺が負けるような感じになるんですけど…」
「じゃあ逝ってこい、負けたら殺す」
「もっと酷くなった!?」
『一方通行が勝利したので次の試合を始めます!スサノオ様対上条当麻の戦いです!』
「よぉ、さっきぶりだな上条」
手にしている剣を弄りながら声をかけた
「…生きて帰れるかな、帰れたとしても負けたら殺される」シクシク
「何泣いてんだよ…」
「なんでもない…」グスッ
「とにかく、さっさと始めようぜ!早く戦いたくてウズウズしてんだ!」
「あぁ、やるからには絶対に勝たせてもらうからな」
(できることなら奥の手は使いたくないな…)
『準備は終わりましたか?それでは…始め!』
「おらぁ!」
開始直後にスサノオが一瞬で距離を詰めて上条に斬りかかってきたが、ギリギリの所で上条は回避する
「へぇ、今のに反応出来るのか、流石だな」
「そりゃどーも、依姫との修行で不意討ちは既に克服済みだよ」
「ならこれはどうだ?」
スサノオの周りに黄金の波紋が広がりそこから様々な武器が顔を出した
「これを回避しきれたら大したもんだぞ!」
一斉に上条に向かって無数の武器が飛んでいく
「なら、押し通るまでだ!」
その武器の嵐のなかに上条は臆せず突っ込んでいくが、掠りはしても一つも直撃しない
「すげぇな…あの子達の師匠の名は伊達じゃねぇってことか、ならこれでどうだ!」
上条の目の前に巨大な剣が現れ一直線に向かってくる
(その攻撃を待っていたんだよ!)
「うぉぉぉぉ!」
その剣を『右手』で殴ると跡形もなく消え去った
「なっ!?」
「おらぁ!」
「ぐはぁ!」
(よし、まずは一撃!)
「何だ、今のは…お前の能力か?」
「あぁ、俺は『ありとあらゆる異能の力を打ち消す能力』をもっている」
スサノオは立ち上がって体についた土を払いながら
「そうか、ならこれでどうだ!」
スサノオは細い剣を二本造り出して一本を地面に突き刺した後、上条に全力で投擲した
(能力で造られたなら右手で打ち消す!)
上条は右手を構えたが、その剣は打ち消されることはなかった
「ぐ、ぁぁぁぁ!!」
剣は軌道が逸れて上条の右肩を貫いた。大量の血が右肩から流れ落ちる
「なんで、軌道が逸れたんだ…?」
「簡単なことだ、俺は鉄製の剣を造り出してもう一本は電気を操ることが出来る武器を造り出し、その力を使って剣を操ったまでだ」
「そんなの、ありかよ…」
「さぁ、どうする?右手はろくに動かないだろう」
「…諦める訳には、いかないんだよ!」
「ならその覚悟を俺に見せてみろ!」
スサノオは再び上条に向かって斬りかかってきた
「くっ!」
上条は肩の痛みに耐えながらとっさに『左手』で剣を受け止め、右手で渾身の一撃をスサノオの顔面に叩き込んだ
(な、何で受け止められたんだ?)
上条はそこでふと一方通行の言葉を思い出す
『あと上条、これ竜の鱗で作ったグローブだからつけとけ』
(まさか、このグローブがここで役に立つとは…)
「っ今の一撃は、かなり効いたぜ…能力で造った剣でもないのに受け止められるとはな。そのグローブに秘密があるのか?」
(無駄に勘がいい…)
「その手はもう食わないぜ、俺が勝った後にその秘密を聞かせてもらうとするか!」
「簡単に負けてたまるかぁぁ!」
スサノオは剣を振るってきたが上条は青い炎の中から大剣を取り出して受け止める
「へぇ、いい反応速度だな」
「っ!うぉぉぉぉぉ!」
上条は大剣を振るってスサノオと距離を離し、背側にある鋸状の刃で地面を抉り、岩を飛ばした
「へっ、そんなもの効かねぇぜ!」
だがスサノオは軽々とその岩を真っ二つにする
「くそっ!」
上条の一撃は大地を割り、大気を唸らしてスサノオを襲うがスサノオはそれら全てを回避し、受け流す
「まだまだぁ!」
反撃を開始したのはいいが上条は右肩を負傷しているのだ。徐々にスサノオに押し負けていく
「ハァハァ…」
上条は既に虫の息だった。右肩から流れ出た血は少なくなく、もう意識は朦朧としていた
「なぁ、もうやめにしないか?俺としてはお前のことが嫌いじゃないんでね。そんな姿をあまりみたくないんだよ」
「諦め…られるか…」
上条はおぼつかない足取りで立ち上がる
「わからねぇな、なぜそこまで他人に命を掛けることが出来る?普通ならここまでやるやつはいないぞ?」
「…逆に聞くけど、お前には命を掛けてでも守りたい物はないのかよ?」
「なに?」
「だからお前にはわからないんだよ、自分よりも大切な誰かを守りたいっていう気持ちが」
「基本的に自分が一番って考えてる奴がほとんどだろ、この世界は。それともなにか?あの子達を守ったら何か報酬が出るのか?」
「確かにその通りだ、さっき一方通行と戦ってた指揮官もそういう奴だと思う。この総本部の重役の奴等もそう思ってる奴がほとんどだ。だけど俺は違う!俺は自分の意思でここに立っている!依姫や豊姫、永琳だって俺にとってはかけがえの無い大切な人だ!絶対に守ってみせると約束した!それが俺の覚悟だ、スサノオ!!」
上条は大剣をスサノオに向けて言い放つ
「俺の大切な人を傷付けるってんなら、まずはそのふざけた幻想をぶち殺す!!」
「なら殺してみせろ!その幻想とやらを!!」
上条とスサノオは再び剣でつばぜり合いになる。両者共に一歩も引かなかったが
「お、らぁ!」
「ぐふっ!?」
上条が左手でスサノオの鳩尾に一撃入れたことによってスサノオの体制が崩れる
(今しか、チャンスは無い!)
上条は大剣をスサノオに突き出すがギリギリの所でスサノオが後ろに飛んだ。なので上条の一撃は空を突いた
(嘘、だろ?ここで勝たなきゃあいつらが…くそ…後、少しなのに…『届け』…)
上条は全力で叫ぶ
「届けぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
「ぐぉぉぉぉぁぁぁぁ!?」
奇跡的に届いたのかと上条は思ったが違った、そこには更に巨大化した上条の大剣があった
スサノオはその剣に貫かれた状態で剣を落とした
「ま、さかお前、の剣に…神珍鉄が、打ち込まれていた…とはな。一本、とられた…な…」
そう言ってスサノオは場外に飛ばされた
『そこまでー!勝者は見事スサノオ様を倒した上条当麻です!!』
(なんとか、勝つ事ができたか…)
観客席を見渡すと永琳達を見つけた。三人とも涙を流しながら笑っていた
(約束通り、勝って生きて帰るよ)
すると他の観客席に座っていた人達が
「黒き英雄と白き英雄だ!」
「あのスサノオ様を倒したんだ、新しい英雄の誕生だ!」
と騒ぎ立て始めた
「あんまり英雄視されるのは好きじゃないんだよな…俺は俺のやるべきことをやっただけだから」
「そう言わずに受け入れてやってくれ」
いつの間にか後ろにはツクヨミがいた
「これで俺達はアイツらの側にいてもいいンだよなァ?」
こっちにもいつの間にか隣に一方通行がいた
「もちろん約束は守る、君達があの子達の家庭教師を続けることを正式に認めよう」
こうして俺達は晴れて依姫と豊姫の家庭教師になることを正式に認められたのだった
あの後、他の重役の奴等は何とかして俺達を引きずり下ろそうとしていたらしいがツクヨミに制裁されて収まったらしい。それと永琳に詳しく神珍鉄について聞いてみると所有者の想いに応じて姿形を変えるという特殊な金属らしい、ただその代償として打ち込んだ物の重量がかなり上がるらしく、今まで使いこなせた人はおろか、神すらもいなかったらしい。それだけのことを「忘れてたわ」で済まされたからちょっと悲しくなった。早く教えてくれればもっと楽に戦えたのに…
そんな俺達が何をしてるかというと
「バカ!二人ともあんなに無茶して!」
「そうですよ!私達がどれだけ心配したかわかってるんですか!?師匠!」
「先生が血を吐いたとき、私は心臓が止まる思いだったんですよ…!」
「いや、だって、なぁ?」セイザ
「あァするしか方法が無かったしィ…」セイザ
説教を受けていた
どうも三人には俺達の戦い方が気に入らなかったらしい。二度とあんな無茶するなと釘を刺されているところなのだが本当に『人間の状態』なら無茶しなかったら勝てない相手だったのだ。俺が言った『奥の手』とは竜化してスサノオを倒すというものだった。これは本当の最終手段だったので使わずに済んでよかったと思う。あれを使っていたら三人が離れていってしまうのではないかと不安になったからだ
「無茶しなかったら勝てない相手だったんですけど…」
「口答え禁止!」
「んな理不尽な!」
たけど、何とか勝つことができたし、これからも何とかなるだろう
「さてお仕置きは何がいいかしらね」
「え?いつの間にそんな話になっているのでせうか?」
「実験体?それとも薬付けがいいかしら?」
「やばい!一方通行、助け…いねぇし!」
「一人逃がしましたけど予定通り始めましょうか師匠」
「先生は見逃してあげましょう、それほど深い傷でも無かったですし」
「ふ、不幸だ…」
(御愁傷様ァ…)
スサノオ戦終了です
次回はその後の日常編を予定しています
それではまた次回!