とある英雄達と幻想郷   作:accelerate

15 / 58
どうも、うp主です!
今回は月に行くときのお話です
それではどうぞー!


英雄達の別れ

更にあれから数年がたった

え?時間が飛びすぎだって?そこは気にしないでもらいたいですな。

 

年数がたったことにより、永琳は大人な女性って感じになったし、豊姫も今じゃ町一番の指揮官になった。依姫も軍隊のトップに立つ程に強くなった(もう俺じゃ勝てないかもな~…)

ちなみに俺達は妖怪の力のせいか、全然老けてない。

 

そんな時、永琳が俺達に声をかけてきた

『月面移住計画』だ

なんでも、妖怪がたくさんいる地球には穢れというものがあり、それが原因で不老不死ではなくなってしまうらしい。なので穢れのない月に移住しようという話だ。月はツクヨミが納めているらしいから問題はないと思う

 

俺達も三人に「一緒に行こう!」って言われたから行くことにしたけど…

 

(俺達が本当に月に行ってもいいのか?)

 

俺はもう乗り込みが開始されてるロケットを見ながらそう思った

 

なぜなら俺達は体の内に妖怪の力を秘めている。今は人間に化けることで霊力しか出ていないが、変化すればたちまち妖力が溢れで出る。そうなったら月が穢れる事になるし俺達を庇っていたということであの三人が何をされるかわかったもんじゃない。

そんなことを考えていたら永琳が声をかけてきた

 

「どうしたの?貴方がそんな思い詰めた顔をするなんて珍しいわね」

 

「上条さんだって考え事ぐらいするんですよー」

 

「貴方がそんな顔してると不吉なことが起こるからやめて」

 

「な、なにおう!?確かに上条さんは不幸ですけどそんなすぐに不幸な事が起こるわけ…」

 

その瞬間、上条の頭に鳥の糞が落ちてきた

 

「ほら、言わんこっちゃない」

 

「不幸だ…」

 

「とっとと洗ってこい、もうすぐ出発だからなァ」

 

「楽しみですね、月ってどんなところなんでしょう」

 

一方通行と豊姫も来たようだ

 

「…じゃあちょっと行ってくる」

 

上条が鳥の糞を洗いに行ってすぐに依姫も来た

 

「あれ?お姉さま、師匠はどこですか?」

 

「え、えーと、ちょっとお手洗いに行ってくるって言ってましたよ」

 

「そうですか…あ、そうだ。永琳さん、第二ロケットの乗り込みが少しもたついているので私達の乗り込みが少し遅れそうです」

 

「そう、わかったわ」

 

ロケットの乗り込みの順番はお偉いさん、民間人、軍隊、技術関係者の順で、永琳達は一番最後だ。最後まで残ってロケット発射の指示を出さなくてはいけないからだ

 

「だけど概ね予定通りね、これなら問題なく…」

 

「た、大変です!豊姫様!」

 

突然、軍人の一人が飛び込んできた

 

「何事ですか?」

 

「そ、それが、妖怪の大群が東の方向からものすごい勢いで攻めてきています!その数、およそ1億と思われます!」

 

「な!?」

 

「くっ、防衛線を引きます!部隊を3つに分けて下さい!右翼、左翼、正面と分かれて攻撃するように!正面はレールガンを、右翼と左翼は機銃やミサイルで正面部隊を援護して下さい!」

 

「了解!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ…不幸だ。まさか鳥の糞が落ちてくるとは…」

 

トイレから出た上条は気付いた

 

「あれ?なんで緊急のサイレンが鳴ってるんだ?」

 

放送をよく聞いてみると

 

『現在、妖怪の大群が攻めてきています。速やかにロケットに乗り込んで下さい。繰り返します…』

 

「っ!まずい!」

 

上条は走り出す

 

(頼む、間に合ってくれ!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…」

 

実は一方通行と上条は別れの挨拶に千夜と美華の所に行ったのだが会えなかった。だが、周りから無数の妖力を感じ取れた事が疑問に残っていたのだ。ここでようやくその疑問が解けた

 

(チッ、面倒な事になってきやがった)

 

その時、遠くの方で爆音が聞こえた

 

「豊姫様!正面部隊と右翼部隊が壊滅しました!」

 

「うそ!?なんでこんなに早く!?」

 

「原因は不明です!ですが、壊滅したのは事実です!」

 

「と、とにかく、一旦下がらせて!」

 

「はい!」

 

「ど、どうしたら…」

 

「豊姫ェ!」

 

「は、はい!」ビクッ

 

「…そいつら連れてさっさとロケットに乗り込め」

 

「え?」

 

「俺が殺る」

 

そう言って一方通行は前線に歩いていく

 

「ま、待ってください先生!いくらなんでも一人では無茶ですよ!」

 

「オマエらが飛び立つまでは援護できる」

 

「え?」

 

「…一方通行、それってまさか」

 

「あァ、俺は此処に残る」

 

「一方通行さん、駄目です!残った所で迎えが来てくれるとは限らないんですよ!?」

 

「別に構わねェ、なんとかする」

 

「…先生」

 

「ア?」

 

「わ、私も、一緒に…」

 

「駄目だ」

 

「っ!どうしてですか!?」

 

「オマエはもうこの町にはなくてはならない存在だ。月に行ってからも町の奴らを守るための指示を出すのがオマエの仕事だろォがよ」

 

「でも、でも!」

 

豊姫は今にも泣きそうになり、下を向いたが突然頭に暖かい一方通行の手が置かれた

 

「あ…」

 

「わがまま言うンじゃねェ、オマエはもうガキじゃねェだろォ?」

 

「…」

 

「心配すンな、死なねェって約束するからよォ」

 

「本当ですか?」

 

「あァ」

 

「…わかりました」

 

「永琳様、第三ロケット発射、完了しました」

 

「わかったわ、豊姫、依姫」

 

「あの、師匠は…」

 

「大丈夫だ、アイツは」

 

「…はい」

 

三人はロケットに乗り込んで行った

 

「そンじゃまァ、始めるとしますかァ…」

 

戦場を見据えながら

 

「お片付けだ、10分で終わらせてやる」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「くそっ、相手が多すぎる!」

 

上条は依姫達の所に向かう途中に妖怪と遭遇し、交戦していた。人間状態でもこの程度の妖怪には勝てるが、数が多すぎて苦戦していた

そして隙をついてロケットに向かって走り出す

 

(やっぱり、竜化するしかないのか?)

 

上条や一方通行が秘密にしている妖怪の力、これを解放すればこの状況もひっくり返す事が出来るかもしれない。だが、これを使ったら三人が離れて行ってしまうのではないかと不安に思っていたから使わなかった

 

(だけど!)

 

「今更それがどうした!恐れていたら守れる物も守れねぇだろ!」

 

上条は竜化し、翼を生やして飛翔する

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「大丈夫かしら、一方通行…」

 

「きっと大丈夫ですよ、先生が心配するなって言ったんですから」

 

「師匠…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「チッ、全然減らねェじゃねェかよ」

 

いつもならこうした大量の敵が現れた場合、プラズマで一掃するのだが

 

(風に敏感なロケットの近くでプラズマなンか形成したらとンでもないことになるしなァ、かといって地割れで片付けるにしても地面が揺れるからマズイ…!?)

 

「しまった!」

 

考え事をしていたせいで反応が遅れ、ロケットに流れ弾が飛んでいってしまった

 

(クソが!なにやってンだ!)

 

「間に合わねェ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「流れ弾が飛んできたわ!」

 

「お姉さま!衝撃に備えて下さい!」

 

「でも、このままじゃロケットが…!」

 

「お姉さま!!」

 

全員、来るべき衝撃に怯えて目を瞑ったがいつまでたっても衝撃は来なかった

 

(一体なにが…?)

 

依姫は恐る恐る目を開けてみるとそこには

 

「大丈夫か?依姫」

 

心配していた上条がそこにいた、『翼』を生やして

 

(アイツ…)

 

「師匠、その翼は…?」

 

「…悪い、お前達のこと騙してたんだ」

 

「どういうことかしら?」

 

「俺達は普通の人間じゃない、体に妖怪の力を秘めた化け物だ」

 

「そ、そんな…」

 

(なるほど、それで武器を作ったときにあの素材を…)

 

「『達』ということはまさか先生も…?」

 

「…あァ」

 

一方通行も狼化して耳としっぽが生える

 

「俺も、化け物だ」

 

「あ…」

 

「…ごめんな」

 

上条は背を向けようとしたが

 

「ねえ、当麻」

 

「ん?」

 

「別に謝られる事はないわよ、貴方がその力を使わなかったら私達は助からなかったから」

 

「でも、この町の人達は妖怪を嫌っている。となると俺達もそれに当てはまってしまうんじゃないか?」

 

「それでもよ。それに、貴方達は私達の友人であり、長い間一緒に暮らした家族のような存在なんだから」

 

「…そっか、ありがとな、永琳」

 

永琳は少し頬を赤くして

 

「フフッ、どういたしまして」

 

「…」

 

上条は少し空気が緩んだ所でロケットのドアを閉めてロックした

 

「!?……!………!?」

 

永琳達が何か言っているがよく聞こえない

 

(これで、いいんだ)

 

上条は一方通行の横に降り立つ

 

「後どのぐらいだ?」

 

「多分8000万ぐらいじゃねェか?」

 

「せめてあいつらが飛び立つまでは持ちこたえるぞ、一方通行」

 

「了ォ解」

 

上条はロケットに目線を向けると永琳と目が合った。永琳だけじゃなく、三人とも涙を流している

 

(…ごめん)

 

聞こえないだろうけど、永琳ならわかってくれると思い、口を開く

 

「ロケットのエンジンをかけてくれ、妖怪は俺達が足止めする。それまでの間に飛んでくれ、俺はお前達を死なせたくないんだよ、だから頼む!」

 

伝わったらしく、永琳はゆっくりと首を縦に振った

 

(ありがとう、永琳)

 

「上条ォ!」

 

前に向き直した上条が見たのは、もう目の前に迫りつつある妖怪の大群だった

 

「死ぬなよ、一方通行!!」

 

「誰に向かって言ってるんだァ?当然だろォ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁはぁ…」

 

「よりによって、最後がオマエらか…」

 

上条と一方通行は永琳達が飛び立つまで戦い続けた。何千、何万といる妖怪達を殺し続けた。

結果、上条達はなんとか勝利を納めたのだが、それはまだ前哨戦、今まさにロケットが飛び立とうとしているが上条達の目の前には千夜と美華がいた

 

「悪いが、お主達を月に行かせるわけには行かないんだよ」

 

「ここで大人しくしててもらいましょうか…」

 

「なんで、そこまで人間にこだわるんだ?いなくても生きていけるんじゃないのか?」

 

「我ら妖怪は人の恐れを糧にしていきている者が殆どだ。故に、人間がこの星からいなくなってしまえば我らは消え行くしかないのだ…」

 

「私達はまだ死ぬわけには行きません。まだまだやるべき事が山ほどありますからね」

 

「なら、俺達が残るって言ったらどうなる?」

 

「それなら、我らは生き続けることができるが…お主達も月にいくのだろう?」

 

「いや、俺らは月には行かねェ」

 

「え?何故ですか?」

 

「俺達は表向きは人間だが、ひっくり返せば妖怪だ。月には穢れを持ち込ンじゃあいけねェからなァ」

 

「…え、それじゃあなにか?全てわらわの勘違いって事か?」

 

「そうなるな」

 

「う、うぅ…」

 

「は~、心臓が止まるかと思いましたよ~…」

 

その時、ロケットが飛び立った

 

「挨拶ぐらいしてくるか」

 

「そォだな」

 

俺達はロケットの窓まで飛翔して永琳達の顔を見る

 

「…!………!」バンバン

 

三人とも窓を叩きながら何か言っている、だけど俺は口の動きだけで言葉がわかるなんて技術はないからなんて言っているのかはわからない。だけど感謝の気持ちと悲しみの気持ちは伝わってくる

 

「…またな」

 

「達者でなァ」

 

俺達は徐々にスピードを下げてロケットを先に行かせた。もうずっと遠くに飛んでいってしまったロケットを見て上条は呟く

 

「また、会えるよな」

 

「そォだな、会えるだろォよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そういえば、なんで千夜達は他の妖怪が戦っている間、なにもしなかったんだ?」

 

「お主達を殺したくはなかったからな、混乱に乗じて隠れていたのだ」

 

確かにあの疲労して状態で勝負を挑まれたら勝てなかったと思う。つくづく二人がいいやつでよかったと上条は心から思う

 

「さて、これからどうするかな…?なんだかあれ?」

 

上条の視線の先には空、その一部が輝いていたのだ。そしてそれは徐々に大きくなっている

 

「何かが近付いてきてるんですかね?」

 

(あれは…マズイ!)

 

「上条ォ!あれは軍で極秘に開発していた特殊な核爆弾だ!」

 

「はぁ!?なんでそんなものが!」

 

「上のクソ共が自分が妖怪を倒しましたってデカイ顔したくて落としたンだろォな」

 

「くそっ!どこか避難できる場所を知ってるか!?千夜!」

 

「洞窟ならあるが、それでは耐えきれないだろう?」

 

「…なら」

 

上条は一方通行の方を向いて

 

「一方通行、頼みがある」

 

「ア?」

 

「二人を連れて逃げてくれ」

 

「ハァ!?」

 

「な!?」

 

「お主、まさか!」

 

「衝撃波は無理だろうけど爆風を止めることなら出来る、だから遠くに逃げてくれ」

 

「なら俺がやる、万が一何かあっても反射で防げる」

 

「駄目だ、俺の足じゃ遠くまで逃げられない。一方通行は音速も越えられるだろ?」

 

「…」

 

「頼む」

 

「…ハァ、わかった、受けてやるよ。但し、必ず戻ってこい」

 

「…あぁ、約束する」

 

「チッ、行くぞ」

 

「ちょっと待て!上条…!」

 

「上条さん…!」

 

一方通行は二人を抱えて飛んでいき、振り返ってみると僅かに上条の口が動いていたので読み取ってみると

 

戻ってこいって言ったけど『生きて』とは言ってなかったよな?死体になって戻って来るかもしれないけど、多分お前との約束は守れそうにないよ

 

(…!野郎ォ!)

 

その瞬間、上条は完全に竜となり核爆弾に突っ込んでいき、核を抱えながら爆発した

 

相当離れていた一方通行にもかなり強い衝撃波が飛んできて二人を出来るだけ遠くに飛ばしたが二人を抱えていたせいで反射の適応が遅れ、衝撃波に飲み込まれて意識を失った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちょっと!今の爆発は何!?」

 

「ど、どうやら同様した部隊長が核爆弾発射のスイッチを押したようです!」

 

「そ、そんな、師匠ー!!」

 

「先生…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この日、上条当麻と一方通行は二度目の『死』を迎える。あの時みたいに神様に助けてもらう訳でもなく




どうでしたか?今回は少し長かったですね
次回からは一方通行メインのお話です
それではまた次回に!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。