今回は最終回+短いです…
それではどうぞー!
「よーう上条ぉ、飲んでるかぁ?」
「なんかあんまり飲んでなさそうだねぇ」
宴会が始まりようやく落ち着いてきたといったところで星熊と伊吹が話しかけてきた。二人とも軽く酔った状態だ(と言っても人間なら絶対に吐く量は飲んでいる)
「おまえらと比べるなよ…そんなに飲めねぇっつーの、人間なめんな」
高校生の時の体格のままなので若く見えるが一応、歳は億を越えているので酒を飲んでも大丈夫なのだがそんなに強くないことがかつて永琳達と飲んだ時に発覚した
「まぁまぁそう言わずに♪」
伊吹が腰の瓢箪を此方に出してくる
「だから待てって伊吹、俺はそんなに酒は「萃香でいいよ」…はい?」
「名前、萃香って呼んでよ。その呼ばれ方は馴れてないからさ、こいつも勇儀って呼んだらいいよ」
「いいのか?」
「あたしは構わないよ」
「わかったよろしくな、萃香、勇儀」
「じゃあそういうことで…」
再び萃香が瓢箪を近づけてくる
「だからいいっつの、上条さんはお酒は得意じゃないんです」
「…勇儀」
「はいよ」ガシッ
いきなり後ろから勇儀に羽交い締めにされて身動きが取れなくなってしまった
「な!は、離せぇ!俺はまだ死にたくないんだぁ!」ジタバタ
「好きじゃないなら好きになればいい、たーんと飲ませてやるからなぁ?」ヒック
「がぼっがぼぼぼぼ!?」
「おー、いい飲みっぷりだねぇ」
「…」シーン
「ありゃ?気を失って…あ、しまった、鬼殺し飲ませちった」
「そりゃ上条が気絶するわけだ…」
この鬼殺しという酒は酒豪の鬼ですら酔い潰す程の高いアルコールが含まれた酒であり、人間である上条が有無を言わさずイッキ飲みさせられたら下手したら死ぬレベルである
「う…」
「お?」
「おろろろろろろろろ…」ゲロゲロ
「「ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!」」
ド、ドウシタ!?
カアサン、カミジョウガハイタ!
ナンダッテ!?
マチガッテオニゴロシノマセチャッテ…
アホカァァァァァ!!!
「あれ?ここは…」
上条が目を覚ましたのはその日の夜中であった
「そうだ、あの時あいつらに酒飲まされて…頭痛ぇ」ズキズキ
外に出て月を見てみると満月だった
「あいつら、元気にしてるかな?それとも怒ってるのかな…」
自らを犠牲にして月へ送った3人の事を思い出す
「…感傷に浸るのはよくないな、気が滅入っちまう。さてと」
屋敷の中に戻ったが上条が向かったのは自分の部屋ではなく美華の部屋であった
(明かりが漏れてるな、まだ起きているのか)
そこで扉を開けようとしたが、留まった
「ふっ、危ない危ない、ついうっかり声を掛けずに開けるところでしたよ」
コンコン
「美華、入っていいか?」
『上条さんですか?いいですよ』
ガラララ
「珍しいですね、こんな時間に上条さんが訪ねてくるなんて」
本を読んでいたのか、机の上には本が山積みになっていた
「悪いなこんな遅い時間に、でもとうしても伝えなきゃいけない用事があってな」
「用事とは?」
「この山を離れて、旅をしようと思ってるんだ」
「そうですか…」
美華はしょんぼりとした表情で返答した
「なぜこんな夜更けに出ていくのですか?昼間の皆が起きているときならば見送りもできるというのに…」
「なんでかわからないが山のいろんな奴の恨みを買ってるみたいだからさ、こっそり出ていかないとボコボコにされそうだからさ、特に紫と文に」
(上条さん、本当に気づいてないんですね…)ハァ…
「じゃあ俺はもう行くな」
「はい、お気をつけて」
踵を返して歩きだした上条であったが何かを思い出したようで後ろを振り返った
「悪い、頼みたいことがあるんだけど…いいか?」
「なんですか?」
「紫に能力の扱い方を教えてやってくれ、俺も能力持ちだけどそんなに高度な操作はできないからな」
「…わかりました、出来る限りの事はします」
「それとあの事は…」
「ええ、わかってますよ」
「頼むな、じゃあ」
そう言って再び歩きだし、二度と上条が振り替えることは無かった。そんな上条の姿が見えなくなるまで美華はずっと上条の背中を見ていた
(上条さん、貴方が思っているほどこの世界は非情ではありませんよ?)
美華は千夜に後ろから声を掛けられるまでずっとそこに立ち続けていた
今回はここまでです
次回は新しい章に入ります
それではまた次回!