今回はかぐや姫の難題編です
それではどうぞー!
どうも皆さん、私こと上条当麻です
「皆さまよくお集まりになりました、私の将来の夫となるにあたってこれ以上にない方々だと私は思います」
今喋っているのが噂のかぐや姫で、確かに噂通りの美少女だと思う。真っ直ぐで長い艶のある黒髪に整った顔立ち、誰がどうみても美少女の部類には入るだろう
「しかし、世の畏れ多い方々であっても深い志を知らないままに結婚できません。ほんのちょっとしたことです。私の言う物を持って来ることが出来た人にお仕えいたしましょう」
で、今は肝心な一方通行の言う難題を聞かされているのだが(一方通行は一方通行で別のお題を出されている)
「上条当麻さんには花妖怪の風見幽香を討伐し、その証拠を持ってきていただきます」
絶対無理だって!!!!
…そう叫びたかった
「はぁ…不幸だ…」
家に帰った後で気付いたのだが、かぐや姫との見合いの日は明日だということに気付き、人知れず深い溜め息をついた不幸な人間、上条当麻です。風見幽香が住んでいる所へカスミと一緒に向かっています
「まさかあの花妖怪と戦うなんて…」
「当然の対価だと思うよ」ツーン
「なに怒ってるんだよ?」
「べっつにー」ツーン
(なんか悪いことしたかな?)
花妖怪、風見幽香については都でボチボチ聞いていた。なんでも、都から南東に行ったらこの世の物とは思えない黄金色の花が咲いていて、その花を守るように住み着いているのが風見幽香らしい。だが、かなり凶暴で気性が荒かったりするので一度か二度俺の何でも屋に討伐の依頼が来たがすべて断っていた。…命がいくらあっても足りねぇよ
「あ、看板が立っているよ?」
「なになに…?」
┌─────────────────────────────┐
│ 東 太陽の畑 命が惜しい者は入るべからず │
│ │
│ 西 妖怪の山 死にたい奴は通るべし │
│ │
│ 南 この先断崖絶壁 危険なので近づかぬよう │
│ │
│ 北 都への道 帰りたくなったらこちらへ │
└─────────────────────────────┘
「全力で帰りてぇ…」
というよりも北以外どこに行っても死ぬ感じしかしない
「…東はこっちか」
「元気出していこうよ!」
「あぁ…」
上条は重い足取りで看板の書いてある通り、東へと歩いていった
「黄金色の花って向日葵のことだったのか、だったら太陽の畑っていうのも納得できるな…」
「綺麗…」
森を抜けた先には見たこともないくらい広大な向日葵畑が広がっていた。道中、さらに危険を促す看板がいくつも立っていたが全て無視してきた
(でも、風見が自分から手を出したって話は聞いたこと無いんだよな。どれも花を取ろうとしたり踏みつけてしまったり、間違って折ってしまった時に襲われたって話がほとんどなんだよな…)
ひょっとすると風見は手を出さなければおとなしい妖怪なのか?と思い始めた時
ドォォォォォォン!
「「!?」」
向日葵畑の奥の方からなにやら爆発音が聞こえてきた
「今の音は…?」
「向日葵畑の西の方から聞こえたね」
「行ってみるか、危ないかも知れないから念のためカスミは俺の中に戻っておいてくれ」
「うん、わかった」
オォォォォォォォォ!
「こいつは…!」
爆発音がした場所に来てみると体長4m程の筋肉質な猿妖怪が暴れまわっていた。そのせいで向日葵畑にも被害が出ている
「とにかく止めねーと!」
『うん!』
上条は右手を握りしめて猿妖怪の背中を全力で殴り付けると猿妖怪は前に倒れこみ、一瞬驚いたような声をあげたがすぐに体制を立て直してこちらへターゲットを変更してきた
「一筋縄じゃいかなさそうだな…」
猿妖怪が拳を握り、降り下ろすのを上条は回避するがすぐに左腕を振り払うような攻撃をしてきたので対処しきれずにもろに喰らって木に叩きつけられてしまった
『当麻君、大丈夫!?』
「がはっ!くそっ…どこにいった!?」
少し目を離した隙に何処かへと消え失せた猿妖怪を警戒していると左の方からミシミシと変な音が聞こえるのでそちらを見てみると
オォォォォォォォォ!
「うわっ!」
片手で木をへし折って投げてきたので屈んで回避する。顔を上げてみるとこちらへ凄いスピードで向かってくるので炎の中から剣を出して斬りかかるが
バシッ!
「くっ!」
軽々と受け止められてしまったが返す刀で猿妖怪の手を引き斬るように引き抜くとそのまま遠心力をのせた横一線で猿妖怪の体を真っ二つにしたが、その際に血がついてしまった
「ふぅ…」
自分の妖力が回復していくのを感じた。前に千夜に指摘されてから殺した妖怪の力を武器を介して自分へ取り込むようにしているのだ
「お疲れ様、当麻君♪」
役目を終えたカスミが人形へ戻って話しかけてきた
「剣を受け止められた時はさすがに焦ったぞ…」
「皮膚が筋肉ですごい硬質化していたよね」
「もうあんな化物と戦うのはゴメンだ…」
その時、上条は背後からとんでもない程の殺気を感じた
「危ねぇ!」
「きゃあ!」
ブォン!!
上条はカスミと倒れるように回避したが頭のすれすれの所を何かが横切ったような音がした。その余波のせいで森の木が数本薙ぎ倒された
「貴方かしら?ここを荒らしたのは…」
殺気を感じた方に緑色の髪で赤いチェックのベストとスカートを身につけて日傘を地面に突き立てている女性がいた
「違う、荒らしたのは猿みたいな妖怪だ!」
「あら?じゃあなぜ貴方から獣のような臭いがするのかしら?」
「…」
先程、猿妖怪を殺した時に血を浴びてしまったのでその臭いが染み付いてしまったのだろう
「じゃあ覚悟はいいわね?」
その女性は日傘の先端をこちらに向けると一点にエネルギーを集中させてきた
「ちょっと待ってくれ!俺はその猿妖怪を殺しただけであって濡れ衣だ!」
「見苦しいわよ、死になさい」
「当麻君!!」
ゴウッ!!
すさまじい勢いと共に光の束のようなレーザーが上条へと向かってきた、恐らくあれに当たったら痛みを感じる間もなく蒸発するだろう
「くそっ!」
パキィィン!
幻想殺しを使い多少のラグがあったがレーザーを打ち消すことに成功した。しかし発生した粉塵に紛れて女性が日傘で上条の頭を叩き潰さんと降り下ろしてきた
「うわっ!」
咄嗟に『左腕』を盾にしたが、普通なら腕が折れるどころか消し飛ぶだろう。だが左腕に日傘が当たると
バギン!
「嘘…でしょ?」
「…あれ?」
なんと日傘のほうが折れたのだ、対して上条の左腕は無傷であった。一瞬、女性は茫然としていたがすぐに日傘を投げ捨てて上条に殴りかかろうとした所でピタリと動きを止めて向日葵の方へ顔を向けた
「え?こいつが言っていることが本当ですって?」
(誰と話してるんだ?)
「ありがとう、この子達を守ってくれたのね」
「え?」
しばし考えている素振りを見せたと思うといきなりお礼を言われた
「立ち話もあれだから一先ず私の家へ案内するわ」
「お前は…」
「あぁ、まだ自己紹介していなかったわね。私は風見幽香、この太陽の畑の管理者よ」
「…はぁー!?」
いかがでしたか?
次回はこの続きです
それではまた次回!