なかなか話が纏まらなくて投稿が遅れてしまいました。すみません!
それではどうぞー!
「…思わぬところで旅の道連れが増えたけど出発するぞー」
「おー♪」
「…おー」
(これでしばらく不幸な事には巻き込まれ…)
「あ、当麻君!崖から女の子が!」
「…落ちてくる」
(何故だーーーーー!!)
「とにかく助けねぇと!」ダッ
落ちる寸前に上条が下に潜り込み、クッションの役割を果たしたので落ちてきた少女は事なきことを得たが下敷きになった上条はあまりの痛みに悶絶していた
「…この子、気を失ってる」
「どうするの?当麻君」
「…」ズキズキ
(どうする、この状況は非常にまずい。ここで目を覚ましたらまた旅の道連れが増える、すなわち今の俺では面倒見切れない。どうする、考えろ上条当麻!)
「当麻君?」
「…しかたないあいつに任せよう」
「zzz…」
(よし、一方通行は寝ているな)
(周りには誰もいないよ)
(…気配も感じられない、やるなら、今)
(この子をそっと一方通行の隣に寝かせて…置き手紙を置いて…)
(((逃げる!!)))スタコラサッサー
「ん…うん…」スースー
「ハァ?」
(おいおい、何だよこの状況。目を覚ましたら知らねェ女が隣に寝ていやがる)
そこで一方通行は近くに置かれている置き手紙に気づき、差出人の所に『上条当麻』と書かれていることを確認すると同時に読むことなく破り捨てた
「あの野郎…!」ワナワナ
(ふざけんなよ、こちとらガキの御守りで手一杯だっつの!)
「八雲、まだいるか?」ボソボソ
空間が裂けてパックリ割れるとそこから半睨み付けるように紫が姿を現した
「なに?私は忙しいのだけど?」
「コイツを上条の元に送り返せ」
「嫌よ、何で私がそんなこと…」
「一度だけオマエの願いを叶えてやる」
「…いいわ、こきつかってやるんだから覚悟しなさい」
「ふぅ~、これで一安心だな」
上条はとてもいい笑顔でそう言った
「…でもやっぱり一方通行には悪い事をしたんじゃないかな」
「…やっぱそうだよな、今度会ったらちゃんと謝らないと!?」
「当麻君!?」
先程助けた少女が突然真上から降ってきて上条の頭を直撃した
「ふ、不幸だ…ん?なんだこの手紙」
上条は一緒に降ってきた手紙を読んで顔を青くさせた。何事かと思いカスミとユリも手紙を除き込むが読んだ瞬間に背中にうすら寒い物を覚えた。ちなみに手紙にはたった一言『殺す』としか書かれていなかったが、血文字で書かれていたのでどれだけ一方通行が怒り狂っているのかすら想像もつかない
「当麻君、短い付き合いだったね…」
「…乙」(・・)bグッ
「モウダメダ、コロサレル」ガクガク
「…あれ、ここは?」
「ヒィ!」ビクッ
「当麻君、女の子が起きただけだよ」
ここまで上条が怯えるのだから余程の死の予感がするのだろう
「私、崖から落ちたんじゃ…」
「…ここにいるウニ頭が貴女を助けた」
「ウニ頭は余計だっつの」
「ありがとう、助けてくれて」
「逆に助けないほうがおかしいだろ。ほら立てるか?」
「すまないな」
上条は未だ尻餅をついている少女に手を差しのべて立たせてあげようとしたのだが、上条の手を掴んだ少女が立ち上がる際にバランスを崩してしまった
「うわっ!」
「いたっ!」
結果的に二人とも転んでしまった、それも上条が覆い被さるような格好で
(痛てて…今日はいつもより増して不幸な事ばかり起こるな。それにしてもこの柔らかい物は一体…)
「ちょ、ちょっと…その手を退けてよ…」
「ん?うわっ!すまん!」
上条が手を置いていたのは少女の胸、それも鷲掴みにしていたのを知って素早く離れたが、もう遅かった
「当麻君?またなのかな?」
「…天誅、慈悲は無い」
「不幸だー!」
「…で、お前の名前は?俺は上条当麻っていうんだ此方がカスミとユリ」ボロボロ
「妹紅、藤原妹紅だ」
二人の物理的O・HA・NA・SIを喰らった後、ようやく自己紹介に辿り着いた
「なんだってあんなところにいたんだよ」
「そ、それは…」
「いや、言いたくなければ言わなくていいぞ?」
「…言うよ、命の恩人に嘘はつきたくないから」
妹紅はポツポツと語りだした。自分は藤原不比等の娘であり、望まれない子供であるうえに生まれつき体が弱かったのにも関わらず父は大層可愛がってくれたこと、そんな父がかぐや姫に求婚し、あえなく撃沈。そのことで落ち込んでしまった父の為にかぐや姫に復讐しようと決意して、翁が帝へ献上した永遠に生きられる薬、『蓬来の薬』を奪って飲み、その事を父に報告しようと都に戻ると人々から激しく攻め立てられて慌てて逃げているうちに誤って崖から転落してしまったというわけらしい
「…」
上条は黙ってその事を聞いていた
「よくよく考えてみたら私、バカだよね。こんなことしてもお父様は元気になるわけじゃないだろうし…もういっそこのまま何処かへ消えてしまおうかな…」
「確かにお前のやったことはいいことではない。だけどそれは親父さんを想ってのことだろ?親父さんを大事にしたいって気持ちは嘘じゃ無いんだろ?だったらこんなことをしてしまったことを謝りに行かないと駄目だろ!」
「でもどうしたらいいのさ!?もう私は都には入れない!」
確かに白い髪に赤い瞳、この時代では妖怪と言われてしまうこともあるだろう
「俺が何とかしてやる、だから親父さんに謝りに行くんだ!」
「…手伝ってくれるの?」
「もちろん」
「何から何まで…ごめん」
「こういうときはごめんじゃないだろ?」ニコッ
上条は妹紅の頭を撫でた
「あ、ありがとう…」ドキッ
(い、今のは不意討ちじゃない…)
(またなのかな?当麻君)
(…不思議、主の周りには女性が集まってくる)
パンっ!
「この馬鹿娘が!こうなることぐらい分からなかったのか!」
「ごめんなさい…!」
妹紅が普段滅多に怒らないと言っていた不比等が妹紅の頬を張って叱りつけた
「娘が面倒掛けて済まなかったな、上条当麻殿。こうして会うのはかぐや姫の時以来か?」
「そうだな、だけどもう許してやれよ。妹紅はあんたの為を思ってやったんだぞ」
「やれやれまったく、勘違いも良いところだ。儂が落ち込んでいたのは確かにかぐや姫の事だが妹紅、お前の為であったのだぞ?」
「え?」
「どういうことだ?」
上条が不比等に聞くと不比等は妹紅の頭を撫でながら話した
「妹紅からこの子の処遇については聞いているだろう?だからこそ儂以外の家族もおらんし友人もいない。だからかぐや姫と結婚すれば年も近いし、儂に代わる妹紅の心の支えになってくれると思っておったんだ」
「お父様…」
「すまないな、儂がその事を話していればこんなことにはならなかったのかも知れないのに」
「ごめんなさい、ごめんなさい…!」
「…上条当麻殿貴方にお願いがある」
「なんだ?」
「この子を、妹紅の面倒を見てくれないか?」
突然不比等が突拍子も無いことを言い出した
「お父様!?」
「儂ももう長くはない、儂がこの世から消えたら不老不死となったこの子はひとりぼっちになってしまう。だから…」
「…妹紅はいいのか?それで」
「お父様、ですが!」
「上条当麻殿と一緒に行きなさい。そこでお前の新しい人生を見つけるのだ」
「…わかりました」
「安心してくれ、あんたの娘さんは俺が守り続けてやる」
「ふえっ!?」ボンッ
妹紅は顔を赤くして俯いてしまった。それを見ていた不比等は若干黒い笑顔で上条のことを見据えた
「貴方に任せるとは言いましたが不埒な行いを妹紅にした時は…」
「するかボケ!」
「…」
妹紅は名残惜しそうに遠ざかっていく都を見ていた
「やっぱ残っていた方が良かったんじゃねぇか?」
「ううん、これで良かったんだ」
「ならいいけどよ…」
「それはそうと当麻君、私たちを養うほどの余裕はあるのかな?」
「はっ!しまったぁぁぁ!」
「…ドンマイ、頑張って」
「今からでも遅くはない、都に戻れ!」
「嫌だね!もう当麻に着いていくって決めたし!」
旅の道連れがまた一人増えて賑やかになる上条一行だが財布の中身はヤバイの一言につきる
「…しばらく上条さんのおかずは煮干しですかね」シクシク
今回はここまでです
次回は一方通行の話ですかね~
それではまた次回!