ある、田舎の村の時が流れた話です

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駄菓子屋~ハスノハナノオモイデ~

「この店も、私の代で終わりか~

 婆ちゃんや、皆に悪いな。」

 

そう呟いたのは、

ラフで、ボーイッシュの格好の女性だった。

歳は20代後半~30代前半位だ。

 

その店は、駄菓子屋でお客さんは居ない。

時代の流れだろうか、

田舎の村にも子供は年々減っていった。

 

「閉めるか、」

女性は店を閉めて様と

店の戸を閉めようしたその時。

 

「はぁ はぁ!駄菓子屋!」

 

女性が声の方を振り向くと、

一人の女の子

女の子といっても、

高校生位で、ラベンダー色の長い髪

リボンでツインテールにしている。

綺麗で艶やかな髪

色白で、スラッとしている。

如何にもという可愛らしい、

女の子

走って来たのか息が上がっている、

 

「れんげ・・・」

 

その女の子は(れんげ)と呼ばれた。

 

「駄菓子屋、お店辞めちゃうの?」

 

「あぁ、この店も、もぅ誰も来ないしな・・・

 それに聞いただろ?私結婚するんだ。」

 

「聞いたよ、駄菓子屋も村を出るんだよね?」

 

「そうだぜ、イケメンのお金持ち

 捕まえたからな、逆たまってヤツだな。」

 

駄菓子屋はニヤリとしながら言った。

 

するとれんげは、走って駄菓子屋に駆け寄り

抱き付いた。

 

「駄菓子屋、駄菓子屋辞めないで!」

 

「れんげ・・」

 

「もっと駄菓子屋買うん、

 毎日来るのん、だから

 駄菓子屋辞めないでなのん」

 

その眼には涙が滲んでいた。

 

「れんげ、その喋り方辞めたんじゃないのか?」

 

「皆、みんな、村から出て行ったん・・・

 駄菓子屋が居なくなったら、

 ウチは一人なん・・

 駄菓子屋はウチのワガママ

 いつも聞いてくれるん、」

 

「れんげ・・・そのワガママは聞けないんだ・」

 

「駄菓子屋はウチ嫌いになったん?」

 

駄菓子屋も涙を浮かべれんげを抱きしめた。

 

「馬鹿だな、れんげ。

 大好きだぞ、本当の妹みたいに

 大好きだぞ。でも今度結婚する人も

 好き何だ。れんげの好きと

 その人の好きは違うんだ、解るよな?」

 

「わからんのん、」

 

「れんげ、あんまり困らせないでくれ、

 あっ!れんげこれ覚えてるか?」

 

駄菓子屋や涙を我慢し、指差した

その先には店の外に有る。

ガチャガチャだった。

 

「れんげほら、腕時計出るやつだぞ?

 覚えてるか?」

 

「腕時計出ないん、変なの出るん

 ウチ知ってるん。」

 

「あの頃は皆が居て、

 れんげが買い物来て楽しかったな~」

 

「駄菓子屋、話を誤魔化そうとして

 またウチを騙すん?」

 

「違う、違う、何て言うか。私の大切な

 思い出を伝えたくて・・・

 店入るか?」

 

れんげは涙を拭きコクリと頷いた。

手を繋いで店の中に入った。

店には閉店前だからか、

駄菓子もおもちゃもほとんど無かった。

 

「これ、れんげ~」

 

駄菓子屋が手に取ったのは

さくらんぼの駄菓子だった。

 

「30万の駄菓子だぞ~

 今日は特別にただでやるよ。」

 

駄菓子屋はさくらんぼの駄菓子を手渡した。

 

「ウチはもぅ騙されないん!

 本当は30円なん!」

 

少し表情が柔らかくなった。

れんげ、駄菓子屋も少し笑った。

 

「あの時は、煎餅食いながら、

 グレートマン観たんだよな~

 あの、全然格好良くも面白くも無い奴。」

 

「グレートマンは格好いいのん!」

 

少し怒って駄菓子屋に

優しくパンチをした。れんげ

 

「グレートパンチか?」

 

駄菓子屋は言った。

 

「れんげ~」

 

頭を撫でて優しく抱き締める。駄菓子屋

 

「本当の本当に大好きだぞ、

 あの時の事も、初詣の時も

 れんげが赤ちゃんの時に

 ミルク作って一緒に寝た事も全部覚えてる。

 本当の妹みたいに思ってたし、

 今もそう思ってる。

 今度は私から一つワガママだ。

 れんげ、結婚式ちゃんと来てくれよな。」

 

「かえで・・お姉ちゃん」

 

小さい声で泣きながら、駄菓子屋に抱き付く

れんげ。

 

「私の子供が産まれたら、れんげも

 可愛がってくれよな?」

 

コクリとまた頷いたれんげ、

 

「帰ろうれんげ、送ってってやる」

 

車でれんげを、家まで送った。

駄菓子屋、

家には、れんげのお姉さんがいて。

 

駄菓子屋に

『楓で幸せにな~』

と言って駄菓子屋に手を振り見送った。

れんげは下向き下限だった。

 

 

少し時が直ぐ結婚式の日が来た。

懐かしい村の仲間が、

駄菓子屋を祝いに来ていた。

駄菓子屋がれんげ眼でを探すと

お客様、席の端ッこにれんげが居た。

下向き下限だったが駄菓子屋と目が合うと

口が

「駄菓子屋や綺麗」

自然と動いた。

 

 

 

結婚式のイベントの一つブーケを

投げる時が来た。

駄菓子屋が勢い良くブーケを投げると、

何も考えは無かったが、

自然とれんげがブーケを取った。

 

次はれんげの番・・・

そうでは無い。

駄菓子屋のブーケをれんげが取った事には

もっと別の深い意味が有るだろう・・・

 

駄菓子屋~ハスノハナノオモイデ~

        ー完ー


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