Zestiria×Wizard 〜瞳にうつる希望〜   作:フジ

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四分割になっちまったよ(白目)

違うんだよ……テレビ番組の良いところでCM突入を再現しただけなんだよ(震え声)

今回はヘルダルフ無双回。テイルズお約束の負けイベント回です


8話 Missing Piece 後篇 ①

正気を失った憑魔達が争う戦場の中に突如として、空から現れた2人に対して、それを見た者達の反応は、それぞれだった。

 

 

「え!、なんだ!?」

 

青いシャツの上に凝った模様の描かれた白いマントを羽織り、耳には羽飾りをつけた茶髪の青年。『スレイ』は突如、上空から現れた存在に、驚きの声をあげた。

 

 

「ッ! 新手か!?」

 

スレイに比べ小柄で体の線が細く、青を基調とした騎士のような服着た、青みがかった銀髪の青年、『ミクリオ』は現れた存在が新手の敵かと、手に持った杖を構え警戒した。

 

 

 

「アリーシャさん!? その姿は!?」

 

白いドレスの上から赤いボレロを羽織り、地面に届きそうな銀の髪を束ねた女性『ライラ』は現れた2人の内の1人がアリーシャであることに気づき、その姿の変化と彼女から感じる力に驚きの声をあげた。

 

 

「……何あれ指輪怪人?」

 

白い薄手のキャミソールとブカブカのブーツ、レースの傘、という特徴的な格好をし、黄色いショートヘアーの一部を束ね、サイドポニーにした少女『エドナ』は現れたウィザードを見て、「なんか変なのが現れた」と言いたそうな表情をした。

 

「無事かスレイ!」

 

そんな中、アリーシャはすぐにスレイへと駆け寄りその身の無事を確認する。

 

「アリーシャ!? どうして!?」

 

驚きの声をあげるスレイ。そんな彼にアリーシャは頭を下げながら謝罪する。

 

「済まないスレイ!私のせいで君を戦争に巻き込んでしまった! ……だから、私……どうしても君に戦わせるのが嫌で……」

 

言いたい事が多すぎて言葉が纏まらないアリーシャだが、スレイ達はアリーシャが何故此処に現れたのか理解した。

 

「まさか、その為に脱走してきたのか!?」

 

「……馬鹿な娘ね、そんな無茶な真似をして……」

 

「ご無事で何よりです。アリーシャさん」

 

彼女の行動にミクリオ、エドナ、ライラは思い思いの言葉をかける。

 

そんな中、スレイがアリーシャへ口を開く。

 

「アリーシャは謝る必要なんてないさ、これは、俺が勝手にやったことだから」

 

「だ、だが……」

 

「アリーシャが無事で良かった! 俺が言いたいのはそれだけ!」

 

そう言い切ってスレイは明るく微笑む。その姿にアリーシャは諦めたように息を吐いた。

 

「やっぱり君は強いな……」

 

「そうかな? 所で向こうの仮面の人は誰なんだ?」

 

スレイのその質問にアリーシャは答えようとする。

 

「彼か? 彼は「お二人さん! お話中の所悪いんだけどさ、アイツが何か言いたそうだぜ」」

 

2人の会話を遮るようにウィザードから声がかかりスレイ達はそちらに視線を向ける。

 

 

 

 

そして、彼等と相対していた存在が口を開いた……

 

 

「ほぉ、これは意外だ。まさか、導師以外の邪魔者が現れるとはな……」

 

 

そう言い放った2メートルを優に超える大男は、漆黒のコートのような服を羽織っているが、その内側は紫色に揺らめく穢れに満ちており体幹が見えない。巨大な両手には紫色に輝く鋭い爪が並ぶ。そして、その顔は人の物からかけ離れた獅子のものだった。

 

 

その姿を見たウィザードの脳裏に、この世界に飛ばされる前に虹色の魔宝石が見せた映像が蘇る。

 

「(こいつ、あの映像の中にいた怪人……)」

 

 

そんなウィザードを見ながら獅子の怪人は静かに名乗る。

 

 

「導師にはもう名乗ってしまったのだが、仕方あるまい……我が名は『ヘルダルフ』、貴様らが『災禍の顕主』と呼ぶ存在だ」

 

 

静かに、しかし、圧倒的な威圧感を放ちながらそう告げたヘルダルフ。その空気に圧されアリーシャは無意識に後ずさる。

 

その姿を見たヘルダルフはニヤリと笑いながらアリーシャへと声をかけた。

 

「ほぉ、お前が、奴が目をかけているという……レディレイクで囚われたと聞いていたが…」

 

その言葉にアリーシャは反応した。

 

「ッ!……なぜその事を」

 

しかしヘルダルフは答えずに視線をウィザードへと向ける。

 

 

「なるほど、お前が協力したという訳だ」

 

「……まぁね」

 

「ならば聞いておくとしよう……お前は何者だ?」

 

その言葉にウィザードは臆せずに答える。

 

 

「俺はウィザード……お節介な魔法使いさ」

 

その言葉にヘルダルフは眉を顰め、スレイ達も困惑した表情をする。

 

 

「魔法使い? ライラ、エドナ、2人は何か知っているか?」

 

外見とは比べ物にならないほどの長い年月を生きている天族であるライラとエドナにスレイは問いかける。だが……

 

「いえ……私も初めて耳にしますわ」

 

「指輪怪人の魔法使いなんて、天族でも聞いたことないわよ」

 

その言葉に戸惑った様子を見せるスレイ達。

 

しかしウィザードは言葉を続ける。

 

「ま、いきなり出てきて、すぐに信用しろとは言わないさ。とりあえず、この場だけでも協力してくれよ。こいつの相手は骨が折れそうなんでね」

 

「スレイ、ライラ様、彼は私にとっても恩人です。どうか……」

 

そして、アリーシャもまた、ウィザードを信じて欲しいと告げた。

 

「アリーシャ……わかったよ。えぇっと…ウィ…ウィ…「ウィザード」そうそれ! とりあえずよろしくウィザード!」

 

明るく言い切るスレイの言葉に嘗て共闘した白い仮面ライダーを思い出した晴人は仮面の下で苦笑した。

 

「ふっ……なるほど、確かにアリーシャの言う通りの奴だ。まぁ、そういう訳だ。天族さん達も、よろしく頼むぜ」

 

そう言うとウィザードはウィザーソードガンを剣へと変形させ、ヘルダルフへ話しかける。

 

「攻撃しないで待っててくれるなんて、案外良いやつなんだなアンタ」

 

今まで沈黙していたヘルダルフは。その言葉に不敵に笑う。

 

「なぁに、此方も少し考えごとをしていた所だ。それに、どの道、結果は変わらん」

 

「言ってくれるね……スレイ、余力はどれ位残ってる?」

 

ウィザードは右手の指輪を交換しながらもスレイへと声を掛ける。

 

「正直、あんまり……ウィザード達は?」

 

「こっちも、同じだ……こりゃ、一気にいくしかないな」

 

 

ここにいる全員がヘルダルフの元へたどり着くまでに戦闘を重ね、既に力を消耗している。ウィザードは短期決戦でケリをつけるしかないと覚悟を決める。

 

「ま、そうなるわよね」

 

「気をつけてください、彼の者の力は今の私達よりも遥かに上です」

 

エドナとライラは作戦に同意しつつも警戒するようにスレイとウィザードに助言する。

 

 

「しかし、倒せるのか? 正直、今までの相手とは格が違うぞ……」

 

杖を構えながらも、ミクリオはヘルダルフが放つ圧力に冷や汗をながす。

 

「ハッキリ言って厳しいだろうな」

 

その言葉をウィザードは否定せずに認める。

 

「だが、戦場にいる憑魔化した兵達を救うには、災禍の顕主を退けなくては……」

 

そう告げるアリーシャの言葉にウィザードが続く。

 

「そういう事だ。何が何でも勝つ」

 

「了解! 行こう! 『フォエス=メイマ(清浄なるライラ)!』」

 

スレイが真名を告げた瞬間、ライラの姿が、消え、彼の足元に赤い陣が形成し、その姿を変える。

 

服装は白を、基調としておりスーツの上からガウンを纏ったような姿となった。髪も同じく白く染まり、身長と同じ程に伸びたものが後頭部で束ねられている。瞳と服のベルトや髪留めは司る属性を表すように赤く変化した。

 

「「行くぞ!」」

 

スレイとアリーシャは燃え盛る槍と大剣を構えヘルダルフめがけ飛び込んでいく。

 

その後方でウィザードが指輪をバックルにかざした。

 

 

【バインド! プリーズ】

 

 

「……ほう」

 

ヘルダルフの周囲に展開した魔法陣から鎖が現れヘルダルフを拘束する。

 

しかし、ヘルダルフは抗うこともなくその鎖に捕らえられる。

 

その隙にスレイとアリーシャが飛び込む。

 

 

 

「魔王炎撃破!」

 

 

「「映ゆる煉獄!」」

 

 

激しい炎を纏った2人の攻撃がヘルダルフに向けて振り下ろされる。

 

だが……

 

 

「……ふん」

 

 

バキッ!

 

 

「「なっ!?」」

 

 

鎖はいとも容易く引きちぎられヘルダルフは2人の攻撃をその手で掴み受け止めた。

 

 

「その程度か?」

 

 

得物を掴まれ。その凄まじい力で押すことも引く事も出来ない2人、だが次の瞬間、アリーシャの足元に黄色い魔法陣が展開されその姿を変える。

 

そして……

 

 

ドゴォ!

 

 

地中よりランドスタイルに変化したウィザードが奇襲をかけた。

 

「……む!?」

 

武器から手を離し地中から現れたウィザードの斬撃を後退し回避するヘルダルフ。三人はすかさず畳み掛ける。

 

「『ハクディム=ユーバ(早咲きのエドナ)!』」

 

ライラと分離したスレイは次にエドナとの神衣を発動する。大剣の代わりに巨大な二つの籠手が現れ。装飾品と瞳の色が黄色く変化する。

 

 

【スラッシュストライク! ドッ!ドッ!ドッ!】

 

「ハァァッ!」

 

「岩砕烈迅槍!」

 

「「豪腕……一閃!」」

 

 

地の力を纏った三人の攻撃がヘルダルフへ迫るが、ヘルダルフは、それに対し左手を高く、右手を低く下げた独特の構えで迎え撃つ。

 

 

「……甘い」

 

ゴォォォオォォォォ!

 

「「ぐぁあ!」」

 

「うあぁっ!」

 

三人の攻撃が当たると思われた瞬間、ヘルダルフの周囲に強烈な竜巻が出現し三人を吹き飛ばす。

 

 

「まだだ! 『ルズローシヴ=レレイ(執行者ミクリオ)!』」

 

 

体勢を立て直し、エドナとの神衣を解除しミクリオとの神衣を発動するスレイ。瞳は青く染まり、その手には巨大な弓が現れる。

 

【ウォーター! プリーズ! スイ〜スイ〜スイスイ〜!】

 

同様にウィザードもウォータースタイルへチェンジし銃形態のウィザーソードガンを構える。

 

【シューティングストライク! スイ! スイ! スイ!】

 

「「蒼穹……一閃!」」

 

 

2人の水の力を込めた矢と銃弾がヘルダルフへ放たれる。

 

 

「フン!」

 

 

しかしヘルダルフは裏拳でその攻撃を蚊でも払う様に弾き飛ばした。

 

「「そんな!」」

 

いとも容易く攻撃を防ぐヘルダルフに愕然とするスレイとミクリオ。

 

 

「つまらん!」

 

 

そこにヘルダルフは左手を掲げる。

 

 

 

ドガァァァァァァァァア!

 

 

『うわァァァァア!』

 

 

手から迸る強烈な電撃が全員を包み込む。

 

 

「ぐぁ……」

 

「うぅ……」

 

全員が倒れ伏す光景をヘルダルフはつまらなそうに見つめた。

 

 

「言った筈だ、結果は変わらんとな」

 

 

そう言い放ち膝をつきながらもひとり、立ち上がろうとするウィザードに視線をむけるヘルダルフ。

 

「期待外れだ。魔法使いがこの程度なら生かしておく必要は無い」

 

そう言って、その手に、炎の力を集め、ヘルダルフはウィザードに火炎弾を放った。

 

 

ドガァァァァァァァァアン!

 

 

「は、ハルトッ!」

 

「そ、そんな……」

 

 

爆炎に飲まれるウィザード。

 

その光景にアリーシャとライラが悲痛な声を漏らす。

 

 

しかし、ヘルダルフは爆炎から目を逸らさない。

 

 

 

 

 

「……凌いだか」

 

 

炎の中にはフレイムスタイルへと姿を変えたウィザードが立っており、その左手に展開された赤い魔法陣に爆炎は全て吸収された。

 

 

 

「しぶといな、魔法使い」

 

 

 

「ハァッ……ハァッ……生憎と魔法使いってのは諦めが悪いんだよ」

 

息を乱しながらも再び、剣を構えるウィザード。それを見たヘルダルフは静かに言葉を零す。

 

「……やはり妙だな。魔法使いよ、お前は何故、人の姿を保っている?」

 

「……何?」

 

ヘルダルフの言葉の意味がわからずに聞き返すウィザード。ヘルダルフは視線をスレイへと向ける。

 

「導師スレイ、アレは言うなれば『白』だ。眩いばかりに無垢な存在。これから何色にでも染まる『白』。だが、お前は違う」

 

ウィザードの内に潜むナニカを見透かしたようにヘルダルフは言葉を続ける。

 

「憑魔であるワシには分かる。お前の中には巨大な『絶望』そのものが潜んでいる。それこそ、最強の憑魔を生み出してもおかしくない程の力を持ったな……」

 

再び視線をウィザードに向けて言い放たれたヘルダルフの言葉。

 

その言葉に倒れ伏したアリーシャ達は耳を疑う。

 

「ハルトの中に潜む『絶望』?」

 

アリーシャには、その意味が理解できない。少なくともアリーシャにとって操真 晴人という人間は、そんな印象は無い。アリーシャの中で魔法使いの力を持つ彼は『絶望』とは無縁の存在だった。浄化の力を振るい導師のように穢れを祓う彼の存在はスレイと同じく穢れ無い『白』そう思っていた。

 

 

「だが、お前は『絶望』に飲まれ憑魔となる事もなく、あろうことか、浄化の力を振るっている……それが、解せん。その身に、強大な『黒』を宿しながらお前は「おしゃべりはそこらへんにしとけよ」……む?」

 

ヘルダルフの言葉を遮るウィザードはそのまま言葉を続けていく、

 

 

「俺は絶望に飲まれたりしない……絶対にな。それに、知った風な口を叩くなよ……俺の中にある力は『絶望』なんかじゃない……」

 

 

ヘルダルフの言葉に思い当たる節があるのだろう。だが、ウィザードは力強くそれを否定する。

 

「お前が『絶望』と呼ぶ、その力も……俺の『希望』だ……!」

 

 

ウィザードが告げた言葉。それを聞いたアリーシャは無意識の内にその言葉を反芻する。

 

 

「『絶望』が『希望』……?」

 

 

アリーシャには、その言葉の意味がわからない。

 

 

「(魔法使い……その力の源に『絶望』が関係しているというのか?)」

 

 

戸惑うアリーシャ達を他所に、ウィザードの言葉を聞いたヘルダルフが口を開く。

 

 

「……どうやら、お前は『白』にも『黒』にも染まらぬようだ。………やはり、不要だ。此処で消えろ魔法使い」

 

 

そう言い放ちヘルダルフをゆっくりとウィザードへと歩みを進める。

 

 

「マズイッ! ハルト退くんだ!」

 

「ウィザードがっ! クソッ! 力が……入らない……!」

 

アリーシャとスレイ達も立ち上がろうとするものの電撃のダメージは大きく、立ち上がることが出来ない。

 

 

その間にもヘルダルフはウィザードへと迫って行く。

 

 

そして、ふらつきながら剣を構えるウィザードの前に立ったヘルダルフはその拳を振り上げた。

 

 

「終わりだ、魔法使い」

 

 

そしてその拳が振り下ろされ……

 

 

 

__________________________________

 

 

迫るヘルダルフをウィザードは、ただ見ていた。正直に言えばダメージは大きく、迎え撃つ余力も少ない、立っているだけでも精一杯な状態。客観的に見て、絶望的な状況だった。

 

だが、それでも、晴人の心に諦めの感情は無い。

 

 

「(諦めるかよ……この戦場には、大勢の人達が……)」

 

憑魔と化し敵も味方も関係無く傷つけ合う兵士達。

 

 

その光景が晴人の脳裏に、過去の記憶が蘇らせる。

 

 

 

日食により闇に覆われた海岸。

 

地を奔る紫の魔力。

 

人々の体がひび割れ、その内側から宿主の命を奪い生まれ出る怪物達……

 

そして……

 

 

 

 

 

 

それは、操真 晴人が乗り越えた二度目の『絶望』だった。

 

そして、二度と繰り返させないと誓った悲劇の記憶。

 

 

「(無茶だろうがなんだろうが、やるしかないんだ! 俺の目の前で、誰一人、絶望させやしない!)」

 

 

そして、覚悟を決め剣を握る手に力を込めた瞬間……

 

 

『操真 晴人!』

 

 

頭の中に響いた声と共に晴人の意識が暗転した。

 




以下、茶番

ハリケーン「何故、ハブられた」orz

ランド「4つもあるんだ。そういう時もあるだろ」(死んだ目でスーパーヒーロー大戦Zを観ながら)

レンゲル「せやな」(白目)
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