家庭教師ヒットマンREBORN-another 作:金剛石Mk2
じりじりと日差しが照りつける中、半袖の制服に身を包んだ男子が道路に、スーツに身を包んだ赤ん坊の姿が道沿いの塀のあった。言わずもがな、土屋皆守とリボーンのことである。そうして、二人はいつも通りのやりとりをしながら登校していた。
「もう気づかれないように学校に来るのはやめたんだなお前……。というか家庭教師なら家にいろよ」
「最近ちょっとだらしないからな。出張授業だ」
「学校に来た段階で、それはもう家庭教師じゃなくて普通の教師な気がするんだけど!?」
「出血大サービスだ、遠慮なんかすんな」
「ワ、ワーイ。アリガタイナァ。だから、その黒光りしてるこっちが出血しそうな物騒なものしまってくれませんかね!?」
……あくまでも、二人にとってのいつものことである。
「って、なんだ?」
そうして歩いているうちに、土屋の目に妙なものが写った。
「ヨッ、ホッ、ホァッ!?……ホアァ」
リボーンの進む塀の上を、おっかなびっくりよろめきながらこちらへ歩いてくる女子の姿だ。着ている制服から、土屋と同じ並森中の生徒のようである。
「なぁ、リボーン。今度はどこのマフィアの関係者なんだ?」
だがもはや土屋の中では奇妙な行動をする人物はすべからくマフィア関係者であると判断するようになっていた。リボーンと関わり合う前ならもっと混乱していただろうが、もはやこの程度では少し驚くだけだ。この順応性だけは、リボーンによって鍛えられたと胸を張って言える。……別に鍛えたかったわけではないが。
「いや、マフィアの関係者じゃないぞ」
「へっ?」
むしろ、リボーンの否定の言葉に戸惑いを覚えてしまうぐらいである。なかなかの毒されっぷりだろう。
「こ、こんにちは……っ」
「ちゃおっス」
そんな土屋の動揺を尻目に、その少女はリボーンへと挨拶をした。リボーンも特になんともないように返す。
「あの、私……三浦ハルと申します」
「知ってるぞ。ここんちの奴だろ?」
そう返し隣の家を指差すリボーンを見る少女――三浦ハルの頬は赤くなっていた。
――――あれ、なんかこんな顔した奴他にも見たような気がすんぞ?
そう思う土屋をよそに話は進む。
「お、お友達になってくれませんか?」
「いいぞ」
「はひゅーーーーーんっ!!」
「おわあぁ!?」
リボーンの気軽とも言えるその返事を聞いたハルは、そのままクラリと真横に倒れる。その様子に土屋は思わず声を上げ駆け寄ろうとした。だがその必要は無かった。
「やっ……」
ハルは、そのまま苦も無く地面に着地を決める。そして。
「たぁーーッ!」
ガッツポーズと共に叫び声をあげていた。
――――マジでこの子マフィア関係じゃないのかよ……。
人生で始めて遭遇した、マフィア関係者でない変な人物との遭遇に、土屋は一人キョドッていた。