LEGEND DAYS   作:ひゃっほー

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12話 訪問

「お久しぶりでござる〜アーサー殿、それにノワールも」

ダルキアンのふわふわした挨拶を受けたアーサーとノワール」

 

「久しぶりだね。元気だった?」

 

「お久ぶりです。ダルキアン卿」

 

現在アーサーとノワールはビスコッティに来ている。と言っても訪問したのはダルキアンとユキカゼ達が住む風月庵だ。

何故風月庵に来たかというと少々時間を遡る。

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

昨日部隊の人選を終え書類をレオに持っていった時に、

 

「おお、ご苦労じゃったな。重ねがさね悪いんじゃが明日はビスコッティに行ってもらう。何でもダルキアンがお前に話たいことがあるそうじゃ」

 

レオは大量の書類に囲まれながら事務作業をしている。

 

(大変そうだな……)

 

「話ってなんだろう……まあいっか。とりあえず分かったよ」

 

「ちなみに明日はノワールも着いていくことになっておるからよろしく頼むぞ」

 

(ノワールちゃんか……あんまり話したことないけど)

 

「分かった。それとレオ……そんなに大変なら手伝おうか? ビオレさんも忙しくてレオの手伝い出来ないっぽいし、最近寝てないんじゃないの?」

 

レオはアーサーの言葉を聞いて嬉しそうに微笑む。

 

「ありがたい話じゃが、わしはガレットの領主じゃからな。これくらい何ともない。じゃが心配してくれた事には感謝するぞ」

 

「そっか……でも本当に大変な時は僕かビオレさん他にも色々いるんだから頼りなよ?」

 

そういってレオの頭に手を伸ばす。よしよしっと撫でてやれば目を細めて気持ち良さそうにするレオ。

 

「アーサーは撫でるのがうまいな。ナナミも上手いがお前はそれ以上じゃな」

 

レオは顔を緩ませて言った。

 

「こんな事でよければいつでもするよ。じゃあ明日は早いからもう寝るよ。おやすみ」

 

レオの頭から手を離す。あっ と名残おし気な声が聞こえたが、

 

「ああ、おやすみ」

 

 

軽く挨拶を交わして部屋を後にした。

 

 

 

そして現在、アーサーは風月庵を訪れている。

 

「まあ、とりあえず中に入るでござる〜」

 

そう言うダルキアンの後に着いていく。風月庵は名前から分かるように和が基調となっている建物だ。

どことなく懐かしく、落ち着きのある建物だ。通されたのは畳のそこそこ広い部屋だ。

 

「それで話っていうのは?」

 

アーサーの急な質問に苦笑いを浮かべるダルキアン。

 

「アーサー殿、まずは茶でも飲むでござる〜。時間はたっぷりとあるゆえ、そう急がずによいでござるよ〜」

 

すると奥から一人の女性が出てきてお茶を持ってきてくれた。

お礼を言ってお茶を啜る。

 

(美味いな)

 

「それもそうだね、そういえばユキカゼちゃんは?」

 

姿の見当たらない少女の事を問う。庭ではノワールが隠密の犬達と戯れている。

 

「ユキカゼは今山に食材を調達しに行ってるでござるよ〜」

 

「そっか、ここは自給自足っぽいもんね〜」

 

( 自然に囲まれたこの場所では当たり前か)

 

「レオ閣下からは今日はここに泊まっていくと聞いているでござるよ〜」

 

「……それは今初めて聞いたなー。でもレオ閣下がそういうならお言葉に甘えるよ」

 

すると入り口から声が聞こえた。

 

「お館様〜ただいま帰ってきたにござる〜」

 

「ちょうどユキカゼも帰ってきた事だし先に食事にするでござる〜」

 

籠を抱えたユキカゼがこちらに走ってくる。

 

「アーサー殿、それにノワール。もう来てたでござるか?」

 

「先にお邪魔させて貰ってるよ」

 

「おかえり、ユキカゼ」

 

簡単に挨拶を済ませる。

 

「そうでござったか! ならゆっくりしていくといいでござるよ〜」

 

ユキカゼはそう言って奥に収穫した食材を持っていった。

 

 

ダルキアンとたわいもない会話をしているといい匂いがしてくる。

 

「お腹空いた」

 

ノワールが呟く。

 

「いい匂いだな。それにしてもノワールは朝ご飯たくさん食べてたのにもうお腹空いたの?」

 

軽くからかう。

 

「アーサーうるさい。これは別腹」

 

「デザートなら分かるけどね」

 

ムスッとしたノワールが軽くアーサーをこずく。

 

「ごめんごめん。叩かないで」

 

クスリと笑ってノワールの頭を撫でる。ダルキアンはそんな光景を見て笑っている。

 

 

奥からさっきの女性、エイカさんともう一人厨房のカナタさん、そしてユキカゼが食事を運んできた。

 

「お待たせでござる〜」

 

テーブルに並べられた美味しそうな食事にお腹の虫も鳴る。

 

「ではいただくにござる〜」

 

「「「「いただきます」」」」

 

エイカさんとカナタさんを覗いた全員で合掌する。

 

メニューは川魚の塩焼きにご飯、味噌汁、野菜のおひたし

と豪華ではないが温かみのある食事だ。

 

「これが和食かー、どれどれ」

 

アーサーは魚を綺麗に箸でほぐして口にする。

 

 

「美味しい!」

 

アーサーの純粋な賛美に作ったカナタとユキカゼの顔が綻ぶ。その後も皆んなで楽しい食事をした。ノワールも満足しているようだ。

 

 

 

食事を終えてしばらく経ち、ダルキアンが急に真剣な顔になった。

 

「アーサー殿。今日アーサー殿を呼んだ話でござるが……」

 

空気が変わったのをアーサーは察してダルキアンを見つめる。

 

「うん。それで話っていうのは?」

 

ダルキアンは少し間を空けて言った。

 

 

 

「……アーサー殿は【魔物】っという存在を知っているでござるか?」

 

 

「【魔物】?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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