LEGEND DAYS   作:ひゃっほー

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3話 お披露目

現在、大型の空中モニターにはビスコッティ国営放送の

パーシー・ガウディとガレット国営放送のフランボワーズ・シャルレーが映し出されて戦況を実況中継している。

 

『皆さんこんにちは!! 今日の中継はビスコッティ国営放送のパーシー・ガウディとガレット国営放送のフランボワーズ・シャルレーがお送りします!! ……戦場の皆さん!! ただいまビックニュースが入ってまいりました!! ガレット獅子団領国のガウル殿下そして、その直属配下ジェノワーズの3人がビスコッティの自由騎士、隠密部隊頭領のブリオッシュ・ダルキアン率いる部隊が激しい戦闘を繰り広げているポイントになんとレオンミシェリ閣下が向かっているとの情報です!!』

 

この放送でガレットの兵士達は雄叫びをあげる。

レオンミシェリ閣下は武勇に優れている。

その存在は『戦』において重要な役割がある。それとは別に国民の信頼も厚いのだろう。

 

 

「姉上がこっち来てんのか」

 

銀髪の少年ガウル・ガレット・デ・ロワが中継を観ながら呟く。名前の通り、ガレットの第一王子そしてレオンミシェリ閣下の弟だ。

 

「そうみたいやな。こっちは結構厳しかったから助かるわー」

 

ガウルの呟きに反応した、虎柄の髪の女の子はガウル殿下直属親衛隊ジェノワーズに所属するジョーヌ・クラフティだ。

 

「確かに私達四人でここを守るのはつらいです〜」

 

弱音を吐いたうさ耳の女の子はジョーヌと同じジェノワーズの1人でベール・ファーブルトン。

 

「ベール情けない」

 

悪態をつく黒髪の女の子はジェノワーズのセンター。

ノワール・ヴィノカカオだ。

 

4人は今大陸最強の剣士ブリオッシュ・ダルキアンと隠密筆頭のユキカゼ・パネトーネの率いる部隊と激しい戦闘を行っていた。

 

 

するとまた空中のモニターから放送が流れ、セルクルに跨ったレオンミシェリ閣下が映し出される。

 

 

『皆のもの待たせたな!! 今ワシは戦場に向かっておるのだが、重大な事を言い忘れておった……今日、我らガレット獅子団領国は勇者の召喚に成功した!!』

 

 

空中のモニターを観ていたガウル達は驚きに声をあげる。

 

「勇者召喚とか聞いてねーよ!姉上の奴隠してやがったな!!」

 

「ガウル殿下も聞いてないとすると多分レオ様や将軍達くらいしか知らない機密事項やったんやな!」

 

「ひどいです〜」

 

「驚き」

 

各々文句を垂れる。

モニターのレオンミシェリ閣下は口元をニヤリとさせる

 

『では、紹介しよう!!ガレットの勇者アルトリウス・ペンドラゴンだ!!』

 

モニターが切り替わり黄金の髪の美少年が映し出された。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

数十分前

 

 

アーサーはビオレと一緒にガレットの本陣に合流していた

そこはキャンプ場のようになっており、忙しなく兵士達が走りまわっていた。

 

「アーサーさん。ここを指揮しているバナード騎士団長の所に挨拶しに行きましょう」

 

そう言ったビオレの後に着いていくと1人の騎士がいた。

 

黒い甲冑に身を包んだ風格ある騎士だ。

 

「バナード騎士団長。こちら今日召喚された勇者様です」

 

バナードはアーサーを見て一礼すると自己紹介をする。

 

「お初にお目にかかります。私はガレット騎士団団長のバナード・サブラージュと申します。勇者様、よくぞお出でになりました」

 

丁寧に挨拶するバナード。

アーサーは綺麗な作り笑いを浮かべる。

 

「どうもー。間違えて召喚された勇者のアルトリウス・ペンドラゴンです。アーサーって呼んでね。こちらこそ、宜しく。それで戦況は?」

 

間違えての所に反応したが、目でまた後で説明すると言って現在の戦況を尋ねる。

 

「現在、私が率いる本隊は敵の本隊とぶつかっていますが押されているようです。さらにこちらにビスコッティの勇者と親衛隊隊長の部隊が向かって来ているもようです。

ゴドウィン将軍率いる2番隊も敵の本陣前で包囲されています。ガウル殿下率いる1番隊はビスコッティの隠密部隊と交戦中で非常に厳しい状態です。レオ閣下が1番隊に合流するという情報が入っていますが……」

 

バナードは現在の戦況を説明した。

 

「説明ご苦労様。なら、僕はこのまま単騎で敵の本隊と勇者部隊の2つを相手するよ。そうすれば本隊の道が開けて敵の本陣で囲まれてる2番隊の援護にも行けるし」

 

アーサーは簡単に言うが1人でどうにかなる人数とは思えない。例え勇者だとしても自殺行為だ。

 

「それは、リスクが大き過ぎます!アーサーさんへの負担が!!」

 

横で話を聞いていたビオレが反対したが、アーサーが手で制した。

 

「大丈夫、平気だよ。心配してくれてありがとね。ビオレさんの言い分は分かるよ?でも…僕結構強いんだよ?この作戦が成功すれば逆転出来るかもしれないし、だから僕を信じて」

 

アーサーはと心配してくれたビオレの頭を撫でようと手を伸ばし……少し考える。

ためらうような顏をしたがそのまま数回撫でる。

 

不意打ちで頭を撫でられたビオレは頬を赤らめて

 

「分かりました……」

 

と呟く。

 

普段クールなビオレは慣れてなかったのか、あちらの様子を見てきますと言って走っていった。

 

その光景をみてバナードが笑う。

 

「ではアーサー殿。任せましたよ」

 

「ありがとう。僕が道をひらくからそのまま2番隊と合流さして、僕は本隊の道を開いた後、本陣で待ち構えて、勇者部隊の迎撃するから」

 

アーサーはそう言って近くにあったロングソードを持つと本陣の正面に歩みを進める。

 

「アーサー殿。『紋章術』に着いては教わりましたか?」

 

「『紋章術』?」

 

(聞いたこと無いな。魔術みたいなものかな?)

 

「やはり知りませんでしたか……説明するとですね……」

 

 

バナードさんから聞いた事をまとめる。

まず『紋章術』はこの地に存在するフロニャ力と自信の生命力を混ぜ合わせて使う大技の事らしい。

『紋章術』にはレベルがある。

レベル1は身体の部位や武器に纏わせて使う簡単なもの。

レベル2は背後に紋章を出現させる大技。

レベル3はレベル2の強化型で背後の紋章がより輝く威力の高い大技だ。

 

(ふむふむ。……使えるな。)

 

アーサーは天才だ。剣で1度も負けた事がないし、魔術も見れば簡単に出来た。

 

そしてアーサーにとって『紋章術』もまた然り。

 

 

バナードさんにお礼を言って勇者の部隊を本陣の正面で待ち構える。

 

 

すると空中のモニターにレオ閣下が映し出されアーサーの事を説明している。

 

そしてレオ閣下の紹介と共に画面にアーサーが映し出される。

 

「あー、どーも。ガレット獅子団領国に召喚された勇者のアルトリウス・ペンドラゴンでーす。よろしくね?」

 

アーサーは綺麗な笑みを浮かべて言った。

 

 

 

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