俺はノーネームの拠点に向かって歩いている途中、一つ気になっていることを隼人達に聞いてみることにした。
「そういえばさ、ハヤ達はどういう経緯で空から落ちてきたんだ?」
そう聞かれは隼人は、頭に手を当てながら答える。
「それはだな...よく覚えてないんだが、階段を降りていってたら誰かに背中を押されて階段から落ちて起きたらお前がいた。スズ達はどうだ?」
隼人が鈴葉達の方を向くと
「ウチは、ハヤの後ろを着いていってたら気を失った。後は、覚えてない」
「俺は家庭菜園の世話をしていたら後ろから誰かに殴られたな。これ以外は特に思い出せないな...」
と言う回答をされた。でも、これって鈴葉以外の証言には共通することがあるな。
「つまり、これをやったのはお前らにを消したい奴の仕業ってことだな」
俺がそう言うと...
「なんでそう言い切れるんだ?」
隼人が俺が嘘や冗談を言うなら叩き潰すとでも言わんばかりの表情で睨んでくる。
「そう怖い顔するな。ちゃんと説明するから...まずは、ハヤの証言と虎太の証言には共通点があるんだ。分かるか?」
俺がそう聞くと隼人達は、少しの間首を傾げたが鈴葉が共通点に気がつき口を開いた。
「誰がしたか分からないけど、明らかに敵意を持っていること?」
「その通りだ。ここからが本題なんだがなお前達。お前達が消えたら得する奴に心当たりは無いか?」
俺の問いに隼人は、はっとして顔を上げた。
「居る、一人だけ...」
「へぇ、そいつの名前は?」
「名前は...」
「くくっ...ははは...俺の狙い通りに事が進んでいるようだな」
隼人が名前を言おうとすると何処からか笑い声が聞こえてきた。その声の聞こえた方を見てみると一人の男が笑っていた。
「アイツは...」
「なるほどな、アイツは歩馬。お前らのと言っても隼人と鈴葉の従兄か」
俺がその笑い声の主の個人情報をしゃべると隼人が俺の胸元を掴んできた。
「何でその事を知っている?返答しだいじゃぶちのめすぞ...」
その目は血走っていて冷静な判断はあまりでてきていないようだった。この時、鈴葉はどうやって止めようか少しだけオロオロしてて、虎太は俺を警戒して手に炎を出していた。そして歩馬はこの状態をチャンスと見て何処からか出てきたゴロツキに命令してこっちに襲いかからせた。だが
「レティ‼ルイ‼白雪‼アル‼ゴロツキの相手をしてくれ‼」
「「「「はい‼」」」(了解...)」
襲いかかってくるゴロツキは、レティシア達に、任せて俺は話を続ける。
「そう俺に当たるな。俺は恩恵を使えば何でも分かるんだお前が...いや、お前達が誰と付き合っていて居るとかとかな。そして今回は始めてみる敵だ。情報は必要だろ?」
「それならお前は俺達、兄妹の秘密も知ったはずだ‼何とも思わないのか‼」
「俺にも秘密は有るからな。そこまで言うなら見せてやるよ...。敵も歩馬一人だけになったみたいだからな」
そう言うと胸元を掴んでいる隼人の手を強引に引き離し歩馬に向かって歩きだす。隼人は、もう一度俺を掴もうとして見えない壁に弾かれ少し呆然としていた。鈴葉や虎太も同じ様に俺を掴んで止めようとするが同じく見えない壁に弾かれて俺を掴めないでいた。
「さぁ、始めるか」
俺はそう言うと歩馬の後ろに回り込み回し蹴りを頭に叩き込む。
「「「なっ...」」(えっ...?)」
後ろの三人から驚愕の声が聞こえるが無視して蹴り飛ばした歩馬の方を見続ける。蹴り飛ばされた歩馬は、壁にめり込んでいたがそこから体を起し自分の体を見つめる。
「一発でこの様かお前とは事を構えない方が利口のようだな」
「そのわりには元気な様に見えるんだが?」
俺が、聞くと歩馬は笑いながら話す。
「結構、体はさっきの一撃でガタガタになってんだよ。そうそう続きが出来るわけが無いだろ」
そう言う歩馬の体は透け始めていた。
「その体が透けているのは何かの恩恵の使用した証拠か?」
「いや、違う元の世界に戻るだけだ。隼人が居ないだけでもあちらの世界で行動しやすくなるからな。今のうちに仕込みを終わらせるためにな」
そう言い終わると歩馬は消えていった。さてと、
「どうやらお前らは別の世界から来てたみたいだな。歩馬は何か悪巧みしているみたいだが、お前らはどうする?戻りたいか?」
「確かにあいつの話を聞いているとそのようだな。それと、すまなかった。お前に殴りかかろうとして...お前の戦いを見て落ち着いたよ」
そう言うと隼人は、俺に頭を下げた。
「別に構わないよ。で、話を戻すけど戻りたい?」
「あぁ、スズ達もそうだろ?」
隼人の問いに二人も頷く。
「それじゃあ、帰る前にこのゲームに参加してよ」
俺はそう言うと隼人達の前に黒い契約書をだした。
~魔王との約束~
ゲームマスター 佐藤 宗馬
プレイヤー 天宮 隼人
鈴葉
倉井 虎太
敗北条件 諦めること
「黒の契約書‼お前は‼」
隼人が慌てている。それもそうだろう黒の契約書。これが意味することはただ一つ。その契約書を出した者が魔王である事だからだ。
「そう、従者長兼魔王。それが俺だよ。みんなわかってるだろうけどこのゲームに拒否権は無いよ?」
そう笑顔で言うと鈴葉が恐る恐る手を上げた。
「もしも敗北条件を満たしちゃったらどうなるの?」
「それはな...」
俺が、無駄にもったいぶるているせいで俺に注目が集まる。
「そっちの世界に俺達が召喚されるだけだよ」
「「「ハッ?」」(えっ?)」
「つまりだな。お前らが仮に絶望して全てを諦めたりしたら俺達がそっちの世界に行って助けてやるよ。お前らを」
「宗馬...。そうか、お前が来てくれるなら心強いな」
「うん。ハヤの言う通り」
「確かにその通りだな」
そう言うと三人は笑顔になった。何かがあったときそれだけにしても誰かが助けてくれる。それがわかっただけでも特にそれが自分達の事を詳しく知っても変わらずに接してくれる人が助けてくれるそれだけでも隼人と鈴葉の肩の荷が少しだけ落ちたような気がした。
「なら、契約書も書いてもらったしお前らをあっちの世界に送るわ」
「頼むぜ。魔王様」
「やめてくれよ」
そう言うと隼人は、いたずらが成功した子供のように笑った。
「そう簡単に諦めるなよ。
「当たり前だ。
そう言うと三人は消えていった。
三人を送ってすぐに後ろから飛鳥の声が聞こえた。
「なんなのよこの惨状は‼」
その声に振り向くと飛鳥が回りを見渡して叫んでいた。
「ごめん、飛鳥。ゴロツキに襲われちゃってなそれを対処していたらこうなった」
「宗馬。あなたの性なのね...?」
その問いに頷くと飛鳥は深いため息を一つして...
「ちゃんと修復しておきなさいよ?」
そう言うと拠点に帰っていった。その姿を眺めながら俺は一言呟く。
「ちゃんとこっちの飛鳥達は俺が守るから安心してろ。隼人...」
こうして、俺の不思議な体験は終わった。
さて、これでクライスラーさんとのコラボ回はおしまいです。クライスラーさんコラボしてくださりありがとうございましたm(__)m。この小説とコラボをしたい方がもしいらっしゃればメッセージや感想で行ってもらえれば基本的にコラボはOKです。したい方がもしいたらご一報ください。では次回をお楽しみに