ある日の事
「どうしようか.....」
俺は町を歩いていて見つけたギフトゲームのギアスロールを片手に持ち悩んでいた。
ゲーム名
月下の決闘
ゲームマスター ツクヨミ
参加条件 二人組であること
勝利条件 トーナメントを勝ち抜く事
「はぁ~」
二人組ならメイドの誰かを呼べば良いだろって事を言われそうだがそれにはある理由があってそれが出来ない。
「本当、これなら朝あんなことを言わなきゃ良かったな...」
俺の後悔の理由は今日の朝にあった。
~朝~
「全員居るな」
今日の朝、俺は自分達が住んでいるノーネームの屋敷の広間にメイド達を集めていた。
「皆を集めてどうしたんだ?特にものを壊したとかも無かったはずだか...」
レティシア達はそう言いながら全員ルイの方を向いた。なぜルイなのかと言うと他のメイドなら絶対に成功するような簡単な仕事でもルイは失敗するからだ。例えばお茶を運んだりすると六回に一回はこけてお茶を溢したりカップを割ったりしている。まぁそんなことをしていたら怪しまれるわけだが...
「皆...今回はルイが何かしたとかではなくてな。最近全員仕事ばかりやっているから今日ぐらい全員で買い物でも出かけて来てはどうだ?」
「それは嬉しいが一体どうしたんだ?」
俺の言葉を聞いて喜ぶメイド達とは違いレティシアだけは俺に理由を聞いてきた。
「いや、仕事ばかりしていると疲れてミスをしてしまうからな...それに最近ルイも失敗をあんまりしなくなったしご褒美の意味を込めて今日は休みにしたんだ」
「そうか、なら私は宗馬と一緒にいてゆっくりしようかな?」
「いや、レティ。今回はお前も白雪達と一緒に買い物に行って来な」
俺がそう言うとレティシアは絶望したような表情を浮かべ少しだけ泣きそうになりながら
「宗馬は私の事を嫌いにでもなったか...? 」
そう言ってきた。もちろん俺はレティシアが嫌いになった訳でもないしいじめる為にそう言った訳ではない。これには俺の経験に基づいたちゃんとした理由がある。
「あのなレティシア、俺が皆と買い物に行ってきてほしいのは休みを取るとの共に互いを知って貰うためだ」
レティシアは珍しくレティシアと呼んだ俺に少しびっくりしながらも俺の言葉に耳を傾ける。
「昔な、とあるメイドが居たんだがそのメイドは回りのメイドとあまり話をしたりせず一人で作法等を練習したりしていたんだ。練習を休む事なく続けたそのメイドは作法は完璧だったんだがな一つだけ問題があった」
「それは?...」
レティシアは話の続きが気になっているらしく続きを催促してきた。俺が回りを見回すとレティシア以外のメイド達全員気になるらしく此方も俺に続きを催促して来そうな表情を浮かべている。
「回りとのチームワークを築くことが出来ない事だったんだ」
俺がそう言うとレティシア達は頭に?を浮かべていた。大方それの何が問題なのかと考えているのだろう。
「例えばの話だ。今ここでお茶会があったとする。お客様の一人がお茶を飲み終わった時ここに居る全員は俺が教えた通りにお茶のおかわりを必要か聞き必要なら注ごうとするだろ?」
俺の言葉に全員頷く。
「じゃあお客様にもし俺達の内二人ぐらい同時にお茶のおかわりを必要かどうか聞いたらお客様はどっちに言ったらいいか変に気を使わせてしまうだろう」
その言葉に全員がハッとした。
「まぁ、チームワークが取れれば何となくおぼろげでも仲間が考えていることが分かるからそんな失敗が減るわけだ」
最後に俺の持論だがなと付け足して俺は話を打ち切った。
「ちなみにそのメイドはどうなったの?」
聞いてくるとしたらレティシアだろうと思っていたのだが珍しくルイが聞いてきたことに少しだけ驚きながら俺は答えた。
「俺が教育したら仲間を頼ることも覚えて立派なメイド長になったよ」
その言葉に納得したレティシア達に買い物行く時に猫又の梅と九尾の楓に町を案内してくれと頼むと俺は一人で町に向かって歩き出した。
「宗馬は何をするんだ?」
「白夜叉に俺に向いているギフトゲームがあるって聞いたから探して挑戦してくるよ」
そうレティシア達と言うと俺は町に瞬間移動した。
「なんだか鼻が詰まっているな...えっとちり紙は...」
俺がポケットからちり紙を出そうとするとポロリと懐中時計と中に写真を入れたロケットが落ちた。それを拾おうとすると落ちた時の衝撃で開いたのだろう。中の写真は俺と俺の妹のような存在だった一人の銀髪のメイドと二人で撮った写真だった。
「咲夜...」
俺はかつての後輩の事を思い出しながらもそのロケットと懐中時計を拾いギフトゲームを探して町を歩いているとコロッセオの様な建物に人だかりを見つけた。近づいてみるとちょうど受け取った時から10分後に始まるギフトゲームの契約書類だった。もちろんそれはさっきから持っている月下の決闘の契約書類なのだが俺はすぐに受付しようと思ったがとある文章に気が付いた。
参加条件 二人組であること
「マジかよ...」
そうして近くのベンチに座ってどうするか考え出した。
~今~
「どうしようかな...大方白夜叉は俺にレティ達の内一人ぐらい付いてくると思って居ると思っていたんだろうな...」
ため息をつきながらコロッセオの方を見ると一人のローブの様な物を着て顔を人の顔の骨に模様を描いたようなマスクで隠した人が月下の決闘の契約書類を受け取っていた。その人の身長と肩幅を見る限り男だと思う。その男も契約書類を受けとると一つため息をついた。
「どうも、月下の決闘に参加しようと思ったんですか?」
「あぁ、そうや。そちらもかいな?」
俺はこのまま帰るのも味気ないと思いこの人がもし一人だったら一緒に参加しようと誘おうと思い話しかけた。この時声を聞いてみるとやはり声を聞く限り男だった。
「そうですよ?。そちらもギフトゲームに参加するんですか?」
「でもな~参加条件が二人組とは知らんでな、一人で来てしまったんよ」
男の言葉に少しだけ笑いが込み上げてきた。この笑いは別に悪戯しようとかそういった笑いではない。ギフトゲームに参加できるかもと思ったら自然に込み上げてきただけだ。
「なら、私と組みませんか?私も何時もなら居る仲間が今日は休みでおりませんから、どうやって参加するか悩んでいたんですよ。一応腕には多少の自信がありますから足手まといにはなりません。いかがでしょう?」
「ほう...あんちゃんそこまで言うなら一緒に出ようか?俺はロスト・デリートやお前さんの名は?」
「佐藤 宗馬。ただの執事です」
俺はそう名乗るとロストと一緒にギフトゲームの受付をするためにコロッセオへ向かった。
このコラボは次回まで続きます