受付をして中に入ると外は晴れていて青空が広がっていたのだが中から見る空には満天の星空に満月そしてオーロラがあり決闘するには無駄に幻想的な風景が広がっていた。
「どう思います?ロストさん。俺からしたらこの風景で決闘するのは無駄だと思いますけどね」
「そんなこと言ってもな~宗馬。ゲームマスターはツクヨミや、ツクヨミと言えば月神やからゲーム盤で自分の事をアピールしようとするとこうなるんや、むしろゲームマスターのゲーム盤はこんなのばかりや、諦め~」
そう言われて考えて見ると確かに白夜叉のも自身の事をアピールするものだった。俺も一応魔王だからゲーム盤を持ってはいるが俺が仕えている飛鳥の家を模した物だから自分自身の事をアピールしていると言えばある意味少しだけアピールをしている気がする。
「確かに知り合いのゲーム盤も自身の事をアピールするような物でした。確かに納得です」
そんな話をロストと二人で話していると中心に女の人が出てきた。その女の人は、夜をイメージさせるような真っ黒な着物を着ており髪も長く美しい黒髪だった。
「お集まり頂きありがとうございます。ゲームマスターのツクヨミです。今回は箱庭の方々がどの程度お強いのかを確かめるためにこの催し物を開催しました」
ツクヨミがそう言うと俺達の真上にある満月の輝きが増してツクヨミが立っている辺りを照らし出した。
「優勝したさいの報酬はその方の欲しい物とします‼存分に力を競いあってください‼」
その言葉を聞いた瞬間周囲の奴等が雄叫びを上げた。そのあまりの声の大きさに俺は顔をしかめた。
「うるさいな...」
「ええやないの宗馬。こんな祭りはなかなか無いんや~楽しもうや」クハハ
俺がそう呟くとロストさんはそう言いながらステージを眺めていた。その表情は仮面のせいで見えないが何処か楽しそうに感じた。
「まぁ確かにたまにはこう言うばか騒ぎもいいかもしれないですね」
そう話す俺達の目の前ではすでに第一試合の対決が始まっており俺達それをゆっくり眺めた。
「次の組み合わせは...宗馬&ロスト対...」
暫く眺めていると俺とロストさんが呼ばれたのでステージに上がる。
「猫又の梅&九尾の楓‼」
司会の人がそう言うと目の前には何時もの赤い着物を着た梅と鮮やかなミカン色の着物を着た楓が出てきた。しかも梅は何だか怒っているような気がする...。二本ある尻尾の毛が逆立っているし...。
「なぁ...楓...何で梅は怒っているんだ?」
「ご主人様それは本人に聞いた方がよろしいかと思いますよ?」
俺の質問に楓は微笑みながらそう返す。
「すみません。ロストさん、ロストさんは楓の相手をしてくれますか?」
「それは良いやけどな...宗馬、お前の知り合いのようやしあまり傷をつけない方がええかな?」
「えぇ...少し無茶なお願いかもしれませんが出来ればそれで...」
俺がそう言うとロストさんは少しだけ笑うと了解の意思を示した。
「それではスタート‼」
司会がそう言うのと同時に梅が爪を伸ばして俺に斬りかかってきた。
「よっと」
「避けられた!?それなら‼」
俺が梅の攻撃を避けると梅は避けられたことを驚きながらも直ぐに立て直し素早く連続で斬りかかってきた。その連続攻撃を避けながら俺は梅に話しかける。
「なぁ梅...何でお前は怒っているんだ?」
「分からないの!?」
「悪いだが分からない...」
俺が謝ると梅は一旦攻撃を止めて話を始めた。
「あのね‼私が怒っている事はね‼二人で出るギフトゲームならご主人様と出たかったの‼でもご主人様は出掛けて居ないから楓と出て優勝したらご主人様が褒めてくれるかと思って出てみたらご主人様が誰だか分からない人とギフトゲームに出ていることを怒っているの‼」
梅はそう言い終わるとまた爪で斬りかかってきた。俺はその攻撃を避けながら梅に話しかける。
「それは悪かったが俺は白夜叉にギフトゲームがあるとだけ教えられてな一人用だと思っていたんだよ...悪かった。次に出掛けるときはちゃんと一緒に連れていくから許してくれないか?」
俺がそう言うのと梅は攻撃をピタリと止めて少し考え事を始めた。少し考えると...
「今日から一緒に寝てくれるなら良いよ?」
「分かった。優勝したら大きなベッド買って帰るから楽しみにしていなよ?」
梅は俺がそう言うのと俺に飛び付いてきて満面の笑みを見せてくれた。
「梅はやっと納得したようですね...」
勢い良くぶつかってきた梅に押され尻餅をついていると視界の端にミカン色の着物が見えたので見上げてみると楓がすぐ近くに来ていた。
「でもご主人様?。梅と寝るなら分かってますね?」
「私も一緒に寝ますだろ?」
数日一緒に過ごして分かったことだがどうやら楓は寝るときでも梅と一緒ではないと落ち着かないらしく梅が耀と二人で風呂に入っていて近くに梅が居ないだけでも落ち着かなくてそわそわするほど梅の事を気にかけているようだった。そうだろうと思って楓にそう言うともちろんですとご機嫌でそう言うと、梅を連れて司会に降参を告げステージを降りた。
「勝者 宗馬&ロスト‼」
司会者がそう言うと俺達はステージを降り次の試合を観戦した。
その後も俺達は順調に勝ち続け決勝戦まで勝ち進んだ。
「決勝は、宗馬&ロストvs...」
そう言われてステージに上がると目の前から二人の少女がステージに上がってきた。
「電&雷‼」
「なんやちっこい
ロストさんがけだるけそうにそう言うと電と電と呼ばれた少女たちが、
「油断していると痛い目見るのですよ?」
「あんた達もさっさと倒して提督の元に帰るんだから‼」
二人の少女の発言を少し不思議に思っていると...
「試合開始‼」
司会がそう言うので俺は目の前にいた雷、ロストさんは電に向かって突進したいくら小さい子供とはいえそれなりに実力者がいるこのギフトゲームの決勝まで来れると言うことは何らかの仕掛けがあると思っていると少女達の、回りに光が集まり気が付くと少女達の背中には鉄の塊が背負われ腰にも武器のような物が付き、
「「当たれ~!」(当たってください‼)」
二人がそう言うと背中に着いていた物が動いて筒のようなものが動いて俺の方を向くとその筒から何かが高速で、撃ち出された。何をしてくるのかわからなかったから恩恵で相手が攻撃してきたらゆっくりと見えるようにしていたのでゆっくりと飛んでくる弾のような物を視認しながら自分がその弾のに当たらないように避けながら更に走る。近くで当たったような音がしないことからするとどうやらロストさんも避けたようだ。
「避けたの!?」
「それならコレならどうです‼」
俺達が避けた事に驚きながらも二人は直ぐに持ち直し走る俺達に今度は腰に付いていた筒から棒状の物をステージに一人6本づつ落としていった。落ちた棒はステージの中に潜っていき次の瞬間地面からは何か分からないものが土ぼこりをあげながら俺達に向かって突進してきた。数が12あることから恐らくあの筒からでた棒状の物だろう。
「何が起きるか分からないし取りあえずは‼」
俺は懐に手を入れノーネームから持ってきたナイフ6本に壊れないと恩恵で補強して更に自分自身に狙った場所に投げられるようにしてからナイフを一斉に投げた。ナイフは狙い通りに飛んでいき土煙を上げながら近づいてくる物に当りステージは大爆発を起こした。
爆煙で周囲から俺が見えなくなった瞬間に俺は恩恵で瞬間移動をし雷のすぐ後ろに移動をしてギフトカードから大剣を出しそれを雷に向けて一閃する。そして煙が晴れると...ガコン‼と大きな音を鳴らして雷の背中に付いていた装備と腰に着いていた6本の筒が大きな音をたてて地面に落ちた。
「早いの~宗馬。まぁ、こっちも終わったがな」
その声の方を向くとロストさんが肩にもう一人の少女を担いで歩いてきた。ロストさんが担いでいた少女を下ろすと司会が
「勝者‼宗馬&ロスト‼」
と勝ち名乗りをあげると少女達は泣き出してしまった。
「せっかく提督の所に帰ることが出来ると思ったのに~‼」
「雷ちゃん負けちゃったから仕方ないのです。諦めるですよ...」
電がそうなだめるが雷は泣き続けている。それを見ていると可哀想に思い俺は少女達に話しかける。
「あのさ、その提督?とかいう人の所に帰りたいなら歩いて帰ればいいんじゃないの?」
「それが出来たら苦労しないわよ‼」
俺がそう言うと雷が怒鳴ってきたが電がなだめ説明をしてくれた。内容は海に出たら海が光って気がつけば箱庭にいたこと自分達は海の近くに住んでいたため明らかにここは自分達が、暮らしていた場所ではないことそして帰りたくてもここが何処なのか分からないことこのギフトゲームに出たのは何でも貰えると聞いてこのゲームに勝って帰る手段を手に入れようとしたことを、教えて貰った。
「なるほど。帰りたいなら帰らせてあげようか?」
俺がそう言うと泣いていた二人はすぐに俺に近寄ってきて出来るの!?と目を光らせながら聞いてきた。
「出来なかったら言わないよ...。それじゃあ目をつぶってくれ。それと肩に触るが気にしないでくれ」
二人が目をつぶったのを確認して俺は二人の肩に手を触れる。そして二人の背中に付いていた装備とかが壊れてないと理に干渉した後に二人が提督とか言う人の所にいると理を書き換えて二人を瞬間移動させた。
「今のは...」
その声に振り向くとツクヨミとロストさんがいた。恐らくツクヨミは優勝者が決まったので景品を渡そうとして来たのだろう。
「ただの移動系の恩恵ですよ」
ツクヨミが余計なことを考えたりする前にそう言って俺はツクヨミの前に進む。ツクヨミは少し考えた後に回りに観客がいる以上このまま話しているわけには行かないと思ったらしく話を進めた。
「それでは宗馬。貴方は何が欲しいですか?」
そう聞かれて少し考えた後に俺は、
「四人でも余裕で寝られるほどの大きさのベッド」
と答えた。するとツクヨミは少し意外そうにした後に小さなボールを差し出してきた。ツクヨミによればこれをベッドを置きたい場所に置けばベッドが出てくるのだそうだ。それを受け取ると俺はロストさんに、
「すみませんが家族が待っていますのでお先に失礼しますね?」
「あぁわかった。またの宗馬」
そう断ってから、ロストさんより先に会場を出ると...
「主」
「あぁ。レティか」
レティシアがコロッセオに背中を預けて立っていた。すぐ近くには梅と楓がいる。
「二人組のゲームなら私を呼べば良かったのに...」
「せっかく出掛けてきたら?って言ったのにゲームに呼ぶわけには行かないだろう。まぁ良く言う格好付けだよ」
そう言うとレティシアは少し鼻で笑ったあと手を差し出してきた。手を繋いで帰ろうと言うことなのだろう。その手を右手で掴んで歩こうとすると今度は左手に何かが触れた。見てみると此方には梅と楓がいた。その様子に少しだけ笑うと俺達はノーネームに向かって歩き出した。