転生して存在意義は見付かりますか?   作:一方逃避

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今回は少し短めです。

更新が遅くなり、申し訳ありません。


新暦56年:発動、俺のIS

 どんどん話が進んでしまい、何故か俺の力を見せるという名目で、トーレと呼ばれる女性と戦闘をすることになってしまった。

 

「ではやるぞ、インフィニート。準備はいいな?」

 

「いや……展開が早すぎてついていけないし、準備なんてとても……」

 

 俺が連れてこられたのは、広いドームの様な空間。ここなら、戦闘が出来そうだが、危険な臭いがプンプンするぜ!

 

「そんなものは気にするな、インフィニート。準備など、戦闘の最中にすれば良い」

 

「勝手なことを言うなよ……」

 

 俺が何を言っても無駄だろう。先頭するのは決定事項のようだし、こうなったら怪我しないように頑張るしかない。

 

「それでは、お前の力を見せてみろッ!」

 

 俺は叫ぶために息を吸う。紙に書いてあった。叫べっ! と。

 

「IS発動、インフィニット・ストラトスッ!」

 

 すると、下に黒い魔方陣のようなものが現れた。それは、回転を始めている。

 

(どんなに素晴らしい能力がッ!?)

 

 能力がISなら、インフィニット・ストラトなのだろう。スインフィニット・ストラトスというからには、能力はとても強力なものに違いない。パイルバンカーだとか、レーザーライフルとか。俺はそう思っていた。だが……何も現れはしなかった。

 

「は? え、何、どしたッ!? 何も出ねーッ!」

 

 ちゃんと叫んだのに、何も現れない。パイルバンカーも、レーザーライフルも何も……。声量が足りなかったか。だが、これ以上は恥ずかしくて声は出せない。事実、俺はとても恥ずかしかった。何も現れないから、尚更だ。

 

(自分の技名叫ぶとか、中二かよ……)

 

「どうした? インフィニート。何か問題でもあったか?」

 

「いやいや、何でもない、何でもないぞ……」

 

 慌てている俺を疑問に思ったのか、トーレが近づいてくる。俺は手で待ったをかけるが、彼女は近づいてこようとしていた。よく見ると、すごい綺麗だよね、トーレって……。

 

「大丈夫なわけ……む? 何だ、足が……」

 

「……何やってんの?」

 

 トーレは俺の方に来ようとしていた。だが、足だけが動いていない。上半身が動いているのにだ。パントマイムでもやっているのかのように見えてしまう。

 

「足が動かん。どうなっている?」

 

「足が動かない、動かない…………あ、AIC」

 

 AICとは、慣性停止能力(アクティブ・イナーシャル・キャンセラー)の略だ。効果は、対象の動きを止める。それをやるには、相手を集中して見なきゃならないとか、色々あったが、最近その説明が出てきた刊を読んでいないのでよく覚えていない。要は、トーレのことをガン見していたら、発動したということか。男の(さが)に、乾杯……。

 

「AIC……、これがお前のISか。ふっ、おもしろい能力だ」

 

 俺の能力を受けて、トーレは笑っていた。おもしろいものを見たという風に。バトルマニアの気があるのだろうか。能力は俺の集中力が切れたので、もう解除されていた。

 

「ならば、私もいくぞ。IS発動、ライドインパルスッ!」

 

 トーレの足元に紫色の円ができる。そして、足首の部分と肘の部分などに、紫色のエネルギー翼が出現した。ビィィンッ! と音をたてるそれは、虫の羽のようだった。

 

「いくぞ、インフィニートッ!」

 

 瞬間、トーレの姿が消えた。

 

「ぼえぁッ!」

 

 何をされたのかはわからない。だが、俺の身に何が起きたのかはわかった。俺は壁に激突していた。頬には痛みがある。

 

「は、え、何が起きた? 何で激突してんの? 殴られたの?」

 

「これが私のIS、ライドインパルス。超高速機動能力だ。どうだ、見えなかったか?」

 

「何そのチート、AICで停められる訳ねぇじゃんッ!」

 

 AICは、相手が速すぎると停めることが出来ない。原作でもそういうことがあった。つまり、俺の能力とトーレの能力は、とても相性が悪い。

 

「これくらいで、泣き言を言ってどうする。私だってまだまだ未熟だ」

 

「その速度で未熟かよ……」

 

 しかし、AICがきかないからといって諦めてはいられない。怪我をしないためにも、頑張らなければならないッ!

 

「どんと来いやぁッ!!!」

 

 自分を鼓舞するために、声を挙げる。

 

「来やぱぁぁぁぁぁッ!」

 

 そして、俺は衝撃を受け宙を舞った…………。

 

 

 

 

 

 

 

 

「あーくそ、よく骨が折れてねぇな……。人間だったら、頭弾けとんでたかも……」

 

 想像しただけで、寒気がする。人間じゃなくなって良かったのかもしれない。複雑な気分だが……。

 

「これからどうしよう……」

 

 この世界での拠点は、ここでいいだろう。ここのやつらは、俺をここに置いておく気満々の様だし、他に行く場所もないので好都合。ただ、命が危険に晒されていそうで怖い。

 

「調子はどうだ? インフィニート」

 

「あ、トーレいたんだ」

 

「……さっきから隣にいたぞ」

 

 痛みに気をとられて、全然気づかなかった。ここのやつらの中では、一応トーレが一番まともかもしれない。

 

「てか、お前速すぎ、速度の乗った拳はとても痛い」

 

「さっきも言っただろう、まだ未熟だと。お前の能力こそ鍛えれば相当のものとなるだろう」

 

「俺の能力、ねぇ……」

 

 インフィニット・ストラトスの能力でも、AICだけだとこの先どう戦っていけば良いのかわからないし、殺傷能力がない。どうやって、『他の転生者』を見つけて、殺せば良いのか。ただ、俺は自分の能力に対して、少し疑問を持っていた。

 

(俺の能力、ISってのだけど、何かイニシャルていうか、略称みたいだな。Iはインフィニットで、Sはストラトス……。他に何かあるか?)

 

 そのスペルで始まる単語を思い浮かべめてみる。Iはイリーガルで、Sはサン。イリーガル・サン。

 

「なーんて、そんなのあるわけないか。IS発動、イリーガル・サンってな、ははっ!」

 

 直後、俺の周囲で爆発が生じ、俺はこの日何度目かになるかわからない、宙を舞うという経験をしていた。

 

「えあ…………痛ぅ」

 

 薄れ行く意識の中、必死に思考を働かせていた。何が起きたかが全くわからないが、俺の能力、まだ俺の理解していない何かがあるようだ……。

 

 




急ぎ足になったような気がします……。
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