《火星の地球人》だった男のインフィニット・ストラトス   作:匿田 名作

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今回は戦闘やりません、戦闘は次回にご期待ください。
ではどうぞ!


mvt.2 決闘

「―――であるからして、ISの基本的な運用は現時点で国家の認証が必要で―――」

すらすらと教科書を読んでいく山田先生。

隣の織斑は全然ついていけないようだが、僕のほうは問題ない。

でかでかと積んである5冊の教科書は、もうすでに頭の中に入っている。

なんでこんな分量をこなせてるかっていうと、前にもこんなことがあったからだ。

 

 

・・・

 

 

「それが戦闘をするにあたっての基本だ、覚えろ。スレイン」

 

「こ、この量をですか・・・?クルーテオ卿?」

 

バキィッ 頬を杖で殴られる

 

「覚えろ。と言っている。聞こえなかったか?」

 

「・・・はい、わかりました・・・」

 

 

・・・

 

 

 

あれは今でもいやな思いでだ・・・。

結局一日で今横にある参考書の2倍近くを覚える羽目になった。

まぁ、そのおかげで今助かってるわけだけども・・・。

 

「織斑くん、スレインくん、何かわからないところがありますか?」

 

織斑があまりにも横をちらちら見ていたようで、僕と一緒にわざわざ訊いてくれた。

 

「あ、えっと・・・」

 

案の定織斑はしどろもどろしているわけだが・・・

大丈夫なのか・・・?

 

「わからないところがあったら訊いてくださいね?なにせ私は先生ですから」

 

えっへんとでも言いたそうな表情を浮かべながら胸を張る山田先生。

・・・この段階でいやな予感がする僕は異常なのだろうか?

と、そんなことを考えてる間に織斑が意を決したような表情をした。

まさかこいつ・・・!

 

「先生!」

 

「はい、織斑くん!」

 

 

 

「ほとんど全部わかりません!」

 

 

 

やっぱりだーーー!!

たしかに量は多かったけど、ほとんど全部わからないって。

予習をしてないのか?

 

「え・・・。ぜ、全部、ですか・・・・・・?」

 

はぁ、いやな予感の原因はこれだったのか・・・。

 

 

「え、えと、スレインくんは大丈夫ですか・・・?」

 

あ、やっぱり僕にも訊くのか。

そういえばここがわからなくて・・・。

 

「先生、このPICという重力制御に近しいシステムは、任意で様々な場所に発生させて・・・いわばバリアのようなフィールドを展開することは可能なんですか?」

 

「え、えっとぉ・・・」

 

「あぁ、すいません。言い方が悪かったです。

 PICで外から来る力を完全にはねのけることはできるんですか?」

 

「あ、それは――――「それはドイツで今開発しているAICに近い発想だな」ぁう・・・」

 

と、急に隣から織斑先生が説明していた。

 

織斑先生いわく、いま僕が言っていたことはドイツで開発しているものらしい。

停止結界とも呼ばれているらしく、近々完成が見込まれているそうだ。

 

「えーと、ほかにはなにかありますか?」

 

「いえ、もう大丈夫です。またわからないところがあったら言います」

 

・・・と、僕のほうは丸く収まったけど・・・

 

「・・・で、織斑。入学前の参考書は読んだか?」

 

「タウンペー〇と間違えて捨てました」

 

パアンッ! あ、織斑の脳内の葬儀屋がもうかった。

 

「あとで再発行してやるから、一週間で覚えてこい」

 

「いや、一週間であれはちょっと・・・」

 

パアンッ! あ、まただ。

 

「覚えろ。と言っているが?」

 

「・・・はい、やります」

 

あれなんかデジャヴ・・・?

前にもこんなやり取りが・・・

 

「ISはその機動性、攻撃力、制圧力と過去の兵器を遥かに凌ぐ。

 そういった兵器を扱い事故にならないようにするための基礎知識と訓練だ。

 理解できなくても覚えろ。そして守れ。

 規則というのはそういうものだ」

 

この人はもしかしたらクルーテオ卿とかなり似てるのではないか?

厳格な人で、規律を重んじる。

あの人そのものだ。

 

「えっと、織斑くん。わからないところがあったら放課後教えてあげますから、頑張って?ね?ね?」

 

「は、はい。それじゃあ、また放課後にお願いします」

 

「では、山田先生、授業の続きを」

 

「はい、わかりました!」

 

そんなこんなで二時間目が終わる・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

「なぁ、スレイン。なんでお前そんなにわかるんだ?」

 

「なんで織斑はそんなにわからないんだ・・・?」

 

「いや、おまえそれはいくらなんでもひどいだろ・・・

 たしかに俺は努力できてなかったけどさぁ・・・」

 

「少しの努力だけでもずいぶんと成果は変わるものだよ。

 ほら、大事なところ。授業中ノートにまとめておいたから。

 これ見ながら復習したらだいぶ力になると思うよ?」

 

「おぉ!スレイン!サンキュな!あとでなんかおごらしてもらうよ!」

 

「いやいいって、これくらいは普通だよ」

 

あのころと比べたら、というのは言わないでおく。

あ、そう言えばすこし用事が・・・

 

「ちょっとお手洗い行ってくるから」

 

「おう」

 

ちょっと用事もかねてのトイレに行くことにした。

 

 

 

 

「で、私のところに来たというわけか。私も暇ではないんだが・・・」

 

僕はとあることを聞きに織斑先生のところまできたいた。

そのとあることというのは言うまでもなく『僕のIS』のことだ。

 

「そうだな、お前のISは幾分か特殊だ。

 特に『ワンオフアビリティ』に至っては言うまでもない。

 が、特に制限を設けるとかそういう処置はない。

 ・・・また、そのISに積まれている可能性がある『アルドノア・ドライブ』だが・・・そのことは追って調査することになった」

 

僕のIS、『タルシス』の処遇は上の通りだ。

とくにおおきな制限もなくてよかった。

 

「わかりました」

 

「ほかには特にないのか?」

 

「いえ、大丈夫です。それでは失礼します」

 

職員室を出ようとしたら、ふと織斑先生の表情に影が差した。

 

「――――記憶のほうは、まだ戻らないのか?」

 

「・・・はい」

 

「そうか・・・・わかった」

 

 

騙してごめんなさい、織斑先生・・・

いつか、話しますから―――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「――――逃げないことね!よくって!?」

 

教室に入って一番最初に聞こえたのがこの声だった。

すでにチャイムはなっているというのになぜ立っているのかは甚だ疑問ではあるのだが・・・。

どうせまた織斑あたりがやらかしたのだろう。きにしない。

 

 

「それでは、この時間では実戦で使用する各種装備の特性について説明する・・・

 ・・・の前に再来週行われるクラス対抗戦に出る代表者を決めないといけないな」

 

入学して間もないため決め事も何かと多いのだろう。

クラス代表というのを先生の話をかみ砕いて説明すると、国家代表のクラス縮小版だ。

その他、自分のクラスの雑用なんかもあったりする。

 

「はい!織斑君を推薦します!」

 

「私もそれがいいでーす!」

 

「では候補者は織斑一夏・・・ほかにはいないか?自薦他薦は問わないぞ」

 

「お、俺かよ!?」

 

周りからの推薦を受け、驚いて立ち上がる織斑。

まぁこの調子なら織斑でだいじょうぶか?

 

「織斑、席に着け。邪魔だ。さて、ほかにはいないのか?いないなら無投票当選だぞ?」

 

「はい!わたしはスレイン君がいいとおもいます!」

 

「あ、私もそうおもいます!」

 

まぁ、予想はしていたんだけども・・・

やっぱりなのか・・・

 

「織斑とトロイヤード。ほかにはいないのか?いないのなら―――

 

「待ってください!納得がいきませんわ!」

 

机を叩いて立ち上がったのはあのオルコットさんだ。

あの調子だと相当怒っている。

 

「そのような選出は認められません!大体、男がクラス代表なんていい恥さらしです!」

 

僕からしてみたらおかしなことしか言っていない。

この世界が女尊男卑だということは知識として知っていたのだが、想像以上だ。

 

「わたくしに、このセシリア・オルコットにそのような屈辱を一年間味わえとおっしゃるのですか!?

 たかがISに乗れるからっていい気になっているような男共に代表をさせるわけにはいきませんわ!」

 

でも次の言葉には僕もキレた。

 

「ISの戦闘も知らないくせに・・・っ!」

 

「――――発言、よろしいですか?」

 

「・・・かまわん」

 

この人は戦闘というものを知らない・・・!

 

 

「な、なんですの?」

 

「オルコットさん、あなたは僕たちは戦闘を知らないとおっしゃいましたね?」

 

「えぇ!そうですわ!あなたたちみたいな男に、代表なんて務まりませんわ!」

 

「そうですか。確かに織斑は戦闘を知っているかといえばそうではないでしょう。

 ですが、僕は知っています。それもあなたよりもずっと」

 

「な!?なにを言っていますの!?それは私への侮辱ですの!?」

 

先に侮辱したのはそっちだろ・・・!

 

 

「あなたはッ!!

 ―――あなたは、僕を侮辱することのみならず、戦闘で命を落とした僕の知人まで侮辱してるんですよ・・・ッ!?」

 

「!?」

 

僕はここまで言ってふとアセイラム姫のことを思い出す。

 

 

 

(アセイラム姫・・・ッ!)

 

 

 

 

誰よりも平和を愛し、そしてついには死んでしまった・・・。

ほほに涙が伝う。

今にもここで泣きじゃくりたい。

でもそれはできない。

いまは・・・

 

 

 

 

「決闘です・・・」

 

 

「・・・は?」

 

 

「このスレイン・トロイヤード、自分と自分の知人の名誉をかけてセシリア・オルコットに決闘を申し込むッ!!!」

 

 

「「「「「!!?」」」」」

 

目の前のこの女を倒すッ!!




・・・・・・


い、一夏が後半しゃべってないだと!?



書いてるうちに全然予想外の方向に話が進んでしまいましたぁ・・・(T T)
処理方法ががが・・・

またいつも通りに変なところや思うところがあったら感想までどうぞ
ではまた!
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