デスゲーム開始から2年がたった。
現在74層。
俺たちギルド『隣人部』はボス戦は活躍するが、それ以外はまるで活躍しないギルドとなった。
俺はレベル上げノルマとして森の中にいると――
ガサガサ!
何かがいる……俺はその何かを捕まえた!
……。
…………。
………………。
「ち、ちょっと!? S級食材じゃない!?」
「ああ、よく手にはいったな!?」
俺が捕まえたのは『ラグーラビット』というS級食材だった。自分でも驚いている。
「んで、どうする? 今の俺なら調理できなくもないが……高値で売るって選択も――」
「冗談じゃないわ! 食べるに決まってるじゃない!」
「その通りだ。今は余裕もある」
セナ、ナイトと賛成して。俺は調理に入る。『ラグー(煮込み)』と言うくらいなのでシチューにするのがいいだろう……
……。
…………。
………………。
「ふぅ~、食べた食べた」
「まことに美味でした」
食後のお茶を入れてみんなで話す。
「しかし、もう2年になるのね……」
「ああ、俺もなんかこの世界に慣れてきちまったのか、リアルの事を思い出すことが少なくなった」
「私も自分のリアルネームとキャラネームを間違えることがなくなったな……」
そんなシリアスな雰囲気を作るなか、セナは――
「ちょっと!? なに『このままこの世界で暮らすのもいいかな』見たいな雰囲気つくってんのよ! あたしは帰りたいからね!?」
「同然だ」
「ああ、あと何年かかるかわからないが、絶対に帰ってみせるぞ」
「それがそうもいかないんです」
シグマが言う。
「このデスゲームが始まって2ヶ月で二千人が死んだのは覚えてますよね?」
「ああ」
忘れるわけがない。
「その原因はモンスターとの戦闘やPKが最もですが、一部では恐らくナーヴギアの接続が間に合わなかったのが原因っぽいです」
「接続?」
「シグマ達のリアルの体は今は恐らく病院に運ばれています。その搬送が間に合わなかった人が多数いるんです。今もプレーヤーはリアルの体は寝たきりに栄養材を点滴か何かで与えて生かされている状態なんです」
つまりそれって……
「シグマ達がこの世界で生きていける時間もそう長くはないと言うことです」
そういうことか……するとセナが提案する。
「ねえ、ホーク。最前線に出てみない?」
「はぁ!?」
「あたしたちは周りからギルドメンバー全員がベータ上がりと思われてボス戦だけに顔を出してきたけど、もうベータ上がりと一般プレーヤーに差なんてほとんど無いじゃない。シグマの言う通り時間も無いわ。もう周りを気にしてる場合じゃないんじゃない?」
セナの言うことはごもっともだ。だが……
「私も賛成だ」
「シグマもです」
「わたくしも」
他のみんなも賛成だ。よし……
「わかった。最前線に行こう」
こうして俺らは最前線でボス部屋を探しに行くことにした。
次回はキリトとアスナとクラインなにげに登場予定。